ドラフト通信No.156 4/11

４月１１日　ドラフト模様（BNG、THS×２）

ピック順　【Alessi】→【Sangriter】→【Sea-chicken】→【Mei】→【Serra】→【Thraxi】→

 

　新春のドラフト模様。新しい世界に場所を取られたために、夜遅くから狭い場所でひっそり（でもなく）ドラフトを開始する我々。いっそのこと去年みたいに青空ドラフトでもいいやん、と思っているのだが、何故金曜日の夜だけやたら気温が下がるのか。

 

 

 

　　　　ＡＬ　ＳＥ　ＴＨ　ＳＡ　ＭＥ　ＣＨ　

ＡＬ　　ー　　○　　×　　○　　○　　◎　　４ー１　１

ＳＥ　　×　　ー　　○　　×　　◎　　×　　２ー３　４　●

ＴＨ　　○　　×　　ー　　○　　×　　◎　　３ー２　２

ＳＡ　　×　　○　　×　　ー　　○　　○　　３ー２　３

ＭＥ　　×　　×　　○　　×　　ー　　○　　２ー３　５　●●

ＣＨ　　×　　○　　×　　×　　×　　ー　　１ー４　６

 

 

１位　【Alessi】　白赤　＜勇気の元型　戦識の重装歩兵　永遠の炎のタイタン＞

　今回は地味なパックが多く、たとえば白でいうなら「エファラの輝き」が３枚出ていたりするわけだが、そんな地味なパックの中からでも、各人割と趣旨をはっきりさせたピックが多い。そんな中でも完成形が綺麗なのがこちらの人間ボロス。「勇気の元型」→「アクロスの密集軍」という引きから「よし、横に広げるデッキにしよ」ということを決めたらしく、そこから多少青への色気はあったものの「アクロスの重装歩兵」や「散兵の精鋭」などの人間パーツと「乗騎ペガサス」のシナジー、そして３体集まった「忠実なペガサス」によるビートが中軸になった。速攻デッキなので中盤以降の押しに不安を抱えていたはずなのだが、３パック目では本当にピタリと「永遠の炎のタイタン」がはまるというミラクル。この無体すぎる人間部隊により、ほとんどの試合は超速ビートで片をつけたのである。空を飛ぶ「アクロスの重装歩兵」の鬼畜っぷりがたまらんな。

 

 

２位　【Thraxi】　緑黒　＜セテッサの誓約者　菅草の蠍　菅草の蠍＞

　一応順位はここだけど、１勝は完全に相手の事故勝ちなので、正直そこまで強くないデッキ。今回は何となく「単色っぽくしたい」という気持ちで押していこうと思っていたのだが、指針の無い地味なパックだったので敢えての「誓約者」１引き。ここから「ケンタウルスの武芸者」などのダブルシンボルで固めての緑単色狙い。まぁ、完全単色は無理だろうと思っていたので、１パック目は赤か黒がタッチ候補に挙がったが、最終的には「ファリカの癒し人」が出たのでここからゴルガリ方向に固めた。序盤は渾身の１引き「蠍」×２や「旅するサテュロス」「バネ葉の太鼓」で飛ばし、厚めに揃った４マナ以降で勝負をかける形。「癒し人」に加えて「死の国からの救出」も合わさるので墓地からの回収力が高く、「アスプ」を回したり、３枚引いた「ナイレアの信奉者」でひたすら溜めまくった信心を全てライフにして生き延びたりした。当初の目標である緑ヒロイックが一切登場しなかったのでメタメタになってしまったはずだったのだが、怪獣が着地するまでの時間を取り戻せる「信奉者」のライフゲインが想像以上にデッキの肝になってくれていた。まぁ、ラッキーやな。

 

 

３位　【Sangriter】　赤白　＜炉焚きのドラゴン　鍛冶の神、パーフォロス　パーフォロスの試練＞

　１引きドラゴンからの赤に、２パック目でパーフォロスまで加わる形になったレアデッキ。１パック目は赤白の流れも悪くなかったのできっちり棲み分けられたかと思ったら、実はまるかぶりだったという愉快なデッキ。ほんまにこの２人は上下で並ぶと仲良いな。ただ、被りと言っても上は「人間ボロス」だったので、そこまで致命的なダメージというわけではなく、今回デッキの肝となった「槍先のオリアード」など、最低限のパーツは確保出来ている。先制攻撃と火力があればそこまで相手に押し込まれずに済むし、なんとか２枚のレアのうちどちらかが到着すれば、後は色々理不尽に片付けてくれと言うわけだ。ま、後はデッキに好かれるかどうかの勝負よね。３ターン目に土地を引かず、苦渋の判断で相手に「ヘリオッドの選抜」なんて光景もありました。まぁ、負けてました。

 

 

４位　【Serra】　緑青　＜宿命的介入　アクロスの木馬　ナイレアの使者＞

　こちらも割とはっきり指針が出せるレアからのスタート。２色目は明確な指針がそこまでなかったのだが、下に赤は流しているのでそれ以外、ってことで次第に青に固まっていった。そしてそこに３パック目で「クルフィックスの預言者」が流れてきたことで、何とも不思議なシミックデッキに。デッキの根幹はおそらく「彼方の工作員」だろう。このあたりの３マナ域を中心に並べていき、出来たら「蒸気の精」あたりで何回かしばいていく。そして、決め技は「メレティスのほら吹き」による「捕海」コピーだッ！！　って、まぁ、どっちもデッキに１枚ずつしか入ってないんですけどね。その他コピー先にはなんといっても「宿命的介入」だろうけども、「食餌の時間」もギリギリ候補か？　そのための「流浪」からのマナ加速もとても大切。まぁ、改めてピック表を見ると、あんまり大きなムーブも無くて渋いデッキだなぁ、という感じなのだけども。緑と青の引きはじめる順番が逆だったら「波使い」が有効利用出来るデッキになってたかもしれないのだけどね。まぁ、勝手にまるかぶりしてきた下家が悪い、という意見もあるな。

 

 

５位　【Mei】　青白　＜撤回のらせん　海の神、タッサ　解消＞

　本日のレア祭り。普段なら「やーい、レアに踊らされやがって」となるわけだが、今回は流れてくるレアが全部色の合うものばかりだったので、そりゃまぁ、「入れられるだけ入れとけ」っていう展開になりますわな。うちわけは「タッサ」「百手巨人」「ダクソス」「天界の執政官」「波使い」。このうち自分で開けたレアはタッサだけだってんだから、そら喜んで引きたくなるだろう。まぁ、こんだけ流れたってことは、今回青はしんどかったってことなのだろうけども。おかげで後ろのマナ域を埋めるレアをサポートするカードに乏しく、やたら前のめりに突っ込んでくる他の連中を御しきれず、レアレア言いながら死んでいく試合がほとんどだったという。まぁ、この環境じゃそうなるわな。あと、マナも無いのに呪文撃つのやめて下さい。

 

 

６位　【Sea-chicken】　黒　＜炎輪のフェニックス　悪意の幻霊　怒血のシャーマン＞

　まだ勝てない、勝たせないよ。今回も１勝でそろそろフラストレーションがたまってくる時期だとは思うが、一応の慰みとして、今回は１つエポックメイキングなチャレンジに成功している。それが、我々の中では非常に珍しい単色デッキ構築である。１引きフェニックスなのだから赤に行きたかっただろうが、上２人が赤ってことでどうやら駄目っぽいぞ、ということは分かる。そこで、今回は「窒息死」がほとんどでなかったために誰も見向きもしなかった黒に目を付け、そこから少しずつ黒に寄せて最終的には「黒ウィニービート」という形に仕上げた。正直、黒はウィニーでビートのに一番向いてない色ではあるのだが、今回は「モーギスの匪賊」と「アスフォデルの灰色商人」という２枚のフィニッシュカードに頼みを繋ぎ、とにかく低マナ域は万歳突撃で相手を削りに行く。１ターン目「忌まわしき英雄」から潤沢な２マナ域に繋ぎ、「ファリカの療法」あたりで相手の先陣を処理していけば、うまくすればライフを一桁台までは削れる。後はフィニッシュカードで強引にライフを詰めれば勝ちだ。ただ、なかなかそう上手くは行かないわけで、結局は「安くて弱いカードの束」として中盤以降為す術なくなってしまう展開が多かった。これまた後考えではあるのだが、流石に単色にするにはカードプールが厳しかったのは事実であるので、せっかく引いた「死の国のケルベロス」だけでも赤タッチで入れておけば勝ちパターンが増えて良かったんじゃなかろうか。このあたりの「色を絞るメリットとデメリットの天秤」は難しいとこやなぁ。

 

 

 

今回のピック表

 

　【Alessi】（白赤）　→　【Sangriter】（赤白）→【Sea-chicken】（黒）

　　↑　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓

　【Thraxi】（緑黒）　←　【Serra】（緑青）　←　【Mei】（青白）