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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 どんなタイトルやねん、第5話。しかしこのタイトルがやたらしっくりくるお話ってのがまた面白い。自分の感情をしっぽに託すこの感じがいかにも人外の理。この世界の住人は耳やらしっぽやら、おそらく不随意と思われる身体の部位に感情が迸りすぎて大変そうだが、こうしてみると人間よりも感情の表れが多いってのはむしろ良いことなのかもしれませんな。

 前回のひりつくような空気からは一転、ある意味「日常パート」に戻ってきたとも言えるお話。あれだけの大立ち回りを演じておきながらレゴシとビルの関係性が不問ってのはどうなんだろうという気もするが、世間的には「大成功の公演」だったのだから表立って事を荒立てるわけにもいかないか。あとは本人たちの間での問題だが、レゴシは「怒りに任せて自分を解放した」という事実については悪びれる様子もなく、単に「大それたことしちゃったなぁ」という面倒臭さというか、身の丈に合わないおおごとにばかり困っているようだ。ビルの方はイデオロギーの時点でレゴシとソリが合わないのだから揉めるのは当然だが、自分の方が「不法」なのはわかっているわけで、今から改めてレゴシとやりあうという気もないようだ。何より、ルイが(渋々ながら)ことをおさめてくれたのが大きいのだろう。結局、ひとしきり話題になりはしたものの、あの夜の公演のことはそれぞれの胸に秘めたままで時間はすぎていくことになる。

 こうなると、あとはレゴシの内面の問題。自分は何故あれだけ荒れてしまったのかは、おそらく一月の間ぼんやりとは考え続けたのだろう。その結果導かれた結論は、やはり「ウサギの血」の特別さ。確かに肉食については「不法」であり、品行方正なレゴシはそんなことをやろうとも思わずに生きてきたのだろうが、だからと言ってあそこでビルにブチギレる理由もなかったはず。だとしたら、「血を持つこと」、つまり「肉食願望」が怒りの対象なのではなく、「ウサギを捕食対象と認識してしまうこと」に怒りが収まらなかったということ。それを理解したレゴシは、自分と「ウサギ」について改めて考える必要が出てしまったわけだ。周りの連中が割といいやつばっかりなので救われてる部分はあるけど、これ、状況次第ではアイデンティティクライシスにつながりかねない問題だよね。気立ての良いジャックには感謝しないと。

 そうして、再び巡り合ってしまうレゴシとハル。二人はそれぞれに見え方が違っているのが当たり前で、再会した時にもハルの方は「あの時の狼」と思い出すのが精一杯で、「一度寝た男」なんて勘違いしていたくらいに適当な印象。対してレゴシの方は、下手したら1ヶ月延々ハルのことを考えていたのだ。そりゃ熱量に差があって当然のこと。童貞臭を隠そうともしないレゴシと見ての通りのミラクルビッチであるハルのコミュニケーションはいわゆるビッチもの(?)の一幕のようでもあるが、決定的に他の世界と異なるのは、そうした「上下関係」以外にも、持って生まれた生き物としての性質が加味されているということ。ハルの方は、これまでオオカミときちんと関係を持ったことはなかったのだろう(そりゃそうだ)、改めてレゴシと対面し、自分の中に眠っていた「被捕食者」としての本能を嫌という程に感じてしまった。面白いのは、そうして「被害者」側が有無を言わさず丸め込まれているというのに、レゴシの思考はあくまでも単なる童貞思考なのである。どれだけウサギを見てもあの日の夜のような激情が呼び起こされることもないし、当然ハルの内心での葛藤なんて想像できるはずもない。そのなんともちぐはぐなやりとりが、滑稽でもあり、哀れでもあり。ある程度全体像が見えているハルの方が先んじて「身を引こう」という判断を下したところで、レゴシはそれに気づかずもう一歩を踏み出す。残念ながら、こうなってしまうとなかなかウサギが狼から逃げ出すのは難しそうだ。さて、どっちが「食べられる」側になることやら。

 今回のコンテはなんと京極尚彦が担当していた。考えてみりゃ「宝石の国」の監督なんだからつながりがあるに決まってるんだけど、なんだか贅沢に人員を使わせてもらってる感じがたまりませんな。あと、エンディングテーマも色々種類があって贅沢。「Le Zoo」って、どういう意味なんだろ。

 

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