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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 2日続けて三木眞一郎を打倒する、第19話。今週はとにかくミキシンウィーク。「勇者刑」でブージャムが現れ、フリーレンではレヴォルテ大暴れ。そして今作のイツキさんが言いたいこと言うだけ言って退場していった。あまりにもミキシン。

 今回はまさに集大成。前回前々回もかなりのバトル展開ではあったが、今週はついにフシVSミズハという頂上決戦が行われ、ここまで溜めてた(?)作画リソースを全解放。的にも見応えのある怪物バトルが繰り広げられ、長きにわたるノッカーとの戦争の(一応の)終焉にふさわしいものになっていた。ミズハさんは何をやらせても絵になるよなぁ。ほんでともりるがいい仕事してくれるのよ。

 とか言うてますけど、ことここに及んで「最終決戦」になる意味はあまり飲み込めていない。結局ノッカーは現代で何を目的として「生きて」きたのかがどうにも観念的で理解が及ばないし、ミズハノッカー、イツキノッカーなど、個々のノッカーでそれぞれの生存欲求が微妙にずれているので「ノッカー」という集合体としての意志が散逸してしまっている。最終的にミズハノッカーは「フシ!戦え!」に終始していたのに対し、それを見ていた監督役のイツキノッカーは「この調子だと今の時代でノッカーが優勢になるのは難しそうやなぁ」ってんで再びの「退場」を選択したらしい。まー、これまでの時間感覚からすれば無理に「現代」で優位を取る必要もないのでね。もう一回埋伏してフシの心境の変化や、社会構造の変化を待ってゆっくりと「理想のノッカー世界」を探るのも悪くはないのだろう。

 ただ、そうなるとやっぱり自らの血や家柄に縛られていたミズハノッカーさんがあまりに哀れ。「ミズハ」という個体につくノッカーとしてはユーキに正面から突破されて自尊心がボロボロ。搦め手ばかり考えちゃう性根の悪さが災いして、ユーキみたいな猪突猛進タイプを相手にすると調子を崩されてしまうノッカーさん不憫。それはまぁ、みもり&ひろとし大戦の時にも何となく見えてた性格かもしれないけど。地下道側に援軍にいったひろとし、何の役にも立ってなくて草。

 そしてケツをまくって逃げたあげく、当たり屋のようにフシにタイマンを挑んで「自分を納得させたい」と暴れ回るミズハノッカー。すでに器の大半を失っていたフシは盤面不利かと思われたが、最終兵器として温存していたカハクを繰り出し、「因縁」への決着を印象付けた。結局どこまでいってもハヤセの因縁を解消するためには歴史を振り返る以外にはないのだよな。それでもなお、堂々巡りの感は否めないけど。

 ミズハも、ミズハノッカーも打倒。これにて現代のノッカー戦争は終幕……と思われるが、まだ次回もお話は続く。やっぱりこれだけで平和エンドとは言えないってことか。あとはどんな後始末が残っているのか……。

 
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 毎年のことなので一応「見たよ」という報告まで。例によってあまり熱心に追いかけるつもりはないので受賞理由などの細かい部分はチェックしてません。

 

 

○主演賞

戸谷菊之介/若山詩音

 

 おお、若いね。いや、ここ最近は割と(女性の方は)若い人が続いてたからその流れか。去年(岡崎美保)一昨年(市ノ瀬加那)とだいたい同じくらいの年齢での受賞ですね(若山詩音がアラサーという衝撃の事実)。

 戸谷くんについては「劇場アニメで主演やると強い」というアワードの鉄則を守りつつ、それ以外にも活躍目覚ましいし、期待の若手という意味でもとても納得感のある(言い換えれば俺が気分よく受け入れられる)選出である。今年はデンジをやったそのままの勢いで「鉄鍋のジャン」でも主人公のジャンをやるらしいわよ……そんなに倫理観に欠ける声なんですかね(言いがかり)。

 そして若山詩音もここで名前が出てくるのは喜ばしいのだが……何が「主演」の理由なんでしょうね。Wikiで確認したら厳密に「主演」って言えるアニメって「ダンダダン」だけだったんだよな……。他のとこにチクチク文句言ってここに触れないのはフェアじゃないので一応不満気にしときますね。でもまぁ別に気分良く受け入れちゃってます。今後もこうして男女ともに若手が出てこられる環境になると気持ちよさはアップしていくんですがね。

 なお、2人とも過去に新人賞でピックアップされてるという事実にも触れておきますね。だってほら、持ち回りアワードなので……。

 

 

 

○助演賞

上田麗奈/川田紳司/田中真弓

 

 しゃま主演じゃろワレェ!!! と殴りこみをかけようかとも思ったが、まぁ、2025だけで見れば一応「助演」っぽさはあるので暴力沙汰は勘弁してやろう。レゼもゲストキャラという意味では「主演」ではない、という解釈で。何が面白いって、そんなしゃまが田中真弓と同じラインに並べられてることなんだよな。そりゃ助演もいっぱいやってるだろうが……今更田中真弓に「あなた助演です」って平気で言えるアワード、逆に強い説ある。

 川田紳司氏に関しては、もはや「いないと困る名バイプレイヤー」としての存在感がパないのでこの位置はしっくりくる。少し前に放送されたAT-Xのべーさんとの飲み番組のゲストで登場して「地味な仕事ばかりでして……」と謙遜する川田氏に対してベーさん(なんと同世代)が「でも、今年ヒゲマンでハネたじゃん! ガンダムでの活躍、羨ましいよ!」みたいなこと言ってたのはとても微笑ましかった。シャリアブル、確かにすげぇいい仕事だし、今後のガンダム仕事は太く長く繋がっていくよね。まぁ、そんなん無くても堂々たるキャリアだとは思いますけど。好きな川田紳司は、「刀語」のマニワニのカワウソです(よりによって)。

 

 

 

○新人声優賞

木村太飛/高野大河/寺澤百花/中山祥徳/菱川花菜/藤寺美徳/三川華月/村上まなつ

 

 ここに知らない名前があるとちょっと悔しい、新人部門。正直に白状すると、流石に女性声優は全員名前を認識できたが(ドヤ)、男の方は名前を見ても3人ともピンと来なかった。こればかりは興味の熱量が違うのでしょうがないが、幸い、経歴を確認して「あぁ、そういう仕事の人ね」という確認はできた(1度も声を聞いたことがない人はいなかった)のでちょっと安心。

 一応確認しておくと「木村太飛」(たいひ、と読むらしい)は「陰陽廻天Re:バース」で主人公のタケルを担当。それ以外にも大量にモブ仕事をやっており、賢プロ的には推してる役者っぽい。「高野大河」は(申し訳ないことに)一番印象が薄いが、一応「美男高校地球防衛部」の最新作で主人公をやっていた。受賞理由としちゃ弱いが、これより謎な年はいっぱいあるのでこれくらいは無問題。「中山祥徳」は「薫る花は凛と咲く」で主人公のリンタローくんを好演。低音で攻められる若手は重宝しますわよ。

 女性陣については1度はブログ内でも言及したことがある名前なので追記の必要もなさそうだが、今年一気に上がってきた名前で三川華月が出てきたのは興味深い。ちなみに初見殺しだが名前の読みは「ハルナ」である。ある意味キラキラネーム。また、個人的には「もう主演賞でもええんやで」というくらいチハルちゃん大好きなので奇声声優・寺澤百花がここで飛び出したことは素直に喜びたい。藤寺美徳ちゃんも、ほんとええ声の子らですわ。菱川花菜はキャリア的にもいい塩梅だが、村上まなつは4年前の「明日ちゃん」の印象が強いので若干の「今更?」感はある。Wikiによるとデビューは2019年らしいが……まぁ、アワードのガバガバ具合はもう文句を言う気もないので……受賞自体に不満はないよ!

 

 

○パーソナリティ賞

日笠陽子

 

 何故かわからんけど2022年にシステムに調整が入って以降選出されていなかった部門が4年ぶりに復活。んで選出されるのが日笠という……お前去年助演におったやろがい。何回でも書くけどさ、なんでわざわざ持ち回りで複数回受賞させて「日本の声優で評価されるのは一握りだけなんですよ」みたいなスタンス取るの? もっといくらでも表彰候補おるやろ。

 

 

 

○歌唱賞・ AiScReam

○海外映画・ドラマ賞 ・ 尾上松也/坂本真綾/田村睦心

○シナジー賞 ・ 「アイドルマスター」シリーズ

○ゲーム賞 ・ Fate/Grand Order

○富山敬賞 ・ 神尾晋一郎

○高橋和枝賞 ・ 佐久間レイ

○キッズファミリー賞 ・ リロ&スティッチ

○MVS ・ 石田彰

○功労賞 ・ 田原アルノ/よこざわけい子

○特別賞 ・ 水野なみ

 

 フォローしてないエリアが多いので何も言えないが……知らないから文句があるってわけじゃないです。アイスクリームは話題性抜群で文句なし、アイマスとFGOはたまたま「俺がフォローしてないでけぇコンテンツトップ2」みたいなところだけど、キャストも多いし、長年続けているコンテンツなのでその分の積み重ねもあるだろう。

 神尾晋一郎氏といえばあれですよね。「エグミレガシー」のウィザード役で有名な……いやごめん、よくわかりません。受賞理由もよく分かりません。なんか今年話題になるようなことをしてたんだっけ? まぁ、佐久間レイも別に「今年云々」ってわけでもないし、別にいいんでしょうね。リロ&スティッチも「なんで?」って思ったけど、実写版の映画公開が去年だったのか。

 石田彰の名前がここに上がるのちょっと草。特別賞の「水野なみ」さんという名前についてはマジで「誰?」ってなったけど、ミャクミャク様の声をやってた方とか。まぁ、そりゃ納得。

 ただ、一番分からんのは海外映画賞の尾上松也って名前なんだけど……歌舞伎役者・俳優の人? だよね? Wikiで確認してもこの1、2年でアニメとか吹き替えで何かやったっていうログが残ってなかったんだけど……どゆこと?(かろうじて「モアナ2」の吹き替えやってるか) 流石にお門違いすぎやしませんか? そういうとこだぞ。

 

あ、以上です。

 
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 この世界の教会、紋章がファイレクシアじゃん、第10話。「ジェイスという名前でどう考えても設定がサルカン」なキャラが出てきた時点で「あれ?」とは思っていたのだが、確認してみたらやっぱり作者はMTGプレイヤーのようである(ソースはAI検索)。このくらいのオマージュは……まぁ、ええんか? 他にも何かしらネタは仕込んであるのかしら(今キャラ表を確認したら、ザイロの婚約者がティボルトだった)。

 さておき、前回までで一旦町のギルドを巡るお話は片がついたように思われたが、当然首魁を取り逃している時点で次への布石でしかない。ザイロたちが警戒を強める中、容赦なく敵軍の進行は始まり、フェアリーを駆使した進行はあまりに苛烈なもの。基本的に人類側の対抗手段が乏しいため、侵攻されたらされ放題、肝心の軍部は一部の権力者の領分を守るのが精一杯だし、そもそも上層部にはすでに魔王側の諸々が入り込んでいるという情報も多いため、半ば機能してない状態である。最後に団長さんが尊敬する叔父の唱えた文句で何か気づいていたようだが……団長の血縁者まで転げてたらもうどうしようもなくない?

 まぁ、そんな人類軍に頼ることはできないので、勝負のカギは半グレ集団となった勇者たちに委ねられる。ザイロさんは面倒ごとこそ大っ嫌いだが、市街地が攻められるなんてあからさまな人類のピンチに対しては全力で抗わなきゃいけない。ツァーヴが負傷して戦力が削られた中、ベネティムに指示を出して次なる問題児を牢獄から解放することにした。男の名はライノー。役職は「砲兵」とのことで、ゴツい鎧と濃いルックス、むちゃくちゃな倫理観に中村悠一ボイスという特濃キャラクターでいかにも勇者らしい存在と言える。彼が「全員揃わなかったのか」と言っていた様子から、どうやらザイロ率いる9004部隊のメンバーはこれで全員らしい。こうして並べると……今のところ一番問題が無さそうなのがジェイスだが、次点に陛下がくるのが恐ろしい。いや、でも陛下単なるいい君主なんだよな。今回は食事シーンで優雅にナイフとフォークを使ってしょぼい焼き魚食ってるあたりに育ちの良さが伺えてニヤッとしてしまう。

 ライノーについては「垂れ流す高説はとても真っ当」という路線は陛下に近いものの、陛下は純粋に「臣民」のことを考えてくれている単なる変なやつなのに対し、ライノーの場合はどうにも倫理観がバグっていて最終的になんかぶっ放せば解決すると思っているあたりが厄介。ザイロも解放することを躊躇っていた理由は何となく理解できる。しかし状況が状況なので贅沢は言ってられず、決して市街戦向きとは言えない巨砲でもガンガン使って制圧戦に挑むしかないのである。ドッタは一応斥候役としてそこそこ活躍、タツヤはいつも通りで、ベネティムもやるべきことは一応やっているようだ(余計なこともいっぱいしてそうだけど)。ここにジェイスが合流すれば戦力は最大になりそうだが……今回は敵側もだいぶ戦力が洗練されてて強そうなのよねぇ。

 こういう作品の場合は「ついに誰か死ぬのでは!?」みたいなドキドキがあるものだが、今作に関しては「まぁ、死んでも刑は終わらないからな……」というので緊張していいのかどうかもよく分からない。とりあえずテオリッタ様が悲しまない展開になることを願うしかない。サインねだられてドヤ顔テオリッタ様だけでだいぶ癒されました。

 
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 公民館ってそんな安く借りられるんだ……第33話。いや、本筋と全然関係ない話だけどさ、なんかこぅ、普段レンタルスペースとか借りてること(マダミスとか、ドラフトとか)に使ったりできないものかと……。

 さておき、サブタイトルの「拝金と情熱」は主に前半パートの大人たちについて言及したものになっている。これまでアクアが出会ってきた様々な人脈の中でも一番濃いのは当然五反田監督。そしてそんな五反田が頼りにしている鏑木Pという2人のおっさんが現代日本の映画事情について熱くクールに語ってくれる。流石にアクアたちが映画制作の中枢部分に食い込むわけにはいかないので「全てアクアの思惑通り」とはならず、だいぶ表面をなぞったような描写になっている。それでもこれまでの「2.5次元舞台」や「恋愛リアリティショー」のように、芸能界絡みのあれこれについて読者に端的に示そうという姿勢の表れには違いない。「映画には金がかかる」「金が絡むのでキャスティングやらにもいろんな思惑が絡む」。まぁ、ちょっとでもエンタメに興味がある人間であれば誰しもが何となく知っているような話を改めて裏付けてくれたってことで。

 重要な要素として、アクアの思惑については大人2人はよく分かっていないことには気をつけねばならない。アクアはおそらくこの映画を通じてアイの事件を世間により広めることで神木輝への包囲網を敷くようなイメージでプランを練っていると思われるが、少なくとも五反田は「いい映画を作りたい」と思ってそれだけで頑張っている。アクアは「たまたま映画が作れる子供」という表現をしていたが、そんな子供に「刺激的な企画」というおもちゃを与えて、最大限に遊んでもらおうというのが狙いだろう。そして、そんな五反田の才能について理解している鏑木は「情熱」を受けて「商売」へと転化。「拝金」は言い過ぎかもしれないが、とにかく三者三様で己の思惑のために動いているのである。

 そうしてアクアは着実にゴールへのラインを引きながら、それ以外の道をガンガンに削ぎ落として後戻りできなくしている。かなとの関係性が改善したのはちょっと嬉しい副産物かもしれないが、その裏には間違いなく「あかねとの破局」が関わっているのだし、もはやアクアの方でもかなとの関係性を以前のようなものにしたいとはあまり思っていない。表面だけを見て浮かれているのはかなだけ。あとはまぁMEMちょだけど……今週もくねくねMEMちょは可愛かったです。でも、多分まだまだ心労は絶えないでしょう。

 しかし、そんなアクアにちょっとした誤算。ルビーのここ最近の成長っぷりを見せつけられた五反田が、主演のアイ役によりによって実の娘を起用したいといい出した。「真に迫る映画」を撮るなら確かに最善の方法なのだが……鏑木は当然反対。数字が出せるトップ女優の不知火フリルを推している。そしておそらくアクアとしても自分の身勝手な復讐劇に「何も知らない」ルビーを巻き込む気はないはずで、プランの中にルビーが関わってきそうなことを好ましくは思っていないだろう。

 そしてさらに悪いことには、どうやら不知火フリルはちょいとタガの外れた人物だったようで、上がキャスティングで揉めているのをいいことに、ルビーやあかねなど「ふさわしい」キャストを勝手に選びだして五反田の映画に刺激を与えようと画策している。この何も知らずにやっちゃってることがアクアの計画にはプラスになるように見えないのがが……さて、誰がどこから出てくることになるだろう。

 今回さらに「アクアとルビーに贈られたDVD」の存在も発覚。これが兄妹の関係修復に繋がるのか、さらなる分断の象徴となるのか。死してなお、アイは世間を振り回し続ける。世紀の嘘つきは、まだまだ真の姿を見せてくれない。

 
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 えみりちゃん、あなたもしかしてそういうことかしら? 第10話。あらあらまぁまぁ、これまでもちょっと雰囲気あったけどね。いいんじゃないかしら。ことにこの作品では「自分らしさ」の追求はやめてはいけないからね。

 1週間ブログの更新を休んで久しぶりの再開をこの作品にしたのだが(1話たりとも漏らすことができないため)、正直このカロリーの作品から始めるのは失敗だったかも。もうちょい胃に優しいアニメでリハビリすればよかった(「不滅のあなたへ」「グノーシア」「Fate」「正反対」の感想を休んだ)。まぁ、えみりちゃんを起点にとりあえず拾えるところを拾っていくしかないだろう。

 今回のサブタイトルは「縛る」ということで、最初に笠町と槙生の電話で出てきた「呪縛」と言う言葉がキーワードになっている。とはいえ、人間誰しもいろんなものに縛られているわけで、今回のお話で新しい束縛要素が出てきたという話でもない。象徴的なところでは朝が今は亡き実里に実質「縛られて」いたという話は繰り返し出てきていたし、前回前々回でようやく「両親の死」を受け入れたところで、「分かんないじゃん」な現状に違いはない。そこで少しずつ前に進もうとあれこれ思索を広げている朝。具体的には軽音部でのバンドの作詞活動にチャレンジして「叔母の血」みたいな部分を感じられないかと四苦八苦しているが、作詞はまだうまくいかず、しりとりだったり変なラップみたいになったり、何かを芯で捉えた感覚はない。でも、はたから見てる分には朝の言葉のセンスも悪くないと思いますけどね。槙生のあれだけのアドバイスからきちんとやるべきことを考えてトレーニングを実践できているし、そこから出てくる単語のチョイスも決して考えなしなものではない。「ポスターが笑う」とかは普通に歌詞に使えそうなフレーズだし。このまま進めば案外詩作の才能が出てくるのかもしれない。

 ただ、残念ながら現在の朝はまだ「縛られて」いるらしい。実里からも縛られているし、世間のたくさんの固定観念からも抜け出すのは容易じゃない。これまであまり自分で判断してこなかったことを(ある意味スパルタな槙生のせいで)色々考えなきゃいけなくなってしまった。流石に親の一周忌に何をするかはまだ高校生が決める話ではない気もするが……そこで投げかけてくるのが槙生という人間なのだ。

 今回興味深かった朝の思索の1つに「孤独とは砂漠のようなもの」という表現があった。何かしら真理がありそうな言い方だが、それに対する槙生の答えは「人によるんじゃない?」という身も蓋も無いもの。そして実際、同じタイミングで「違国」を感じたえみりちゃんが、朝の「違国」では絶対現れないような優雅なシーサイドで権限させていたのである。「えみりちゃんの違国ってなんだろうな」というのが色々と不思議な表現ではあったが、ここで明確に示されているのは「朝とえみりの違国は違うもの」、つまり「2人は孤独の捉え方も、他者との差の感じ方も違いますよ」という話である。

 そしてある意味で今回の主役とも言えるえみりちゃん。彼女はまず、自宅で両親と朝食のテーブルにつくところから始まる。「リケジョ」特集でひとネタ提供してきた父親に対して「それもセクハラ」と断じたえみりちゃん。どうやら彼女にとっての「束縛」は「性別」が大きく関わっているということらしい。彼女と一緒に理系に進むことになった友達は進学先が性差別を行っている事実に憤り、朝が「目を離せない」とまで感じた怒りを露わにしていた。この世界には、まだまだそういう潮流はいくらもあるのだ(この世界の時代設定は10年近く前ではあるが)。

 そして、どうやらえみりちゃんは進学や就職という問題だけでなく「性別」の問題に向き合っているらしい。これまで彼女が色恋の話になると極端な拒否反応を示していたのは、おそらく自身の問題に引きつけた時にそれが一般的な感情に付随していないという引け目を感じていたため。他人の色恋の構図を見ても、羨ましいだのなんだのと同じテンションで会話に乗れなかったため。だって、憧れの人は全く違うのだから。まさかのCV花澤香菜、多分この世界においてはかなり美人に属するだろうとと追われる女子校の誰かさん。これはまた、何かの刺激になりそうですね。

 そして、そんなお相手とえみりちゃんが行っていた雑談の中にも、また目から鱗な一言が。えみりちゃんは朝との関係性を振り返り、事件のあの日の思い出を「友達がやめられなくなると思ってしまった」と振り返る。本人もいう通りになんとも薄情というか、ドライなものの見方にも感じるが、実際に同じ状況に置かれたらそう感じる人も多い気がする。「可哀想な友達を支えてあげなきゃ」という義務感、そして「ここで支えることを選んだら、それは一生ついて回る」という漠然とした不安と不条理。それを感じることは全く悪いことではないし、そう「感じてしまったこと」に罪悪感を覚えているえみりちゃんは間違いなくいい子である。そしてこれこそが、彼女が抱えたもう1つの「呪縛」とも言える。友人関係なんて義務感で発生するものではないのだから、朝との現在の「親友」関係は混じり気なしの正当なものなのかと、そんな疑問を持つのも致し方ないだろう。まぁ、そんなえみりちゃんの悩みにもお相手さんは一番欲しい答えをくれてる感じがするけどね。

 世界はまた1つ広がった。朝の世界は広がることを拒絶している? さて、砂漠を彷徨った果てに見つかるのはどんな景色なのだろうか。

 

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 深夜のパーキングで幼女をおぶりながら号泣してるガチムチ成人男性はかなり危ない……第20話。それでも許される、関係になるんだ!!

 というわけで、言い方を憚らなければ「イチャイチャデート回」である。小学生女子と深夜のお泊まりデートは確実に案件になってしまうが、それが許されるのがこの2人。何よりいのりさん自身が前のめりすぎて司がちょっとひいちゃうレベルだし、文字通りに「親公認」の関係性だし法的にも何も問題はない(何か触れる法はあるんだろうか)。そんな邪な目で見ずに真っ直ぐにこの師弟の強固な絆を確認しようではないか。

 とはいっても、いのり的には跳べたり跳べなかったりでコンディションは乱高下。前回登場した魚淵の手により、なんと一発で課題ジャンプ2つをクリアするというチートを発揮するいのり。「いくら成長速度Aとはいえそれはやりすぎちゃうんか?」と思ったが、クラブの他の子らもサクサク飛べるようになっているし、どうやらこの世界でのハーネスはガチで魔法の道具のようである。現実のレッスンではどれくらいの効果を発揮するものなんでしょうね。

 ただ、そんな魔法をかけられるのはやはり専門職の方に限られているらしく、生兵法で真似しようとした司には手痛いしっぺ返しが待っていた。まぁ、コケてしまった理由にもいのりのスペシャルな部分が関わっていたようなのでこの負傷にももしかしたら何か意味があるかもしれないが、司としてはコーチ生活を始めてから初の大失敗と言っていいだろう。何が面白いって、スポ根漫画では必ず絶対どう足掻いても「怪我展開」ってあるんですよね。そんで、怪我で主人公とかチームメイトとかライバルにデバフがかかる展開については、私は常々「偶然の産物に個人の資質が足を引っ張られる展開は好きくない」と文句を言ってるわけです。まぁ、スポーツの展開を捻ろうとしたらそれくらいしかいじりようがないというのは分かりつつ。

 そんで、このアニメも「スポ根」だから当然怪我展開はどこで出現してもおかしくはないわけだが、主人公のいのりさんが「超速成長を武器にした小学生女子」という設定上、怪我なんてさせちゃうと身体にしても時間にしても大きく損なってしまうってんでNGなのである。お姉ちゃんが怪我で引退したというバックグラウンドもあるし、やはり身体の基盤ができていない子供時代に骨や関節に関わる怪我をしてしまうというのはかなりのリスク。1期の時には疲労により骨折近いところまでいったいのりさんであるが、やはりその最後の一線を越えるか越えないかは大きな違いであり、いのりは「怪我できない主人公」なのだ。

 じゃぁ漫画的にどうやってうねりを生み出すかという悩みの解決法が、「コーチが怪我をする」だったわけだ。あんまそんな展開聞かんよな。そりゃコーチが怪我したって競技そのものには影響はないんだから当たり前なのだが、ことこの師弟に関しては、片方がダメージを負うと同時にもう片方にも精神的ダメージがいくというスピリットリンク状態。これで間接的にいのりさんを苦しめようってんだからタチの悪い筋書きだ。でも、これくらいしか「困難」の具現化ができないのである。司先生も災難だ。まぁ、元はと言えば勝手にハーネス使ってミスったわけで、ここは痛みを伴う教訓として受け入れてもらうしかないだろう。

 そんな失敗のおかげで思わぬドライブデートへと繋がり、「司先生とスケート以外の話するの初めて」なんてマジかよ発言も飛び出した。そうか、ほんとにこの2人はスケート馬鹿だから……これで新しい実績が解除できて、さらにいのりさんのモチベも上がるんでしょうな。そしてそこに連動してモチベ激あがっちゃう司先生ったら……ほんと、この師弟はお互いに一番欲しいものを与え合うとんでもない関係性だよ。

 2つのジャンプについては魚淵が速攻修正してくれそうなので、光対策のカードは1つまた1つと増えていく。……それでも到底届きそうもないこの感覚、どうしたらいいんでしょうね。

 
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<業務連絡:この記事以降、年に何度かのアニメデトックス期間に入りますので、更新頻度が大きく低下します>

 

 痛快から絶望へ、第9話。今作らしさがよく出た、緩急鋭い30分であった。

 冒険者ギルド殴り込みをかけた無策のザイロさん。従えたお嬢さん方2人も呆れ顔だが、結局勇者なんてものは荒事にしてねじ伏せるしかないのである。文句たらたらの女性陣も、なんだかんだでバトルに対応できる強い女たち。団長はまだしも、なんで許嫁の彼女が強いのかは謎。ついでに彼女の獲物の婉曲した刃の剣はちょっと中東系の匂いがするシャムシールとか、マチェットとか、そのあたりの意匠。儀礼的な意味合いも強そうだが、どこか育ちの良さを感じさせるものである。

 そんな2人の協力もあってそこそこ渡り合えていた「VS冒険者ギルド」対戦だったが、流石にフェアリーを突っ込まれるとやや劣勢。そして図ったように現れる援軍は、贅沢ごった煮勇者の詰め合わせ。当然先陣切るのが陛下なのは笑ってしまうが、相手が人間でも容赦しなすぎるのは勇者の特権。そりゃまぁ、タツヤが遠慮するはずないだろうし、新規加入のジェイスくんもどうやらドラゴンを含む「騎馬」にしか愛情はないらしく、上に乗ってる人間については1ミリも同情せずにばったばたと切り捨てる。冷静に考えれば相当に悪逆非道な振る舞いだが、今作においてはこれがデフォ。いい働きっぷりであった。

 残されたザイロさんはお留守番させられて1週出番がなくプンスカモードの女神様との共闘。2人のランデブーシーンの戦闘作画があまりにメロくて最高でした。ザイロもちょっとずつテオリッタとの共闘で心を開くようになり、チームプレイの安定感も増している。我が騎士と我が女神のハートウォーミング勧善懲悪(勧悪懲悪?)で気分爽快、ハッピーエンド。と思われたが……。

 まぁ、お話は始まったばかりである。この街を舞台にした「女神抹殺」の裏側には人に化ける魔王現象・スプリガンの存在がある。先週まではあまりに強すぎて異常なブージャムさんが魔王だとばかり思っていたのだが……蓋を開けてみれば彼はマジで「学習できてない人間」の可能性が出てきた。冒険者チームのシジバウ・ブージャム、それに新しく登場した鎧の砲兵。これら3人はあくまで「金で動く傭兵・冒険者」であり、直接魔王現象とは繋がっていなかった。いや、ブージャムだけは最初からスプリガンの命令で動いていたのか。

 冒険者ギルドの長・リデオとのつながりはあくまで隠れ蓑。スプリガンはすでにその妹さんに成り代わっており、お兄ちゃんは骨までしゃぶって利用された哀れな道化。さぁ、改めて魔王現象との対決を始めよう。ただし今回は人の道を踏み外した冒険者たちもセットでついてくるがね。こうして「人語を解する怪異」が一番怖いってのは既存のバトルファンタジーでもお馴染みの設定で、今回のお話で思い出したのは「六花の勇者」のあれこれでしたね。まぁ、現時点での妹ちゃんはあそこまで畜生ではなさそうだけど……。

 

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 「今をときめく名優」役に長谷川育美を配置して秒で退場させるアニメ、第32話。まぁ、この起用法はインパクト抜群だしヤな納得感があるんだけど。

 完全にこじつけだが、今回の話には「return」というキーワードが関わっているように見えてしまった。五反田が脚本を書き始める際に押したreturnキーだ。returnって場合によってはenterなんだけど、PCのキーボード入力では何かの決定を表すキーとして用いられている。今回は色々と決定的な「計画」が「決まって」いく過程を描いており、全てはアクアの匙加減で進行している。もちろん、彼の一世一代の賭けに異を唱える者もいる。妹のルビーである。兄が独断で行ったセンシティブな「家族の問題」、しかしルビーは実際には「家族」ですらない時代から強く強くアイと結びついており、アクアの下した決断に納得いっていない。かなを助けるため、という大義名分もあるし、いつかどこかで公にすべきことだった、という主張もある程度納得いくものではあるのだが、それにしたってやり方がある。そして何より、アイの「墓を暴く」行為は今のルビーには決して許せるものではなかった。復讐という目標を同じくし、アイへの執着も同等のこの兄妹の中で、決定的なすれ違いが生じてしまった。2人がお互いの「生まれ」を理解していたらこの軋轢は起こらなかったのだろうか。いや、2人が違う人間である限り、どこかで微細なズレは生じてしまうもの。それが早いか遅いかの違いだけだったのではなかろうか。

 アクアの決断のおかげでかなは一命を取り留め、無事にB小町に戻ってくる(return)ことができた。アクアとルビーの周りでは騒動が続いているが、だからとて事務所全体に負の空気が流れているわけではない。ある程度は元通り、現時点ではかなはそれで納得するしかない。どれだけ足掻いたところで、結局あの兄妹の本当の執念など外野が理解できるはずもないのだから。

 アクアは壱護の下へ行き「計画」を持ち出す。彼は言う。もはや全てを公にしたことで道は決まっている。すでに分岐(point of no return)は過ぎている。ここまできたら、あとは同じ志を持ち合わせる「これまでの人脈」の全てを使い、何がなんでも幼い頃から持ち続けていた大願を成すだけだ。アクアにはその覚悟がある。壱護はすでに何もかもを捨ててそのことだけで生きている身なので問題なかろう。あとは五反田・鏑木あたりがどこまで乗ってくるかだが、今回の描写を見る限りでは五反田はreturnキーを押している。鏑木はまだ打算的な部分は多そうだが、彼なりに何かしらの信念を感じ取っての行動だろう。アイの死を追求するムーブメントは確実に業界内で巻き起こっている。「戻ってくる(return)」場所は、やはりあの事件だ。全てはアイというたった1人のアイドルに回帰するのだ。

 さて、そうはいってもまだアクアの真の狙いはわかっていない。何が悩ましいって、復讐相手の神木輝。彼についての情報がまだ少なすぎるのだ。なんならアクアはまだ出会ってすらいないんじゃないか? 相手側の情報がない状態で、アクアはどこまで「計画」を押し進められるのか。ここから直接両者のコンタクトはあり得るのか。

 神木は神木で、どうやら「単なるやべーやつ」らしく、「光を消す」ことにご執心の様子。そういう情景が好きでただただ殺人を繰り返す異常者かと思ったが、今回の殺人の後で明確にアイの名前を出していたということは、彼もまた、星野アイに焼かれてしまった1人でもあるのだろうか。彼の妄念がアイに返ってくる(return)限り、必ずどこかでアクアとはぶつかる運命。

 最終章は、案外短いのかもしれない。

 
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 なりたい自分になりたい、第9話。シンプルなトートロジーながら、若者は、否、人はみなそこをグルグル回っているんです。

 前回「分かった」ことでようやく1つの山を超えた朝。両親の死を理解し、自分の境遇をようやく受け止めることで初めて「朝の人生」が再び進み始めた。しかし、だからって何かがはっきりするわけもなく、むしろ「無くなった」ことがクリアになっただけなのだから、今度は行く先を考えるフェーズに入る。しかし、10日にも渡る長期の欠席(ズル休み含む)の後にも別に生活にガイダンスが出現するわけじゃない。同じ部活でも進める人は勝手に前に進んでいる感じがするし、自分の停滞感ばかりが際立つ。こんな不幸な身の上の自分に、誰か何かサポートでもくれるんじゃないのか。世の中にはたくさんの大人が独り立ちしてるんだから、みんななんやかんや言って自分と同じ学生時代の「選択の悩み」をクリアしているんだから、そこからサポートが入るもんじゃないのか。そんな身勝手な若者の受け身体質は、なかなか現実とすり合わせが難しい。

 もちろん、朝はずいぶん現代的な考え方をする青少年ではあるが、だからと言って何の努力もしない堕落者というわけではない。人並みにお勉強もしてるんだろうし、交友関係だってきちんと形成できている。そしてこの度、部活で一歩抜きん出るために初めての作詞にだって挑戦しちゃってみる。だって、血縁者の叔母が小説家なんだよ? さらにまるでドラマのような悲劇的な別れを経験してるんだよ? そんな人間が作詞にチャレンジしたら、さぞかし素晴らしいものができるんじゃない? フィクションだったらそんな主人公もいっぱいいるんだし。

 しかし現実はそうじゃない。朝には蓄積がない。最終的な結論では「語彙」もない。そんな人間がいきなりしれっと展開できるほど詩歌創作は簡単なもんじゃないのである。でも、できないことに朝は納得できない。じゃぁ自分は何が出来るってんだ。「全然分かんない」は朝の口癖である。どこか他責思考があるのは何も朝だけじゃなくて現代人の傾向な気もするが、おそらく実里の生前に、彼女が朝の人生にかなり干渉してきた結果なのだろう。朝自身は何かを「決める」という経験が乏しく、人よりも自己責任の感覚が薄い気はする。そんな朝はいろんなことが自分の背中にのしかかってくることが耐えられない。だから、「人生は勝手に誰かが進めてくれる。なんか分かんないけど上手くいくようになっている」と思っている。「なりたい自分になれる」と思っている。

 しかし、この考え方には2つの大きな問題がある。1つはもちろん、「人生はそう甘くない」こと。そしてもう1つは、「なりたい自分」なんて、そう簡単に決められるもんじゃないってこと。朝の中で、「なりたい自分がある」は前提条件のはずなのだが、これがまぁ難しい。世の中の大半の人間は、やりたいことを探して死ぬまでフラフラしているようなもの。その迷いの中で偶発的にぶつかるものが出会いであり、人生である。しかし、朝は「なりたいものになること」が自然であると信じている。いや、思いたいだけだろうか。クセつよ作家仲間のジュノさん(感じで書くと樹乃さん)に「おチビ」と言われて激昂した時には「自分の身長は伸びるんだ!」と必死に主張しており、多分それと同じくらいの熱量でもって「なりたい自分になるんだ!」と主張している。身長についてはまぁ、今後は分からんが、もしかしたら放っておいても背は伸びるかもしれない(血縁の槙生があんなだし、遺伝子的にはそこそこ可能性はありそう)。しかし、背が伸びるのと同じくらい自然に「なりたいもの」は見つかるもんじゃないのである。

 おそらく、朝もそんな現実には薄々勘付いているだろう。だからこそえみりちゃんとの進路相談会では槙生が「気づいたら小説家になってた」と発言したことに対して「それは反則だ」とクレームを入れた。「なんで選択の悩みも持たずに今の(少なくとも朝目線からは)成功した人生のレールにのってるんだこの野郎」ってなもんである。もちろん、実際の槙生の人生はそんな生やさしいもんじゃないのだが、朝から見たら槙生は「好きなことを仕事にしている幸せ者」だし、「昼間から酒飲んでる自堕落」である。「自分もそんな気楽な人生が歩めれば」と思っちゃうのもまぁ、分からんではない(この考え方は、その後の槙生の様子を伺うことで多少改善されたようだ)。

 朝とえみりちゃんが進路を考えるため、今回は「大人のサンプル」の断片がモザイクのように絡み合う。筆頭に立つ不良サンプルの槙生、優等生ながら、両親との軋轢が残ったという笠町。そして槙生と同じ作家業にありながら、迷っていた状態を明確に言語化した樹乃。大人たちだって、今の人生がゴールだとも思っていないし、誰一人、全自動でレールに乗ってここまでやってきた奴なんていないのだ。保留と妥協の延長線上に、人は皆生きている。

 歳を取れば、そうした人生の構図も見えてくるものだが、若者からしたらそんな夢のない話はノーサンキューだ。未来とは、人生とは、「あるべくしてあれ」だ。朝ちゃんはそれでいいと思うのだが、果たしてそのエネルギーでどこまで突っ走れるか。まずはその方向性を、槙生がうまいこと誘導できればいいのだが……とりあえず、作詞は続けてみていいと思うよ。

 

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