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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「まおゆう魔王勇者」 6→3

 評点推移を見てもらえば分かる通り、「流石にフォローしきれない」結末である。ここまでどないやねんと思った脚本配分は久しぶりのこと。スタッフのことを考えると何とか良いところを重視してプラス方向に転じさせたいものの、今回は残念ながらその方向性は諦めることに。

 毎週の感想を書いていたことからも分かる通り、当然、個人的には嫌いな作品ではない。なんと言っても高橋×荒川コンビには「狼と香辛料」のときの絶対的な功績があり、高橋丈夫の作るアニメーションがかなり好みに合っているのは事実なのだ。今回も、細かいパートを切り出していくと非常に魅力的な部分が少なからずあり、そうした「良かった」ポイントについては、出来る限り毎回の感想で拾うように心がけていた。元々の出自の怪しい作品なので、ちょっと油断すると「どうせラノベだし」よりひどい「どうせSSだし」という逃げ口上で切って捨てることが容易く、そういう表面だけの判断では高橋さんの仕事を見逃す可能性があると思っていたからだ。実際、過小評価される傾向はあるだろうと思っている。

 ただ、それにしても、だ。毎回楽しく見させてもらった一つのモチベーションとして、「今起こっているこの出来事はどのように収束させるのだろう」という興味がある。つまり、「このプロットはどこかで解決されるからこそ面白い」という前提がある。残念なことに、今作ではそれが全て破談になってしまったのだから、要所での「面白かったかもしれないポイント」は全てキャンセルされることになる。いかに個々の画作りが面白かったとしても、それを使って描かれる完成図が無いのでは、読み込むことさえ無駄骨になってしまう。それを許容していると、単に「描くだけ」の部分を飲み込むことが義務づけられてしまい、「語ること」をなおざりにすることを認めることに繋がる。流石に、そこには線引きが必要だろう。今回の脚本は、明らかに失敗である。

 何故こんな結果になったのか、原作を知らないので想像するしかないが、おそらく、1クールで描ける内容ではなかった、ということはあるのだろう。それを見切り発車した制作陣に大きな責任があるのだと思うが、そこに「アニメなりの回答」という形で区切りを打たなかったのは荒川さんのジャッジのはずである。ちょっとその部分に関する意図だけはくみ取ることが出来なかった。多角的に展開される作品の「散漫さ」を良さであると解釈し、とにかく発散する方向に持っていこうという意図はあったのだろうが、それはあくまで過程の話であって、発散し続けることそのものを答えとするのは乱暴過ぎる。1つのパッケージとしてそれを売り出すのは許容出来るものではないだろう。よく言えば非常に実験的な試みであるが、普通にいえばそれは無責任という。ま、逆にこの結末のおかげで原作がどんな形なのかが気になる部分はあるのだが……そんな商業戦略はあかんやろなぁ。

 フォローのしようがないので、いつものように中の人に満足することで慰みとする。小清水・千和・戸松・沢城が形成するめくるめく極楽スパイラル。どこを取っても幸せボイスであるというのが、現実逃避を行う上での最上の道具立て。一度でいいから、戸松と千和が本気で殴り合うシーンとか見てみたいもんだな。


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