9月26日 ドラフト模様(TKT×3)
ピック順 【Thraxi】→【Alessi】→【Serra】→【Mei】→【Sangriter】→【Sea-chicken】→
新環境! この新環境には、我々コミュニティは世間以上の意味がある。そう、暗黒時代の終焉だ。もう、あんなおかしな勝率は許さない。3色の世界で、新たな群雄割拠の物語が幕を開けるのだ! といいな!!
AL SE TH SA ME CH
AL ー ○ × ◎ × ◎ 3ー2 2
SE × ー × × ○ × 1ー4 6
TH ◎ ◎ ー ○ ◎ × 4ー1 1 ○
SA × ○ × ー ◎ ○ 2ー3 3
ME ○ × × × ー ○ 2ー3 4
CH × ◎ ○ × × ー 2ー3 5
1位 【Thraxi】 5色 <嘲る煽動者 消耗する負傷 完全なる終わり>
ドヤアァァァァァァァ! この世界の口火を切るのは私の仕事だ! やったぜ! ここに3人目の名前が載るのっていつぶりなんだろうな! というわけで、久しぶりの優勝は「楔環境」という設定の中では身も蓋もない5色デッキである。毎回新環境幕開けの時はある程度デッキコンセプトを絞って決め撃ちすることにしているので、今回の狙いは完全にここである。ピック前の予定は「1パック目はとにかく土地確保。残りの有効カード数を考えると、ギリギリピックの半分くらいは土地に費やしても良い」→「2パック目以降は、色事故緩和のための変異を中心に、好き放題に強いマルチカラーをかき集める」というもの。アラーラ以上にマナソースが増えることは分かっていたし、多少冒険しても変異があるので致命傷にはならないはず。初回ということで他の面々が多色カードを持てあますであろうことも視野のうちである。特に2色土地については、敵対色のものはそれなりに他の人間も使えるだろうが、友好色のものはだぶつくだろうと思っていた。5色デッキならば友好も敵対も関係無いのでかき集めることが可能なのだ。結果、本当にどんぴしゃりで狙った形が完成した。1パック目で引いた土地の数は6枚、その後も3色土地は何を差し置いても優先して引くことにしており、結果的にフェッチを含めて13枚もの土地。基本土地は5枚しか入っていない。おかげで1ターン目2ターン目なんてないに等しいが、13枚入ったクリーチャーのうち11枚が変異持ち。更に、そのうち6枚は3色変異。つまり、1ターン目タップイン、2ターン目タップイン、3ターン目変異、4ターン目変異、5ターン目変異解除、という流れがかなりの確率で安定起動出来るのである。これだけである程度タップインで出遅れるデメリットが緩和出来るし、なんといっても3色コモンは全部強いのである。あと、コモンランド9枚なので、これを置いてるだけでどんどんライフが増えるのも案外馬鹿に出来ない。荒らしピックの恩恵はカードを引ける順目にも表れており、「小馬乗り部隊」11引き、「マルドゥの魔除け」にいたっては12引き。1パック目を土地に費やした分は充分返ってきた。すごく、楽しかったです。さて、来週以降、この戦術は通用するのだろうか。あんだけ2色土地があるので、1人2人の無茶は許容出来る世界な気がするんだよな。今回18パックを開封して出てきた2色コモン土地が18枚、アンコモン3色土地が5枚。単純計算で1人あたまコモン土地3枚、アンコ土地1枚は使える。更にこれに戦旗8枚も加わるので、「5ターン目に3色変異解除」は割と楽なミッションな気がする。まぁ、戦旗は3ターン目に変異を置くことを阻害するので今回のプランとはそぐわないのだけどね。
2位 【Alessi】 ジェスカイ <本質捕らえ 鐘音の一撃 ケルゥの呪文奪い>
優勝決定戦で事故を引き起こして惜しくも2位だが、それでもまだまだ強い。初対戦はジェスカイカラーのデッキである。といっても、別にジェスカイコンセプトに則ったデッキというわけではなく、「必殺の一射」×2を中心にどちらかというと受けのデッキになっている。ピック序盤の様子を見ると1引きのおかげで緑にも意識を向けてティムールとの選択だったようだが、最終的には「高峰のカマキリ」あたりで3色目の白が確定したようだ。「悪寒」やら「沸血の導師」といったディフェンス陣でそこそこの時間を稼ぎ、「湯熱の精」「ジェスカイの風物見」「高峰のカマキリ」「河水環の曲芸士」といったフライヤーが殴る、いわゆる「青白飛行ビート」の構成である。どうせ地上は適当な変異でごまかせるので、いかにしてフライヤー戦線を維持してダメージを重ねるかの勝負である。一応「ケルゥの呪文奪い」なんて爆弾もあるものの、自分優位だったら必要無いし、劣勢だとわざわざ相手が呪文で押し込んでこない、ってんで、6マナキープしてターンを返すのはなかなか大変だった模様。レアの強さもまだまだ見えてこないから大変よね。
3位 【Sangriter】 ティムール <真珠湖の古きもの 神秘の痕跡 千の風>
前環境の覇者も3勝2敗でとりあえずこの位置からスタート。「流石にもう無敗神話は終わりだ! 前の環境とは勝手が違うぜ!」と言いたかったところだが、なかなかどうして。これだけの激変をものともせず、相変わらずの「イズム」を貫いている。1引きは色々いびつだけどやっぱり強すぎた、「真珠湖の古きもの」。この環境のスピードなら7マナは余裕でご登場願えるコスト域であり、能力のかみ合い方が色々チート。ひどいレアである。1パック目はここからひたすら青を濃くしながら引いており、ピック中の会話の通り、「単色とか2色でも余裕ちゃうん」みたいな流れになっている。もちろん流石にそれだけではままならないが、2色目にはしっかりと「空いている色」が確認できた6引き「軍族童の突発」から赤。1パック目をほぼイゼットで終える。2パック目は色々おかしなレア第2弾の「神秘の痕跡」から人気カラーだった緑に乱入するが、基本的にはイゼットベースであり、綺麗に回りの人間の間を抜いてカウンタースペルなどを摂取。めでたく3パック目もレア引き、更に2引き「ティムールの魔除け」→「火口の爪」と、誂えたかのようなピックで補強に成功した。そして、こうして出来上がった「ややティムール」軍団はスピードこそ劣るものの、高マナ域になってしまえば容易に相手に押し込まれないだけの陣営は固まる。じゃぁ、そこからどうやって勝つのか。そう、そこでこの環境の新たな「真空波動拳」、「石弾の弾幕」である。突如ブロックされなくなるティムールの軍団、そこにはまるで引率の先生のような顔をした「真珠湖の古きもの」。また、アタック前に「反逆の行動」で相手から駒を1つパクった上で果敢してたりもする。「ワンパンチ16点」「ワンパンチ19点」。お前はこの世界でもその道を進み続けるつもりなのか。デッキと人の縁とはかくも奇なるものであるか。
4位 【Mei】 アブザン <死滅都市の悪鬼 アナフェンザの伝令 対立の集結>
さて、ここから下のBクラスは、全員同じ色である。上位3名が5色・青白赤・青赤緑となっており、それ以外の3人は白・緑・黒をひたすらに奪い合う展開になった。おかげで出来の良いアブザンデッキ、という人間は残念ながら存在しておらず、巷で強いと噂のアブザンのポテンシャルは今回分からずじまいだった。そんな中で、辛うじて長久を幅広く運用出来たのはこのデッキだろうか。狙い定めたという「縁切られた先祖」×3が回れば、なるほど確かにサイズは充分。あのカードは「1ターン目セット、2ターン目長久」の流れが割と強いようだ。他にも「アナフェンザの伝令」なんて変なカードもあるし、多分一番多く長久を起動していたのはこのデッキである。ただ、そもそもの狙いはアブザンなどではなくてスゥルタイ方面である。1引きレアがそうだし、黒を集めに引いて「ラクシャーサの秘密」や「強大化」なども1パック目で確保。「ラクシャーサの大臣」なんてちょっと微妙なカードもある。試合中に最も探査していたのは文句無しでここである。しかし、残念ながら1引きレアが白を抜くことを許さず、最終的に「スゥルタイから青を外して、白のレアを混ぜたデッキ」という形になったのである。なるほどね、確かに楔にこだわらずとも、ある程度コンセプトをいじりながら3色目は選択肢をちょいちょい変えることは出来そうだ。ここが剥いたレアの色が違っていたら、今回の勢力図も変わっていたのかなぁ。
5位 【Sea-chicken】 アブザン <血蠅の大群 雪花石の麒麟 刃の隊長>
はっきり言ってビハインドはあったと思う。一番経験が浅く、参加したのが「神々の軍勢」からなので、多色環境のバランス感が分からない状態からのスタートだったのだから。おかげでピック中は「分からん分からん」と連発し、出来上がったデッキも色々反省点が多かったという。でもまぁ、戦績はそれなりに伴ってるのよね。俺も負けてるし、決して悪いデッキというわけではないだろう。1引きは、なかなか微妙なパックから悩みに悩んで「血蠅の大群」を選択。これは悪くないチョイスだろう。そこからこれまでのピックの経験を頼りに「黒を引く」→「軍備部隊からオルゾフへ拡大」と2色に渡り、2パック目で「死の激情」「荒野の後継者」「龍鱗の加護」と引いて緑を確定させた。今回アブザン3名だが、ここで緑を選択したことが最も偶発的な被りの要因だったのかもしれない。ただ、こうして「オルゾフ+緑」の形で引きはじめたデッキであり、なかなか長久を活かす方向にもなりにくいし、オルゾフが推す戦士ギミックも今回はライバルが多かったために引くタイミングが無かった。結果、本当に今回一番地味な「クリーチャー出す、何となく殴る」デッキである。でもま、これでも勝つ時は勝つ。変異があるからどうしてもクリーチャーの質は均質化するんだよぅ。変異だらけのデッキでドヤってると「死の激情」ですげぇやばいことになるから気をつけような!
6位 【Serra】 アブザン <アブザンの先達 アラシンの上級歩哨 凶暴な殴打>
3人目のアブザン。1引き「アブザンの先達」なのだから、ある意味ここが一番生粋のアブザンと言えたのかもしれないが、デッキの内幕は割と違っている。こここそが、戦士ギミックや強襲を狙った「マルドゥくずれ」のデッキなのである。実際、登場するクリーチャーはほぼ全てが戦士であり、このラインナップは1マナの「マルドゥの悪刃」に至るまで、きちんと狙って揃えてある。2マナ以下のクリーチャーが一番多かったのもおそらくこのデッキで、そこから「マルドゥの軍族長」や「マルドゥの頭蓋狩り」の強襲へと繋がる。4マナ以降も「不撓のクルーマ」×2が意外にしっかり引き締めていたし、コンスタントにクリーチャーを並べるデザインは、実は一番まとまっていた。あとはそれを凶器に変える全体増強があれば完成なのだが、残念ながら今回登場したカードは「戦場での猛進」ただ1枚のみである。本当にワンチャンスなのである。私との試合では2セットとも19点ゲイン、12点ゲインと確実に絆魂も行かせているのだが、ギリギリライフが残る程度のアタックに留まってしまい、そこからは速いデッキの苦手な局面しか残されなかった。結局原因は「アブザンカラー3人」という不幸な状況であり、この残念な被りのために「鱗の隊長」も「刃の隊長」も他所にかすめ取られたし、下家が「アナフェンザの伝令」から突如白へと反旗を翻し、その流れで「略奪者の戦利品」をかすめ取ってしまったのである。そして「ラッパの一吹き」が今回はまさかの0枚と来ている。これでは流石にマルドゥは辛かったのではなかろうか。他人のピックが安定するまで、まだまだこの世界はアクシデントが多そうで大変である。
今回のピック表
【Thraxi】(5色)→【Alessi】(青白赤)→【Serra】(白黒緑)
↑ ↓
【Sea-chicken】(黒白緑)←【Sangriter】(青緑赤)←【Mei】(黒緑白)
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