最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「もっと To LOVEる」 5→5 特に話題にのぼるようなこともなかったが、抜群の安定感でやるべきことをやりきった感があるのがこの作品。同じ製作会社で似たようなコンセプトの「えむえむっ!」と比べると、その差は歴然であろう。 すっかり1期などなかったかのような振る舞いが定着している「大槻版」の「To LOVEる」。独特のキャラクターデザインは人気の矢吹テイストとは一線を画すが、原作ファンからも不満が出ないほどほどのラインでの崩しを行い、線の細さは犠牲にしつつも、アニメでしか出せない艶っぽさをプラスすることで補う。また、1回3話という細かい構成が中身スカスカの原作にフィットしており、サクサク見られるお手軽感は今期で比較するなら「イカ娘」と同様のテンポの良さに繋がった。「イカ娘」と比べてもさらに同じような話の繰り返しなのだからあっという間に飽きる気もするのだが、この構成に飽きるような人間は、そもそも原作ファンにもならないので問題なしだ。ファンが求めているのは「話の中身とかいう面倒なことを抜きにしたライトエロとドタバタ」であり、そこに焦点を絞った原作を忠実に再現した結果、アニメとしても充分ニーズに応えられるだけのものになったわけだ。 正直言うと私自身はファンでも何でもないのだが、「掃いて捨てるほどいるヒロインをとっかえひっかえしてラッキースケベを繰り返すだけ」という中身は流石に難癖を付ける隙間が無く、気付けば最後までダラダラと見続けることが出来た。もちろん私の場合は中の人パワーが絶大だったこともあるのだろうが、それを除いても、安定した作画とヒロイン展示会のような賑々しさは視聴のモチベーションとして充分だったと思う。 何が面白いって、これだけたくさんのヒロインがいて、その中でも当然春菜やララ、古手川あたりは登場回数も多くて活躍の機会が多かったはずなのに、一番印象に残っているのは10話の籾岡回だったってこと。普段脇に徹しているキャラクターを掘り下げたおかげで目先が変わって新鮮だったってのもあるが、それだけ普段から「何となくエロ」でもちゃんとキャラの描写が生きている証拠のように思える。この作品、エロ縛りがあるからどうしたってリト中心に話が回るけど、そこを度外視してサブキャラどうしの絡みとかでエピソードを作っていけば拡大再生産がいくらでもききそうなコンテンツだ。実際「キョーコ×ルン」とかも割と面白かったしね。こうした「多重ヒロイン」の活かし方はおそらく製作スタッフも意識していた部分で、驚いたのはエピソードごとにエンドロールのクレジット順が変わっていたところ。(一応)メインヒロインのララが何故かキャスト表示で2枚目に回されたりしているのを見ると、「この作品のヒロインはあなたの好きな子を選んで下さい」みたいな気遣いが伺えるのである。実に軟派な姿勢ではあるが、ユーザーのニーズを読み切った正しい判断だったといえるのではないか。 とりあえず一通り褒めておきましたが、まぁ、「毎度同じ」っていえばそれでおしまいなんですけどね。最終回でちゃんと締めっぽいエピソードを持ってきたので逆に驚いたくらいだしな。「これはハーレムアニメだ! 一夫多妻エンドで何が悪い!」って、男らしいなぁ(原作通りだけどね)。 あ、最後に中の人の話……はもういいですかね。最終回では何故か天条院先輩がいなかったのがちょっと残念だったけど、川澄・能登・明乃・花澤の大沢4段活用が堪能出来るのは本作だけ。他にも戸松・矢作・名塚・福圓・豊崎・伊藤・千葉などなどなど、お腹いっぱい夢いっぱい。なんで大槻作品は毎回こんなに贅沢になるんだろうね。これで新井里美先生がちゃんといてくれたら完璧だったのに……今となってはなんで休業したのかさっぱり分からんな。収録日が近所のジャスコの特売日と被ったりしてたんだろうか。そして、今回MVPとして選びたいのが、何故か柚木涼香。今期は柚姉ぇの声を色んなところで聞くことが出来たのだが、セリーヌボイスはここだけのサービス。まうまう。そして前述の通り、10話の籾岡がやたら可愛かったのが思い出深い。やっぱり柚姉ぇはエロキャラでナンボだ。 PR 「そらのおとしものf」 6→6 安定の2期目。2期目となると色々とメリット・デメリットが出てくるものだが、この作品の場合も、大体予定通りの進行になったのではなかろうか。 まず、先にデメリットの方を挙げてしまうと、なんと言っても長く続けることによるマンネリ感。特にこの作品の場合、1期2話で最大級の「なんじゃそら」をやってしまっているため、それを乗り越えるほどのインパクトというのはほぼ不可能な状態。今期もエロ本祭りやなんかで頑張ってはいたものの、それが「1期を越えたな」という感想にまでは至らない。どうしようもないことではあるのだが、笑いがメインの作品にとって、この「視聴者の慣れ」というのはいかんともしがたい部分である。そして、実際今期はギャグ部分での押しがちょっと弱かったようにも思える。序盤のプロレスイベントなんかは馬鹿も加速していて面白かったし、毎話視聴している分にはそこまで不満が出るわけではないのだが、雪合戦の回やアップダウンクイズ、釣りイベントなんかは、馬鹿をやるにしてもちょっと捻りが足りず、「いつもの奴ね」というくらいの印象。智樹の馬鹿さ加減もそはらの恥辱っぷりも会長の腹黒さも、どこか全力で振り切れていない部分があったのは勿体ない部分か。 もちろん、そうした難点は、総数にして26話もやっている作品なら仕方ない部分もあるだろう。今回はシリアス面での縦糸のウェイトを重くしており、英四郎のシナプス探索に始まり、カオスの襲撃とアストレアの覚醒、そしてイカロスの自己言及など、ギャグを差し置いてやらなければいけない課題が多かった。そうしたテーマを真正面から扱った話数、具体的には8話と11話については、この作品の持ち味である丁寧な画作りが存分に活かされていたし、「シリアスよりギャグを見せろ!」なんて気分にもならなかったので、狙い通りのシリーズ構成にはなっていたのではなかろうか。 総じて見ると、今回は人間サイドの活躍部分が薄く、智樹もそこまでキャラが前面に押し出されていなかったし、そはらはすっかり4番手ヒロインくらいに降格、会長もメインとなって引っかき回すシーンは減った。代わりにメインとなってスポットが当たったのは4体ものエンジェロイドで、特にニンフについては、シリーズを通してその懊悩が丁寧に描かれていたし、クライマックスの覚醒シーンは胸を打つものになっていた。新キャラクターのアストレアも、初登場から造反までの変化が面白く、鎖を引きちぎるシーンの盛り上がりは充分。カオスは登場シーンが少なかった割には、敵キャラとしての存在感が充分に発揮されていた。この3人については、文句無しのシリーズだったといえる。唯一、この作品の象徴たるイカロスについては、多少ストーリー進行のゴタゴタでわだかまりの残る結果となってしまっているが、それでも彼女特有の愛らしさはそこかしこで発揮していたし、「次につなげる」期待も持てるだけの描写はされていた。こうしてエンジェロイドたちの活躍を見ていく上では、この作品はやはりよくできていた。 そして、最後は当然中の人の話。何度も記事で触れているので確認するまでもないが、エンジェロイド4人の中の人、早見沙織・野水伊織・福原香織・豊崎愛生については評価が上がった。野水は1期のニンフでまだ不安な部分が見えていただけに、きっちり役を掴んできたことが分かるのが好印象。普段見せない顔を存分に見せてくれた豊崎についても、まだまだ引き出しがあることを示す好演だったのではなかろうか。あとはまぁ、やっぱり「ぱっぴーお疲れ様」と。この歳になってもまだまだ余裕で中学生男子が演じられるっていうのは、やっぱり才能だよなぁ。 さぁ、次は劇場版だ。……チケット買うのが恥ずかしい作品だな……フィルム商法とかされたらどうしよう!! 「えむえむっ!」 4→2 めでたく「今期心底どうでもいいラノベ」枠に認定された作品。いやぁ、特に見る点は無かったですね。最後まで見続けられたモチベーションは当然中の人たちなわけだが、それでも息切れは半端じゃなく、フォローしづらいことこの上ない。 最終評価としては、1話で予定していた通りのマイナス点ばかりが丁寧に積み重なっていった、という感じだが、途中で早々に作画レベルが崩壊し、「萌え作品なら画だけでもちゃんと見せろよ」という要望すらかなわない状態。脚本はピックアップする部分もなく、ぞくぞく増える新しいキャラクターたちも紋切り型のどこにでもある「駄目アニメ」の典型みたいな造形。原作そのままでこの状態というならばアニメスタッフは可哀想としか言いようがないのだが、だったらアニメ化しなければ良かったね、というだけの話である。これの原作が売れているのだとしたら……一体どんな層にニーズがあるのか、逆に気になります。まだ「迷い猫オーバーラン」の方が妙な設定があった分だけ面白かった。 一応、最後まで見続けていた言い訳をつけたしておくと、主人公を演じる福山潤はとても楽しそうだった。「ドMの主人公」というのは言葉で言うのは簡単だが、実際に「キャラになって演じて下さい」と言われたら本当にそこに入り込むのは難しい。本気の本気なら単なる病人だし、かといって砂戸太郎というキャラクターがこの作品の全てと言ってしまってもいいくらいのウェイトなので、適当にやったら全てが台無しになってしまう。そのあたりのさじ加減は、流石の一言。また、嵐子役の早見沙織も、男性恐怖症と恋心の間を抜く絶妙なラインの感情表出が面白い。最初の方はずっと「伊波さんでしかないなぁ」と思ってたけど、決め台詞となった「男の子怖いよぉ!」は結構気に入ってしまいました。そして、珍しくタカビーお嬢様役で羽目を外していた辰吉役の佐藤利奈、太郎の家族役の大原さやか・阿澄佳奈あたりのキャスティングは、話がどうだろうと聞いているだけで充分楽しめました。 中の人の話題しか出てこない作品というのは……まぁ、それでもいいですけど。
シリアス・シリアスと来て、まさかのギャグのみ最終話。最後の最後にこんな話を持ってくるとは……やっぱりこのスタッフはひどい連中やでぇ。
確かに考えてみりゃ、最大の障害であるカオスの駆除は終わっていたわけで、今回30分まるまるシリアスってことは無いだろうという予測は立っていたわけだが、1期の最終話はきちんとシリアス絡みでいい締め方をしていたので、今期は「失われたイカロスの記憶」を中心にして何となくいいお話にでもするんだろうと思っていた。ただ、その予想は開始1分で壊れてしまった。何せ、羽を得て演算能力が戻ったニンフがあっさりと記憶の修復に成功してしまったためだ。……でもさ、もともとイカロスは感情制御にシステムが追いつかなくなったから自ら記憶を消去しにいったわけで、根本的な問題が解決していない状態で記憶だけ復旧しても、またすぐにオーバーヒートしてしまう気がするんだけど。それとも、ニンフの治療である程度システム面に余裕が出来たのか、はたまた10話の時点ではカオスが積極的にイカロスを揺さぶりに来ていたことが原因で故障気味だっただけなのか。細かい部分はよく分からないままだったのだが、とにかくイカロスは「智樹にプロポーズされてしまった」という意識はそのままで、正常な稼働に戻った。 そして、そんなイカロスの変化に一切タッチせずに、智樹は久し振りの馬鹿暴走を披露。「プールの水そのものになる」という自由過ぎる発想は素晴らしいのだが、何回も言うように1期1話で時を止めてしまった人間が今更やることではない気がする。楽しそうだったから別にいいけどさ……ほんと、この歳にして完璧なフィティシズムを極めた男だ。ちなみに液体化フィティシズムの完成形というと、個人的には無望菜志作「よろしく名木原くん2」を推したい。本当にどうでも良い情報。 積極的に外に向かって動いた馬鹿展開が久し振りだったためか、今回はさらに「智子が女子トイレに逃亡」というファクターから、トイレ絡みのネタに接続。ここまでいくと……ついていけない……「直前で自粛」という智樹のよく分からないモラルやポリシーはいいとして、いつものようにストレートエロで盛り上がるのではなく、微妙にズレたところから下劣さを出してくる勝負、何も最終回でやらんでも、という内容である。収穫といえば、オープニング映像で智子がもっていた消臭剤の意味が今回ようやく判明したことくらい。いや、見てもイマイチ分からんけども。オチは会長の極悪非道な包囲網を抜け出すことがかなわず、智樹が今期2度目の「トイレの水に巻き込まれながらのドヤ顔」という全く意味の分からないシチュエーションでフェードアウト。どこまでトイレ推しやねん、このアニメ。 このままグダグダでは最終回とはとてもいえねぇ、と思っていたら、最後の最後でイカロスが勇気を出し、つじつま合わせ気味の告白イベントへ。結末は予定調和のうやむやエンドではあったが、イカロスのまっすぐな気持ちと、それを実に微妙な気持ちで見守っているそはらの感情が少しだけ見やすくなった。ニンフも負けず劣らず存在感を出し始めているが、やっぱり「結婚式」イベントともなると、まだ上2人が本命だろう。アストレアは……最初から最後まで馬鹿の子で良かったです。彼女まで絡んだらどうしようもないですし。さらにカオスまで来ちゃったし……賑やかで何より。 実はそんなうやむやエンドよりも、どさくさに紛れて会長が英四郎にプロポーズしている方が大事なイベントだったんじゃなかろうか。終始つかず離れずの微妙な距離をキープしていた2人だが、なんだかんだ言って相思相愛なんだろうな。会長の台詞に、英四郎も特に抵抗してなかったし。っつうか、空見町の中だけで考えたら、あの二人がくっつく以外の平和的解決はなさそうだし。毎週毎週オープニングでアイアンクローをくらい続けた英四郎君、長い間お疲れ様でした。 色々あったし、残されたことも色々あるんだろうけど、何となく「終わった」感の出た最終回。劇場版も残っていることだし、まだまだこの「そらおと」ワールドが続いて行くところを見続けたいところです。
ファンネルかと思ったらギア戦士だった第12話。もう、タウバーンの精密な立体化とか、多分無理だろ。
前回に引き続いての、エロ人妻ことカナコメインのエピソード。正確には、前回がシモーヌ目線からのカナコ像で、今回は本人を中心とした物語となっている。筋立ては至ってシンプルで、憧れと違和感を伴うカナコの学園生活にタクトという異物が介入した結果、綺羅星の「頭取」としてはどうにかして排除しなければならない宿敵が出来てしまったのに、学園生活は楽しくなりましたね、っていういいお話。 脇でこっそりとタクトがシモーヌ相手にフラグを立ててしまったり、少しずつヘッドとスガタがにじり寄ったりしているなどの様子もあるが、今回はカナコの描写が大半だったので、脇道はほとんど無かった。相変わらずサイバディ戦闘は一瞬で終わってしまうのがどうかと思うのだが、あの短い中でいちいちあり得ないネタ要素を仕込んでくれているのだから、見ようによってはすごく贅沢な無駄遣いと言えるかもしれない。「どうしてタクトはあんなファンネルの利用法を思いつくんだよ」とか、「結局どれだけカナコの本体が強くても、サイバディのボクシング能力は大したことなかったんじゃね?」とか、気になる点は多々あれど、戦った当人達は満足そうだったし、そこは気にしなくていいんじゃないでしょうか。あぁ、もちろん突如現れたリングはカナコのサイバディの特殊能力だよ。きっとあの人は第1フェーズを使えば現実世界でもリングを瞬時に生み出すことが出来るんだよ。そうに違いない。 結局破損したサイバディの修復も行われず、綺羅星会議で得られた大きな情報は、「スガタが目覚められたのはザメクの修復が終わったからじゃないか?」という気になる情報だけ。続けざまに部隊長クラスがガンガン負けている綺羅星はこのままで大丈夫なのかと不安になるけど、来週はスカーレットキスが再挑戦するようなので、そちらに期待するしかないでしょうね(いや、負けるけども)。 カナコは強烈なキャラクターだが、今回はそこまで大きな無茶もせずにちょっと悶々としていたので、画面的にもネタ的にも大きな動きはなかったエピソードといえるのだが、不思議と面白かった。演出方向が独特で、特に印象的なのは散逸的な場面転換を結ぶ「画と音声のずらし」の多用。画面が変わっていないのに次のシーンの音声を先に重ねたり、逆に画面だけ次のシーンに切り替えても台詞は後の方までこぼしたり、不自然にならない程度に流れを作るカット切り替えが秀逸。もちろん、そうしたスタイルをとる際に、画面と台詞のどちらかにきちんと繋ぎの要素を加え、多層性を強調することで特殊な切り替えに意味を持たせることも意識的に行われている。このあたりの配分が実にいい塩梅だ。今回は8話でもコンテを担当した岩崎太郎氏という人の1人コンテ演出回だったようだが、8話も割と好きだったので、この人の画作りは波長が合うらしい。 他にも、今回はカナコの複雑な内面性がテーマとなっており、その見せ方が上手い。おもてだって露骨な描写としては、仮面の忍者さながらにタクトの後を追い、初めて「カナコ」ではなく「頭取」として会話をするシーンがある。相変わらず「仮面さえしてればバレないんかい」とは思うが、あれだけタクトに色目を使っているカナコが、「頭取」として接する時には容赦無く敵として認識するというギャップが際立っている。 そして、サブタイトルにもある「ガラス越しのキス」。今回は「〜〜越し」というのが色々なところでキーとなっており、例えば頭取とタクトの対話シーンは、いうなれば「仮面越し」であるし、デートの誘いをするのもシモーヌを使った「従者越し」、授業中の会話は「背中越し」だ。こうした「隔たりのあるコミュニケーション」は、カナコが学園生活に対して常にどこか違和感を抱いている証拠でもあり、特定の人間以外とは真に心を通わせられないことを意味している(思えば従者であるシモーヌやタカシとも直接顔を合わせない背中越しの会話が多い)。だが、今回は「サイバディ越し」の戦闘を経て、最終的にはパワーウィンドウを下げた「向き合った上でのキス」に成功している。「頭取」はタウバーンに敗れて己の野望から後退してしまったものの、「ワタナベカナコ」はクラスメイトとの関係性で一歩前に進むことが出来た、という二面性がよく分かるエンディングカットであった。 今回は他にも、一発でボコられてしまったジョージの情けない顔とか、そんなカナコを見てぽかんとするシモーヌの表情とか、この作品では珍しいタイプの「崩し」があって面白かったです。シモーヌは意固地な空気が薄れたので、普通に可愛くなってきている。困ったもんだ。
気付けば残り2話しかないという事実に愕然とする第11話。そりゃなぁ、原作があれしかないんだからもう終わるよなぁ。
Aパート「人形じゃなイカ?」。徹底的なホラー風味が貫かれており、正直私のようなチキンハートの持ち主は、これだけでも充分怖い。水島監督はグロ気味の映像は何故か気合いを入れて描く傾向にあるせいで、メインテーマとなった人形の描写が本当に薄気味悪い。全体的にカラートーンを落としておどろおどろしさを強調してみたり、普段は(そこそこ)常識人であるはずの栄子のセンスをちょっとおかしくして違和感を出してみたり、まるでイカ娘じゃないかのようなしっかりした脚本・構成である。 普段はイカ娘がボケで栄子が突っ込みなのだが、今回ばかりは栄子の方が天然気味におかしなセンスを発揮しており、視聴者は完全にイカ娘視点から物語を追うことになるわけだが、気付けば「赤外線」だのなんだのとすっかり人間界の言葉に詳しくなっているイカ娘に、予想以上に共感を抱きやすくなっている。加えて、昼間にダラダラと家でくつろぐイカ娘の姿があまりにも自堕落で、生活感溢れるものになっているので、その辺りにも妙な親近感を抱いてしまう。あの長さのスカート(?)であられもなくグダグダしてると、絶対見えるところからは見えているはずなんだが、あの家で男はたけるしかいないから構わないのか。それにしても、早苗が来た時にベッドの上で本を読んでるイカ娘の格好が何か変だったけど……あんな格好で雑誌読む人っているのかしらね。 Bパート「疑惑じゃなイカ?」。シンディーと三馬鹿の魔の手が、イカ娘以上に謎の多い千鶴へと変更されるというお話で、筋を追うと本当に予定調和で何もしていない1本。やっぱりこういう救いようのない脚本を見ている方が、イカ娘を見ている気分が出ます(アレ?)。そんな中でもさりげなく三馬鹿の埒外の技術力を披露してみせたり、イカ娘のちょっとした触手の使い方でみせたり、作品の空気を維持するファクターはそこかしこにちりばめられている。というか、それしかない。千鶴メインだからもう少し千鶴のアクションで見せてくれるかと思ったのだが、今回はそんなこともなかったぜ。 Cパート「登山しなイカ?」。海の使者を山に連れて行くだけのお話で、「イカ娘に何かを初体験させればそれだけで1つのエピソードになるよね」という分かりやすい構成。いかに真夏とはいえ、あの軽装で出かけたイカ娘が虫に刺されないのだろうか、というのが一番の見どころである。あ、あと千鶴の「キングコブラがイカ娘の触手をマングースと間違えたみたいね」っていう部分も、どこをどう突っ込んでいいのか分からないという意味では見どころかもしれない。どういうことやねん。 オチは、せっかく早苗を持ち出してきたのに特にありませんでした。めでたしめでたし。
らめえん! な第11話。この作品に普通の話なんぞ望んじゃいないが、エンディングに向けて盛り上がる王道展開は、これはこれで見応えがあるぞ。
序盤は、退学・解散したミルキィホームズの面々が野に下ってアルバイトしている様子がシャロ中心に描かれる。これまでの10話分で分かっちゃいたことだが、こいつらは本当にトイズが無いと一切の生活力が無いな。これだけどうしようもない連中だとたとえどれだけ強力なトイズを持っていても馬鹿にしかなれない気もするんだけど……現役時代は大活躍してたんだよなぁ。トイズすげぇな。そもそも、宿舎にいた時にはデパ地下巡りとかでそれなりの食糧調達は出来ていたはずなのに、なんでネロとコーデリアはあそこまでやつれてしまったのやら。やっぱり仲間との別れが精神的に響いていたってことなのか。もう少し生きる手段に賢くなろうよ。 各々の生活を見てみると、「お前ら肉親とかおらんのか」と思わないでもないが、とにかく一人で暮らしていこうと必死の4人。コーデリアは「いくらでもあるお花」を売りながら生活しようとしているが、そりゃま、生活基盤を構築できるような商売にはならんわな。「花売り娘」って水商売の代名詞的なイメージが出るはずなんだけど、何故かコーデリアではエロさが一切無いのは流石。「お花……いくらでもありますよ……」って、お前の背後に生み出される花は具現化系能力の1つだったのかよ。ネロは、ファミレス勤務が無理だと分かってすぐにヴィジャ板を使った占い師に転職。でも、あのヴィジャ板って別にネロの特技ってわけじゃないよね。それともご先祖様にあやかろうとしていたのだろうか? 考えてみりゃ、一番特徴が薄いキャラクターがネロなのか。 そして見た感じ最も生活力に乏しいエリーは、「詩集を売る」という、意外にも一番自己顕示の激しい商売にチャレンジ。うまくいくわけもないのだが、彼女の生態については謎が深まるばかり。他の3人もよくこいつを放っておく気になったものだ。そして、我らがシャロはドジっ子主人公の面目躍如、場末のラーメン屋で元気に看板娘を勤め上げる。海から侵略してきたイカですら出来る業務でことごとく失敗してみせる技量は見事なものだし、あれだけのことをしても最後の最後まで首にならずにいたのは人徳ゆえのことか。今回一番面白かったのはラーメン屋を巡るあれこれだった気がするね。いや、正確には「ラメーン屋」か。そう言えば舞台がヨコハマで、中華街じゃなくて「米菓街」になっていたのもちょっと面白かったぞ。 各々の生活に必死なミルキィホームズの落ちぶれっぷりを見て、憤怒の形相を浮かべるのはアルセーヌ。彼女が何故そこまでシャロたちにご執心なのかはよく分からないが、やっぱりあまりに強すぎるために強力なライバルを求めているということなのだろうか。これまでにないシリアスな作戦でもって、最後の最後までミルキィホームズを待ち続ける。意外にもシャロと仲が良かったG4の面々を一蹴し、最大最後の捨て身のプランを発動。その結果として、見事にシャロたちのトイズが復活しました。これまでの流れで、「世のため人のために、何としてもトイズを使わねばならない」というシチュエーションに追い込まれてのトイズ復活という絵図は確定事項だったと思うのだが、その対象が、アルセーヌ本人であった、というのが何とも良い話。すごく普通の盛り上がりを見せる展開も、異質さは感じられず、素直に受け入れることが出来るシナリオである。現場に着く前にこれまで助けてきたキャラクターたちが総出でミルキィホームズのサポートに回ってくれる展開とかも、なかなかアツいものがあるよね(引き出物の皿の使い方の適当さは面白すぎたが)。 相変わらずの小ネタのテンポもそれなりに維持しつつ、シャロは愛らしく、展開はアツく。なんとまぁ、本当に立派なクライマックスのお膳立てが整いましたよ。次回はいよいよ最終回。こんなに楽しみな作品になるなんてね! そうそう、今回は各キャラクターが色々とアツい部分をみせてくれただけに、中の人の活躍も際立っておりました。特に見どころが多いのは、やはりシャロの中の人、三森すずこ。新人とは思えない安定感と芸幅の広さには驚くばかりだが、噂では某夢の国のアトラクターをやってたとか? 金の卵には違いないなぁ。沢城みゆきに新谷良子、後藤沙緒里などを発掘した木谷系列のキャスティングは、今後も伝説を作ることになるのか。
Aパートが全て、第11話。久し振りに神がかってましたなぁ。主に麻奈実的な面で。
Bパート以降とか、正直どうでもいいんですよ。人格破綻者気味の妹の暴挙を涙流してまで許してあげる京介の聖人のごとき家族愛には感服するが、いくら何でも甘やかしすぎだろう、という義憤が先立ってしまうし、作品タイトルと裏腹に、どんどん桐乃に対する好感度が下がるんですよ。黒猫は……面白いけど、何にせよ人格破綻者には違いないよね。あ、桐乃のものまねがやたら上手いところに妙な友情が感じられるのは面白いですけど。 で、Bパートで桐乃が少し京介に歩み寄り、謝罪の言葉を述べたということは、つまりAパートでの自らの行為を悔いて謝ったっていうことだよね。それってつまり、「もう邪魔はしないので麻奈実と暖かい家庭を築いて下さい」っていうメッセージだよね。そう考えないとつじつまが合わないよね。合わないに違いない。 掃除に料理、家事が完璧な上に、並んで座ってお茶を飲んだ時の絶大な安定感。そして部屋を訪れた際に、幼馴染みがちょっと片寄った性癖を持っていると判明したときの、何とも度量の広い寛容な受け答えと、ちょいと気の利いた切り返し。一言でこれらの要素をまとめる単語は、日本語でいうと「天使」です。もしくは「田舎のおばあちゃん」。もう、どう考えても結婚する以外にないじゃない。「お兄ちゃんはねー、妹にしか欲情しない変態さんナンダヨー」。読むな読むな、その声で読むな。他にも「喧嘩……しないで?」とか「眼鏡の子ばっかりだった……」とか、一言一言の台詞の破壊力が半端じゃない。こんな状態で平穏を保てる京介の精神構造が分からない。 今期最大級にして最強のしゅが美キャラである田村麻奈実。彼女の牙城は崩れることがない。アニメ本筋の流れとか、そんなん知らん。
まさかの展開、第12話。この作品のことだから最後まで投げっぱなしのイロモノ展開で来るのかとばかり思っていたのだが……意外や意外、ちゃんと最終話に向けて風呂敷をたたみに来た。
Aパート24話「D.C.コンフィデンシャル」。ダテンシティ市長・コルセットと、デイモン姉妹がいかにパンティ達に苦い思いをさせられているかを振り返る、一種の総集編のごときエピソード。デイモン姉妹の報告とともに過去のゴーストたちの活躍の様子がプレイバックされるが、元々の映像がかなりキているので、総集編でまとめようとしてもしっちゃかめっちゃか。おまけにスキャンティ姉さまが「大便」だの「鼻くそ」だの「精子」だのを連呼するため、真面目な事務報告をしているはずなのに何とも救いようのないお下劣な印象になってしまう。そりゃま、この作品なら仕方ないことなんですけど、改めて振り返られると本当にひどいことしかやってないことがよく分かる。 まとめて流されるとよく分かるのが、作中でのコンセプトの統一効果。特に毎回ゴーストが爆発する実写の特効シーンは、今回のようにまとめられると1つの指標として統一感があり、あれだけやりたい放題の話なのに何となくまとまっているような気がしてくる。各回の演出方向の違いが顕著に出てしまうため、どこか1つでも共通のパートがないと、多分エラいことになっていただろう。 律儀に全てのエピソードを振り返っているのも馬鹿正直。例えば「チャック・トゥ・ザ・フューチャー」なんかはデイモン姉妹たちは振り返る必要が無いので2人でいちゃいちゃし始めているところに映像が流れるだけなのだが、それをちゃんとファスナーが見ていて、色々とリアクションしてくれているのが面白い。そして、最後には「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ガーターベルト」や「インナーブリーフ」の映像で、コルセットがガーターの存在に気付くわけだ。総集編ぎみのくせに細かいところでの構成にちゃんと筋が通っているあたりが小憎らしい(しかし、ガーターが地下の秘密基地でSMプレイに興じている映像は、一体誰が撮ってきたものなんだろう)。 「ま、単なる総集編兼クライマックス前のワンクッションだし」という軽い気持ちで見られる1本だとは思うのだが、実は貴重なデイモン姉妹メインのエピソードであることを忘れてはいけない。二人がいちゃいちゃする様子は、是非ともリアルパートで描いて欲しかったところなのだが……どこまでいっても引き立て役か。エロいキャラなのにサービス控えめ、それが彼女たちのルゥール! Bパート25話「パンティ+ブリーフ」。まさかの天界帰還エピソードで、あれだけぶつくさ言いながらの仕事だったにも関わらず、いつの間にやらヘヴンが溜まっていたことが判明する。前回の「ナッシング・トゥ・ルーム」の時もちょっと驚いたのだが、やっぱり2人は天界に帰りたがっていたのだなぁ。なんだかんだと後ろ髪を引かれながらも帰ろうとする2人なのに、何故かパンティだけが乗車拒否され、追試のために地上に取り残されてしまう。よくよく考えてみると、ダイエットしたり恋したり、ストッキングをフィーチャーした回はそこそこあったのに、パンティオンリー回って今まで無かったのか(一応4話はそれっぽいけど)。 天界に戻る権利を失い、さらに愛銃バックレース、愛車シースルーにまで愛想を尽かされる堕天使パンティ。最後に彼女を受け入れてくれたのは、まさかのイケメンモードを搭載していたギークボーイ、ブリーフであったと。うーむ、まさに最終回に向けて、って感じの展開で、あんまりこの作品にそぐわないからコメントのしようもないな。あんなしおらしいパンティを見てもあんまり面白くないんだが……ま、千葉繁がトバしてるので、それを見て楽しむことにしましょう。次回はいよいよ最終回。何がどうなるか、見当も付かないし、正直どうでもいい気もしますが、とりあえずデイモン姉妹には幸せになって欲しいです。あとチャックにも。 |
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HN:
Thraxi
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男性
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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