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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「探偵オペラミルキィホームズ」 4→7

 流石にこれだけの数のアニメを見ていると、主観的な評価のポイントっていうのは固まってくるものだし、スタッフの顔ぶれを見たり、1話を見たりすれば、大体シリーズの着地点っていうのは予想がつくもの。一応「3話までは見る」という決まり事を作ってはいるものの、どうせ駄目な作品は3話まで見ずとも切れてしまうだろうし、出来の良い作品は1話で違うものだ。一度認識できた製作スタッフについても、そこまで大きく予測が外れるということもない。アニメは大人数が関わる製品なので、結局は平均化されることになるのだ。

 というのがこの作品を見るまでの意見だったわけだが。しょせん私も青二才。偉そうなことは言えないのである。3話まで見た時点では、この作品は完全に「流し見」の対象でしかなかった。最大の理由は多分メインキャストが新人ばかり、ってところだったんだろうが、作画レベルも特に高いわけじゃないし、ネタ回しもベタなレベルで、毎週かじりついて見たいようなものじゃない。何より、関西は裏番組が「イカ娘」なのだ。大した期待もしていない作品は後で適当に処理してしまっていい。そう思う程度だった。

 しかし、あの4話である。一応ちゃんと見ていたつもりだったのに、初見では何が起こっているのか全く理解出来なかった4話である。どれだけやる気がなかったんだと思って確認しても、やっぱり分からない。どういうセンスの人間が構成・脚本を受け持ったらこうなるのかと、完全に理解の範疇を超えていた。そしてその衝撃が、のちの視聴姿勢を変えることになったのである。

 血統を考えれば「デジキャラット」「ギャラクシーエンジェル」のブロッコリー遺伝子を継ぐ「脱力ギャグ」作品。そしてそれを構築するのが、「マイメロ」で良い意味でも悪い意味でも有名になった森脇真琴と、私が信頼を寄せる絶対的安定感を誇る池端隆史の両監督。画面を受け持つのは、荒ぶる魂の作画監督・沼田誠也。背景は匠の業師・小林七郎。これらの人材が、当落線上ギリギリをひたすら狙ってビーンボールを投げ続けてくる。受け手側がこんなにしんどい思いをする作品はなかなか無いだろう。今期は丁度良い対照作品として「まっとうなキャラものギャグ」として完投した「イカ娘」と、制作会社の個性を包み隠さず一気に放り投げた「パンスト」という2つの巨大なギャグタイトルがあるわけだが、この作品は、そのどちらとも被らない、絶妙なコースだけを狙ってくるのである。流石に5年以上も前に投げられた「GA」の打ち返し方は、もう覚えていなかった。

 完全に異端児となった4話は置いておくとしても、その後も着実に「ミルキィ患者」を増やし続ける中毒性の強い作品性を打ち出し続け、「大して金もかかってなさそうなのに」話題だけはかっさらっていった。私自身も、気付けばシャロの魅力に滅多打ちにされ、毎週トゥエンティの悪行を楽しみにし、小衣ちゃんの暴挙に心を和ませていたのである。この視聴姿勢はまさしく「GA」の時に得られたあのメルトダウンのような蓄積ダメージ。この作品は……人心を惑わし、金を生み出すとてつもない何かになるかもしれない。

 どう形容していいか分からない作品なのであまり深くは追究しないことにするが、仕事柄ちゃんと中の人は確認しておかねばなるまい。ミルキィホームズの4人の中の人は、全員まとめて努力賞。エリーの中の人はキャラの難度もあって評価しづらいが、個人的にはコーデリア役の橘田いずみと、シャロ役の三森すずこについてはきっちり刻み込む名前になった。橘田いずみは「地獄少女」で一応名前だけはチェックしていたが、ぼちぼち表に出てくるくらいの段階に入ったのだろうか。そして実質デビュー作であるはずの三森が圧巻。シャロが一番キャラの立っていたヒロインだったのはラッキーだろうが、シャロがシャロでいられたのは、おそらく三森の実力によるところが大きい。まだまだオリジナルのセールスポイントが出ているとは言い難いが、タイミングさえ間違わなければ一気に「人気声優」になることは保証済みだ。今後声優業をメインに動いてくれるかどうかは分からないが、もっと見ていたい役者の1人ではある。残りの2人にしても、過去に同様のデビューを飾った新谷・沢城・後藤(弱)・井口などのブロッコリー声優軍も、最初は(もっとずっと)グダグダだったのだ。今後の精進でなんぼでもチャンスはある。

 で、もう一人の功労者といえば……やっぱりトゥエンティ役の岸尾・ガンビー・だいさく先生だろうなぁ。あれだけ無茶苦茶やっても美味しいところ全部持ってくキャラって、本当に卑怯だ。変態やってるときのだいさくは本当に輝いておるわ! そうそう、あとは小衣ちゃん役の南條愛乃ですかね。いや、個人的には彼女はすでに「CANAAN」の時点でそこそこのポジションに置いていたつもりだったんだけど、世間的には再認知、ってとこでしょうか。「CANAAN」自体があんまり話題になる作品じゃなかったんで、今後は彼女のプロフィールには「代表役・ミルキィホームズ:明智小衣役」って書かれることになるのか。……大沢マリアの名前も入れておいてね。

 蛇足ついでにテーマソングの話も書いておきたい。今期のオープンエンドでもかなり上位に食い込む2本の楽曲も、この作品の頭と尻をがっちり固めてくれた重要なファクター。オープニングは雑多なキャラソンのくせにジワジワ癖になってくるずるい曲。本当に畑亜貴って奴はよう。映像もシンプルながら悪くない出来で、最初に名前入りで登場するシャロのぽかん顔や泣き顔がやたら可愛い。そしてエンディングの「本能のDOUBT」。飛ぶ鳥を落とす勢いの飛蘭だが、この曲は彼女の持つはすっぱな格好良さが最も良く出ている。野郎ばかりでカラオケに行って歌っても大盛り上がり出来そうな名曲だ。部屋で一人熱唱してることが一番多いシャウトソング。アルセーヌ様のイメージってのがまたいいよね。

 さて……2期は、まだかね?

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