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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「ぷちます! -PETIT IDOLM@STER-」 ー

 ん? 記念すべき新年一発目の新番チェックがこれでいいのか? いや、でも始まったしな。基本的にニコ動でアニメ見るのって大っ嫌いなんだけど、こればかりは仕方がない(あとgdgd妖精sも仕方なかった)。ついに始まりました、ぷちます。

 以前のアイマス関係の記事でも書いたけど、アイマスに欠片も興味が無かった私は「ぷちます」原作で一目惚れしてしまったんですよね。小動物って無敵ですから。そこからアニマスを経由してアイマスも好きにはなったけど、やっぱり僕の中の正義はぷちますですよ。好きなぷちはちっちゃんとたかにゃとちびきです。というか単に好きなアイドルは秋月さんと四条さんと我那覇さんです。いや、ぷちは全部可愛いわ。

 あの愛らしい原作絵がどうなるのか、とアニメ化を祈って来たのに、出来上がったのがフラッシュアニメっていう時点でファンとしてはかなりがっかりだったのだが、まぁ、こうして動いてみると意外に悪くない。ショートアニメだから質云々でそこまで文句をいうもんでもないだろうし、声があってれば特に問題無いレベル。アニマスからPのボイスが変更になってマジ兄ぃになってるのもちょっと笑える。赤羽根Pでも悪くはないと思うけど、すんなりギャグに流せるのは良いよね。もちろん社長は芳忠さんのままでないと困るが。アニメで最大の見どころになるのは、当然はるかさんの奇妙な生態だろう。色々と夢が膨らむ良いショートアニメである。

 しかし、これって作ってるところが「30歳の保健体育」と同じスタッフなんだな。こっちの方が出来いいやんけ。

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「めだかボックス アブノーマル」 5→5

 毎回ぎゃーぎゃー文句言ったり喜んだりしながら観ていましたが、無事に2クールが終了しました。さて、続編が作られるのかどうかが一番の問題なわけだが……作って欲しいもんだけどねぇ。しかも、ここから先を作ろうとするとノンストップで球磨川との対決になるので、更に尺が厳しくなるよ。……無理かなぁ。

 本当に飽き飽きするほど書いてきたが、この2期目で一番の不満点は、とにかく尺が厳しくてガンガンカットされていたという部分。元々西尾維新作品なのでネームは多すぎるわけで、下らない水増し台詞部分なんかはガンガンカットしてシェイプアップしてもらっても構わないわけだが、どうしても新キャラが立て続けに登場するあたりになると必要な説明パーツは多くなる。そうした部分でも容赦無く切り捨てて駆け足になっていたのは、どうしてもマイナス点に見えてしまった。宗像の人物造形や行橋と王土の関係性、そしてめだかちゃんと善吉の関係性など、ただでさえ原作でも嘘くさい要素が多かった部分については、アニメでは説得力を増す方向に補強して欲しかったところなのだが、残念ながら余計な要素として削ることでバランスを取ってしまった。これはこれで1つの方向性として正しいんだろうし、原作に興味が無いアニメ視聴者には全く影響のない部分だったろうが、やはりちょっと寂しかったのです。

 また、ガイナックス制作ということでもっとエキセントリックな演出方向が観られるか、という期待もあったのだが、良くも悪くも画面自体は無難な方向性で収めてきたな、というのもちょっと肩透かしをくらった部分だろうか。めだかちゃんの超人的な身体能力や、アブノーマルが持つ異様な精神世界など、もっとえぐく、クドく描こうと思えばいくらでも広がる部分だったと思うのだが、今作の場合はあくまで「分かりやすく進行する」ことが主目的となっていたので、割とあっさり目に、原作絵に中割を差し挟んでいく程度のサポートであった。これも前述のスリムアップと同じ方向性なので、演出意図は一貫していて良いのであるが、やっぱり「せっかくアニメになったんだからやってほしいプラスα」が無かったのは残念。まぁ、原作厨は改変すると怒り狂うっていうのが定説だからね……実際、自分も脚本部分に妙なアレンジかまされたらイラッとしてたかもしれないし。やっぱり無難に、無難にというのが今作の全体的な印象なんだよなぁ。その分、最終話は完全オリジナルということで好き放題出来たのか、まさに「アニメでやりたいこと」が出来ていたので素直に面白かった。結局「めだかボックス」って単なるジャンプ漫画っていう枠でくくっちゃうとひねてるだけのつまらん筋立てになってしまうんだから、もう少し独自方向でのアニメ制作でも良かったんじゃないかなぁ。

 とまぁ、文句はいうものの、やっぱり「アニメにしてくれてありがとう」っていう気持ちの方が強いんだけどね。名瀬ちゃんと古賀ちゃんがしゃべってくれた、黒神ファントムが映像で観られた、球磨川がアニメでもいつも通りだった。そういう部分があるだけでも、ファンサービスとしては充分な作品でした。無理な話かもしれないが、是非とも3期目にチャレンジして欲しいところです。

 中の人については、これも毎回書いてたから特に触れる部分はないけども……球磨川:緒方恵美はいいヒット部分だったと思う。想像以上に鬱陶しい上にキマっていて、文句の付けようがない。真黒さんが無闇に恰好良かったのも忘れられないポイントかな。メインキャストもほとんど文句の無い配役だったし、やっぱり安定した作品作りにはなってるんですよ。ちなみに、1期から続けて見てたらどんどん鍋島先輩が可愛く見えてきたのはちょっと困りものでした。美奈子の関西弁はなんか胡散臭く聞こえるのに。鍋島先輩は可愛い。不思議!

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あけましておめでとうございます。

 アニメ特番で年越しイベント。これは現代日本人には非常にマッチした素晴らしい企画である。そしてそれがかの「化物語」シリーズの新作エピソードというのだからなおさらだ。「ココロコネクト」の特番でみたされ、立て続けに新作アニメが楽しめる。「年末年始はアニメが無いから辛い」なんて言っていたのも今は昔だ。ビバ日本。

 こんなテンションで幕を開けてみたが、実際は、私の中で「物語」シリーズの羽川の立ち位置って、そんなに重要じゃないんですよ。何故かというと、やっぱりファーストシーズンでの「つばさキャット」が配信エピソードだったせいだと思う。地上波エピソードはちゃんと録画した上で何回か観ることが出来たんだが、「つばさキャット」だけは一回こっきりの視聴だったのであんまり印象に残ってない。配信時期も途切れ途切れだったからまとまりのあるエピソードとしてもあんまり記憶してないし。おかげで羽川さんの印象というと、「化物語」の作中によく出てくるサブキャラどまりで、他のヒロイン勢に比べるとちょっと弱い部分があった。そんなわけで、今回の特別編「猫物語」がわざわざ放送されるのもどうなんだろうな、と思っていた部分があったのですよ。

 しかし、こうしてみると、なるほど、羽川さんである。久しぶりにシャフト風味強めの新作が観られるというだけでも割と満足だが、普通は散漫になってなんだかだまくらかされているような気がしてくる西尾維新のお話の中でも、今回のエピソードは割とまっすぐ冒険して、ラブしていたような気がする。こうしてみると阿良々木さんは割と素直な少年漫画主人公気質なんだよな。変態であるところも含めて。そんな彼の初恋(?)エピソードがたっぷり2時間(CMの入り方がかなりえげつなかったけど)。これは良いものである。羽川さんも、ブラック羽川さんも情感たっぷりで非常に魅力的な作画で描かれていたし、日本古来の叡智が必死に一年分の煩悩を洗い流そうとしている時間帯に、次々と新たな煩悩を産みだし続ける生産性の高さに感服した。

 今作の監督は「偽物語」の時と同じ板村さん。「偽」の場合は本当に話の中身が大したことのないものだったので「水増し紙芝居」みたいな印象が強かったのだが、今回のお話はメインプロットの時間配分が丁度良い案配だったおかげで、力の入った画作りが隅から隅まで楽しめる。もちろん「シャフト演出」なので省エネに見える部分もあるし、ふざけているとしか思えない部分も多いのだが、そうした部分も含めてのお楽しみだしね。「化物語」1期の尾石演出ほど徹底したディープさも無いし、分かりやすいお話をくみ取りながら、それなりのシャフト分を補充するには最適なバランスであった。作画リソースでは時折不満もでるシャフト勢であるが、今作はかなりの人員が割かれており、文句の出ようもない完成度だ。まぁ、尾石さん率いる「傷物語」が一体どうなってしまっているのか、というのは気になるところではあるが……。

 お話の中身については、羽川翼というキャラクターの掘りさげがメインであり、その目的ではほぼ完璧な筋書き。西尾維新は捻くれた作家なのは間違いないが、話作りの方策は実は素直なところがある。「化物語」ヒロイン勢に科された「捻り」は、最終的にエピソードの中で築き上げた各ヒロインについて、もっとも強く表れた特徴を裏返し、「見えない部分」をそのキャラの中心に持ってくることでどんでん返しを起こすことで統一されている。「ひたぎクラブ」では鉄の女だと思われた戦場ヶ原さんの「弱さ」が描かれ、「まよいマイマイ」では天真爛漫少女と思われた八九時の「悲しみ」をメインに据えた。「するがモンキー」では竹を割ったような性格の神原の「暗さ」が際だち、「なでこスネイク」では純朴少女千石の「陰湿さ」が描かれた。こうして並べればすぐに分かるが、当然、「正しくて正しすぎる生徒会長」である羽川翼の物語は、「悪辣な暴虐」であるべきだったわけだ。「なんでも知っている」羽川は、怪異に取り付かれた後にも全てを知り、全てを活かしながらも悪辣であった。普段の生徒会長羽川翼の人間性と、裏返ったブラック羽川の悪辣さ、淫蕩さのギャップはキャラ立てとしては最高のもの。途中で「にゃん語」が混乱して人格が入り交じる様子なんかもたまらないし、「委員長羽川」として阿良々木をぶった切るシーンなんかもごつい。そしてなんと言っても、尻がエロい。

 いやぁ、色々エロかったですね。冒頭での月火ちゃんとのアホな会話も愉快だったし、その後の火憐ちゃんの阿漕過ぎるサービスシーンもヘヴィー級。ファイヤーシスターズ、なんか偽物語の時よりもスタイルが良くなってないか?今回は2時間枠なのにキャラが6人しか出てこないという非常に限られた関係性の物語だったのだが、ガハラさんも撫子も出てこない中で、3人のヒロインがよく頑張ってくれていた。こんだけの環境を乗り越えてきた阿良々木さんのガードを突破して惚れさせたガハラさんって、ひょっとしてものすごい人なのか。半裸の羽川さんをあれだけなめ回すように見ていた阿良々木さんが、ガハラさんの前だと童貞臭を隠さなかったのはどういう魅力によるものだったのか。いや、むしろ羽川さんとの関係性を考えると、やっぱり阿良々木さんは欲情するわけにいかないのかな。難儀な男や。

 さて、無事にワンエピソードが締められ、知らされたのは次なるシリーズ開幕の報。まぁ、来るんだろうな、とは思っていたが、年が変わる節目のタイミングでの発表ってのもなかなか気が利いてていいんじゃないでしょうか。劇的だった「化物語」に比べると密度の関係で今ひとつ盛り上がり切らなかった「偽物語」だったが、次なるシリーズでは再びヒロインが全員立ち上がることになる。一体どのような放送形態で、一体どのような物語が紡がれることになるのか。次の機会を楽しみに待ちたい。

 最後に1つ、神谷兄ぃ、本当にお疲れ。

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「神様はじめました」 5→5

 少女漫画2本目。こちらは当初予定していた通りのゴール、といった感じで、何度も話題に上ったり、取り立てて盛り上がるような作品でもなかったのだが、きちんと期待されたレベルの進行と着地が出来たかな、という印象。まぁ、大地丙太郎作品というだけでなんだかノスタルジックな気分になり、画面を見てるだけでも落ち着くっていうのはおっさんの思考なのかもしれませんけど。

 本当に昔ながらの少女漫画だなぁ、というのが結局一番分かりやすい感想で、奈々生の分かりやすい主人公気質とか、男性視聴者からするとどうにも現実感に欠けるような巴衛のよく分からない行動原理とか、あまり深く考えずに「まぁ、少女漫画の展開ならこうなるよね」という筋立てがてんこ盛り。惚れた腫れたは必要不可欠だが、結局奈々生が巴衛のどのあたりに引かれているのか、逆に巴衛が奈々生を無視出来なくなったのは何故なのか、といったあたりの恋愛感情のプロセスは割となあなあ。男性キャラは少しずつ回りに増えていくのだが、最終的に奈々生を認めるようになったプロセスがはっきり印象に残ったのって、瑞希だけだった気がする。でもまぁ、あんまり深く追究するようなもんでもないんだよね。基本はコメディ作品なんだし、ドタバタしてるうちに何となくくっつきそう、っていうだけで説明は不要なジャンルだろう。

 あとは、それを見せる構成演出の部分だけですよ。大地監督は放送前に「少女漫画は得意なジャンルなので」と嘯いていたし、本当に定番の、安心して観ていられる画面。奈々生の無闇に不幸な生い立ちとかは同じく大地監督がやっていた「フルーツバスケット」の透を思い出させたりもするが、あそこまで女神なキャラ設定でもないので、奈々生の場合は多少あざとかったりウザかったりするのも魅力になっていただろうか。他にも鞍馬のアホアイドル描写とか、龍王絡みの節操のないお話とか、「色んな男が出てくる話」なんだけど、最近の乙女ゲーアニメなんかとは違ってまだお話主体で入りやすい中身なので、そういうのと比較すれば、まだまだ少女漫画の方が理解が及ぶ範囲なんだな、としみじみ思った。あんまり大量にアニメ化されても追いつけないが、年に何本かのペースでちょろちょろと入っていてくれると、アニメジャンルも偏りが無くなって良いのではないでしょうか。

 中の人については、個人的に奈々生よりもそのお友達の猫田さんの方にばかり気が向いてしまうのは仕方ないところである。奈々生役の三森すずこは今期「BTOOOM」と並んで2本のメインヒロインを受け持っていたのだが、何故だろうか、どうもこの音域だとあんまり演技が乗ってこない気がする。地声に近いところなんだから本人もやりやすいはずなのだが、奈々生みたいなテンションがやや高い役だと、どうしても第一印象のシャロと比べてしまうのが悪いのかなぁ。甲高いところでかっ飛ばした方がキャラが活きている気がします。

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「武装神姫」 4→4

 なんか気付いたら終わってた。例によってあんまり真剣に観ていなかった枠の1つなのだが、最終話はそれなりにちゃんと観た結果、まぁ、そこまで真剣に観る必要もなかったんじゃないかと思っている。

 例によってどのように印象が変わったのかと思って新番チェックの文面を確認してみたのだが、まだ1話目の時の方が期待して観るポイントがあった気がする。話数が進むにつれ、どんどんどうでもいい話が増えていったような。いや、単に飽きが来ただけかな。少しずつキャラクターが増えていくんだけど、各々の神姫について細かく触れるわけでもなくて単に使い捨ての脇キャラになるだけだし、そもそも神姫って「同じデザインの個体が複数存在する」っていう設定があるから、あんまり「区別しよう」と思っても無駄骨になったりするし。ハイジャック事件の時に大量の阿澄神姫が出てきたところとか、ラストエピソードではヒナと同型の神姫と対峙したりとか、画面としてはなんか笑えるコンセプトなのだが、実際には単にキャラの区別がつきにくくてややこしくなるデメリットの方が大きくて、あんまりオリジナルコンセプトがプラス方向に働いていない気がした。

 一応セールスポイントとしては2つあって、1つは「神姫が小さい」という設定そのもの。ガンバとかトムとジェリーとか(ハム太郎とか)、「小さいキャラが日常風景の中でも大冒険」みたいな設定っていうのはそれだけでも面白くて、小人世界の設定が愉快な画になればそれだけでも見た目にプラスだ。今作でも神姫がよってたかって料理をしたりレースをしたり、とにかく「小さい身体の大きな世界」を見せるシーンが多い。ただ、そうした設定もそこまで見栄えに繋がっていたかと言われると疑問で、どうもキャラデザインがもっさりしているせいで、上手いこと外部世界とのギャップが見えにくい。最低限やることはやっていると思うのだが、唯一無二の世界、ってほどでもなく、「まぁ、この設定なら、こういう描写が入るよね」というお約束程度に収まってしまったのは残念。そして2つ目のポイントは、神姫が武装したあとのCGバリバリのバトル。こちらは最終話でも確認出来る相変わらずのエイトビットらしいモーションが素晴らしいのだが、結局「小ささ」を売りにしていたものが「大きな動き」を伴うというギャップは活かしきれていない。結局「IS」なんかと同じような画面処理になってしまうので、質は高いのだが、作品世界とマッチしていたかというとそうは思えないのだ。単に「ここからここまで迫力のあるバトルシーンをやるよ」という切り売りにしか見えず、こちらも作品に唯一無二のもの、という売り込みは成功したとは言い難いだろう。

 総じてみると、やっぱり「なんでこの作品でアニメにしようとしたんだ?」という感じで中心が見えず、萌えものとしても、ギャグとしても、ロボとしてもバトルとしても、どこか中途半端で煮え切らない結果になってしまった。随分前から企画があった作品だと思うのだが、古参のファンはこのアニメをどういう風に観ていたのだろうか。ちょっと気になるところですね。ちなみに私は、「最大のミズハス分補充作品」として観ていました。

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 年の瀬に重たい! 未放送話数。「ココロコネクト」は1話単位で観ても色々と考えるべき部分が多いヘヴィな作品なのに、それをワンエピソードとはいえ一気に4話。処理しきれずにパンクする。理想的には1話ずつじっくりやりたかったよ。でも、怒濤の展開で一気に観るのも、それはそれで強烈で良いのかも。

 流石に内容が多すぎるので一気にまとめることは断念して、もう、気になった要素をピックアップしていくだけにとどめておく。まず、シナリオラインのメインとなったのは、文研部でもっとも深い闇、伊織のお話。本放送でラストを飾った「カコランダム」でも最後は伊織の話で、あのときには母親との関係性に焦点が当てられていたわけだが、今回はそれよりも根源に立ち返り、彼女の人間性そのものを突き詰めることになる。「二人目」を退けて舞い戻ったふうせんかずらの手によって起こった現象は「感情伝導」。ランダムに思考がだだ漏れる上に、漏れた相手までがきちんと分かってしまうという、実に嫌らしいセッティング。これでエロいことが起こって大変だー、と思っていたら、伊織の場合にはこれまでずっと抱え込んできたキャラとのギャップという面でどつぼにはまっていくことになる。

 ぶっちゃけ、「自己抑制の利かない本音の吐露」という意味では「キズランダム」の時に起こっていた欲望解放とリスクは大差ない。むしろ今回はメンバー以外の人間に影響することがない分だけ易しいともいえるのだが、こと伊織に関しては、発生頻度が高い上にリアルタイムで解決されるために言い訳がきかない今回の現象の方が致命傷になったようである。次第に崩れていく「永瀬伊織」の人格と、それをどこかピントのずれた視点で修復しようと試みる他の4人の関係が何とも痛々しい。15話の時点では本当に救いようがなくて、一体どうやったらここから持ち直せるんだろう、と胃がキリキリする思いだった。だが、実際にはこういうときには外部から茶々がはいることで何とかなってしまうもの。今回華々しく乱入者としてデビューした瀬戸内さんの暴走のおかげで、捨て鉢になっていた伊織は強引に4人の下へと引き戻され、最終的には「永瀬伊織復活!」宣言にまで一気になだれ込む。まぁ、最終話の不良達の行動とか、その後の暴れ方なんかはどう考えてもお話として盛り過ぎだし、ご都合主義以外のなにものでもないのだが、今作は「カコランダム」あたりからシナリオラインの拙さは割と露呈してきていたので、このくらいのぬるさでざっくり処理されるのが無難な落としどころだろう。「どないやねん」と突っ込まれるような脚本でも、今作の最大の見どころである青臭くて生臭い感情部分をしっかり見せることが出来れば、アニメとしての際だちは充分楽しめる。

 今回伊織がどんどん落ちていく様は、非常に共感が持てるし、絶望的なまでのすれ違いぶりは心苦しくなる。「誰も本当の自分を分かってくれない」なんていうのはいかにも思春期に抱えていそうな悩み事であるのだが、こと伊織の場合、「他人に合わせて生き続ける」という自分のスタンスに対してはチクチクと悩み続けていたことだったし、太一と出会って以来、そんな自分に嫌悪感を持っていたのも事実。更に、信頼出来ると思っていた仲間達にまで「キャラと違う」という文句を繰り返されてしまっては、参ってしまうのは仕方ない。本来ならばそんな伊織の心情を察して姫子あたりが素早く渇を入れるべきなのだろうが、今回は現象が現象なだけにみんな戸惑っていたのだろうか、ギリギリになるまで、太一も姫子も「そんなの伊織のキャラじゃない」「昔の伊織に戻ってくれ」と、一番言ってはいけないことを再三言い続けてしまった。「キャラつくってんじゃねーよ」という瀬戸内さんグループの台詞の方が、まだ彼女にとっては救いの手に見えた可能性すらある。いざ問題が片付いてみれば、結局は太一と姫子が「もうどっちでもいいじゃん」と投げっぱなしにしたことが最大のきっかけになったようだが、直前に唯が言っていたことと、最後に太一が言っていたことは実質的に何も変わっていないのに、太一の台詞にだけ伊織が反応するのはなんかずるい気がした。直前の姫子の赤っ恥劇場のおかげなのかな。

 とりあえず、今回の最大の功労者は瀬戸内さんということでファイナルアンサー。今後は不良グループと連んでいる良い子の瀬戸内さんや、彼女の企みで捉えられた伊織、姫子らの薄い本が厚くなることが確定している。もしくは、瀬戸内さんが長い茶髪の先にミョルニルハンマーを装着して振り回す話かもしれない(中の人繋がり)。

 その他のサブキャラとしては、今回も藤島さんが遠慮無用の大活躍。あの子は単なる女子高生ではないな。将来何かでかいことをやる奴なのかもしれない。世界平和のためのロケット打ち上げたり(中の人繋がり)。ただ、出来れば距離をちょっと置いてお付き合いしたいタイプ。そして、今回一番笑ったシーンはごっさんがサックスを演奏してたシーンだったりもする。

 メインのメンバーでは、野郎2人は置いとくとして、相変わらず3人ともキレキレの活躍。「感情伝導」なんて能力がツンデレ2人を擁した文研部に導入されたら、そりゃ盛り上がらざるをえない。唯の非常にシンプルなツンデレっぷりは容赦無く可愛らしい。次第に男嫌いを克服していっているようで、割と自然に外部と接触できるようになっていたり、本気の空手で暴漢を打ちのめしたり、5人の中で一番まっすぐ成長してるのって唯なんだろうな。また、今回の主人公、伊織はクライマックスの感情爆発のシーンが見どころ。仲間を傷つけられてブチ切れた暴走モードの時のドスの利いた声や、全てをぶちまけて泣きわめくシーンなんかがたまりません。久しぶりに良い豊崎劇場が楽しめました。

 そして、豊崎に真っ向から対抗する沢城みゆき大女優。もう、姫子さんがね。いなばんがね、デレばんがね。なんだあれ、なんだみゆきち。なんだ姫子! 姫子さんのおかげで心残りなく年が越せそうです!

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「K」 5→5

 えぇとね、結局どう判断していいのか分からない作品になったよ。毎週感想を書いていたのだから個人的には好きなのは間違いなかったんだけど、テンション上げて感想書いてる時は、ずっと2クール以上だと信じてたからなぁ…………。

 たとえるなら、ものすごく手を尽くしていい食材を集め始め、丹精込めて育てた野菜や肉をずらっと並べるのに10週間かけて、さて、これで一体何を作るんだろう! って期待してたら残り3週で卵かけご飯が出てきたみたいな。いや、美味しいんだよ、卵かけご飯も別に嫌いじゃないし、ご飯も卵も良い物を取り寄せたんだな、って思うよ。でもさ、そうじゃないだろ。もっとその脇にあるものを使おうよ。こちとらずっとお腹すかせて待ってたんだから、もう少しボリュームのあるものたべさせてくれよ。「メインディッシュはこれから作る予定です」って言われても、いつ出てくるかも分からないものを待ち続けるのはキツいよ。しかも、次にちゃんと肉料理が出てくるかどうかも分からないし。なんかねぇ、そういうもやもやはねぇ、どうしようもないことでしたわ。

 何で期待して盛り上がったかっていうと、そりゃもう、ラジオのせいなんですわ。正直、導入部分のワカラナイ感は誰でも皆同じレベルだったと思うんですよ。訳の分からない世界設定がずらっと出てくるし、キャラクターが多いから個々の絡みを理解しようにも描写の絶対量が少ない。実は演出面はそつがないので時間配分の割に内容は描き込めていたと思うのだが、それでも、やっぱり「これは面白そうな世界だぞ」と思わせるにはちょっと足りなかったんじゃなかろうか。世間的には「単なるホモアニメ」とかいう感想もあるわけで、そういう人たちは序盤の展開とかで「もう少し中をのぞいてみようか」と思えなかった人たちだと思うんだ。そして、実際に興味を引かせるためには誘致要因がやや弱かったのは事実だと思う。ガッと捕まれた人間の多くは、あのとんちきなラジオから入った人が多いんじゃないかな。もうね、破壊力がでかすぎてね、絶対電車の中で聞けないラジオだった。杉田や宮野、浪川あたりの破壊力も周知の通りなのだが、本作の場合は津田さんがね、ツダケンがね。あのおっさん、すげぇな。声優業界に「適当キャラ」って結構多いと思うんだけど、あそこまで脊髄反射で意味のないことを口走れる才能はなかなか無い。生まれ変わったら津田健次郎になりたい。それくらいに、津田さんが頑張ったアニメだった。なんかもう、声オタとしてはそれだけで充分なのです。

 まぁ、それでも「とにかく贅沢なものを色々取りそろえた」という期待感は尊重したいと思う。続編制作は決定してるわけだし、この度並べた様々な道具立てで、この「K」の世界が少しずつ広がっていけば見どころも出てくるんじゃないかな、と期待したい。幸いまだ未登場の王が2人もいるしな。次のシリーズで今回と全然関係無いことをやっても文句ないわけだし、アイディア次第では勝負出来るコンテンツだと思いますよ。あ、でも菊理ちゃんは出して下さい。何を差し置いても菊理ちゃんだけは活躍させて下さい。むしろ彼女が主人公で2期目をスタートさせるといいと思います。

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12月28日 ドラフト模様(RTR×3)
ピック順 【Alessi】→【Thraxi】→【Sangriter】→【Serra】→【Mei】→【Metallica】→
 
 今年も1年間お疲れ様でした。今年最後のドラフトどっかん。今年のドラフトは46回ってことで、まぁ、大体毎週やってるわなぁ。頑張ったなぁ。終わり良ければ全て良し、終わり悪しけりゃ全て駄目? いやいや、良いお年を。来年は一週空けて、1月11日より再開予定です。

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クマーっと参上、特別編。アニメシリーズ最終話にして、番外編にして、ある意味クライマックス。こうしてみると、本当に球磨川は愛されてるなぁ。

 1期同様にシリーズラストは原作者西尾維新書き下ろしのオリジナルエピソード。しかも今回はめだかのめの字も無い、完全球磨川エピソードである。そりゃ力も入るだろう。冒頭ではいきなり安心院さんが初登場。CV水樹奈々はやや軽めの印象があるので最初はどうかな、と思ったが、ま、安定感はあるから悪いというほどでもないか。個人的には、原作で球磨川が負け、動き始めた後の悪そうな安心院さんはもっとエグいイメージだから、低音は低音でももう少しアクの強い声を期待してたんだけどね。「ざらっと」した質感が欲しいかな。

 で、そんな安心院さんがいきなりのメタ視点で視聴者に挨拶してくれるところから始まるのはいかにも人を食った脚本である。わざわざテレビ大阪名義で挨拶してくれたってことは、これって放送局ごとに違うバージョンで収録されてるってことだよな。来週のAT−Xでどうなってるか、今度確認してみよう。これ、製品版だと全バージョン収録されたりするのかね。さておき、とにかく安心院さんのナビゲーションで話が進む。彼女の手元には今回のお話の脚本、設定資料、監督によるコンテまでが全て届けられており、どうやら彼女主体で制作されたエピソードであるらしい。流石のガイナックスも安心院さんには勝てなかったようだ。しかし、わざわざ「グッドルーザー球磨川」の新作エピソードアニメを作ってくれるなんて、安心院さんもよほど球磨川が好きらしい。

 エピソードは当然、これまで制作された「グッドルーザー」のシリーズ同様、水槽学園での物語である。時系列的にはどこの段階かは分からないが、既に蛇籠さんは球磨川に敗北しているし、作中で一度須木奈佐木さんが球磨川の前であっちの人格を表にしている描写があったので、おそらくノベルス版よりも時代は後のお話だろう(ノベルス版では、球磨川は当然知っていただろうが、須木奈佐木さんは一応マスクモードでしか球磨川と対話していない)。ということは、既に安心院さんについては咲ちゃんも知っているだろうし、何人かのスキルホルダーが討伐済みの状態である。そこに、蛇籠さんといい関係だったらしい男の子、画図町君が復学する。「色を司るスキル」というのは一見大したことがないように見えるが、今回の使い方だとそこそこのものであるらしい。もちろん、アニメオリジナルってことで、漫画や小説では表現出来ないスキルをわざわざ用意してくるあたり、西尾維新のそつのなさが伺える。今回の顛末はアニメで描いてこそ真価を発揮するものであるし、球磨川の退廃的な思想を後味悪く残すのにはかなり効果的。「この時代のオールフィクションは『なかったことをなかったことに』出来ないんだから、色が無くなった世界はどうやってもどったんだよ」という突っ込みはあるものの、まぁ、多分安心院さんが何とかしたんだろう。ひょっとしたら「事実をアニメにするスキル」とかがあるんじゃないかな。

 安心院さんとのお戯れがあったので本編は本当に短いエピソードなのだが、球磨川がやるべきこと、そして咲ちゃんがやるべきことはほとんど全てやりきっているという、実に簡潔にまとまったお話。小説版の「グッドルーザー」は、西尾維新特有のあり得ないほど迂遠で鬱陶しい言い回しにいちいちイライラさせられるのだが、アニメの場合は鬱陶しいモノローグもなく、限られた台詞のみでずばずば話が進んでいくので、そこまでぶっ飛んだ話でなくとも、充分球磨川の嫌らしさが出ていて面白い。きちんと球磨川のマイナスの描写を意識しており、「起き上がるポーズまで気持ち悪い」とか、螺子の扱いが軽やかであるとか、アニメ独特のモーションの付け方も良いあんばい。これなら、3期アニメに突入してマイナス戦を展開しても充分楽しめそうだ(あるかどうか知らないけど)。パンツのくだりなんかもいかにも球磨川らしく、「女子のパンツが云々」言い始めた時には、おそらく原作ファンならば全員「いや、お前後々になって委員長軍団のパンツの種類まで指定して妄想してたやないか」と突っ込んだに違いない。健全な中学生男子だよ、球磨川君。

 また、そんな球磨川に突っ込みを入れる須木奈佐木さんのキャラも、アニメだと非常に映える。日笠陽子のキャスティングが見事にはまっていて、突っ込みの速度が気持ちいいし、表モードの可愛らしさと、裏モードの荒々しさのギャップも綺麗。理想を言うならエラーメッセージプレートを発動してるところも一回くらいは観てみたかったけどね。まぁ、アニメのみの視聴者からしたら「お前誰やねん」っていうキャラだからなぁ。咲ちゃんは後々のキヲテラエ時代のキャラも好きなので、是非そこまでアニメでやって下さい(4期か5期くらい必要かもしれないが)。

 そしてもう1つファンとして無視出来ない要素は、ほんのちょい役にも関わらず、水槽学園の旧生徒会メンバー全てがちゃんと台詞つきで登場したという部分である。しかも、なんだかキャスティングが豪華だ。悲運の女王蛇籠さんは、ここで使っちゃうのが勿体ない気もする中原麻衣。こりゃぁちゃんと球磨川との対決エピソードもアニメ化してもらわないと。その他、「退化論」の練兵さんは内山夕実、「四分の一の貴重」の花熟理さんは潘めぐみ、「賭博師の犬」の坂之上さんは高森奈津美、「下劣な大道芸」の般若寺さんは大久保留美である。ますますあのエピソードは制作して欲しい。やっぱり女の子が可愛い作品だなぁ、としみじみ思うのですよ。

 こうして全体を見ると、やっぱり球磨川の螺子アクションは非常にアニメ映えする。今回は球磨川中心ってことで特に螺子の回転をモチーフとした作劇が多くて楽しかったのだが、マイナスが絡んで来ると2期のアブノーマル戦みたいな真正面からの少年漫画対決だけでなく、精神性を孕んだいかにもこまっしゃくれた「めだかボックス」らしい内容も増えていくので、その都度どうやってアニメ画に落としていくのかを考えるのがとても楽しそうだ。是非とも3期でマイナス戦を実現させてほしいものである。もしくは、原作の方も含めて「リアルイーター半袖」っていうスピンオフを作るっていうのもあり。本編中ずっときゅぽきゅぽしてるだけでも不満は無い。スタッフさん、お願いします。

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Thraxi
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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