最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
うぎゃーーーーーーーー! 神河ーーーーーーーーーー! というわけでスタートしました神河世界の新セットプレビュー。今回もいつも以上に無茶苦茶やってくれております。神河といえば我々コミュニティもなかなかに思い出深い土地ではありまして、ドラフトプレイの全盛期こそ過ぎていたが、まだまだ安定してプレイしていた時代の話(詳しくはドラフト通信No.363からの思い出日記参照)。そんな神河に20年近くもの間をあけての再訪。そりゃテンションも上がるってもんで。さらに当時に比べ、公式がシナリオ部分に力を入れて展開してくれているというのもありがたく、トンチキ世界がどれだけ作り込まれているかというのもユーザーに充分伝わってくるものになっている。こりゃまた楽しい時代が到来しそうだぜ……。 とはいうものの、今回はいつも以上に日程がキツい。プレビュー開始から全カードの公開までの期間はおよそ一週間。この間に全てのスポイラを書ききるのは正直不可能である。ここ数年は日程的にキツい展開がだいぶ定着しつつあり、既存のモチベーションではスポイラ作業が出来なくなっていることは以前も漏らしている(フォーゴットンレルムのスポイラの話参照)。そこで、今回は出来る限りはこれまで通り頑張ってみようとは思っているが、いっそ最初から諦めて「全カードプレビューはやめる」という方向で検討したいと思っている。つまり、ひとまず「気になるカードだけピックアップして取り上げていく」という形にするのが無難かと思われる。難しいのは、派手なレアや神話レアを取り上げる意味(モチベ)と、数合わせのコモンを取り上げる意味ってのはちょっと違うって部分で……前者は純粋に背景世界や構築環境への影響での興味、後者はリミテッド環境を予測する上での興味なのでなぁ……致し方ないが、後者は切り捨てる感じになりそうな気がする。まぁ、とりあえずこの一週間で展開されるカード情報次第だ。1発目のプレビューで、もうネタの大洪水に溺れ死にそうになってる現状は……どうしましょうね?(お前が決めろよ) ○世界観の俯瞰 いつもなら最初は公式記事に則ってメカニズムの紹介・検討ということになるが、今回は様々な記事が同時に公開されているので、システム面と環境製作についての雑感をまとめて書いていこう。事前情報として、公式のメカニズム記事とマローの紹介記事は読んでもらった方がいいと思います。こういう記事が一番興味関心が高い内容なのでね。 ・新たなトップダウン世界 マローの記事によれば、今回の神河は「神河になるか分からなかった世界」とのこと。「神河物語」ブロックはセールス的に大失敗の惨敗次元だったことが詳らかにされており、いち日本人としてはなんか無駄に悔しい思いではあるが(前から失敗失敗いうてるけどな)、そこでマローちゃんはくじけずに「新しく日本を舞台にしたトップダウン次元を作りたいなぁ」と思っていたそうな。そして、単なる時代劇的トンチキお江戸を超えて、現代日本のポップカルチャーを活用したトップダウン次元のデザインを開始したという。その時点でもうありがたいよね。考えてみて欲しい、完全な手前味噌のお国自慢になるが、今の時代、わざわざ「現代○○」というテーマを設けて掘り下げたい文化が、地球上にどれくらいあるだろうか。わざわざ「現代日本の」という看板を掲げてまでWizards社が日本を取り上げてくれたということは、(単に日本人ユーザーが多いということもあろうが)日本文化というのがそれだけ世界的に際立っていることの証左といえないだろうか? 最近のトップダウン次元を並べてみれば「古代エジプト」「おとぎ話」「ギリシャ神話」「北欧神話」「ハリーポッター的学園ファンタジー」と並んで「エセジャパン」なのである。なんかもう、それだけで嬉しくなる。 しかも、そんな現代日本風世界を神河に帰着させる手法として採用したプランが、「現代技術と伝統文化が共存し、時にぶつかり合う世界」であるという。これまた世界的日本観を考えると大変興味深い。我々日本人が何の違和感もなく受け入れているこの風景、この文化が、外からみた時にはふざけた「設定」に見えているという話なのだ。「ここが変だよ日本人」を実際のカードやストーリーで展開してくれているのだ。なんかもう、ここまでやってくれてるなら「神河物語」が史上もっとも売れなかったセットだったという事実も許してやろうという気になるではないか。 そうして無事にこの次元が「神河」として再構成されたことで、20年近く前に見ていたあれやこれに「再訪」することができるようになったことも当然嬉しい要因である。最近のダイナミック再訪といえば「ドミナリア」があり、あの時もむやみにテンションが上がったが、奇しくも神河といえば最初に(厳密には2番目に)「伝説」というサブタイプにスポットを当てたセットでもあった。ドミナリアの時と同様、今回もたくさんの伝説が我々を迎えてくれるのだ。残念ながらこれだけの時間を経てしまったせいでリアルタイムで元祖神河を経験しているおっさんはそこまで多くないとは思うが、盛り上がれる人は一緒に盛り上がろうじゃないか。どれくらい懐かし要素が盛り込まれているかはドキドキもんですね。イニストラードにおける「物騒な群衆」みたいなカードがあるといいのだが……まぁ、1000年以上経ってるからなぁ……。 ・伝統VS革新の世界観 マローの記事を読んでいて思わず膝を打ったのが「伝統と革新の衝突」という要素を、「エンチャントとアーティファクトの区別」で表現できたという部分。この発想は当たり前のようでなかなか出てこない部分じゃなかろうか。確かに、「伝統文化と過去の記憶、神々の所業」をエンチャントで表現するというのはフレーバー的にも至極納得できるものであろう。すでに我々はテーロス次元でこうしたエンチャントの扱いに馴染んでいるし、「ドミナリア」で生まれた英雄譚もその一端を担っている。テーロスのおかげで我々は「エンチャント次元なら、エンチャント・クリーチャーみたいな要素でその次元をうめ尽くさないと」という先入観があったが、セットの作り方ってのがそれだけじゃないということを証明しているわけだ。同様に「革新」がアーティファクトで表現されるというのも「カラデシュ」などで経験済みだし、サイバー日本のドローンの存在を事前のストーリー展開でたっぷり見せられたため、神河世界を跋扈する動物型ドローンの存在もかなり容認しやすくなっている。アーティファクト次元といえばミラディン・カラデシュといくつか存在する中で、きちんと「神河のアーティファクトはこういうものですよ」という差別化が図られ、なおかつ次元の内部がアーティファクトで埋め尽くされていないという技術的な齟齬(普通なら、便利な技術が開発されたらそれはみんなが使うものだ)をフレーバーの部分から説明できている。この転換は新しい。 もちろん、こうして陣営を2つに引き裂くと「それぞれの要素を満たす開封比の問題や、アーキタイプ構成をどうやって成立させるの?」という疑問が出てくるが、そこはお約束のカラーパイなどで乗り越えていく。今回は「伝統」サイドの旗手として緑を擁立し、サポートはエンチャント仲間である白が受け持つ。対する「革新技術」サイドの筆頭は青であり、サポートはかつてアーティファクトコンビとして名を馳せた赤が受け持つ(今回、革新というか進化の代表である青いあの方がこの次元を訪れているという設定も上手い)。間に挟まれたのが黒っていうのも何だか珍しくて興味深いところで、普段は黒ってぇと主張も我欲も強い色なので旗幟を鮮明にすることが多いのだが、今回は「伝統も技術も、使えるものは全部いいとこ取り」という形で利己的な要素を満たしているという。散々に使い古されたカラーパイの概念から、きちんと新たな世界観につながるこの快感は、ヴォーソス的要素を重視するプレイヤーならではのものである。 ○個別のメカニズム ・忍術 最初にお披露目された「梅沢悟」によって再録が確定していた能力。まぁ、神河再訪が発表された時点で、これが再録されることは多くのユーザーがわかりきっていたことだろう。ほとんどのギミックが「失敗」扱いされていた旧神河の中で、かろうじて人気があり、その後も調整を続けられたギミックがこの忍術であり、やっぱりニンジャは日本文化の華なのだから。能力的にはそのままの形の再録だが、方向性が定まっている能力なので余計な調整は必要なかったということなのだろう(まぁ、それだけ固着度が高く、あまり柔軟な拡張ができなかったということでもあるが)。今回も当然青黒を中心としたシステムになっており、カラーパイは初登場以来20年ブレていないことになる。どんな小さなアタッカーでも危険度が増すギミックであるため、青に採用されるであろう小型のアーティファクト・ドローンなどがそのままシナジーを構成できるという「ニンジャ・マシン」の共闘は要注目。 ・換装(Reconfigure) というわけで、そんなニンジャたちと共闘するであろうドローンたちの姿を描いた新たな装備能力がこの換装である。「装備してれば装備品、してなければクリーチャー」というのはエンチャントにおける授与能力に近いが、付与チャンスが一回こっきりのエンチャントと違い、着け外しが自由な装備品の場合にはその取り回しもかなり直感的に理解しやすいので導入は楽である(授与はいまだに複雑度がダントツで高い厄介な能力なのだ)。とはいえ、装備品を「外せる」というこの概念1つだけで新しい能力になるというのも目から鱗。ルール的な複雑さもほとんど無しにカードの可能性を広げられた稀有な例ではなかろうか。唯一、紙のMagicでプレイする時にはカードのタップ・アンタップの扱いだけちょっと注意が必要ね(アタック時に装備品ごとタップするのはよくやることだ)。どことなく生体武器に雰囲気が似てるのは……偶然ですけどね。やはり世界は、「完成」を目指すと似通ってくるということ……。 ・英雄譚(Saga) こちらも再録だが、カルドハイムに続いての再録ということでシステムとしてはもう落葉樹くらいの頻度になってる。それだけに世界観の表現には便利すぎる概念だったということだろう。今回は両面カードを使うことで「クリーチャーへ至る英雄譚」という新たな進化を果たした。とはいえ、ぶっちゃけ「最終章の効果でトークンを出す英雄譚」との差はあんまり無いので、ギミック的にはそこまで新しいものではないだろう。こちらはエンチャントの開封比を高めながらクリーチャー数も確保するための方策であると見ることができる。特筆すべきは、この度ついに「コモンの英雄譚」が初登場したということ。この神河世界は「神河の歴史、暦記」を始祖とする語り部集団「歴演衆」がおり、彼らの語り継ぐ物語が民草にも流布した一般的な英雄譚となっている。裏面で変身したクリーチャーも、あくまで「語られた記憶」であってレジェンド当人ではないという処理である(だから当然伝説ではない)。1000年の時を経た神河世界に「懐かしのあの人」の面影を表現する、なかなか上手い手段ではないか。ちなみに英雄譚カードのイラストは、おもて面に「伝説を記した現存する物品」が描かれており、裏面のクリーチャーは、その品物の一部にズームアップした絵図が用いられている。わざわざ両面カードにしているのに1枚のイラストで使い回すという、なかなか面白いギミックである。 ・改善されている(modified) さて、こうして「アーティファクト」「エンチャント」の2極で対立した世界ができたわけだが、それを繋ぐためのギミックとして導入されたのがこの「改善されている」というなんだか珍妙な概念である。一応まとめておくと、「装備品やあなたがコントロールしているオーラがついているかカウンターが置かれているクリーチャーは改善されている」というのがルールテキスト。この世界における両陣営を繋ぐために生み出された新たな概念である。今まであった概念に新しい名前をつけるというのはよくあることだが、この新ワードについて興味深いのは2点。1つは、これこそまさに「歴史的」の時に発見した新たな命名法のダイレクトな運用であるということ。「ドミナリア」において新たな指標を生み出したかったマローは、「伝説かアーティファクトであることを『歴史的』と呼べばシステムが繋げるよね?」と思い立ったが「その2つを繋ぐ積極的意味って何? なんでその二つをくくれるの?」という違和感を拭えなかった。そこで、新たに生み出された「英雄譚」を加えて「3つをグループ化」すると、2つをつないだ時と違って「概念をくくっている」という総称としての印象がグッとよくなることを発見したのである。今回の「改善」はまさにそのもので、これが「オーラか装備品がつけられている時」だったら「まぁ、アーティファクトとエンチャントを繋ぎたかったんやろな」と思われるだけだが、ここに「カウンター」を混ぜることで、「なるほど、クリーチャーを変化させる全ての要素が改善なのだな」という「総称」としての印象がグッと強まる。この作りは上手い。 そして更に大きな2点目として、この概念は、この次元だけの一過性のもので終わらないということがある。初代神河は「閉じた」メカニズム(他のブロックと組み合わせた時に機能しないギミック)が多すぎたために失敗したという反省がある。しかし、この「改善」に言及するシステムなら、ありとあらゆる過去のカードとの相互作用が見込めるのだ。直近のイニストラードには+1/+1カウンターを参照するカードが複数収録されていたことを思い出してみるといい。これにより、神河は次元内でのアーティファクトとエンチャントを繋ぐだけでなく、Magicというゲームそのもので、2つの要素の橋渡しをする可能性を広げたのである。まぁ、カウンターを取り込んだせいで、逆に広げすぎちゃった感はあるが……。これ、該当するカードの数がかなり多くなっているから、多分「改善」がらみでメリットを与えるカードはあんまり強くできないはずなのよね。一応、クリーチャーを手札に戻す忍術とはアンシナジーであるっていうのは狙った部分なのかもしれない。 ・魂力(Channel) 旧神河からの再録は忍術だけじゃない。魂力も帰ってきた。しかもクリーチャー・スピリット以外にもつけられるという拡張を施して。こうして旧作のギミックを再録することは「再訪」を強く意識させ、過去のプレイヤーのリクエストに応えるという意味がある。マローは「再訪の場合にはユーザーが絶対に必要だと求めていることに答えなきゃいけない」と常々語っており、例えばゼンディカーに再訪したら上陸は絶対に外せないし、イニストラードに帰ったらやっぱりフラッシュバックが必要なのだ。じゃぁ、神河に帰った雰囲気を出すには? ……忍術でいいんじゃないな……。魂力はもともと地味な能力だったからな……。まぁ、そこまで新鮮味があるわけではないが、モード選択能力は常に便利なので、これまた様々なアーキタイプのつなぎ役として活躍できるだろう。ちなみに「他に旧作から再録できるキーワードってなかったんかね?」と思って旧神河を確認すると、他の能力は「武士道・転生・秘儀連繋・献身・歴伝・掃引」。……まぁ、これでいいかな……。かつての環境ではスピリットがらみで転生能力との相互作用があったのだが、今回はそれもなくなっているので純粋に「カードの用途を増やす」効果だと割り切った方がいいだろう。ちなみに、当時の印象を思い出すと魂力のイメージは「カードが引けねぇサイクリング誘発」であった。ひどい話だ。 以上、プレビュー1日目を見た雑感である。紙面が長くなったので個別カード評はまた改めて。スポイラは書けないかもしれませんが、私は今楽しいです。 PR
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