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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 意外な高速展開に戸惑いを隠せない第2話。1話を見た時点ではもう少しダラダラするんだと思ってたのだが……CMを見て初めてこの作品が14巻も出ているラノベであることを知りました。……すげぇな、ラノベ業界。

 1話を見た時点ではそこまで目立った印象もなく、まとめて登場したヒロイン勢が自分たちの素性を隠しながらも、エリスといちゃいちゃする主人公を見てやきもきする作品に違いない、と勝手に思っていたのだが、2話目にして先生、幼なじみ、黒髪眼鏡が全員素性割れ。わざわざ三つどもえならぬ四つ絡みみたいなでたらめな状況を作ったというのに、それを全く意に介することなく、力業でまとめ上げてしまった。この場合、「凄い構成力だ!」というよりも、「なんでそんな設定作ったんだよ」という突っ込みの方が先んじてしまう。いや、もちろんこれから色々と組織の設定を使ったお話になるんだろうけど……それにしてもぽかーんであった。

 1話でそこまで説明されたわけではないので、宇宙人を巡る様々な組織についてはいまいち分からない状態で観ていたわけだが、2話であれだけの騒ぎが起こり、まず糸嘉州先生の組織の目的意識は一応理解出来た。「いくら沖縄だからって素人集団にその武器供給率はどうよ」とか、「写真撮られたくらいで協力しちゃう適当な構成理念はいいのか」とか疑問は山ほどあるが、まぁ、そういう宗教みたいなものだと思えばいいか。端的で分かりやすい秘密結社設定は、まず宇宙人に襲いかかるのはうってつけの適当な敵キャラ。流石に軍が絡む組織にあのチンピラ臭は出せないだろう。

 続いて、戸松ボイスの幼なじみ、金武城真奈美が所属する(正確には所属を希望する)のは、秘密結社を上回る定番、CIA。たかだか高校生であそこまでの技術力を誇るのは宇宙人もびっくりだが、既に組織からの援助があるということなのだろうか。騎央がエリスといちゃつくたびに色々とへし折る経済理念の低い女の子だが、キャラとしてはシンプルだからそれなりに愛着も湧きやすそう。やってたことは単なるストーカーだったしね。連絡を取り合ってる金髪のねーちゃんは未だに素性が分からないが、CIAがエリスたち宇宙人との接触を拒むのが、「犬臭い」おっさんとの絡みで今後のメインということになるか。

 そして、一番分からないのは花澤ボイスの眼鏡っ子、双葉アオイが所属している秘密機関。技術力だけを見れば三つの組織の中で一番現実離れしており、謎のプラグスーツや変幻自在のビームサーベルなど、CIAも真っ青の軍事力を誇っている。今回はアオイが謀反を起こしたおかげで事なきを得たわけだが、今後はこの組織もどういう風に動くのかが気になるところ。それにしても、花澤・戸松・伊藤かな恵の3キャラに同時に迫られる主人公って、ほんとに現代アニメの縮図みたいな設定だ。

 で、最終的にはエリスの母艦が堂々とファーストコンタクトしちゃった、というオチな訳だが、これで三つの組織との争いは終わりなんだろうか。宇宙人の存在が世間の目に触れてしまっては、もう組織が頑張る意味も無いだろうし、普通に考えれば終わりよね。今回の見どころは理屈抜きのドンパチのシーンで、立木ボイスのおっさんのファンキーさも相まって、闇夜の襲撃事件や基地に乱入しての奪還作戦なんかは、見応えたっぷりの面白い画面が続いた。つまり、この作品の今のところの面白さは、光線修正が入りまくりのお色気などではなく、よく分からない兵器や沖縄米軍譲りの武装によるドンパチなのである。次週以降、こういう動きのある展開が終わっちゃってると、見るモチベーションはやや下がると思うのだが、果たしてどうなるんだろう。最後に堀江ボイスの宇宙人(犬?)が出てきてたから、今後は猫対犬の対決ってことになるんだろうけどねぇ。堀江由衣はネコだろ、今の作品的に。

 まとめると、「最初は画面がきれいなだけでとっととグダグダになる萌えアニメだろ」と思っていたわけだが、どうも2話の時点では油断が出来ない状態。この設定でハードSFなんて望むべくもなかろうが、適宜刺激をいれながら宇宙人とのコミュニケーションの様子を描いてくれるなら、存外面白く見られてしまうかもしれないのである。頼むから、2時間ぶっ続けで気の抜けないアニメタイムは勘弁して欲しいのだが……嬉しい悩みである。

 あと、今回気付いたんだけど、かな恵ちゃんの巨乳キャラって、初? 

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7月16日 ドラフト模様(ROE×3)

ピック順 【Van】→【Serra】→【Alessi】→【Thraxi】→【Sangriter】→

 暑いですね。我々がドラフトしてる某所はもっと暑いんだ。しかも今回は飲み会の日程と重なったせいで誰が参加するだのしないだの、飲み屋の電話してみろだのなんだの、大変でした。無事に11時過ぎに開始できたのは僥倖だったんですが、ちょっとスタートが手間取ったおかげか、やたらモチベーションが下がってた人がいたりしました。いや、デッキが弱かったせいだと本人は申しておりますがね。

 日本選手権も終わって、エルドラージのリミテッドもだいぶ落ち着いてきた印象。世間的にはM11の発売というそれなりの話題もあるはずなのだが、残念ながら我々はドラフトにしか興味がない上、基本セットドラフトはあんま面白くないため、みんな関心が無い模様。唯一関心を持っている私は「なんとかドラフトの流れでパックを剥けないもんか」と謀略を巡らせるも、実際1人でちょっと剥いてみたら案の定面白くなかったので挫折。これでも過去の基本セットよりもリミテッドを意識した構成になってるはずなんだけどねー。ま、そんなわけなので、まだしばらくはこのエルドラージ世界での対決が続いていきます。ま、この環境は割と面白いから良いよね。

 今回のレア度数は5.76なので平均値くらい。「世界大戦」2枚とか、やや鬱陶しい部類。あと「思考喰らい」、お前はほんとに自重しろ。


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 無茶苦茶なようで、それとなく設定は固まってきた第2話。今回も、トバしてます。

 突如マヤの眼前に降臨してきた男、内田文明。彼は未来からやってきたタイムエージェントで、この時代にオカルト学院に存在していたという「ノストラダムスの鍵」を破壊する指令を受けている。未来の姿を映し出すことが出来る奇妙な携帯電話を使い、学院中に散らばる名品珍品オーパーツの中から、「鍵」を見つけ出さなければならないそうな。そして、そんな「鍵」の存在こそが、マヤの父親、神代純一郎が殺された理由でもあるらしい。ファーストコンタクトの衝撃もあってなかなか相容れないマヤと文明だったが、マヤ自身も、父の住んでいた屋敷でエラい分かりやすいオカルト現象に遭遇し、命の危機に瀕したことによって敵対組織の発見が急務となる。「鍵の発見と破壊」という目的意識が一致したことで、2人は急造タッグを組むことが決まった。

 色々と突っ込みどころはあって、タイムエージェントの存在とタイムパラドクスの問題なんかをどうするのか、などは気になる部分ではあるのだが、ノリと勢い、自然と形成される「アニメ的な流れ」は申し分ない。何はともあれ作品としての大命題は決まったわけだし、それを取り巻くマヤ、文明、そして敵組織の一員川島千尋など、キャラクターの立ち位置も分かりやすい。今後の展開としては、学園内に眠る様々なオカルト要素を2人で探訪していくということになるだろうか。マヤの突っ込みが命を狙うほどにシュートなおかげか、2人の掛け合いが実に刺激的なので、この2人でドタバタやっているのを見るだけでも充分楽しめそうだ。

 改めて確認すると、この作品のセッティングは色々と美味しい。まず、「世紀末」の部分だが、これは当然ノストラダムスの予言の年、という意味が大きいだろうし、「オカルトみたいな胡散臭い話をしても何となく許される時代」としての設定だろう。ただ、既にこの辺の時代だと一大オカルトブームは過ぎ去った後だった気もするのだが(多分あんなスプーン曲げ番組はもう放送してなかっただろう。話が愛読書である「MAYA 真夜中の少女」の連載終了が1996年だし、この頃には既にUFOやらミステリーサークルやらの騒ぎだって過去のものだったはずだ)。まぁ、「世紀末」という何となく怪しげな響きと10年前という半端な時代設定は、色々とお遊びをやっても許されるような、奇妙な緩さを持っている気はする。次回予告でいちいち懐メロを流してその奇妙なノスタルジーを喚起させるのもなかなか効果的だ。

 そして「オカルト」であるが、今回はっきりしたのは、やっぱり「ホラー」と「コメディ」というのは紙一重であり、共存させると色々面白いということだ。この作品の場合、前面に押し出されているのは「コメディ」の方で、表情豊かなマヤのおかげで、周りを取り囲むドタバタが本当に生き生きと描かれている。文明とのやりとりは真正面からのギャグだろうし、死んでしまった純一郎の存在も、前話では完全にギャグとして扱われていた。不謹慎な部分もないではないが、パニックや不合理というものは、得てして笑いに通じるものである。

 その一方で、今回はホラー要素はホラーとして特にいじることなく描写されている。具体的にはマヤの家を襲った謎の不可視霊のくだりだが、シャワーシーンでカーテンに影が映るのに誰もいなかったり、鏡に血文字が浮かび上がったり、そうしたシーンの演出は実にまっとうなホラーもののそれである。これをそのまま積み重ね、緊張感を溜めに溜めて爆発させれば、きちんとした「ホラー」が完成する。しかし、この作品は「溜めた」先でこの緊張感を「コメディ」に転じる。具体的にはマヤの家をターザンよろしく襲撃した文明の描写であるし、マヤにぶん投げられてどんでん返しの裏側に突っ込んだ文明の災難である。本人達は至って真面目に怪異と対峙しているのに、そのドタバタはあくまでコメディ。この「溜めて、落とす」タイミングが、実に小気味よい作品独特のリズムを構築しているのだ。

 こうした胡散臭いコメディを構築するのに、スタッフは色々と手を尽くしている。印象的なのは、ちょっと古くさい雰囲気のするキャラクターデザインで、決して万人受けしないように見えるマヤの顔も、多彩な顔芸と迫力を出す細かいカット割りのおかげで、どんどん魅力的に見えてくる。その他のキャラクターたちも、この世界にはこれしかない、と思えるような奇妙なフィット感がたまらない。個人的には眼鏡の子(花澤ボイス)の本当に野暮ったい感じのルックスが好みです。

 また、そうした画面を構築する際のコンテワークも、意図してかどうかは分からないけどどこか昔風。少しずつ寄っていくカメラワークがコマ割だったり、あえて伝統的なホラーものの構図を拾ってみたり、あまり詳しくないので明示は出来ないのだが、どこか既存の作品に対するオマージュみたいなものを想起させる。こうした根本的な部分でしっかりとスタンスが構築できているのは、後のことを考えれば色々と楽しみな部分である。あとはまぁ、ぴかしゃのテンション芸を楽しみましょう。

 そして、前回触れてなかったので敢えて今回触れておくと、エンディングが彩陽である。エンディングが彩陽であるということは、つまりエンディングを彩陽が歌っているということだ。CDタイトルは「君がいる場所」、21日水曜日に発売だ。定価は初回版1,800円、通常版で1.300円。初回版はDVDもついて大変お得だ。是非発売日にお店で買おう。Amazonリンクとか貼らないから、各人自己責任で買おう。良かったら2枚以上買ってもいいぞ。

 なんで突然宣伝モードかと言えば、正直おじさん不安でしかたないからだ。頼むよ。デビューシングルなんだから売れてくれよ。どう考えても同僚のデビュー作(特に戸松)に勝てない気がするんだよ。歌唱力でいったら彩陽の方が売れてしかるべきじゃないか? ねぇ。当ブログは、全身全霊でもって声優アーティスト高垣彩陽を応援します。黒豆とかいった奴には紫電閃ばりの速攻を見舞う容易あり。彩陽の名前でググると当然のように寿の画像が現れる現状を何とかして欲しい。 

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 これぞヒーロー! な第16話。まるで作り話のような(うん)、実に綺麗にまとめた理想の大団円でございます。

 EMPの直撃をくらって一度は膝をついたヒーローマンだったが、「電気ロボに電気など効かぬ!」としゃっきり立ち上がって大反撃。発射装置をもぎ取り、一時はMR-1を完璧に圧倒する。ヒューズの警告により、再度ミナミは投降を求められるが、ヒーローマンに効かなかった電気装置制御攻撃は、軍用ヘリには効果覿面。無理矢理ヒューズを黙らせ、完全な暴走へ。

 必殺技こそ破ったが、生身のステータスでもMR-1は強い。ヒーローマンは次第に疲弊し、巨大ダムでの戦闘は周りが気になって全力も出せない。それでも一介の地球人の技術に負けてなるものかと、思い切りダム湖に敵を投擲。巻き添えこそくらったものの、何とか力比べを征する。エネルギーを消耗して疲労困憊のヒーローマンに、完全防水でも施していたのか、水中から蘇ったMR-1の最後の無限ランス攻撃。背後のダム壁を守る為、ヒーローマンは電磁パワーを全開に。ついにその命脈が尽きたかと思われたタイミングで、ヒューズの水力発電投入が間に合う。めでたく完治したヒーローマンのパワーに、MR-1はあっけなく大破した。マスコミ取材がきれいにはまったこともあり、ヒーローマンはゴーストの汚名をそそぎ、見事全米のヒーローに……

 という、なんとも分かりやすい決着。ミナミとの対決にほぼ1話半を使ってくれたのは嬉しい部分で、前回に引き続き、今回もボンズテイストばりばりの見事な活劇シーンに目を奪われる。チェーンデスマッチを挑んでおいて思いきり吹き飛ばされるヒーローマンや、巨大な機体をものともせず軽々と飛び回るMR-1の無茶な機動性。飛び道具の迫力に、最後のワンパンチの見得の切り方など、夕方アニメかくあるべしという、素直なアニメの楽しさである。

 冷静に見てみると色々と分からない部分もあり、ヒューズがあっという間に1人で発電施設を起動できたり、単なる発電所からヒーローマンが空中放電を通じてエネルギーチャージできたりと、とにかくやりたい放題ではあるのだが、ミナミもやりたい放題だったのでそこはおあいこ。今週のミナミも輝いていましたね。「な〜んていうと思ったか!」とか、最後の大爆発のフラッシュ演出とか、すっかり悪役に染まっており、髪の毛を掴んで駄々こねる様子とか可愛くてしかたなかった。彼は彼で大まじめにゴーストと戦ってたんだものなぁ。もう今後は活躍の場も与えられてないんだろうけど、是非再登場して欲しいキャラクターでした。秘書のおねーちゃんだけちゃっかり収監されずに逃げてたのは、なんか意味があるんでしょうかね。単なる世渡り上手か。

 次週はインタールードとして今一度の日常回になる模様。もちろん、そんなお話でも容赦なく話を進めるしゃきしゃき加減がこの作品の持ち味なので、ジョーイきゅんと愉快な仲間立ちの日常を楽しみつつ、次なる敵(時期的にラスボスだね)に期待したい。さぁ、スクラッグの新たな旅立ちだ! さっさと帰ってこい、ウィル!

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 濃い濃いキャラが濃い、第2話。1話であれだけ本気で振り抜いてくれたので2話では少し落ち着くだろうと思っていたのだが、いやはや、このテンションでどこまで駆け抜けられるものか。

 ゾンビ溢れる校内に残れたのはおよそ3組。1組目は主人公の孝と、ヒロイン麗のコンビ。親友をその手にかけた悲しみや葛藤はひとまず置いておくとして、生きていること、生きて行けそうなことだけをとにかく意識することで、2人は活路を見いだす。父親への電話は助けではなく絶望をもたらす結果となり、麗は涙ながらに「孝についていく他はない」ことを理解した。明るく振る舞おうとする発言の中でナチュラルに既に殺してしまった久の名前を出すなど、相変わらず微妙なラインでの憎たらしさは保持しているが、少なくとも前話のようなトラブルは無い。孝は内心の不安を隠しながら、気付けば理想のヒーローへ。

 2組目は、自称天才少女の沙耶と、そのしもべ(?)である平野のコンビ。無理矢理連れてきた「キモ・デブ・オタ」と3拍子揃った平野だったが、釘打ち機を手配したところでなにかが覚醒。檜山ボイスを持つ意味が早くも判明する。すさまじい早さで大工道具をウェポンへと変貌させる様子は圧巻で、その後も口元に笑みを浮かべながら、姫を守るナイトのように、得意のフィールドで輝きを取り戻す。そんな平野を薄気味悪く見ていた沙耶だったが、絶体絶命のピンチに遭遇し、半狂乱から一度は癇癪を起こす。しかし、自称天才は伊達ではないらしく、その後なんとかメンタルを平常に戻し、生存者一行における自分の立ち位置をキープするべく動き出す。

 そして3組目は、とある男子生徒の命がけの防御に救われた保険医鞠川と、冷血の女剣士、毒島。これまたあり得ないキャラクターで、かたや目の前で学生が殺されようとしているのにピントのずれた質問しか出てこない、超絶駄目思考の「唯一の大人」。かたや防衛という大義名分の下で剣を振るうも、敵だけでなく味方の介錯にも一切の躊躇を見せないキラーマシーン。こんな連中がいてたまるか、と思うようなラインナップなのだが、気付けば奇妙な連繋は完成しており、シンプルな戦力と、阿漕なお色気要員が無事に確保出来た。

 巡り巡ってまとまることが出来た一行。各々にきちんと役割分担がなされるのは出来すぎだが、果たしてここから、どこへ行こうというのか。テレビのリポーターの悲惨すぎる中継をみても分かる通り、この世界は終わりかけている。家を巡る? 安全な場所を探す? 希望は持てそうもないのは前回と同じ。このもやもやした感情、誰か何とかしてください。

 相変わらずの容赦のなさもさることながら、今回も絵・音ともに濃密で素晴らしい仕上がり。まずは絵の方だが、前回にも増してビビッドなラインで描かれたキャラクターの表情が実に個性的で面白い。涙ながらにうったえる麗や、武器を手にして人格崩壊気味の平野。鉄面皮の下に奇妙な嗜虐心を見え隠れさせる毒島に、窮地でぶっ壊れる沙耶。どのキャラクターも、極限状態だからこその強烈な個性。この画が見られるだけでも、充分秀作といえるレベル。

 そして、そこにさらなる緊迫感と絶望感を与えるのが、キャスト達の魂を引き裂くような演技の数々。

 現状への絶望と、パートナーへのかすかな期待と、拭いきれない不信感。3つの感情の間で泣いたり叫んだりが止まらないのが麗。井上麻里奈によるわがまま女子高生は、前回にも増して更に存在感がアップしている。

 マニア心と戦場への憧れ、頼られることへの恍惚感に身をよじらせるのは、平野役の檜山修之。この檜山も当たり役だ。あの顔を思い出すと、「よし、中の人の顔出しキャストでやってみよう」と言いたくなってしまうのは内緒。

 どう見ても女子高生には見えない恐怖の殺戮剣士の中の人は、やはりこの人、沢城みゆき。もう、名前書いただけで安心感。既に今後の役作りのプランニングのためにキャラの「呼吸」を整えていることが確認出来る。

 しかし、今回はそんな沢城を超えるMVPが。ピンク髪ツインテなのにアホキャラじゃない、ギャップの妙味、沙耶役は喜多村英梨だ。平野を引っ張って自らのプランニングを披露し、生存のために邁進する天才少女としての才覚に、平野を罵って罵って、適度に和らげてみせる絶妙なツンデレ配分、そして襲撃された際のこの世の終わりのような悲鳴と嗚咽、その後の当たり散らした時の激昂具合。もう、役作りがどうこう言うレベルではなしに、「キタエリは過去にゾンビに襲われてました」と言われても信じてしまいそうなテンション芸だ。まだ2話でキャラクターさえ馴染んでいないはずなのに、早くも背中に「ゾクッ」と来る辛抱たまらん回でした。

 麻里奈・みゆきち・キタエリ。当代切っての実力派そろい踏みのこの作品。面白くならなかったら詐欺ですぜ。あ、ゆかりん(乳のでかい方)がいることも分かってますよ。彼女も空気を作る役者ではあるんだよ。ただ、流石に他3人と並べるのは酷。

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○「アマガミSS」 5

 関西では関東よりも2週遅れでスタートという、ちょっとひどい仕打ちをくらった新番組。そして、なんやらよく分からない評価を受けてしまっている前身、「キミキス」のリベンジともとれる作品。個人的に「キミキス」も別に嫌いではなくて、確認したら最終評価はやはり穏当に5点だった。英理子エンドは普通に良作だったと思う。

 まず、SSが何の略なのかがよく分からないのだが、1話に「森島はるか編」とクレジットされていたことを考えると、今回は各キャラクターに何話かを配当して描いていくというシステムになったのだろう。となると素直に考えればSSはショートストーリーの略か。「キミキス」では主人公分身や突然の変心といった「ヒロインが多すぎるが故の改変」が全て悩ましい方向に行ってしまったので、この選択は無難だろう。ただ、1キャラあたり何話くらい割かれるのかは分からないが、少なくとも今回の進行を見る限りでは、決して余裕のある構成にはなっていないようだ。1話は各ヒロインのポジションはある程度紹介するという仕事もこなしつつ、更に告白から失恋までを描くという、いささか忙しい展開だ。原作でどうなっていたかは知らないが、初めて見る視聴者としてはちょっと唐突な感は否めない。

 また、気になる点は他にもいくつかあって、これも原作通りなのかは知らないが、台詞回しが不自然な箇所が多い。なんだか説明をそのまま台詞にしてしまっていることが原因だと思うんだが、静止画(というか立ち絵と背景)メインのゲームと違ってアニメは常に時間の流れと画面全体があるのだから、少し台詞を改変して、もうちょっと会話調になるように工夫すべきじゃないだろうか。原作の台詞に手を入れていないとしたら、それはシナリオ担当の怠慢である。誰が構成を担当しているかというと……平池さんやん。頼みますわ。

 画面についても、駄目という程ではないのだが、なんだか微妙な違和感がつきまとう。原作準拠の画風なのか、キャラクターの表情がぺたっとテクスチャを貼ったように平面的に見えるシーンがところどころ見受けられる。これはキャラデザというよりも塗りの問題なので、おかしいとしたら色彩か仕上げのどちらかだろう。慣れれば気にならなくなるものなのだろうが、特に目を見張るほど良いという作画でもないので、ちょっと重箱の隅も見えてしまう。

 とまぁ、ちょいちょい気になる部分はありつつなのだが、それでも5点という平均点を維持出来るのは、私がアニメを観る人間でなしに聴く人間だからである。「キミキス」に引き続き、この作品も実に魅力的なキャスト配置になっている。オールスターという程賑やかなわけでもないが、10年前のホークス投手陣くらいの安定感はあるだろう。

 最初にスポットが当たる森島先輩役は、「生徒会長声」で微塵もぶれない伊藤静。ただ、森島先輩は普段の御前の基本線からは少しズレた「天然気味のナチュラル男殺し」という配役なので、今後の変化は楽しみである。今期はこれの他にもおおかみさんやら「セキレイ」の紅翼やら、御前も久し振りに元気なクールとなりそうだ。主人公の妄想の中で妹の美也との入浴シーンがあったのだが、「アスミスの胸を揉む御前」というのはスタジオで普通に行われていたであろうイベントなので、妄想するだけで魔貫光殺砲を撃つエネルギーくらいは得られそうだ。

 その他、名塚・さとりな・新谷など、「手放しで喜ぶほどでもないけど聞かなきゃ損」という万全の布陣で今後の保証もばっちり。あとはこの不規則なショートストーリーの連作で、どれくらいとっ散らかった印象を与えずにまとめられるかの勝負だろう。個人的な希望として、今後の話数配分は1クールだとして森島先輩と絢辻さんに3話ずつ、美也で2話、棚橋さんに5話くらいでお願いしたいです。他は特に要らないです。え? 美也は攻略キャラに含まれてないの? ……無念。

 余談だが、今回失恋して帰ってきた主人公が押し入れのプラネタリウムに潜り込むシーンが地味にホラーだったのが気になった。押し入れの中には確かに星が瞬いているように見えたのだが、美也の話ではあれは「蛍光ペンで付けただけ」。つまり、蛍光塗料ならある程度蓄光しないと発光できないはずなのだ。夕方、部屋の電気は消えており、そもそも押し入れの戸が閉まっている状態で、何故あの「星」は光ることが出来たのか……確かそんなホラーコピペがあった気がするので、それを思い出して怖くなってしまった。一応、自分の中では「美也が兄貴に隠れてこっそり見に行って、部屋の電気を付けた状態で放置した」という心暖まる説明で逃げることにした。

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 満を持して、持し過ぎちゃってどうしような最終話。配信開始直後に観てたんだけど、そう言えば記事にしてなかった。どれだけ待ち望んでいたとしても、流石にここまで待たされちゃキツいキツい。

 そして前話同様、待たされたとはいうものの(この作品としては)普通の仕上がり。最終話らしいまとめ方というのでも無し、「なんでこんなに時間かかったんだよ」という文句が口をつくのも致し方ないところ。ほんと、なんでこんなにかかったんだろう。シャフトが前クールまで色々と仕事を詰め込み過ぎたのがいかんのかねぇ。

 もちろん、足かけ1年経過してしまった全体像を考えなければ、ラストエピソードとしての「つばさキャット」は完結している。Aパートはほとんど阿良々木がネコと会話するだけで終わる。画面も動きは薄く、無機質な背景、目のアップ、回想などが時間を埋め尽くす会話劇の後ろをクルクルと流れていく。もちろんいつも通りに文脈と一見切り離された変化は加えられており、例えば劇団イヌカレーの作った画と元絵の合作。エンディングでは実に印象的な画面を提供してくれているイヌカレー。「絶望先生」ではまるまる1話の製作に携わったりしていたが、普通の作画とのコラボレートは初めてだろうか。ネコの語る羽川の真実がどこか不可思議なデフォルメ絵と絡み合い、2人の間に交錯する奇妙な現実をコラージュする。他にも実写を交える、回想の絵に別な台詞を重ねるなど、相変わらず会話劇に含みを持たせる手際は手慣れたもの。少しずつ煮詰まっていくあやかしとの対話が、奇妙な画面の中でネコの思惑に結実する。

 ネコに襲われる阿良々木。「恩人」羽川の手にかかることを一時的に諦めかけた阿良々木だったが、そこによぎるのはひたぎの存在。普通のラブストーリーなら、「ひたぎがいるから僕は死ねない」という単純な決意になりそうなところを、阿良々木さんの場合はそんな簡単には割り切れない。「自分が羽川に殺されるとひたぎは確実に羽川に復讐しちゃうから自分は死ねない」。彼の思い描く結末は確かに「最悪の」ものであるが、この最悪さは質が悪い。ネコの提案する「阿良々木が死ぬこと」の結末よりも酷い結末が羽川に降りかかり、さらにひたぎにも不幸が降りかかる。そりゃまぁ、死ねない。

 そんな彼が最後に頼るのは、奇跡でも、愛の力でもなく、超越した力の権化、忍野忍。思わず彼女の名前を呟くと、待ち構えていた忍がネコを一蹴してしまう。「前回と同じ」結末であり、何ともあっけなく、適当な解決策。お話としてはどうかと思うが、これがこの物語の「結末」。朦朧とした羽川に怒られて、阿良々木も無事に日常に帰ることが出来た。

 すべてが終わったことを確認し、ひたぎとデートの約束をした阿良々木。そしてラストエピソードは、忍野との別れ。まぁ、アニメ視聴者は忍野のパーソナリティがよく分からないので、彼が何を考え、何故あの場を立ち去り、それに対して阿良々木が何を思うかはよく分からない。

 「終わらない日常」という幕切れ。未来が面々と続いていく阿良々木とひたぎのことを考えれば、実にまっとうな終わり方。何ともあっけない。このヘロッとした感じも、ひょっとしたらこの作品の性格の表れなのかもしれない。

 まぁ、色々と釈然としない部分もあるけどね。それはそれ、これはこれ。

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○「屍鬼」 5

 ノイタミナ新番組。せっかく2作品続けて放送する形態になったノイタミナ枠だが、今期は1本目がドラマの「もやしもん」なので、またアニメは1本だけになってしまった。ちなみに、「もやしもん」も一応見てはいました。実写だと菌のCGの部分が際立つから、そこは案外面白いと思えた部分。ただやっぱり妙な改変が多いなぁ、というのは気になってしまったけどねぇ。蛍が最初から出てこねぇって、どういうことだよ。

 あ、違う、「屍鬼」の話ですね。小野不由美の原作ものとしては、「十二国記」「ゴーストハント」に続いての3作品目ということになるだろうか。並べてみると、割とアニメ運には恵まれた作家である。今回は「ゴーストハント」同様に、一旦漫画版を経由してのアニメ化ということになるが、その漫画をやっているのが藤崎竜ってのが、なかなか曲者である。連載が始まった時には興味があったので読もうと思ったのだが、フジリューの癖の強い絵と、月一という連載ペース、それに恐ろしい数のキャラクターがまとめてガンガン登場する展開についていけず、結局読むのをやめてしまっていた。そんな作品だという先入観があるので、この1話もおっかなびっくりの視聴である。あ、でも「学園黙示録」みたいなホラー枠という意味での「おっかな」ではなくね。今期は季節柄か、ホラーもんがやたら多いな。

 1話目の印象は、「思ったより柔らかい」。確かに漫画で見た1話同様に、あり得ない数のキャラクターが一気に登場したおかげで名前なんかはさっぱり入ってこないのだが、アニメの場合は色がついたり声がついたりしたおかげでキャラクターの識別がしやすく、その分シナリオも入ってきやすい。1話は戸松ボイスの女の子がメインということはすぐに分かるので、そこから田舎の村落の夏の日の情景を追いかければいいだけ。キャラクターデザインも漫画原作に比べれば随分丸くなっており(具体的な意味でなくてね)、個性は弱くなったがその分見やすくもなっている。脚本の切れ目も興味を引っ張るちょうどいいポイントだったので、まだしばらくは苦労せずにシナリオラインを追うことが出来るだろう。まぁ、原作はけっこうな長さなわけで、今回のシリーズだけで完結するようなもんじゃないんだろうけどさ……

 今作の監督は、なんだか地上波作品は久し振りな気がするアミノテツロー(クレジットはアミノテツロ名義)。こうした大きな枠を必要とする作品ならお手の物だろうし、それなりに安心して観られそうで何より。また、1話はコンテに井出安軌が参加しており、今後どういったスタッフが見せてくれるのかは楽しみなところである(ただ、童夢ゆかりのアニメーターと言われてもぼんやりしすぎてイメージ出来ないんだけど)。作品の性質上、「原作がある」ことが制限になることの方が多いとは思うが、あまりそれに縛られずに、分かりやすさを優先して作っていって欲しいもんである。

 最後は当然キャストの話になるのだが、、実はまだどの辺のキャラクターがメインになるのかが分かりにくかったので、語りにくい状態。医者の人が大川さんってのが一番印象的かな。あと、戸松便利すぎ。これまでやってきたキャラクターと同じような音域のくせに、今回意図的に発声に奇妙な「うわずり」を加えることで変化を与えているのが面白い。ほんとに小器用な役者である。

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 「私立〜学園生徒会」とか言われると、どうしても私立宮神学園極大権限保有最上級生徒会を思い出してしまう第2話。あの作品からもう5年?! 歳は取りたくないなぁ。

 で、「2話目は見るけど多分感想書くことはないだろうなぁ」と思っていたのに、なんだか面白かったのでついつい動いてしまった。なんだろう、2話目なのに安心して観られたぞ。そりゃま、マンネリ気味と言われればそうかもしれないんだが……案外オチの種類はあって、そこまでテンプレ臭もしないのが不思議。試験があってタカトシが悩んでみたり、シノたちが修学旅行に行ったり、意外とイベントがあるのな。言われてみれば原作だって毎回シチュエーションは変えてるんだよな……絵が同じだから気付かないだけで。

 そんなわけで、それなりに季節が進んでいることを感じさせる仕上がりになっている2話。1話から早くも一ヶ月経っているらしいが、タカトシの馴染みっぷりが半端じゃない。わずかの期間で面倒な先輩連中の扱いをマスターするとは、なかなかの才人ではないか(シノの妄想の中身まで全て見抜けるのは恐ろしいが)。しかもスズとの関係はなんだか良い感じに進展しているようにも見えるし。生徒会3人娘は、2名ばかり思春期のくせに無闇に可愛いな。デフォルメ姿とか、アニメだと案外目新しくて映えるんだわ。

 そして、もう1つの重要なファクターは、ネタの切れ目に乱発されるスタンプによるアイキャッチ。だいたいは一言コメントとか突っ込みとかタカトシの心情なんだけど、「トップを」「ねら」「われた学園」は不意打ちだったので吹いた。流石に原作準拠じゃないからオリジナル演出だよね。油断出来ない作品だなぁ。あとはまぁ、大好きな声が平気でヘヴィーな下ネタを発することに対するねじれた恍惚感? もう、自分でも訳が分かりませんわ。しゅが美に「××××」とか「××××」とか言わせやがって……製品版だとピー音外れるって? ……いや、流石に………………おはぎだけ下ネタを明示的に言わないのはずるいよな。今回一番楽しかったのはスズがアリアに暴言を連発してるシーンだったんだけどな。

 閑話休題。今回は表に出てきた新キャラが2人。1人は小見川ボイスの同級生。もう、小見川は開き直ってそのうわずった声質をプラスに転じられないものだろうか。無理かなぁ。独特ではあるんだから、なにか一つきっかけがあれば化ける可能性はあると思うのだが……現時点では鬱陶しいだけだな。そしてもう1人は、画伯ボイスの顧問の先生。こちらも声質は何ともコメントしづらいが、ボケている時の声色は、ネタというか、彼女の場合は本気だろうに。中の人がおかしすぎるせいで、ほどよいボケでもなんだか気軽に笑えないという、妙なジレンマ。もう、この人だけは別枠でいいか。面白いのは確かだし。

 そうそう、前回何故か触れなかったのだが、この作品のエンディングがなんだかワカランがすげぇ。勉強不足でコンテ切ってるクリエイターの菊田幸一氏という名前を知らなかったのだが、独特なのかまっとうなのか分からないコンテワークは見ていてドキドキしますね。いや、何を描いてるのかよく分からないんだけども。そしてまた、angelaの歌唱も面白いんだ。atsukoがこういう曲でもノれるってことは知ってたけど、最近あまり聞いてなかったからちょっと新鮮。ライブで盛り上がりそうだなぁ(歌うの大変だろうけどな)。

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