最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
毎月1日は映画が安い日。せっかくだから何か観たいな、と思ってラインナップを確認したらこれがありました。他の選択肢が「黒執事」くらいだったので、まぁ、今回はこれでいいかな、ってことで、やたら混んでる劇場に紛れ込んで視聴してきました。
(一応、以下ネタバレとかそういうことに注意)
で、視聴中に気付いたんだけど……俺、別にこの作品好きじゃないんだよね。何もかも台無しな話だけどさ。振り返ってみるとアニメシリーズ2本の感想も微妙だったな。一応、伊藤智彦監督は信頼してるんだ。彼が作り上げた他の作品群は好きなものが多いし、「SAO」だって画面の作り方はいいと思うよ。先に今作の良い点をあげておくなら、それはやっぱりテレビシリーズから引き続きアクションシーンの迫力だろう。そのあたりの力の入れ具合は、充分にスタッフの熱意が伝わってくるものだし、劇場に行って観る価値のある内容だと思う。SAOファンならこのクオリティは観ておくべきだろう。 ただ、やっぱりお話の根本的な作りがどうにも微妙でなぁ……。普段は「脚本とアニメを分けて考えよう」って処理になるんだけど、今作の場合監督も脚本作りに絡んでるからそういう分け方も出来ぬ。ちょっと残念。ただ、一応言い訳というかフォローをしておくと、私が今作を観て「微妙やな」と思ってしまうのは、そもそもテレビシリーズの時点ではまってないという明らかなディスアドバンテージがあるからで、テレビシリーズに思い入れの深い人なら、もっと画面の諸要素から色々な情報が引き出せて面白くなっているのかもしれない。こちとら大まかな人間関係くらいを何となく掴んでいる程度の不真面目な視聴者なので、そりゃ面白い要素が拾えないのも当然だろう。自分の好きな作品に置き換えて考えてみれば、完全オリジナルストーリーで自分の好きなキャラが劇場作品に登場して大暴れ、ってんならそりゃ楽しいものになるだろう。 まぁ、これくらい気を遣った上での感想ということになるが……やっぱり諸々の設定が荒いよな。今回一番気になったのは、劇場作品に必要な「大きな山」が見つからなかったこと。最終的にキリトさんのツエーにつながることは誰でも分かっていることなのだから、何か大きなものを賭けてキリトが立ち上がるドラマになるのが当然なのだが、作中の時間配分として、キリトが立ち上がるまでが割と長い。そして、そこまでに何が失われ、何を賭けているのかが分かりづらい。最終局面では「多数のプレイヤーが一気に脳をぶっ壊されて死ぬかも」という状態になったが、それ以前の状況では、命に別状が無い状態でアスナたちの記憶が一部抜き取られただけ。そりゃぁ長いことゲーム世界でいちゃいちゃしていたカップルからすればその記憶は大切なものなのかもしれないが、外部から言われている通り、「死にかけたゲームのトラウマなんて無くなってもいいんじゃない?」ってのが正直な感想だ。アスナさんだって元気で新たな思い出を作ることが出来るのだし、記憶がなくなったなら、普通に考えれば「無くしたこと」がわからず、惜しむことだってままならないはずなのだ。そんな不確かなものを失ったからとて、ドラマとしての盛り上がりが形成出来るとは思えない。そもそも、最初に「負けたら死」のゲームをやってた連中が、今更「負けたら記憶没収」程度で臆するっていう設計自体がなぁ。 そして、そんな窮状に陥るまでの設定面にも不満は多い。まぁ、元のシリーズの時点で「そういう設定なんだから納得しろ」という強引な理由付けは多いのだが、今作はナーヴギアの設定をさらにすっ飛ばして人間の脳を便利に使いすぎている。そもそも、あの機械が「記憶を抜き取る」ものだったとして、記憶を何らかの電気的なデータとして保管する装置であるなら、当然それはコピー&ペーストだって出来るはず。「アスナの記憶」は唯一無二のものではなくなり、脳から抜き取るんじゃなくて必要なデータだけをコピーして拝借すれば誰も悲しまずに済むはずだったのだ。何故、博士はそうした方策を検討しなかったのだろう。「SAOの敵キャラをけしかけて負けた時の恐怖で当時の記憶を引っ張り出す」という設定もなんだか受け入れがたく、無理矢理「ゲームの死」と現実の悲劇をつなげただけ。ラストシーンで一万点にカウントアップするくだりもよく分からない。人間の記憶がどういう仕組みで成り立っている前提の世界なんだろう。もちろん、最後のバトルが「SAO世界のラスボス倒せばなんとかなるで」とかいうご都合(?)設定になる意味など分かるはずもなく、結局はシナリオの要請上、「何かでかい敵と戦えばクライマックスっぽくなるから」という理由しか見出せない。まぁ、映像面で言えばラスボス戦のアクションが問答無用のベストシーンなので、ここを入れないという選択肢は無いわけだが……。 結局、元々の「SAO」の世界観が受け入れられない人間からすると、この劇場版は不安定な足場に更に不安定さを重ねているだけなのでどうにももやもやする。メインプロットとしては俺ツエーを極めたリア充カップルのいちゃいちゃを見せつけられるだけの話なわけだし、今ひとつ、心躍る要素を見出しづらかった。敵サイドのキャラもパンチが今ひとつで、アイドルソングがシナリオと絡む要素も薄いので設定が一人歩きする。アイドルの歌唱自体は悪くない見せ場になっていたし、もう少し、本筋と強く関わり合うデザインになっていればいくらか目を引く要素になったかもしれないのだが。敵サイドの2人(エイジと教授)が専業声優じゃないので演技の質の差にもなんか違和感があったしね。加賀丈史の声がいいのは知ってるが、発声が声優のそれとは随分違うから、怒声をあげるところとかがどうしても気になるんだなぁ。 まとめると、「映像面は最高にスタイリッシュだけど、いちいちシナリオに引っかかりがあるので入り込めない」というのが素直な感想。うむ、結局テレビシリーズと同じだな。個人的にはサブヒロインズが頑張ってくれてるシーンは好きだから、いっそそういう萌えものに割り切った方向でシナリオ作ってもよかった気がするんだ。薄い本ではメインヒロインを食う勢いで大活躍してくれる直葉さんが、今回ほとんど出番なかったし……。 PR |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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