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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「ヨスガノソラ」 5→6

 おそらく、地上波アニメ史上でもっともストレートなエロを実現させた作品。もちろん地上波放送では光渡しや構図変更などの修正が入るものの、それでも「やっていること」は完全にセックスであるし、「それこそが描きたいものである」というエロゲー原作の理念は揺らぐことのない、「史上最エロアニメ」といえる。

 この作品の明示的な新規さは大きく2つ。1つは、エロゲーの各ヒロインの攻略ルートを、極力原作に近い形の、「ルート分岐」という形で表現したシナリオ構成そのものだ。4人のヒロインのルートを順に辿ったわけだが、一葉ルート終了時に瑛ルートとの分岐である2話目まで遡り、そこから瑛ルートを刻む。同様に奈緒ルートを辿った後に、2話遡って穹ルートへ。「セーブポイントまでリセットで戻って未来へ」というのはアドベンチャーゲームをやっていれば当然の行動になるのが、なかなかこれをアニメでやろうという発想は無かったはず。過去のギャルゲー作品は、「誰ルートを辿るのか?」というのがおよそシナリオの焦点となり、その結果「CANVAS2」や「キミキス」などの波紋を呼ぶエンディングを迎えたものである。

 この作品がとった方策は「全員原作通りに攻略する」という潔いもので、最終的には12話という短いスパンで4人ものヒロイン全員と懇ろになり、見事に「自然な」(?)本番行為まで行っている。ここまでの高密度なエロが実現できたのは、適切な「セーブポイント」のキープがシナリオ上で行われたためであり、逆に言えばこうでもしない限りは誰かが犠牲になるしかなかったわけだ。

 ただ、「良い思いつきだ」と軽々しく言ってはみるものの、実際にこれを1本のアニメシリーズの脚本として成立させるのはかなりの難行。出来上がったものだけを見ればすっと入ってくる内容だったが、分岐の位置や必要な伏線の配備、そしてコロコロと入れ替わる悠やヒロイン勢の心理描写の調整など、本当ならばかなり神経を使う構成作業だったはず。特盛りエロという餌で隠されてはいるものの、これだけのものをさりげなく提供できてしまうスタッフ陣の地力はかなりのものだったのではなかろうか。

 そして、この難題をさらに面倒にしている2つ目のチャレンジが、毎回Cパートとして用意された初佳ルートの存在。一部では「ここが本編」と言われるほどのクオリティを誇るギャグ&エロのCパートは、はっきり言って本編とは全く相容れないものである。どれだけ真剣な恋愛や心の傷の物語を本編で繰りだしたところで、徹底的におちゃらけたCパートのせいですべてが吹き飛んでしまうはずなのだ。それでも、ただひたすら重たいテイストだけでは原作の味が発揮できないと判断したのか、毎回必ず初佳パートを入れることでギャグも織り交ぜ、全て合わせて1本の作品として提出してくる。そして、これが別に雰囲気を壊すことが無かったのだ。

 確かに腰砕けの内容ではあるのだが、完全に別物として見られるCパートは、むしろ重い話・胡散臭い話が展開する本編に対して、手頃な緩衝材として発揮していた。この温度差があってこそ、ラブ・エロ・ギャグのトライアングルが完成したのだ。このさじ加減は素晴らしい。

 この作品を見て、高橋丈夫という人物のオリジンが少し見えた気がする。初めて出会った「怪物王女」のエンディングコンテでは、「なんでエンディングなのにこんな無茶なコンテが切れるのだろう」と引き込まれたものだが、今作の監督をすることが分かったあとで少し調べたおかげで、この人がエロアニメの方向に大きく活動拠点を持っていることを知った。その結果「クェイサー」などにも登用されていたわけだが、どうやらこの人の計算原理には、エロアニメの見せ方が関わっているような気がする。中身のあるシナリオラインよりも、色っぽさ、艶めかしさを要求される「エロの画面」は、自然に「台詞以外でも魅せる画面作り」として昇華されていく。代表作の「狼と香辛料」で見せられたホロとロレンスのどうにももどかしく甘酸っぱい関係性など、そのあたりの技術の反映だったのではなかろうか。

 そして、この作品は監督のオリジン(の1つ)である「エロアニメ」である。よりストレートに発揮された「丈夫節」は、短い時間であっという間に人間関係を構築し、濃密に接近するキャラクター達を描くのにフィットしていた。あれだけの時間をエロ描写に割きながら、物語として破綻することなく成立していたこと自体が、まずは驚くべきことなのである。

 ふむ、やはりこの人は侮れなかった。次の作品はますますエロくなるのか、それともまた一般アニメの方に戻っていくのか。どちらにしろ、期待は高まるばかりです。ひとまず都条例を何とかする必要がありそうだけどね! でも、これは規制されても仕方ないレベル!

 あ、全然具体的な中身に触れてませんが、個人的には穹ルートの清々しいまでの近親姦フィーバーには感心こそすれ共感はあまり無かったため、とにかく「奈緒が可哀想だなぁ」という印象でした。でも、一番好きなキャラは多分瑛。特にCパートバージョンとか。結局、高橋丈夫監督の持ち味が一番発揮されてたのは、本編視聴後に改めて見るとその意味がよく分かる「真の」エンディング画像な気がする。ちゃぱちゃぱ。

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 「咎狗の血」 3→1

 この作品を表す最適な日本語を知っている。「一事が万事」だ。もう、わやくちゃですわ。

 いや、正直言うと最終的な点数を付けられるほど真剣に見てないんですけどね。「作業しながら脇目で見る」というアニメファンあるまじき視聴体勢で流し見てただけだから、ストーリーも全然頭に入ってないし、画面も逐一見ていたわけじゃない。ひょっとしたらここで非難しても、「ちゃんと見れば面白い作品だったんだよ!」という反論があるかもしれない。その場合は、素直にすみませんというしかないのである。……のであるが……どうよ?

 折角なので最終話は割とちゃんと見ていたのだが、怪しげな殺陣シーンに始まり、動きが見えずにBGMとモノローグだけで進行する黒い画面がずっと続くだけで、折角のイケメン達も欲求不満気味。爆発シーンがたった1枚の止め画で表現されたパートとか、90年代のヤシガニアニメもかくやという手抜きっぷりには笑うしかないじゃないか。

 あげくエンディングは確実にジャンプで10週打ち切りにあった状態になっており、真面目に見たとしても全くカタルシスが得られなかったであろうことが予期される。1話の時点で色々と面白かった本作であるが、最終話で改めて確認しても、「一事が万事」であった。作品が作品なのでよほど熱心な視聴者以外は注意して見ていないだろうが、頑張って応援しなきゃいけない歴戦の腐女子さんたちにはご愁傷様としか言いようがない。

 じゃ、何故わざわざ横目で見ていたかというと……理由は2つある。1つ、「次の番組がアマガミだった」。つまり、「ま、どうせアマガミはリアルタイムで見るんだし、その前の30分はテレビつけて垂れ流しておくか」ということ。そして2つ、「放送後にまどかマギカの紹介CMが入る」。今から来期が楽しみですからねー。うん、作品自体に特にモチベーションは無いんだ。すまない。

 これまで100本近くのアニメに「最終評価」と評して点数を付けてきたけど、多分このブログを立ち上げてから「1点」を付けたことはない(はず)。まだまだ下の作品も出てくるかもしれないから、流石に1点は可哀想かとも思ったんだけど、2点だと「えむえむっ!」と同じになってしまい、それだと今度は「えむえむっ!」が可哀想な気がしたので、とりあえずこの作品を1つの道標とすることにしました。過去の放送作品だと「IZOMO-猛き剣の閃記-」とかが1点に属する作品だったと思います。来期の木曜日は頑張って欲しいね!

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 「百花繚乱 サムライガールズ」 6→4

 1話を見た時点ではその癖のある画作りが新しくて、「うわ、墨汁マジ寿!」とか思ってたのだけれど、それに慣れてくるとシナリオラインの凡庸さと適当さが徐々に浮き彫りになっていって、最終的には墨汁要素以外にあんまり褒める部分がなくなってしまった作品。私のテンションが徐々にダウンしていくさまは、多分毎週の記事を見ると分かる気がする。

 印象だけで振り返ると、多分兼続が乱入するあたりまでは普通に面白かったと思うんですよ。千姫と幸村のいがみ合いも安定していたし、半蔵の立ち位置も美味しい。ギャグ自体がそこまでキレてたわけじゃないけど、「嘘江戸時代」な雰囲気をちょいちょいネタにしつつ、ヒロイン勢がドタバタしてくれている展開は嫌いじゃなかった。アームスの製作にしてはエロの売り方が弱い気もしたけど、そこまで扇情的なキャラデザでもないし、ちょっとほわっとしているくらいで充分だと思っていたし。

 難が出始めたのは、義仙の登場やら慶彦の暗躍やらで「忠義とは、サムライとは何か」みたいなメインテーマが現れだしたあたりで、語ることは語っているのだが、いかんせん上っ面だけで物語に絡まない。最終話の投げっぱなしバトルなんかはそれが分かりやすくて、十兵衛が強いのは構わないが、その裏で宗朗が何かしてたかというと、特に何もしていないのである。そんな状態で「真の将となった」とか言われても説得力は無い。そのため、実力としてはインフレを起こしたはずのバトル要素も後半になるほどスケールダウンしていったし、墨汁を絡めたアイディアもそこまで前面に押し出されることはなかった(多分一番盛り上がったのは千姫の墨汁足場だ)。

 キャラの魅力で押せないとなると、あとはいただけないラノベ要素が目立ってしまい、おためごかしのシリアス展開が鼻につき、キャラクターがどれだけ真剣でも、視聴者は共感しにくい状態に。ついでに敵勢力が最後まで慶彦だったのか天草だったのかが分かりにくく、シンプルな筋立てを追う、という浅薄な見方も許容しにくい。どうやらアニメオリジナルで1クールのけりを付けたようなのだが、流石に投げっぱなし感が強すぎたのではないか。デザイン自体は非常に面白かった作品だけに、この失速は実に勿体なかった。

 その上で最後まで視聴し、それなりに点数をキープしたのは、ひとえに「悠木碧劇場」が見られたという1点に尽きる。一粒で2度美味しい十兵衛のキャラクターを見ているだけで、あおちゃんの高性能さが伺えるというものだ。時点はぐつぐつさん役の豊崎、そして十兵衛以外の数少ないキャラ立ち出来たヒロインであるダルタニアンの中の人、小清水もそこそこの打点をキープってところか。千姫役の寿はそれなりに安定感は出てきたが、まだ「寿美菜子ならでは」っていうセールスポイントに欠ける印象。期待はしているので、他のメンバーを見習って要精進である。

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 白と黒の饗宴、最終話。なるほど、この作品の集大成としてのあの戦闘画面は理解出来るが……それ以前にシナリオがなぁ。

 最終決戦の相手は、復活した天草四郎などではなく、パワー不足で復活の儀式が完遂出来なかった義仙。そりゃま、最終話で突然現れた謎の黒幕と戦うよりかは賢い判断だとは思うのだが、これまで宗朗チームが義仙と刃を交えたのは、千姫が決闘を申し込んだたった一度きり。我々視聴者は義仙の能力がどの程度のものなのか、そこまではっきり認識しているわけではない。そのような状態で「ラスボスは義仙(+天草の怨念)でした」と言われても、ちょっと説得力に欠ける。天草の怨念が具現化した触手にしても、画としての見せ方が適当で絶望感は感じられないし、どの局面を切り取っても、あまりラストバトルであるという高まりが伺えないのである。

 ステージごとに分けると、まずは又兵衛をして正式に「チーム愛戦士」という名前を掲げた3人組による、学園の生徒防衛戦。対戦相手は並み居る触手軍団。どのあたりの位置でどの程度の脅威と戦っているのかが分かりにくく、「私たちも頑張ってるから千姫様たちも頑張って!」という声援が伝わりにくい。ついでにどさくさに紛れて「どうせ私たちじゃ宗朗と契ってもマスターサムライにはなれなかったよね」と、負け惜しみじみたことを言っているのも気になる。ぐつぐつさんが相変わらずのテンションだったのは嬉しかったが、最後の最後まで、「二軍どころ」という印象が否めずに消化不良。

 宗朗との再度の契りによって「真のマスターサムライ」と化した千姫・幸村連合軍は、天草の封印の外壁を突破する先兵の役割を果たした。義仙に一蹴されたおかげで説得力が無くなっていた「マスターサムライとしての力」だったが、今回は「もっと強くなったぞ!」と言った直後に二人してぶっ飛ばされてしまっており、やっぱり消化不良。見せ場らしい部分もあまり多くはなく、ひょっとしたら二人でいがみ合ってるいつもの構図の方がみどころだったかもしれない。最終的に最大のライバルであった十兵衛が退場した後になって、結局宗朗との関係性はどうなったのであろうか。そして主人公たる宗朗だったが、今回は屋根の上で触手にまみれて叫んでいるのが主なお仕事。ま、これまでもあまりバトルシーンでの活躍はなかったわけだが……ハーレムアニメの主人公なんてこんなもん。

 奇跡の復活を遂げたダルタニアンの存在は、ここ数話で慶彦に対しての嫌悪感が膨らんでいた身としては嬉しい展開。その強さは「真のマスターサムライ」となったはずの千姫達をあっさり凌ぎ、安定した実力を見せてくれている。余計な装飾無しで淡々と仕事をこなす彼女であるが、改めて自信を回復させた慶彦との新たなパートナーシップは、未来を感じさせる多少明るいファクター。シリーズを通して見てみれば、結局純愛を貫いたキャラクターってニアだけなのな。

 個々の局面を確認すると、どうにも最終回らしい盛り上がりが見えない、というもやもやした展開なのだが、ラストバトルの中心である十兵衛対義仙だけは、何とか最終回の矜持を守った出来だったか。「2人の十兵衛」が合体を完了させ、「義仙には一生分からないであろう力」を解放すると、画面からは色彩が一切なくなり、十兵衛の黒と、義仙の白という、この作品を代表する2色の「墨汁パワー」が世界を支配する。あとは力押しの勢いバトルとなり、最終的には「地上側からの大気圏突破による消滅」という恐ろしい結末を迎えることになる。戦いの結末は「黒が白に勝つ」というちょっと変わった構図になっているわけだが、その終着点として、広大な「闇」であるはずの宇宙空間へと矛先を向けたクライマックスは面白い。色が無くなったために「2人の十兵衛」が合体した様子が分かりにくかったり、どれだけ墨汁を飛ばしてもなんだか似たような画面になってしまったりと難点もあるのだが、やはりこのアニメの主人公は墨汁。徹底的にそこをフィーチャーしたラストバトルにしたのは、製作理念が徹底していたということで評価したい。

 でもまぁ、やっぱり終わった後の「俺たちの戦いはこれからだ!」みたいな残念なエピローグと、どこをどう見ても十兵衛はきれいな星になってしまった寂しいエンディングは何とかならなかったのか、と思ってしまう。あれだけ「幼い十兵衛」が自分の存在消滅に悩み、決意したのに、「結局どっちもいなくなったから一緒だったね!」ってんでは、今まで悩み損ではないか。

 視聴直後なのでまだぽかーんな感じが否めないのだが、多分熱心な視聴者からすると「もう少しなんとかならんかったんか」というレベルの幕引きだったのは間違いなさそう。今の時点では、「まぁ、あおちゃんの一人二役っぷりが堪能出来たので良し!」というので納得させているところです。

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「もっと To LOVEる」 5→5

 特に話題にのぼるようなこともなかったが、抜群の安定感でやるべきことをやりきった感があるのがこの作品。同じ製作会社で似たようなコンセプトの「えむえむっ!」と比べると、その差は歴然であろう。

 すっかり1期などなかったかのような振る舞いが定着している「大槻版」の「To LOVEる」。独特のキャラクターデザインは人気の矢吹テイストとは一線を画すが、原作ファンからも不満が出ないほどほどのラインでの崩しを行い、線の細さは犠牲にしつつも、アニメでしか出せない艶っぽさをプラスすることで補う。また、1回3話という細かい構成が中身スカスカの原作にフィットしており、サクサク見られるお手軽感は今期で比較するなら「イカ娘」と同様のテンポの良さに繋がった。「イカ娘」と比べてもさらに同じような話の繰り返しなのだからあっという間に飽きる気もするのだが、この構成に飽きるような人間は、そもそも原作ファンにもならないので問題なしだ。ファンが求めているのは「話の中身とかいう面倒なことを抜きにしたライトエロとドタバタ」であり、そこに焦点を絞った原作を忠実に再現した結果、アニメとしても充分ニーズに応えられるだけのものになったわけだ。

 正直言うと私自身はファンでも何でもないのだが、「掃いて捨てるほどいるヒロインをとっかえひっかえしてラッキースケベを繰り返すだけ」という中身は流石に難癖を付ける隙間が無く、気付けば最後までダラダラと見続けることが出来た。もちろん私の場合は中の人パワーが絶大だったこともあるのだろうが、それを除いても、安定した作画とヒロイン展示会のような賑々しさは視聴のモチベーションとして充分だったと思う。

 何が面白いって、これだけたくさんのヒロインがいて、その中でも当然春菜やララ、古手川あたりは登場回数も多くて活躍の機会が多かったはずなのに、一番印象に残っているのは10話の籾岡回だったってこと。普段脇に徹しているキャラクターを掘り下げたおかげで目先が変わって新鮮だったってのもあるが、それだけ普段から「何となくエロ」でもちゃんとキャラの描写が生きている証拠のように思える。この作品、エロ縛りがあるからどうしたってリト中心に話が回るけど、そこを度外視してサブキャラどうしの絡みとかでエピソードを作っていけば拡大再生産がいくらでもききそうなコンテンツだ。実際「キョーコ×ルン」とかも割と面白かったしね。こうした「多重ヒロイン」の活かし方はおそらく製作スタッフも意識していた部分で、驚いたのはエピソードごとにエンドロールのクレジット順が変わっていたところ。(一応)メインヒロインのララが何故かキャスト表示で2枚目に回されたりしているのを見ると、「この作品のヒロインはあなたの好きな子を選んで下さい」みたいな気遣いが伺えるのである。実に軟派な姿勢ではあるが、ユーザーのニーズを読み切った正しい判断だったといえるのではないか。

 とりあえず一通り褒めておきましたが、まぁ、「毎度同じ」っていえばそれでおしまいなんですけどね。最終回でちゃんと締めっぽいエピソードを持ってきたので逆に驚いたくらいだしな。「これはハーレムアニメだ! 一夫多妻エンドで何が悪い!」って、男らしいなぁ(原作通りだけどね)。

 あ、最後に中の人の話……はもういいですかね。最終回では何故か天条院先輩がいなかったのがちょっと残念だったけど、川澄・能登・明乃・花澤の大沢4段活用が堪能出来るのは本作だけ。他にも戸松・矢作・名塚・福圓・豊崎・伊藤・千葉などなどなど、お腹いっぱい夢いっぱい。なんで大槻作品は毎回こんなに贅沢になるんだろうね。これで新井里美先生がちゃんといてくれたら完璧だったのに……今となってはなんで休業したのかさっぱり分からんな。収録日が近所のジャスコの特売日と被ったりしてたんだろうか。そして、今回MVPとして選びたいのが、何故か柚木涼香。今期は柚姉ぇの声を色んなところで聞くことが出来たのだが、セリーヌボイスはここだけのサービス。まうまう。そして前述の通り、10話の籾岡がやたら可愛かったのが思い出深い。やっぱり柚姉ぇはエロキャラでナンボだ。

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「そらのおとしものf」 6→6

 安定の2期目。2期目となると色々とメリット・デメリットが出てくるものだが、この作品の場合も、大体予定通りの進行になったのではなかろうか。

 まず、先にデメリットの方を挙げてしまうと、なんと言っても長く続けることによるマンネリ感。特にこの作品の場合、1期2話で最大級の「なんじゃそら」をやってしまっているため、それを乗り越えるほどのインパクトというのはほぼ不可能な状態。今期もエロ本祭りやなんかで頑張ってはいたものの、それが「1期を越えたな」という感想にまでは至らない。どうしようもないことではあるのだが、笑いがメインの作品にとって、この「視聴者の慣れ」というのはいかんともしがたい部分である。そして、実際今期はギャグ部分での押しがちょっと弱かったようにも思える。序盤のプロレスイベントなんかは馬鹿も加速していて面白かったし、毎話視聴している分にはそこまで不満が出るわけではないのだが、雪合戦の回やアップダウンクイズ、釣りイベントなんかは、馬鹿をやるにしてもちょっと捻りが足りず、「いつもの奴ね」というくらいの印象。智樹の馬鹿さ加減もそはらの恥辱っぷりも会長の腹黒さも、どこか全力で振り切れていない部分があったのは勿体ない部分か。

 もちろん、そうした難点は、総数にして26話もやっている作品なら仕方ない部分もあるだろう。今回はシリアス面での縦糸のウェイトを重くしており、英四郎のシナプス探索に始まり、カオスの襲撃とアストレアの覚醒、そしてイカロスの自己言及など、ギャグを差し置いてやらなければいけない課題が多かった。そうしたテーマを真正面から扱った話数、具体的には8話と11話については、この作品の持ち味である丁寧な画作りが存分に活かされていたし、「シリアスよりギャグを見せろ!」なんて気分にもならなかったので、狙い通りのシリーズ構成にはなっていたのではなかろうか。

 総じて見ると、今回は人間サイドの活躍部分が薄く、智樹もそこまでキャラが前面に押し出されていなかったし、そはらはすっかり4番手ヒロインくらいに降格、会長もメインとなって引っかき回すシーンは減った。代わりにメインとなってスポットが当たったのは4体ものエンジェロイドで、特にニンフについては、シリーズを通してその懊悩が丁寧に描かれていたし、クライマックスの覚醒シーンは胸を打つものになっていた。新キャラクターのアストレアも、初登場から造反までの変化が面白く、鎖を引きちぎるシーンの盛り上がりは充分。カオスは登場シーンが少なかった割には、敵キャラとしての存在感が充分に発揮されていた。この3人については、文句無しのシリーズだったといえる。唯一、この作品の象徴たるイカロスについては、多少ストーリー進行のゴタゴタでわだかまりの残る結果となってしまっているが、それでも彼女特有の愛らしさはそこかしこで発揮していたし、「次につなげる」期待も持てるだけの描写はされていた。こうしてエンジェロイドたちの活躍を見ていく上では、この作品はやはりよくできていた。

 そして、最後は当然中の人の話。何度も記事で触れているので確認するまでもないが、エンジェロイド4人の中の人、早見沙織・野水伊織・福原香織・豊崎愛生については評価が上がった。野水は1期のニンフでまだ不安な部分が見えていただけに、きっちり役を掴んできたことが分かるのが好印象。普段見せない顔を存分に見せてくれた豊崎についても、まだまだ引き出しがあることを示す好演だったのではなかろうか。あとはまぁ、やっぱり「ぱっぴーお疲れ様」と。この歳になってもまだまだ余裕で中学生男子が演じられるっていうのは、やっぱり才能だよなぁ。

 さぁ、次は劇場版だ。……チケット買うのが恥ずかしい作品だな……フィルム商法とかされたらどうしよう!!

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「えむえむっ!」 4→2

 めでたく「今期心底どうでもいいラノベ」枠に認定された作品。いやぁ、特に見る点は無かったですね。最後まで見続けられたモチベーションは当然中の人たちなわけだが、それでも息切れは半端じゃなく、フォローしづらいことこの上ない。

 最終評価としては、1話で予定していた通りのマイナス点ばかりが丁寧に積み重なっていった、という感じだが、途中で早々に作画レベルが崩壊し、「萌え作品なら画だけでもちゃんと見せろよ」という要望すらかなわない状態。脚本はピックアップする部分もなく、ぞくぞく増える新しいキャラクターたちも紋切り型のどこにでもある「駄目アニメ」の典型みたいな造形。原作そのままでこの状態というならばアニメスタッフは可哀想としか言いようがないのだが、だったらアニメ化しなければ良かったね、というだけの話である。これの原作が売れているのだとしたら……一体どんな層にニーズがあるのか、逆に気になります。まだ「迷い猫オーバーラン」の方が妙な設定があった分だけ面白かった。

 一応、最後まで見続けていた言い訳をつけたしておくと、主人公を演じる福山潤はとても楽しそうだった。「ドMの主人公」というのは言葉で言うのは簡単だが、実際に「キャラになって演じて下さい」と言われたら本当にそこに入り込むのは難しい。本気の本気なら単なる病人だし、かといって砂戸太郎というキャラクターがこの作品の全てと言ってしまってもいいくらいのウェイトなので、適当にやったら全てが台無しになってしまう。そのあたりのさじ加減は、流石の一言。また、嵐子役の早見沙織も、男性恐怖症と恋心の間を抜く絶妙なラインの感情表出が面白い。最初の方はずっと「伊波さんでしかないなぁ」と思ってたけど、決め台詞となった「男の子怖いよぉ!」は結構気に入ってしまいました。そして、珍しくタカビーお嬢様役で羽目を外していた辰吉役の佐藤利奈、太郎の家族役の大原さやか・阿澄佳奈あたりのキャスティングは、話がどうだろうと聞いているだけで充分楽しめました。

 中の人の話題しか出てこない作品というのは……まぁ、それでもいいですけど。

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 シリアス・シリアスと来て、まさかのギャグのみ最終話。最後の最後にこんな話を持ってくるとは……やっぱりこのスタッフはひどい連中やでぇ。

 確かに考えてみりゃ、最大の障害であるカオスの駆除は終わっていたわけで、今回30分まるまるシリアスってことは無いだろうという予測は立っていたわけだが、1期の最終話はきちんとシリアス絡みでいい締め方をしていたので、今期は「失われたイカロスの記憶」を中心にして何となくいいお話にでもするんだろうと思っていた。ただ、その予想は開始1分で壊れてしまった。何せ、羽を得て演算能力が戻ったニンフがあっさりと記憶の修復に成功してしまったためだ。……でもさ、もともとイカロスは感情制御にシステムが追いつかなくなったから自ら記憶を消去しにいったわけで、根本的な問題が解決していない状態で記憶だけ復旧しても、またすぐにオーバーヒートしてしまう気がするんだけど。それとも、ニンフの治療である程度システム面に余裕が出来たのか、はたまた10話の時点ではカオスが積極的にイカロスを揺さぶりに来ていたことが原因で故障気味だっただけなのか。細かい部分はよく分からないままだったのだが、とにかくイカロスは「智樹にプロポーズされてしまった」という意識はそのままで、正常な稼働に戻った。

 そして、そんなイカロスの変化に一切タッチせずに、智樹は久し振りの馬鹿暴走を披露。「プールの水そのものになる」という自由過ぎる発想は素晴らしいのだが、何回も言うように1期1話で時を止めてしまった人間が今更やることではない気がする。楽しそうだったから別にいいけどさ……ほんと、この歳にして完璧なフィティシズムを極めた男だ。ちなみに液体化フィティシズムの完成形というと、個人的には無望菜志作「よろしく名木原くん2」を推したい。本当にどうでも良い情報。

 積極的に外に向かって動いた馬鹿展開が久し振りだったためか、今回はさらに「智子が女子トイレに逃亡」というファクターから、トイレ絡みのネタに接続。ここまでいくと……ついていけない……「直前で自粛」という智樹のよく分からないモラルやポリシーはいいとして、いつものようにストレートエロで盛り上がるのではなく、微妙にズレたところから下劣さを出してくる勝負、何も最終回でやらんでも、という内容である。収穫といえば、オープニング映像で智子がもっていた消臭剤の意味が今回ようやく判明したことくらい。いや、見てもイマイチ分からんけども。オチは会長の極悪非道な包囲網を抜け出すことがかなわず、智樹が今期2度目の「トイレの水に巻き込まれながらのドヤ顔」という全く意味の分からないシチュエーションでフェードアウト。どこまでトイレ推しやねん、このアニメ。

 このままグダグダでは最終回とはとてもいえねぇ、と思っていたら、最後の最後でイカロスが勇気を出し、つじつま合わせ気味の告白イベントへ。結末は予定調和のうやむやエンドではあったが、イカロスのまっすぐな気持ちと、それを実に微妙な気持ちで見守っているそはらの感情が少しだけ見やすくなった。ニンフも負けず劣らず存在感を出し始めているが、やっぱり「結婚式」イベントともなると、まだ上2人が本命だろう。アストレアは……最初から最後まで馬鹿の子で良かったです。彼女まで絡んだらどうしようもないですし。さらにカオスまで来ちゃったし……賑やかで何より。

 実はそんなうやむやエンドよりも、どさくさに紛れて会長が英四郎にプロポーズしている方が大事なイベントだったんじゃなかろうか。終始つかず離れずの微妙な距離をキープしていた2人だが、なんだかんだ言って相思相愛なんだろうな。会長の台詞に、英四郎も特に抵抗してなかったし。っつうか、空見町の中だけで考えたら、あの二人がくっつく以外の平和的解決はなさそうだし。毎週毎週オープニングでアイアンクローをくらい続けた英四郎君、長い間お疲れ様でした。

 色々あったし、残されたことも色々あるんだろうけど、何となく「終わった」感の出た最終回。劇場版も残っていることだし、まだまだこの「そらおと」ワールドが続いて行くところを見続けたいところです。

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  ファンネルかと思ったらギア戦士だった第12話。もう、タウバーンの精密な立体化とか、多分無理だろ。

 前回に引き続いての、エロ人妻ことカナコメインのエピソード。正確には、前回がシモーヌ目線からのカナコ像で、今回は本人を中心とした物語となっている。筋立ては至ってシンプルで、憧れと違和感を伴うカナコの学園生活にタクトという異物が介入した結果、綺羅星の「頭取」としてはどうにかして排除しなければならない宿敵が出来てしまったのに、学園生活は楽しくなりましたね、っていういいお話。

 脇でこっそりとタクトがシモーヌ相手にフラグを立ててしまったり、少しずつヘッドとスガタがにじり寄ったりしているなどの様子もあるが、今回はカナコの描写が大半だったので、脇道はほとんど無かった。相変わらずサイバディ戦闘は一瞬で終わってしまうのがどうかと思うのだが、あの短い中でいちいちあり得ないネタ要素を仕込んでくれているのだから、見ようによってはすごく贅沢な無駄遣いと言えるかもしれない。「どうしてタクトはあんなファンネルの利用法を思いつくんだよ」とか、「結局どれだけカナコの本体が強くても、サイバディのボクシング能力は大したことなかったんじゃね?」とか、気になる点は多々あれど、戦った当人達は満足そうだったし、そこは気にしなくていいんじゃないでしょうか。あぁ、もちろん突如現れたリングはカナコのサイバディの特殊能力だよ。きっとあの人は第1フェーズを使えば現実世界でもリングを瞬時に生み出すことが出来るんだよ。そうに違いない。

 結局破損したサイバディの修復も行われず、綺羅星会議で得られた大きな情報は、「スガタが目覚められたのはザメクの修復が終わったからじゃないか?」という気になる情報だけ。続けざまに部隊長クラスがガンガン負けている綺羅星はこのままで大丈夫なのかと不安になるけど、来週はスカーレットキスが再挑戦するようなので、そちらに期待するしかないでしょうね(いや、負けるけども)。

 カナコは強烈なキャラクターだが、今回はそこまで大きな無茶もせずにちょっと悶々としていたので、画面的にもネタ的にも大きな動きはなかったエピソードといえるのだが、不思議と面白かった。演出方向が独特で、特に印象的なのは散逸的な場面転換を結ぶ「画と音声のずらし」の多用。画面が変わっていないのに次のシーンの音声を先に重ねたり、逆に画面だけ次のシーンに切り替えても台詞は後の方までこぼしたり、不自然にならない程度に流れを作るカット切り替えが秀逸。もちろん、そうしたスタイルをとる際に、画面と台詞のどちらかにきちんと繋ぎの要素を加え、多層性を強調することで特殊な切り替えに意味を持たせることも意識的に行われている。このあたりの配分が実にいい塩梅だ。今回は8話でもコンテを担当した岩崎太郎氏という人の1人コンテ演出回だったようだが、8話も割と好きだったので、この人の画作りは波長が合うらしい。

 他にも、今回はカナコの複雑な内面性がテーマとなっており、その見せ方が上手い。おもてだって露骨な描写としては、仮面の忍者さながらにタクトの後を追い、初めて「カナコ」ではなく「頭取」として会話をするシーンがある。相変わらず「仮面さえしてればバレないんかい」とは思うが、あれだけタクトに色目を使っているカナコが、「頭取」として接する時には容赦無く敵として認識するというギャップが際立っている。

 そして、サブタイトルにもある「ガラス越しのキス」。今回は「〜〜越し」というのが色々なところでキーとなっており、例えば頭取とタクトの対話シーンは、いうなれば「仮面越し」であるし、デートの誘いをするのもシモーヌを使った「従者越し」、授業中の会話は「背中越し」だ。こうした「隔たりのあるコミュニケーション」は、カナコが学園生活に対して常にどこか違和感を抱いている証拠でもあり、特定の人間以外とは真に心を通わせられないことを意味している(思えば従者であるシモーヌやタカシとも直接顔を合わせない背中越しの会話が多い)。だが、今回は「サイバディ越し」の戦闘を経て、最終的にはパワーウィンドウを下げた「向き合った上でのキス」に成功している。「頭取」はタウバーンに敗れて己の野望から後退してしまったものの、「ワタナベカナコ」はクラスメイトとの関係性で一歩前に進むことが出来た、という二面性がよく分かるエンディングカットであった。

 今回は他にも、一発でボコられてしまったジョージの情けない顔とか、そんなカナコを見てぽかんとするシモーヌの表情とか、この作品では珍しいタイプの「崩し」があって面白かったです。シモーヌは意固地な空気が薄れたので、普通に可愛くなってきている。困ったもんだ。

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