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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「ハイキュー!! 烏野高校VS白鳥沢学園高校」 5→7

 今期最初のゴールインを果たしたのはこちらの作品。まぁ、細かく切り分けたために10話だけになっちゃったので、これは致し方ない。ダラダラ伸ばさずスパッとこの話数でやってくれたのは正しいディレクションだろう。

 「ダラダラ伸ばさず」とは言ったものの、むしろこうしたスポ根漫画でシリーズタイトルにわずか1試合だけの名前を冠するというのは非常に珍しい。「おおきく振りかぶって」は「夏の大会編」っていうシリーズならあったけど、流石に一試合だけ、ってのは過去のアニメ作品にもなかなか例がないのではなかろうか。1試合で1クール弱と考えれば、むしろかなり贅沢な尺の使い方なのである。

 そして本作のすごいところは、そうした贅沢な尺の中で、一切間延びを感じさせないだけの中身が詰まっていたところ。地区大会決勝、烏野にとっては歴史的な試合になったわけだが、その大願の持つ熱量が余すことなく画面に詰め込まれている。日向を中心に影山や月島、その他全てのメンバーに活躍の機会が与えられ、次々にドラマが展開していく。敵役の白鳥沢の存在感も素晴らしく、圧倒的な強さを揺るがせず、主役を食ってしまう程の魅力が込められている。巨大な壁として立ちはだかる牛若はもちろんだが、個人的には名脇役として活躍した天童のキャラクターが特に目を引いた。原作で読んだ時はこんな面白いキャラだと思ってなかったのだが、木村昴の好演も相まって、ひょっとしたら一番烏野を苦しめたキャラになったかもしれない。

 I.G.による本作の動画が素晴らしいことはこれまでのシリーズでも嫌というほど見せつけられて来たが、今期はほぼ全ての話数が試合の描写になることもあって、一切休むことが出来ない強行軍。これを最後まで完璧に作り上げることが出来るというだけでもとんでもないこと。そして、毎回がクライマックスのごとき盛り上がりを見せていれば普通は食傷気味になってしまうはずなのだが、ゴリゴリの暑苦しい展開が続いても一切飽きを感じさせることなく、毎回視点を変えて「それぞれの熱量」を見せてくれる構成も実にお見事。この辺りの構成の妙は原作時点での上手さもあるのだろうが、今作の場合、満仲監督を筆頭に全てのスタッフが「面白いハイキュー」を追求して一切妥協せずに作り込んでくれた功績が大きい。試合結果は全て分かっている。次に何が起こるかも知っているはずなのに、いちいち手に汗握って見入ってしまうのは、まさに「幸せなアニメ作品」である。今期は図らずも多数のスポーツアニメがしのぎを削る面白いシーズンだったのだが(「DAYS」「卓球娘」「ALL OUT」「ユーリ」「ViVid Strike」、あと一応「競女」?)、「スポーツのアツさ」を見せてくれた作品としては、今作の完成度が最も高かっただろう。

 素晴らしい作品だったが、残念な点が2つだけ。1つは、流石に原作に追いついて来ちゃったのでしばらくは続編が期待できないこと。まぁ、ここはじっくり原作を溜めてもらって、また素晴らしいシリーズ作品を繋いで欲しいところ。安易にOVAとかでお茶を濁してくれるなよ。そしてもう1つは、こうして長期にわたって一致団結して作品を作り上げてきたスタッフたちの中から、田中一成氏の名前が欠けてしまったこと。コーチにはせめて、烏野の優勝を見届けて欲しかったものだが……改めて、ご冥福をお祈りいたします。

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