最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
ここは俺に任せて先に行けー! な第12話。王道王道。大して役割分担出来てねーはずなのになんかうまい具合にばらけましたね。 ラストバトルの舞台、帝都タワー。実に108階という超高層建築を1時間で登頂するという無理難題をふっかけられたチーム出雲荘は、罠と知りつつもひたすら上へ上へ。その間には数々の古式ゆかしいトラップが仕掛けられており、1人、また1人と仲間が欠けていく。 一方、地下からの侵入を果たした松と草野は、偶然も手伝って無事に目的のサーバールームへ。あらゆる局面でピンチを迎えていた塔の中の面々を救出するファインプレーを見せる。しかし、皆中の仕掛けはそのサーバールームにも及んでおり、戦闘力の低い松たちは大ピンチ。草野の能力でなんとか堪えようとするも、興が乗った皆中はそのまま塔の起爆装置に手をかけて…… というわけで、実に見事な王道展開。やっぱりこういうことをされると、苦笑いをしつつも何となく燃えてしまうのは、ジャンプに洗脳された我が身を呪うしかない。 まず、塔の上では分断されて狙い澄ましたマッチメイク。第1試合は風花VS紅翼。紅翼の本心から言えば結を叩きたかったのだろうが、一応風花にも3話での借りを返すという大義名分がある。相手が誰であろうと、とにかく拳がふるえれば彼女の場合は満足なのかもしれないけど。一応風花が元懲罰部隊であるという警戒心はあるのか、巨大なコンテナ状のトラップに幽閉することで彼女の風の能力をシャットアウト。一方的なブン殴り劇場を演じる。そうか、風花の能力は屋内だと弱いのか。……でも、3話も倉庫の中だったよね。そもそも幽閉したって言うけど、元々塔の中は屋内じゃんね。とにかく密閉された容積が問題なのかな? とすると、あのトラップは幽閉装置というよりも密閉装置。空気の出入りする隙間さえ与えない完全防御壁だったわけだな。流石MBIである。しかし、痛快な打撃を披露する紅翼の活躍も、松のハッキングにより終了。ガチンコで戦っていたら流石に風花には負けるのかな。 第2試合は、今まであんまり真面目に戦っているのを見たことがない灰翅と、案外すんなり結に花を持たせることを選んだ月海。月海は意地でも皆人についていくイメージがあるのだが、何故かあっさりと壁役を引き受けている。灰翅との絡みとかも特にないのにね。 試合自体は、流石に月海有利で展開する。灰翅も懲罰部隊なんだから弱くはないのだろうが、固有技が特にないので水を操る月海相手には防戦一方。「駄目じゃーん」と思っていたら、なんと主な役割はトラップルームに月海を引き込むことだった模様。何で日本の一企業のビルにそんなもんがあるんだ、と突っ込み待ちのスライドウォールは、月海自慢の水でも破壊することが出来ない代物。ただ、こちらも松の尽力のおかげでギリギリ停止。余裕が出来た月海は水流によって部屋を脱出することが出来た。……なら最初からドアを破れた気もするんだけどな。 前回から続く、屋外で行われた第3試合は、焔と御子神のとこの2人組。氷+霧のコンボで完封されたと思われた焔だったが、その体内の炎は皆人と契って以来安定しているとのこと。あっさりと脱出に成功し、屋外での一戦は「北」陣営の勝利。だが、その後の焔は高美さんから電話を受けて慌てて駆けつけるも間に合わないという、なんだか損な役回りに。槍をよけたり落とし穴をかわしたりするのは分かるけど、何でご丁寧にハードルや跳び箱も跳んでたんでしょう。 松と草野が目撃したのは、突発イベントである鴉羽VS陸奥のハイレベル剣戟バトル。元懲罰部隊同士の斬り合いはもっともっと凄惨なものになるかと思われたが、今回も鴉羽の気紛れによって没収試合。脇でギャーギャー言ってる御子神がウザイが、そもそも最強戦力である鴉羽様をわざわざ地下の防衛にあてた皆中の胸中が気になる。それとも単なる鴉羽様の気紛れだったのだろうか。読めない連中だ。 そんなラッキーハプニングのおかげで無事にサーバールームにたどり着いた松と草野のコンビも、こちらはこちらで大奮闘。草野は屋内での戦いにはあまり向いてないのだが、一応用意してきた武器でなんとか戦えている状態。松は松で色々と活躍してくれてるんだけど、結局彼女の場合は能力云々じゃなくて「単にめっちゃタイピングが速い人」としての出番しかないような……それにしても、あれだけでかい外付けのインターフェースがあるサーバールームって凄いよな。どんだけ脆弱なシステムやねん。 そして、残されたのは頂上を目指す皆人と結。実際は、ラス前のクライマックスなのにメインヒロインの結がやったことといえば転がってきた鉄球を破壊したことくらい。バトルがなかったので、むしろ損してるようにも見える。まぁ、1時間で108階のぼらなきゃいけないとなると、なかなか戦っている余裕もないだろうけどさ。1時間で108階……1分に2階ずつくらいか。しんどそうだなぁ。もうのぼっても意味が無さそうだけどさー。 今回はバトルが3〜4局並行して描かれ、画面の見応えもなかなかのもの。中でも、個人的な趣味は入るが紅翼の身体を使ったアクションがお気に入りで、気合いのこもった鉄拳やキック、それに「粉☆砕」などの超必殺技の見せ所も心得たもの。やっぱり草川監督のヒロインは殴り合ってナンボみたいなとこありますよ。 次回はいよいよ最終回。塔が崩れ落ちるラストっていうと本当に終わりみたいに聞こえるが、これはあくまで「鶺鴒計画第二段階」の終了らしい。原作も続いているし、まだまだ先は長いんだろうな。……どうやって終わるんだろうな、これ。 PR
<青>
Alchemist’s Apprentice 錬金術師の弟子 (1)(U) C クリーチャー・人間、ウィザード 1/1 〜を生け贄に捧げる:カードを1枚引く。 能動的に機能できるかどうかの違いがあるが、大体は「眼魔(MBS)」。つまり、リミテッドであんまり良い具合にカードが集まらなかった時の自然な穴埋め要員。一応2マナキャントリップとしてすぐに回せるのは「眼魔」よりも偉いのだが、スタックルールが無いのでタフネス1と相打ちを取ってドロー出来ないのは劣っている点。トータルで見ればトントンくらいか。ただ、一応この世界特有のシナジーはそれなりにあって、人間であることで各種トリガーを誘発させることが出来るし、結魂志望のクリーチャーが多いこの世界では、穴埋めだろうがキャントリップだろうが、とにかくクリーチャーであることに意味がある。もっと強いクリーチャーが来て結魂相手が不満を漏らすようになったら自ら命を絶って離縁出来るというのも、悲しいかなプラス要素になっているのである。ちょいと悲しきNTRクリーチャー哉。そういや「不運な研究者(JDG)」とか、下っ端の研究職って大体死ぬよな。これがワーキングプアかー。 Amass the Components 材料集め (3)(U) C ソーサリー カードを3枚引く。その後、手札からカードを1枚あなたのライブラリの一番下に置く。 3枚引いて、1枚減らす。在りし日の大人気カードである「強迫的な研究(RAV)」と同じセッティング。送り場所が墓地とボトムという差があるので今の環境だと結構違うんだけど、一応土地以外も捨てられる部分でとんとんと見よう。ということは残った差はマナコスト。やっぱり3マナと4マナは大きく違うかなぁ。しかし、純粋に3ドローの「集中(8ED)」も4マナだと考えると、あながち悪い取引でもないのかもしれない。1枚分のアドバンテージ差はあるが、手放すのは手札で一番いらないカードでいいわけだし、実質的には3ドローとそこまで大きくは違わない。となれば、これがコモンで手に入るのって結構大事なのかもしれない。カードの質にムラがあるリミテッドなら、とにかく3ドローというだけでも強烈だし、意外に青の命運を決めるカードになったりするか。結局は環境の速度次第だけども。 Arcane Melee 秘儀の打ち合い (4)(U) R エンチャント インスタント呪文とソーサリー呪文は、唱えるためのコストが(2)少なくなる。 なにかやってくれそうだと思ってたら実際に割とやりよるカードだったのが、イニストラード原産の「心なき召喚」。やっぱりコストが2も低くなると、多少のデメリットは気にならないものですね! というわけで、味を占めたイニストラード世界は、さらにインスタントとソーサリーにも市場拡大をもくろんでいる。こいつぁ大成功の臭いだぜ! ……とはいかないのがMagic業界の難しいところで。まず、どう考えてもクリーチャーよりもソーサリーなどの方がデッキに入る可能性が低い。この時点で専用デッキが作りにくいのが難点。もちろん、ソーサリーには大きな影響を及ぼすカードも多いので下の環境まで広げたコンボデッキならばプールは潤沢であるが、今度は5マナという重さが致命傷。「心なき召喚」はやはりデメリットを負ってまで達成した2マナというコストが偉かったのであって、「他のカードのコストを下げるために、まず重たい置物を置かねばならぬ」というのはかなり厳しい条件である。ワンチャンあるとしたらやはりなにがしかのコンボデッキということになると思うが、まだちょっと思いつかないよねぇ。これを置くと「牧歌的な教示者(MOR)」で2枚目のこれを1マナサーチ出来るようになって、重ね張りして……とか考えたけど、オチが浮かばない。 Captain of the Mists 霧の海の船長 (2)(U) R クリーチャー・人間、ウィザード 2/3 他の人間が1体あなたのコントロール下で戦場に出るたび、〜をアンタップする。 (1)(U)(T):あなたは、対象のパーマネント1つをタップまたはアンタップしても良い。 青に時たま収録されるタップ&アンタッパー。しかもこいつはレア収録ということで、なかなかに珍しい。そして、レアになると何が出来るようになるかというと、まず、3マナ2/3とでかい。同じ能力を持った「くぐつ師(10ED)」が3マナ1/2だったことを考えれば、一回り安定感が違う。その分起動コストが余計にかかるようにもなっているが、パーマネント全てを対象に取れるようになったので「リシャーダの港(MMQ)」を気取ったり「通電式キー(M11)」ぶったり、実に様々な任務がこなせるようになっている。そして、人間1体でアンタップという能力。単純な発想ながら、たとえば「スレイベンの破滅預言者」と手を組むとマナがあるだけ人間トークンに注ぎ込めるようになるし、いっそ起動型能力を無視して今回登場したティム化エンチャント「稲妻の勇気」の土台にしてしまってもいい。リミテッドでも1ターンに2体タップ出来たりするので、まぁ、とにかく便利なのは間違いない。まぁ、その場合最低でも5マナかかるんだけどさ。たまに「あぁ、それレア、ふーん」とか言われるレベル。何か双子デッキみたいなコンボが狙えないもんかなぁ。 Crippling Chill 悪寒 (2)(U) C インスタント 対象のクリーチャー1体をタップする。そのクリーチャーは、そのコントローラーの次のアンタップ・ステップにアンタップしない。 カードを1枚引く。 対象を狭めた代わりにキャントリップになった「霜のブレス」。結局基本セットのリミテッドってあんまりやってないから知らんのだが、「霜のブレス」ってあんまり使われてないカードだったね。それをマイナーチェンジしたところで、そこまで差は無い呪文なんじゃないかって気がする。一応、キャントリップってのはそれだけで仕事になるので、相手のファッティを足止めしながらライブラリ回すのが望みなら、一応。今回は結魂クリーチャーがたくさんいて、擬似的に速攻風味で不意打ちを食らわせる展開が多くなっている。そういう事情も鑑みれば、安全装置としては悪くない気もするな。 Deadeye Navigator 狙い澄ましの航海士 (4)(U)(U) R クリーチャー・スピリット 5/5 結魂 〜が他のクリーチャーと組になっている限り、その両方は「(1)(U):このクリーチャーを追放する。その後、このクリーチャーをあなたのコントロール下で戦場に戻す」を持つ。 青の結魂は一筋縄ではいかない。このクリーチャーはなんとFlicker能力を与える。しかも、これが2マナ起動とやたら軽いのが特徴だ。こいつ自身は6マナと重たいが、一応5/5という青らしからぬボディを備えているので我慢も出来るレベル。あとは一度マナさえ自由になってしまえば、こいつも相棒も相手の除去など一切通用しなくなるし、ペアを組んでいないクリーチャーが除去に狙われた場合も、「こいつがちらつく」→「出てきた時にペア組み直しで死にそうなクリーチャーと手を組む」→「そいつがちらつく」というルートで回避出来るようになってしまうのだ。とにかく鉄壁。とにかく無敵。当然、ペアを組んだクリーチャーが187なら阿鼻叫喚。これと「霧鴉」がペアを組むと、「貿易風ライダー」すら裸足で逃げ出す地獄が待っているぞ。「修復の天使」とかだと、もう何がなにやら。これ、「出産の殻」に面白そうなんだけど、どうかな。 Devastation Tide 壊滅的大潮 (3)(U)(U) R ソーサリー 全ての土地でないパーマネントを、そのオーナーの手札に戻す。 奇跡・(1)(U) パッとテキストを見ると一瞬あの「激動(ODY)」の再来かと思ってしまうが、もちろんそんなこたぁ無い。どっちかっていうと近いのは「脱出(10ED)」の方だろうか。土地でないカードなら問答無用で全て戻るということで、当然リセット力は「脱出」よりも高い。ソーサリー限定なので奇襲的に使うことは出来ないが、何らかの「時間が稼ぎたい」デッキがあるならば、5マナの疑似リセットは使われてもおかしくないレベルではある。相手がトークンだったら除去になるわけだし、立派に育ったプレインズウォーカーなどにお帰りいただくのもまとめて出来る。特定のニーズにはばっちり応えているはずなので、今後のデッキタイプの発展が楽しみだ。そして、奇跡で起動すればわずかに2マナ。まぁ、この手のスペルは非常に使うタイミングを選ぶので簡単に「引いたから使っちゃおう」という風にはならないと思うのだが、中盤以降、上手いタイミングで引けた時に余剰アクションにマナが回せるかもしれないのは悪い相談じゃない。もともと5マナで充分な効果なわけで、不意打ちからの立ち直りで先行出来るのも面白いポイントだろう。なんか白の「終末」と比較されることが多い気もするが、青はもともとこういう色なの。「脱出」ファンとしては応援してみたい1枚だ。 Dreadwaters 戦慄水 (3)(U) C ソーサリー 対象のプレイヤー1人は、自分のライブラリを上からX枚墓地に置く。Xは、あなたがコントロールする土地の数である。 その衝撃のお値段や謎の効能で一時期ワイドショーを盛り上げた謎の液体が「なんとか還元水」だ。結局何を還元したものかなど誰も分かるわけがなかったが、今回の商品は、そんな日本政府の馬鹿馬鹿しさをも凌ぐ恐ろしさを秘めている。その名も戦慄水。そりゃぁもう、そういう名前なんだから戦慄するんだろう。どれくらい戦慄するかというと、並べた土地の枚数くらいだ。……うん、そんなに増えないよ。個人的にはこの環境でも一応ライブラリが攻められるということが判明して喜ばしい限りだが、この4マナのソーサリーが「夢のよじれ」を超えるのは、最低でも7ターン目以降。土地が7枚もならんでりゃ、「高まる混乱」で18枚削れている。うむ、流石に嘘くさいな。ナントカ戦慄水の費用は、税金ではまかなえそうもない。 Elgaud Shieldmate エルゴードの盾の仲間 (3)(U) C クリーチャー・人間、兵士 2/3 結魂 〜が他のクリーチャーと組になっている限り、その両方は呪禁を持つ。 「盾の仲間/Shieldmate」といって思い出すのは、やはり「マキンディの盾の仲間(ZEN)」だろう。同盟者がいれば鬼に金棒だが、そうでなくとも3マナ1/4でがっちり防御のその後ろ向きさが、「速く無ければデッキじゃない」とでも言いたげなゼンディカー環境で一際輝いていた。相変わらずライブラリを攻めたりしていた僕は、思わずこいつが好きすぎて構築戦でもこいつが入った「同盟者ライブラリアウト」を使ったくらいだ。まぁ、最終的に盾の仲間は抜けたんだけど。で、そんな盾大好きさんだが、冗談めいた名前とは裏腹に、持ち込む能力は今や史上最強のキーワード能力と名高い、呪禁。そりゃぁあんた、ちょっと駄目だよ。なんでお前さんコモンなのさ。お前みたいなのがいると、本当にもう、どうしようもないんだよ。知ってるかい、現在の環境で私のデッキに勝とうとする場合、「アヴァシンの仮面」か「もつれ樹」を入れればいいって言われてるのさ。そして、実際その2枚には絶対勝てないのさ。それくらい呪禁は嫌いなんだ。それが何で2体も同時に生み出されるのさ。……まぁ、2体同時といっても片方はこの4マナ2/3で固定だし、相棒の方だってそうそう選べるもんじゃない。ただ、青は今回3マナに3/1アンブロッカブルの「掛け金探し」がいるんだよ。あぁ! 誰かが元気になる様子が見える! やめて! 今回のセット、こいつを除去れるカードが一切無い。ほんと、マジでない。一応の弱点として、「あまりに2人して死なないから、ペアの組み直しが難しい」っていうのがあるんだけどね。ん? 「現実からの剥離」? あー。 Favorable Winds 順風 (1)(U) U エンチャント あなたがコントロールする飛行を持つクリーチャーは+1/+1の修正を受ける。 なるほど、飛行クリーチャーの攻撃力って、風向きで変わるもんなんだな。わずか2マナのエンチャントのくせに、フライヤー全部強くなるっていうのは割と大盤振る舞い。リミテッドではなかなか狙って出来るものではないのでこの設定なのかもしれないが、現在のリミテッドでも時折「無形の美徳」が役に立っているデッキを見ることがあるのだ。そして、トークンデッキよりは、フライヤーてんこ盛りデッキの方が組みやすいのではなかろうか。まぁ、今回は緑がやたらと飛行対策を充実させており、飛んでいることが今までよりもメリットとして働きにくいのかもしれないが。あれ、このカードって、「未練ある魂」のデッキに入れるとどうなるの? 「無形の美徳」「清浄の名誉」に続いての、12クルセイダーズ!! ……いらないかぁ。ちなみに、イラストで大量発生しているのは、鷺の頭と馬の胴体を持った謎の生き物、グリフ。なるほどキモい。 Fettergeist 枷霊 (2)(U) U クリーチャー・スピリット 3/4 飛行 あなたのアップキープの開始時に、あなたがコントロールする他のクリーチャー1体につき(1)を支払わない限り、〜を生け贄に捧げる。 3マナ3/4フライヤーということで、現在も大活躍中の「縫い合わせのドレイク」に肩を並べる優良クリーチャー。あちらは雇用契約時に色々と要求してきたが、こちらは維持コストとして毎ターン年俸を要求してくる。長い目で見れば、やっぱり明朗会計の先輩の方が安定感がある。このクリーチャーは後半になればなるほど維持するのがしんどくなるし、早めに出しておくと後続を送り込むのに支障が出るので、どのタイミングでも常に悩みの種になりうる。ドレイク先輩なら中盤以降は何の気兼ねもなく雇うことが出来たのだ。しかし、ドレイクと違って3ターン目に確実に出てくる、というのはやはり魅力。単騎駆け状態なら維持コストはいらないし、3ターン目に登場した3/4になすすべもなく殴り殺される展開だって充分あり得るだろう。デッキタイプにもよるが、ある程度遅めで、1ターン目、2ターン目にクリーチャーが出にくいようならば、規格外の先兵として充分期待に応えてくれるはずだ。 Fleeting Distraction 一瞬の散漫 (U) (エルドラージ覚醒から再録) インスタント 対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで−1/−0の修正を受ける。 カードを1枚引く。 何故帰ってきたし。見たこと無いよ、エルドラージ時代に使われてたの。そりゃま、無駄にはならないはずなんだけども。あ、そうか、相手ターン奇跡発生用のインスタントドローなのか。そう考えると、前の環境よりはお呼びがかかるのかも。 Galvanic Alchemist 電位式錬金術師 (2)(U) C クリーチャー・人間、ウィザード 1/4 結魂 〜が他のクリーチャーと組になっている限り、その両方は「(2)(U):このクリーチャーをアンタップする」を持つ。 どういうことやねん。科学力なの? 魔法力なの? パンチ力なの? 破壊力なの? 透視力なの? 岩砕くの? なんなの、実態。……とまぁ、そんな謎の存在である電気の力の錬金術だが、まぁ、能力を見る限り、フィーチャーされているのは「電位式」の部分だけな気もする。だってアンタップ。この子とお友達は仲良くアンタップ。当然ティムやらプリベンターやら、そういうシステムクリーチャーと仲良くすることが求められているわけだ。でも、3マナのアンタップって案外大変よ。「蟹の陰影(ROE)」の時もそんなに使われてなかったし。まぁ、3マナ1/4の壁なので、電気の力よりもそっちがメインで起用されそうな気もする。とてもタフネス4もあるようには見えないんだけどなぁ。 Geist Snatch 霊奪い (2)(U)(U) C インスタント 対象のクリーチャー呪文1つを打ち消す。1/1で飛行を持つ、青のスピリット・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。 新たに生み出されたオプション付きカウンター。「キャンセル」が3マナだから1マナ足してオプションつきっていう、いつも通りの設定……のはずなのに、これも「骨を灰に」と同じようにクリーチャーに限定されているのが謎。まぁ、「骨を灰に」はシンプルにドローが付いているだけだったので実はリミテッドならそれなりに使えるカードだったのだが。このスペルはドローの部分が1/1トークンへと入れ替わったもので、比較するならば「お前の次のドローと1/1のスピリット、どちらに価値があるか」ということを考えなければならない。そして、これに対して即答するのは案外難しい。そりゃまぁ、大体のカードは単なるスピリットトークンよりも強いだろうが、このスペルは即座にトークンが出せるのですぐに殴りに行けるし、安定した効果を望めるのはセールスポイントと言ってしまっていいだろう。ドローしたところで土地を引いたらしょんぼりかもしれないし、とにかく追加戦力がほしい、という状態ならば、充分選択肢たり得るカードではある。そういや、青のスピリットトークンって意外と珍しいな。 Ghostform 幽体化 (1)(U) C ソーサリー 対象の、最大2体までのクリーチャーは、このターンブロックされない。 「巧みな回避」をフラッシュバックしたときと全く同じ効果になる呪文だが、結局「巧みな回避」ってあんまりリミテッドでも使われてない。青っていう色合いがブロック禁止と大して噛み合わないのが最大の難点なんだよねぇ。ブロックされたくなきゃ空飛べよって話だし。ドローに繋がる「二人組の見張り番」とかがシナジれるならワンチャンあるくらい? 無理に使わんでもいいと思うけど。 Ghostly Flicker 幽霊のゆらめき (2)(U) C インスタント 対象の、あなたのコントロールする、アーティファクトやクリーチャーや土地の組み合わせ2つを、ゲームから取り除く。その後、それらをあなたのコントロール下で戦場に戻す。 今回のミニテーマであるFlicker効果を2体まとめて行うインスタント。青が触れる最大限に手を広げたので、土地とアーティファクトにも触れるようにケアしてあるのがちょっとした気遣いっぽくて心憎い。でも、この効果ってあんまり2体まとめて使いたいタイミング無いような気もするんだけどね。多分、必ず2体対象にしなきゃいけないことのデメリットを消すために、土地も対象に取れるようにしてあるんだろうね。土地1つ対象に取ると事実上2マナで打てるしね。あとは、その辺のメリットが2マナ軽い白の「雲隠れ」に勝ってるのかどうかって話だけど……あんまり勝ってるように見えないな……まぁ、2体ちらつかせることで劇的な何かが起こることに期待するか。同じセットにこんだけ似たようなカード入れんでも、と思うけどもな。 Ghostly Touch 幽霊の接触 (1)(U) U エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) エンチャントされたクリーチャーは、「このクリーチャーが攻撃するたび、対象のパーマネント1つをタップ、またはアンタップしても良い」を持つ。 「壺のニブリス」やら「マーフォークの空偵者(ROE)」なんかの諸々の能力を備えることが出来るオーラ。これが単純に「タッパー・アンタッパーを作るオーラ」ってんなら問答無用で強いわけだが、残念ながらアタックでしかトリガーできない仕様。まぁ、このコストなら仕方ない。現在「壺のニブリス」は、「悪くない能力だけど、こいつ自身は飛行を持ってるからあんまりブロッカーは気にならないよね」というシチュエーションが多く、実はせっかくのタップ能力もあんまり役に立っていない。そこで、いかにもブロッカーを排除したいような地上クリーチャーなんかにこれをつけてやれば、いくらか突破力が向上して「疑似アンブロッカブル」のような使い方が出来る。もちろん、防御的に使えば疑似警戒。最低限の仕事はこなしてくれそうだ。ただ、張る場所はかなり影響するのでプレイは難しいし、はっきりと主義主張のあるカードではないので、漫然とデッキに入れていてもその恩恵は実感しにくいかもしれない。ティム戦術なんかに絡めば面白いのだが。 Gryff Vanguard グリフの先兵 (4)(U) C クリーチャー・人間、騎士 3/2 飛行 〜が戦場に出たとき、カードを1枚引く。 確実堅実一安心。青コモンの花形である5マナパワー3のフライヤーに、これ以上ないおまけ能力がついてのご提供。よりコストが重たい「空長魚の群れ」と比較すると、タフネスの差こそあるものの、やはりこちらが圧倒的に強いだろう。リミテッドなら当然必須カードだ。似たような組成のクリーチャーとしては、たとえば緑の「木登りカヴー(10ED)」がおり、あちらは緑バニラの基本である象に2マナ足してキャントリップ1枚。こちらは、なんと「噛みつきドレイク(M10)」にキャントリップなので、わずか1マナでドローが出来るようになったことになる。過去に青のキャントリップクリーチャーとして「秘密の商人(8ED)」がいたが、随分な進歩である。しかしまぁ、現在比べるべきは、多分もっとシステムに寄せた「塔の霊」なんだろうけどな。アンコモンと比べるのはいくない。 Havengul Skaab ヘイヴングルのスカーブ (5)(U) C クリーチャー・ゾンビ、ホラー 4/5 〜が攻撃するたび、あなたがコントロールする他のクリーチャーをそのオーナーの手札に戻す。 6マナのゾンビっていうならば、コモンとはいえある程度の制圧力がほしい。現在活躍中の先輩には「スカーブの大巨人」なんて規格外もいるし、普通に考えたらクリーチャー1体を除去るくらいの気概があってもいいレベル。あ、いや、「したたる死者(ONS)」とか思い出さなくてもいいから。幸いこのカードはどこもしたたってはいないし、4/5とそれなりのステータスを与えられてはいるのだが、何故だろう、殴るたびに仲間が減っていくよ。え? なんで? なんで戻るの? Flickerするとかなら分かるんだけど、単に手札に戻るんだよ。しかもマストで。……まぁ、187を再利用とかね、いやなオーラを無効化とかね。使えるタイミングはあるさ! ……使えないタイミングの半分くらいは。一応自分自身は戻らなくてもいいから、単騎で使う分には問題無いけど、別に単騎で使いたいカードではない。絶対にない。どなたか使い方を教えてプリーズ。 Infinite Reflection 無限反射 (5)(U) R エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) 〜がクリーチャーにつけられた時、あなたのコントロールするそれ以外のトークンでないクリーチャーは、そのクリーチャーのコピーとなる。 あなたのコントロールするトークンでないクリーチャーは、エンチャントされたクリーチャーのコピーとして戦場に出る。 誰もが思うことだろうが、一言で言うと「荒れ野の本質」製造器である。ただ、「本質」は登場後の後続にのみ影響を与えたが、このカードは出た瞬間に自軍を全てコピーに変えてしまう。「荒れ野の本質」のような筋肉馬鹿が増えてもデッキはなかなか作れないが、自由自在に自軍をメタモルフォーゼ出来るってんだから、色々と夢の膨らむカードである。現在なら、たとえば自軍小兵を全て「霜のタイタン」に変えて特攻してみるとか、全員「地獄乗り」にしてワンパンチで特大ダメージ、なんてのも面白そうだ。きちんとクリーチャーが「出る」ところからフォローしてくれるので187能力をコピーするという基本的な使い方は出来るし、「出産の殻」デッキにいるような連中なら全て候補たり得るだろう。まぁ、6マナのオーラの時点でわりとドリーム寄りのカードには違いないが、かつて「集団変身」デッキなんてのもあったし、「鏡編み(SHM)」だって構築に食い込んだ。このカードも、何か面白いデッキにならんもんだろうかね。ちなみに、相手クリーチャーに張る、というオプションがあることを忘れてはいけない。リミテッドならとにかく場で一番強いカードがそろい踏みすることになるだろうし、クソ重たいレジェンド処理装置としても使えるのだ(まぁ、自軍は壊滅するわけだが)。相手の「エリシュ・ノーン」に使えば……多分、とにかく全部死ぬ。 Into the Void 虚空への突入 (3)(U) U ソーサリー 最大2体までのクリーチャーを、そのオーナーの手札に戻す。 今回は各レアリティにバウンスが豊富だが、これはそのアンコバージョン。2つ戻せるバウンスというのは、いつの時代もとても強い。個人的な最初の記憶は「急流(PLS)」だが、最近はコスト調整した「水銀の噴出(MBS)」がリミテッドでそれなりの活躍をしている。そしてこれらの始祖となるのは、2体を3マナで戻せた「再帰(VIS)」ということになるようだ。このスペルは、そんな先輩と比較すると、1マナ重くなってしまったが、一応対象を2つ取らずに使えるという、ちょっとしたメリットはついている。ちなみに、ほぼ同型の呪文がポータル三国志にあった、なんてどうでもいい知識も蓄えてみた(「対敵情報活動(PTK)」という)。レアリティは三国志側と同じアンコモンだが、なんだかオーラが多い気がするこの環境なら、バウンスは結構な活躍を見せてくれるはずだ。 Latch Seeker 掛け金探し (1)(U)(U) U クリーチャー・スピリット 3/1 〜はブロックされない。 前のめりさが青らしからぬ、向こう見ずスピリット。アンブロッカブルは青のお家芸だが、毎度この枠に収録されるカードってのは、大体がパワー2。コストが2マナならパワー1だ。現在大活躍中の「不可視の忍び寄り」がそうだし、同じコストならベテラン選手「幻影の戦士(M10)」ってことになるだろう。パワー3を手に入れようとしたら、基本的には「秘密調査員(LGN)」の5マナあたりが初期費用として必要なはず。しかし、このクリーチャーは純粋にアンブロッカブルで、純粋にパワー3。ありとあらゆる方法で死ねるが、相手が対策手段を持たない白緑だったりしちゃうと、本当にこいつが7回殴って勝つことすらあり得るレベルだ。もちろん、「ドラグスコルの隊長」で被覆っちゃえば防御面も安心だし、クロックがさらに早まったりもする。味付けシンプル質実剛健。あ、このアンブロッカブルな感じ、うちの誰かがすごい好きそう。わざわざ「荒廃の工作員」だけを大切に持って帰り、「不可視の忍び寄り」のためなら単騎青タッチも辞さない、あの男が。 Lone Revenant 孤独な亡霊 (3)(U)(U) R クリーチャー・スピリット 4/4 呪禁 〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたが他にクリーチャーをコントロールしていないなら、あなたのライブラリを上から4枚見る。そのうち1枚を手札に加えて、残りをあなたのライブラリの一番下に置く。 孤独な、というか、孤独だと強くなる亡霊。まるで元生徒会長黒神めだかのごとく。ただ、めだかちゃんは既に「完成(ジェンド)」しているのに対し、この子はたった1人で戦うには色々と足りていない。5マナ4/4に呪禁まで持ったボディは青としては破格なのだが、能力を活かそうと思うともう一工夫が必要になってくる。相手にダメージが通らないと、彼の孤独っぷりは単なる痛々しさで終わってしまう。まぁ、ダメージを与えるのに成功してアドバンテージを得ても、そのカードがクリーチャーだと彼は弱くなってしまうわけなんだが……「貴様は守るものが出来て弱くなったな」とか、昔のライバルに言われるに違いない。「そうじゃない! 僕は……仲間という大切な強さを見つけたんだ!」後ろで波がざっぱーん。クライマックスな奴。 Lunar Mystic 月の神秘家 (2)(U)(U) R クリーチャー・人間、ウィザード 2/2 あなたがインスタント呪文を唱えるたび、(1)を支払っても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。 どんなインスタントもお手軽キャントリップ。当然マナは必要だが、それでも1マナ追加で1ドローならお安いご用だ。軽めのインスタントの多いデッキならば1ターンに複数枚のアドバンテージも狙えるかもしれないし、フラッシュバックまで絡めればそのアドバンテージはてんこ盛り。青にはぴったりの小粋なクリーチャーだ。リミテッドでは投入されるインスタントの枚数が少なくて使いづらいだろうが、5〜6枚もキープ出来ればそこそこ。構築の場合はデッキも組みやすくなるだろうが、ちょっと脆弱過ぎるかしら。これ、「弱者の師」にあわせて3マナだったらもう少し期待が持てたんだけど。 Mass Appeal 大衆への呼びかけ (2)(U) U ソーサリー あなたがコントロールする人間1体につき、カードを1枚引く。 ものすごく勝手な思い込みでもうしわけないが、「我々は勝った!」と高らかに訴えているこのおっさん、多分、何にもしてないと思う。多分どこぞの教会とかのお偉いさんなんだろうけど、「砂の栄冠」のガーソみたいなことして迷惑かけただけだと思う。そんな勝手なイラストからの思い込み。さておき、そんなおっさんの呼びかけに、大衆は大盛り上がり。やんややんやの歓声に混じって、飛んでくるのはおひねりじゃなくてドローである。過去にも、特定種族の数を参照してドローするソーサリーには「空からの援助(ONS)」があったが、この世界の人間は少なくともオタリアの鳥よりは多いし、集まった時に力を発揮する。そして、何よりもこのカードは3マナと軽い。きちんと狙ったデッキならば3〜4枚は期待してもいいだろう。コストあたりのスペックで考えれば2枚でも損はしてないわけだし、リミテッドならば早めにデッキの方向性を決定づけて人間を固めるための重要な指針になると思われる。ガーソやりよる。 Mist Raven 霧鴉 (2)(U)(U) C クリーチャー・鳥 2/2 飛行 〜が戦場に出たとき、対象のクリーチャー1体をそのオーナーの手札に戻す。 「大クラゲ(TMP)」に端を発し、現在も「霊気の達人」に受け継がれたバウンス内蔵クリーチャー。「霊気の達人」はごく希に構築でも見かけるが、それに1マナを加えることで空を飛び始めたこのカラスが弱いはずもない。リミテッドのお手本である2/2フライヤーにお手本のようなテンポメイカーの任務が加わったのだから、これを集めるだけでも相当相手に嫌がらせが出来るはずだ。当然、白と組んでFlickerで回しまくるなんて素敵プレイも可能だし、こいつがいれば謎の強制バウンスゾンビにも生きる価値が見いだせるかもしれない。当然のように人気クリーチャーになるだろう。ちなみに、これの日本語テキストは若干おかしい。「その後」いらんだろ。 Misthollow Griffin 霧虚ろのグリフィン (2)(U)(U) M クリーチャー・グリフィン 3/3 飛行 あなたは〜を追放領域から唱えても良い。 すッ、すげぇ……まさか追放領域から唱えることが出来るなんて……こんな能力を持つクリーチャーは当然史上初だぜぇ。流石神話だ。俺たちが出来ないことを平然とやってのけるっ! そこにしびれたり憧れたりしたい! けど! 別に! ……うん、まぁ、4マナ3/3フライヤーだから、リミテッドで使うと普通のアタッカーとして強いよ。同じマナ域のコモンにタフネス4の天使とかいるからフツーに止まるけどね。……場に出ている限りあまりに普通な神話である。追放領域からの参戦って、現時点では「忘却の輪」が効かないことくらいしか利点がない気がするんだけど。……あ、あと「雲散霧消」も平気。「赤の太陽の頂点」も「血統の切断」もへのカッパだ。……うん、まぁ、それくらい。でも、大抵の場合は除去されたら墓地にいるよね……何がしたいクリーチャーなんだろう。あ、でもそんなときのための「ムーアランドの憑依地」ですか。自分で取り除けばいいんじゃないか。……コンボとすら言えない使い方やな。
「あにゃまる探偵キルミンずぅ」 5→7
最終回だって? HAHAHA,何を言っているんだ。終わるわけないじゃないか。キルミンが終わったら、……俺はどうやって月曜日を終えたらいいんだ…… 終わって、終わってねぇよ…… 今期終了する中で、最も別れが惜しい作品。1年間ものお付き合い、本当にありがとうございました。思い残すことはいっぱいあります。最終回の超展開と投げっぱなし感、どうしたら良いんでしょうか。結局キルミンとは何だったんでしょうか。アニマリアンの革命は、どのように続いていくんでしょうか。カノンたちのおじいちゃん、結局何だったんでしょうか。カノンの親父さん、画面上に一度も姿を現してないけど、いいんでしょうか。リコたちのママさん、結局変身しなかったけど、何の動物だったんでしょうか。タマオ成長しすぎて時代飛び越えちゃったけどいいんでしょうか。……もう、なんとかしてくれよ…… いや、逆に考えるんだ。これだけ煮え切らない要素があるなら続編だってある、と。誰かこの10月から「あにゃまる探偵キルミンずぅ♯」とか「キルミンずぅダイナマイト7」とかが始まる情報を入手した者はいないか? この際だから「よりぬきキルミンさん」みたいな総集編でもいいぞ。もう、話の内容とかはサザエさんクラスのダラダラでも一向に構わない。ケンロックホームズの名推理をダラダラ流すだけでもいい。どうにかして毎週月曜日にリコやリムたちに会わせてくれ。あの愛らしいグルミンの百面相を見せてくれ。ポチ姉の無駄にエロい愛嬌の振りまき方を堪能させてくれ…… あ、少し真面目にまとめますね。結局、この作品はどこに向けての作品だったのかがイマイチ分からないというのが最大のポイント。キルミンのおもちゃを発売したわけでもなし、放送時間が半端だからそこまで大きなお友達に迎合したというわけでも無し。後半の怒濤のシリアス展開(?)はとても子供さんじゃついていけない気がするけど、あのグダグダっぷりは真正面から物語を作ろうとしたようにもみえない。二ツ木の最期とか、実に寓話的で面白い終わり方ではあったんだけど、彼の目的意識の不鮮明さのおかげでどう驚いていいのか分からないしなぁ。最終回で乱打されたサプライズの数々も、ぽかーんの度が過ぎて全く印象に残らなかったぞ。結局どうなったんだよ、ドクトル! ひょっとしてあれか。やっぱりこの番組の視聴方法は私の姿勢が正しかったのか。毎週「うは! キルミンフォーゼした後はリコの顔とグルミンの顔のどっちを見ればいいんだ!」と叫びつつ彼女たちのコントを楽しむと。幼女は可愛いし、小動物はもっと可愛い。だったら小動物の着ぐるみを着た幼女は至高の愛らしさを誇るはず、という安直な思想は、見事に的を射たものだったわけだ。この勢いを維持するには……フィギュアか? 三次元造形物に手を出せば少しは悲しみも紛れるのか?! 誰か「眼鏡透けてるバージョンのリム」か「髪おろしてるバージョンのリコ」を立体化して下さい。 最後に当然キャストの話。もう、この作品は散々叫んでいるので語るべきものもないのだが、とにかく悠木碧+佐藤聡美という珠玉のコンビネーションが絶対領土の不可侵域。ミジンコ扱いでも構わないので御子神家の父親になりたいです。あおちゃん成分としゅが美分を摂取する新たな手段を考えなきゃいけないのか……どうしよう…… 他にも色々とキャリアの浅い面々が声をあてていたわけだが、探偵団メンバーはもちろん、牙組の男性キャストなんかも割と面白かったです。ママさん役の根谷さん、二ツ木役のおっきー。みんなみんな素晴らしい世界をありがとう。ほんと、神浜市は原色の色づかいが毒々しい街だったので、結局どこの国なのかよく分からなかったよ! 韓国との共同制作だとこういう色づかいになるんだろうな。「アニマル横町」もそうだったし。なんだ、日韓共同制作でも名作は生まれているんだね…… リコリムカムバーーーック! 「オオカミさんと七人の仲間たち」 5→4 気付けば空気のように終了したこの作品が、今期の最終評価1発目。実際は「黒執事」が先に終わってるんだけど、時間帯の関係で感想が書けるほど真剣に見られていなかったのでパスです。嫌いじゃなかったですよ。1期よりは楽しめました。 さておきこの作品。端的に表すならば、「岩崎&J.C.ならこうなるだろうな」と。可もなく不可もない状態で過ぎ去っていたこの作品は、ざっと見た感じではそこまで好意的な評価が見られないのはちょっと残念。ただ、個人的に岩崎良明という人は決して嫌いな監督ではなく、むしろここまで没個性に原作を浮き立たせる作品作りにこだわる人というのは珍しい気がするので、この作品も評価出来る部分は評価したい。 全く原作を読んでいない状態なので完全に憶測なのだが(よって間違ったことを言っていても原作ファンには許してほしいのだが)、この作品の最大の問題点は、「原作が面白くないこと」なんじゃなかろうか。監督へのひいきのためにそういう結論になった気もするのだが、正直言って、この作品が何作も続く人気ラノベシリーズとはとてもじゃないけど思えない。筋を追っていても、何一つ新鮮なものが得られないのである。 キャラクターの造形については、1話目視聴時点では期待できる部分もあった、テンプレ臭の強いキャラがほとんどとは言っても、「個性的な面々が集まって恩返し組織を営む御伽銀行」という設定自体は悪くないのだし、ここからオオカミさんと亮士を中心としたラブコメ+学園コメディにするなら、それなりに話らしいものは作れるはずなのだ。それなのに、この作品はその設定から一歩も先に進もうとしない。「ツンデレキャラとして設定したのでこの人はツンデレっぽく振る舞います」「腹黒キャラという記述があったので、この人は腹黒として読んで下さい」というサボりだけが見え隠れして、その上っ面だけで話が進行してしまう。最後まで見終わってまだ興味が維持出来ているキャラクターといえば、魔女子さんとアリスさんくらいなもので、この2人の共通点は、「まだエピソード中でメインを張っていない」ことである。他の連中はそれなりにスポットが当たってしまい、「底の浅さ」が確認出来てしまっているのだ。例えばオオカミさんの設定の1つである「ジムに通ってずっと強さを求め続けている」という状態は、「あれだけ好き勝手にさらわれて、しかもバトルで特に活躍したシーンもないのに何を言うか」と思うし、林檎の腹黒設定も、白雪姫エピソードを見たら一切説得力がない。おつうさんの恩返し属性なんて意味すら分からないし、乙姫・浦島コンビはあれだけ登場シーンが多かったのにそのバックボーンに全く興味も魅力も感じない。本当に、話を作るのが下手なのである。 こうした「全く面白味を感じさせない原作」を、なんとかアニメ的に盛り上げようと努力するのがアニメスタッフの仕事。作画面は非常に良好で、その部分は評価すべき部分だろう。加えて、最も分かりやすいアニメの注力ポイントといえば、なんと言っても新井里美によるナレーション。賛否が分かれた被せ気味のナレーションだったが、今にして思えば、あれがこの作品に唯一与えられた「オリジナル要素」であった。一貫して流れ続けたみっこ節によって、なんとかこの作品は作品として維持されたのだ。未だに「あり得ない語尾!」とか聞くとちょっと面白い。 ただ、残念なことにこのナレーションについても、どうしても「作品を描写する能力が欠けるために、それを補うツールとして用いられた」という印象がある。みっこナレによって「可愛らしい」とか「強そう」とか「腹黒そう」と言われると、何となくそんな気がするという効果があるのだが、あまりにそれに依拠しすぎて、他の部分での欠落が目立ってしまう.実際、作中でみっこの語るナレーションに対し、「いや、そうでもねぇけど」と思うことも何度かあり、画面の中での物語の不備が浮き立つシーンも見受けられた。「そこは地の文(ナレーション)で説明するのではなく、なんとかしてシナリオや画面で見せるべき部分だろう」と、そうした不満ばかりが起こってしまうのだ。 こうした「不備の目立つ」構成にしてしまったことは、アニメスタッフの責任であろう。ただ、「じゃあどうやったら面白くなったのか」と言われると非常に難しい。みっこナレは、これはこれで充分魅力的なものであったし、ナレを入れること自体が悪かったわけではない。むしろそこまでやっても脚本の山の無さをフォローしきれなかったと見るべきで、普段の岩崎監督の「原作維持」の方向性は、あまり良い結果を生まなかったということだ。原作もののアニメ化も、難しいのである。 そして、この作品で最も悔しいのは、いかにも岩崎J.C.らしい豪華過ぎるキャスト陣。御伽銀行だけでも、御前、かな恵ちゃん、ホの字、川澄、きみきみに豊崎。その他にも釘、中原、甲斐田、美佳子におはぎにしゅが美などなど、若手から中堅まで、完璧すぎる布陣を敷いているのに、何故こうも印象に残らないのか。ここまで残念な気持ちになったのは「ポリフォニカ」以来である。おそらく、どれもこれも「ま、このキャラ設定ならこの人でしょう」という安直なセッティングでやっているおかげで、全員が「どこかで見たキャラ」にしかなっていないせいだ。川澄や釘の使い方なんか、既に一周回ってネタレベルかもしれない。同じようにテンプレっぽく集めた「れでぃばと」はそれなりに堪能できたんだけどなぁ…… 最終話で突如しゅが美キャラが登場し、なんかそれだけで許せる気になったけど心を鬼にして点数は下げる。最終話はどうせ新キャラなんぞ感情移入も出来ないだろうから、脳内で律ちゃんに変換していたのは内緒。 終わったね……最終回。原作と同時に最終回を迎える作品っていうのは、愛されているので成功する気がします。ソースはARIAととらドラ。 ラストとは言っても放送的にはまだ2話残されているし、それと同じように、唯たちの生活はまだまだ続いていく。20話における明確な「終わり」とは対照的に、今回はそうした「続く」ことを意識させるような最終回となっていた。視聴時も、20話ではボロボロ泣いたけど今回は要所要所でうるっと来るくらいで泣くには到らず。露骨に「泣かせ」に来てもおかしくない話数だけに、この演出は作り手側の信念が感じられます。あくまで「けいおん」に必要なのはゆる〜い日常風景であって、劇的なドラマではないのですな。 卒業式の最中もどうでもいいことで盛り上がる面々。寄せ書きやら伝言ゲームやら、本当にどうでもいいんですよ。「流石軽音部だね、ギリギリで生きてる感じ」とは純の言だが、彼女たちに限ってギリギリってことはないよ。卒業しようがすまいが、一向に変わりゃしません。そのためか、さわちゃんやらあずにゃんやら、周りの人間ばかりが感極まって彼女たちを眩しく見ているような気さえしてきます。確かに卒業式って、送り出される側はいまいち実感が湧かないまま終わっちゃう気がするなぁ。 最も端的に実感を与えてくれたのは、なんと言っても梓の涙。文化祭でも、受験のときでも見ることが出来なかった貴重な泣き顔は、やはりこのときのために。それまで必死で気をはって唯たちを送りだそうとしていた梓だったが、ほんの些細なやりとりの中で気持ちが決壊し、ポロポロと胸中があふれ出す。一瞬の心の揺れだったが、それだけにどうしようもないくらい本当の気持ち。それを笑って受け止めて、おおらかにいつも通りのテンションで接してくれる諸先輩方の大きさがありがたい。背伸びしていつも心配ばかりしていた奇妙な関係性も、今日をもっておしまい。随分時間はかかったが、ようやく余計な気を遣わない、素直な先輩後輩の関係になれたような気がする。最後の最後に送った言葉が「上手くないですね」とは、何と良くできた後輩だろう。 クライマックスとなるのは梓のためだけに演奏する、「放課後ティータイム」のラストライブ。映像も、中身も、ごくごく普通の、ある意味「味気ない」ライブ風景ではあるのだが、このスケールの小ささこそが彼女たちが到達出来た最後の一歩。今までのライブはあくまでイベントの一部でしかなかったが、今回はたった1人の観客のために歌えた、最も目的のはっきりした演目。凡庸で、ありきたりで、だからこそ伝わりやすい歌詞に、梓は遠慮無く泣き、笑うことが出来た。本当の意味で、最高のライブでした。 ラストシーンは「ふわふわ時間」のイントロで締め。「ふわふわ」は1期の最終回でも流れていた曲で、このオーバーラップは明らかにアニメ的な演出として狙ったものだろう。そのまま曲に乗せてエンディングっていうのもアリだった気もするのだが、この作品の場合はきちんと通常エンディングを流すんだな。ま、そのへんのメリハリもありっちゃありかな。晴れやかなままで、いつも通りに。それが、「けいおん」の世界なのです。 蛇足と分かりつつ、中の人の話をさせておくれ。今回もクラスメイトの描写が実に細かくて、最後の最後まで3年2組の色んな側面が見えたんですけど、序盤に律に寄せ書き渡してた人、なんか中の人が微妙だったよね。せっかくの最終回で突然ああいうのが入ってきたのは何だったのか……な。 今週の1枚。歌ってるカットとかでも良かったんだけど、なんだか妙に印象に残ったので、みんなで並んで唯を見守る暖かい笑顔で。部員全員を心配するお母さんのような安心感があります。中の人的にいうと、餃子の皮のように包んでくれますよ。
意外にとんとん拍子の第11話。先週の時点では色々どうしようもないと思っていたのに、割とあっさり諸々が解決していきました。どれもこれもそれなりに納得出来てしまったのが凄い。
タイムリミット2週間を強制された地球とキャーティア母船の危機。どこをどう見ても八方ふさがりの状況に、キャーティアシップのクルーは自爆の覚悟を決める。しかし、艦長は意識を失う前に、とっさの判断で最上の保険をかけていた。なんと、艦長権限が騎央に移っていたのである。 艦長が動ける。そのたった1点から打開策が見える。なんとか宇宙にさえあがることが出来れば、騎央が母船を再起動して軌道を変えることが出来るようになったのだ。地球製のロケットでも、とにかく打ち上がる推進力さえあれば残りの部分はルーロスの本体が管理するし、時間凍結はいちかの特製護符で突破。肝心のロケットも、アントニアのコネを使ってギリギリエンジンのみ調達出来た。はるかロシアの地で念願の足を手に入れた面々は、犬の人たちの執拗な攻撃を乗り越えて、いざ宇宙へと向かうのである。 プロットだけを追えば、単にピンチの打開策を集めて宇宙に飛び立つ準備をしたというだけなのだが、なんだか色々なパーツが少しずつ集まってくる感じが、無茶苦茶なのに不思議な説得力がある。猫耳巨乳宇宙人少女の発情期とか書いてるくせに、多分この作品の作者はそれなりにSFが好きなんだろうし、そのあたりの要素もきっちり書きたいっていう意識があるんだろう。フィクション部分の整合性が、ラノベっぽくない。いや、もちろん色々と無茶はしてるんだけどさ。今回は騎央のチートクラスの情報管理能力を除けば、それなりにありそうな展開じゃない? 強いて釈然としない点をあげると、地球内における犬の人の影響力の強さが流石に無茶な気がする。一気に圧力をかけて全てのロケット使用権を封じる手はずを整えるっていうのは、かなり面倒な案件のはず。わずかな期間で全世界の宇宙へのルートを掌握できるほどの実権があるのはちょっと妙だ。何せ犬の人たちは表だって地球との外交を結べていないのだから。裏ルートで繋がってあそこまで出来るなら、実力行使なんて不器用なことをせずに、絡め手でキャーティアの地球侵攻を防げそうな気もするし。 そして、わざわざ宙域への進出を妨害する手はずをうっていたということは、「万が一でもエリスたちに宇宙に飛ばれたらまずい」という意識があったということ。艦長の機能停止やルーロスの駆逐など、細かいミッションを全てこなしていた犬の人たちは、更に最悪の最悪(つまり今回の艦長権限譲渡)まで想定していたということなんだろうか。更に更に、ロシア地下部におけるロケットエンジンの確保にまで目を光らせ、NATO軍に無茶苦茶な軍事演習要請まで出来たり……もう、お前が地球政府でいいよ。 ま、すったもんだはあったけど、とにかく騎央達は宇宙にいけるらしいので、頑張ってミッションをこなしてほしいもんです。これに成功すれば、あからさまな実力行使に及んだ犬の人たちとの関係性も変化しそうだしね。 で、今回はそうしたSFミッションに加えて、いつも通りに真奈美・アオイの恋愛沙汰がさらなる混迷を極めているのも見どころ。アオイは後ろ向きさ加減が全く変わらないのに、開き直って真奈美を責めるという姿勢にまで移行した。わざわざ真奈美の秘めたる思いを刺激してライバルを増やしちゃうあたり、奥手不器用もここに極まれり。真奈美も真奈美で、「女の子がどんな相手のためだったら、命を賭けたり職をなげうったり出来ると思ってるの?!」などと騎央を諭すのだが、このカテゴリーに自分自身が含まれているということに気付いているのだろうか。あなたもCIAへの就職を蹴って騎央を助けているのですよね。意識せずにそんなことを言っちゃうあたり、なかなか意味深で面白い。 アオイはアオイで逆ギレ気味のビンタを炸裂させたりしているが、戦闘機械じみたあんたのビンタは一般人相手に繰り出していい技なんだろうか。あと、騎央を人質に取った密告者と対峙している時に思ったのだが、あのとき両手で相手の銃とスイッチをアポーツしたら良かったんじゃなかろうか。ま、そんなことせんでも、無茶苦茶な狙撃で強引に解決してましたけどね。恋愛対象の男の子に向かって眉一つ動かさずに引き金を引けるってのも、逆に問題がある気がします。 今更だけど、この作品、アバンの彩陽の語りが面白いよね。毎回なんか元ネタがあるんだろうけど、あんまり詳しくないからよく分からないのが残念。
<白>
Angel of Glory’s Rise 栄光の目覚めの天使 (5)(W)(W) R クリーチャー・天使 4/6 飛行 〜が戦場に出たとき、全てのゾンビを追放し、その後、あなたの墓地にある全ての人間・クリーチャー・カードを戦場に戻す。 このセットのトップを飾るカードだが、ある意味、セットを代表するカードと言ってもよいかもしれない。これが、これこそが、徹底的白贔屓、徹底的黒いじめの構図である。7マナで4/6なんだからステータスに目くじらを立てる必要は無いのだが、やっていることはなんとあの「ゾンビの黙示録」の真逆。しかも「ゾンビって墓地に送ってもすぐ帰って来ちゃうからねッ」などと無駄な気を利かせてリムーブ効果にしてしまっているために、意気盛んに登場した「墓所這い」も「ゲラルフの伝書士」もとっととおうちに帰りなさい、である。おかしくね? なんで「ゾンビの黙示録」が6マナソーサリー(しかもトリプルシンボル)で、こっちは7マナで4/6天使がついてくるの? しかも破壊と追放って、全然違うじゃん。あ、ゾンビの方はタップ状態なんて制限もあったし……もう、ふんだりけったりですよ。はいはい、つよいですよねーっ。胸くそ悪いわぁ……しかもまたこの天使が無駄にエロいしさぁ……これ、こないだのギルガメでちあキングが着てた服ですやん。本当に色んな意味でけしからんよなぁ…… Angel of Jubilation 歓喜の天使 (1)(W)(W)(W) R クリーチャー・天使 3/3 飛行 他のあなたのコントロールする黒でないクリーチャーは+1/+1の修正を受ける。 プレイヤーは、呪文を唱えたり、能力を起動するためにライフを支払えず、クリーチャーを生け贄に捧げられない。 白にしては珍しいマナ拘束のトリプルシンボル天使だが、身体に内蔵しているのは毎度お馴染み「栄光の頌歌(10ED)」。一応世界観を加味して黒にだけはサポートをしないようになっているが、そんなこたぁ些細な問題だ。何で全体強化のおまけで3/3フライヤーがついてくるのかと。そして、さらなる効果はφマナ涙目能力。能動的にサクりやペイライフが出来なくなり、ほんの小物の天使のはずなのに、グリセルブランド先生が自分のアイデンティティに悩んでもう一回獄庫に引きこもってしまう恐れすらある。ライフやサクりをコストにしているカードなんて一握りなんだからそこまでダメージが大きいわけでもなかろうが、白には基本的にサクりカードなんて無いし、自分が被害を受けないならばデメリットは一切無い。相手が「ギタクシア派の調査」や「攻撃的な衝動」を使うのに多少なりとも難渋してくれればそれでいいのである。黒をいじめるのがそんなに楽しいか! Angel’s Mercy 天使の慈悲 (2)(W)(W) C (M12などから再録) インスタント あなたは7点のライフを得る。 「天使」っていう名前がついてるという理由だけで再録されたシリーズ第1弾。いや、ぼくらが求めてる天使って、そういうことじゃないんで。ちなみに、このカードのイラストは黒の「精神的苦悶」と対になっている。だからどうしたレベルのこだわり。 Angelic Wall 天使の壁 (1)(W) C (オデッセイより再録) クリーチャー・壁 0/4 飛行 防衛 天使っていう名前がついてるという理由だけで再録されたシリーズ第2弾。しかもお前、クリーチャータイプは天使じゃなくて壁ですやん。しかし、こうして改めて見て思い出すのは、あの当時のリミテッドの白の堅さである。これに加えて高性能プリベンター「尊い癒し手(ODY)」がおり、素で2/4,スレッショルドで3/5飛行の「秘教の盲信者(ODY)」がおり、マナを注ぐとタフネスがあがる「エイヴンの群れ(ODY)」がおり、着実にライフを稼ぐ「贖罪司祭(ODY)」、2色のプロテクションクリーチャーまでコモンにいた。あげく軽減スペル「励まし(ODY)」に4枚40点の「生命の噴出(ODY)」である。マジでひどいな。当時のリミテッドでは、ライブラリ削るカードなんて1枚もないのにライブラリアウトで勝ったりしてたもの。この環境では、一体どんなデッキができあがることになるんだろう。それにしても、堅いな、こいつ。 Archangel 大天使 (5)(W)(W) U (6版などから再録) クリーチャー・天使 5/5 飛行 警戒 実に久しぶりの現役復帰となるクリーチャー。収録されていた当時は「なるほど確かにでけぇ天使だ」ということで納得の存在だったものだが、改めて見ると、単なるでくの坊でしかないことがよく分かってちょっと切なくなる。同じコスト域の天使がもうすでにインフレしまくってるしなぁ。で、そんなあおりを受けて、レアリティがアンコモンに格下げされ、リミテッドでは採用しやすくなっている。まぁ「セラの天使」もアンコモンなんだから、こいつがアンコなのは当然なのかもしれない。気軽にアークエンジェルが使えるリミテッド環境って、それはそれで恐ろしいものであるが。 Avacyn, Angel of Hope 希望の天使アヴァシン (5)(W)(W)(W) M 伝説のクリーチャー・天使 8/8 飛行 警戒 〜と他のあなたのコントロールするパーマネントは破壊されない。 最初に判明したカードであり、このブロックの顔でもある大天使、アヴァシンさん。こんなでけぇボディが入ってたんだから、獄庫ってのもなかなか罪作りな施設である。さて、アヴァシンとグリセルブランドの怪獣大決戦がこのセットの幕引きエピソードとなるわけだが、その一角である大天使さんは、8/8のダイナマイトバディに、「そりゃ加護を求めたくもなるわな!」という無体なボーナスを内蔵。当然のごとく、「出せば勝つ」カードには違いない。……違いないけど、だからどやねん、というのも事実だったりする。1マナ重いとはいえ、「エメリアの盾、イオナ(ZEN)」さんだったら出た瞬間に相手の両手両足をもいで絶命させることが可能だったが、この天使が出ただけでは、まだゲームは終わらない。そして、現在のカードでも「忘却の輪」が普通に対処出来てしまうし、「悲劇的な過ち」でも余裕で死ぬ。当然、もう一回「獄庫」に閉じ込めることも可能だ。バウンスで一時しのぎをしたり、当然カウンターしてしまえば無かったことにもなる。決め技としては、まだまだ穴のある構造なのだ。そりゃまぁ、あのエムラクールさんだって対処法があるっちゃぁある御仁だったわけで、贅沢な注文といえばそうかもしれないけど、極論すれば、この天使さん1体だけなら「ランタンの霊」1体で対処出来てしまうのだ。何かもう一声、伝説を作れるおまけがあれば、ねぇ。 Banishing Stroke 払拭の一撃 (5)(W) U インスタント 対象のアーティファクトか、クリーチャーか、エンチャント1つを、そのオーナーのライブラリの1番下に置く。 奇跡・(W) 「排他の儀式」クラスの除去をたたき込むインスタント。世の中にパーマネントを駆逐する手段は数あれど、墓地に落としても気休め程度、ライブラリのトップなんて子供のお使い程度だ。「忘却の輪」で飛ばしたって、そんなリムーブはまやかしなのです。となると、やはり完璧なる除去というのはボトムしかない。ライブラリの下に送り込んだカードなんて、黒がチューターでも使わなきゃ帰ってこない。これが完璧なお仕事ってもんだ。そう考えると、このカードは「イオナの裁き(WWK)」のインスタント版以上。6マナでプレイするのも大した抵抗はなかろうよ。そしてこいつがミラクれる。「別にミラクりたいタイミングでもないのに……」という融通の効かなさがミラクルの難点であるが、これだけ対象が手広くとれりゃ、「1マナだし、冷蔵庫の残り物でもう一品気分で!」てなもんだ。なんか除去れりゃ無問題。まぁ、こんだけ強い除去だと、勝手に使うよりも要所まで取っておきたくなる気もするけど……赤のミラクル火力と違って、完全に受けの手段としてのカードなので、あまり構築向きではないカードではあるのだが、やっぱりミラクル品質。 Builder’s Blessing 建築家の祝福 (3)(W) U エンチャント あなたのコントロールするアンタップ状態のクリーチャーは、+0/+2の修正を受ける。 Blessing、ということで、これまでMagicでは様々なものから祝福を受けてきた。大御所さんでいったら「アクローマの祝福(ONS)」や「ガイアの祝福(TSB)」。妙なところなら「ネフェリムの祝福(DIS)」に「ヒルの祝福(BOK)」まで。我々は、色んな人に支えられて生きている。で、今回もそんな祝福祭りに新たな名前が加わるわけだが……誰やねん。建築家って。今までMagic業界で建築関係の人間なんて「大建築家(SOM)」くらいしかおらんやないか。彼の祝福なら喜んで受けるが、どうやら本当にその辺のおっちゃんの祝福らしく、効果は「城壁(7ED)」そのまんま。まぁ、堅いからいいけどさぁ。祝福っていうか、「作業」じゃん。左官屋さんじゃん。 Call to Serve 奉仕へのいざない (1)(W) C エンチャント・オーラ エンチャント(黒でないクリーチャー) エンチャントされたクリーチャーは+1/+2の修正を受けるとともに飛行を持ち、本来のクリーチャータイプに加えて天使でもある。 白の伝統芸である「聖なる力(M11)」にコスプレ能力を付与したもの。天使のふりをすることによるオプションで、思い込んだら空を飛べるようになった。流石、黒いクリーチャーにはあげないよ、という意地悪なこだわりを持っているだけのことはある。1マナの増加で空が飛べるようになったんだから決して弱いことはないと思うのだが、どこをどういじっても「幽体の飛行」に勝っているようには見えないのが寂しい。天使になることでちょこちょこ今回の白ならアドバンテージは稼げるんだろうけど、天使ファンの人間はこれによってデビルやらウーズやらが天使化したら嬉しいんだろうか。 Cathers’Crusade 聖戦士の進軍 (3)(W)(W) R エンチャント クリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたがコントロールする各クリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く。 最近は「清浄の名誉」がやたら活躍しているので改めて脚光を浴びているのは、白が脈々と受け継いできた全体強化エンチャントの流れ。そしてその始祖となるのが、ご存じ「十字軍(6ED)」。このカードは、そんな大先輩の名前を受け継いでの豪華版。出た瞬間には何の仕事もしてくれない5マナの置物というのは酷いが、そこから後続がやってくれば、味方の士気はうなぎ登り。何故ミラディン人たちにこのカードを分けてあげなかったのかと、遅きに失したことが悔やまれる。もう、このイニスト世界の人間どもは元気すぎるからこんなんいりませんやん。書いてあることは相当強いので、リミテッドならば凶悪カードなのは間違いない。でもまぁ、5マナで設置した後にちょろちょろとクリーチャーを水増しする展開はあまり考えられないので、構築だとちょっと厳しいか。これの後に窮地版「町民の結集」使うと突如6/6が5体立ちはだかったりするのは愉快だけど。あと「ゼンディカーの報復者(WWK)」で屋上屋を架すのもお勧め。わざわざ専用デッキ組もうとは思いにくいデザインだな。 Cathedral Sanctifier 大聖堂の聖別者 (W) C クリーチャー・人間、クレリック 1/1 〜が戦場に出たとき、あなたは3点のライフを得る。 なんで今回の白はやたらと無駄なライフを求めに行くのか。この優しさ、うっとうしさが本当に鬱陶しい方向だけに向かってくれれば、オデッセイ環境の白のように「ダルいけどそれだけだな」というので片付くんだけど、今回はこれに決定力もありそうなのが腹立たしい。で、このクリーチャーはそんな白のダルい方担当。単なる1/1だけど、おまけで3点。人間なので、各種起動トリガー、サポートにどうぞ。ちなみにこれに1マナ追加するとパワーと回復量が1アップした「孤独な宣教師(ROE)」になる。どう考えてもあっちの方が強いだろうが、エルドラージ覚醒と同じようなカードが収録されている時点で、今回の白の狙いは推して知るべしである。 Cloudshift (W) 雲隠れ C インスタント 対象の、あなたのコントロールするクリーチャー1体を追放する。その後、そのカードをあなたのコントロール下で戦場に戻す。 同じセットにいる「修復の天使」の能力だけをパッケージングしたお手軽インスタント。今回のセットはこの能力が「Flicker」としてフィーチャーされており、特に人間側(正義側)は187能力もサブテーマになっている。つまり、このスペルは本当に1枚でキーとなる存在なのである。除去を回避出来るカウンタースペルとして上々だし、一応不死クリーチャーと組み合わせてリセットしたりなんて使い方も。1マナインスタントの仕事としては充分過ぎる。これの枚数でデッキの仕上がりも全然違ってくるはずだ。 Commander’s Authority 指揮官の威厳 (4)(W) U エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) エンチャントされたクリーチャーは、「あなたのアップキープの開始時に、1/1で白の、人間・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す」を持つ。 今回ちょいちょい色んなところに与えられている、存在感のあるオーラ群の白バージョン。今セットの中では最も重たくて、それもそのはず、なんと能力は「スレイベンの破滅預言者」クラスだ。「自動で発生するならオーラじゃなくて普通のエンチャントでいいやん」というのが真っ先に出てくる感想だが、これはオーラにすることによって強すぎる効果に弱点を与えていると見るのが自然だろう。オーラだったら土台さえ殺せばエンチャントが割れなくても対処出来るので、可哀想な赤や黒が押し寄せる人間トークンに屈服しなくて済むような措置が執られているわけだ。書いてあることはアンコモンであることを考えても充分強力。5マナスタートなのでちょっと遅い気もするが、これ1枚を維持し続ければいつかは勝てるようになるわけで、なるべく耐久力の高い土台を見つけて張っておく価値はあるだろう。出てきたトークンが並み居る結魂クリーチャーと次々に関係を結んでいく様を見ていると、なんだか新手の婚活詐欺なんじゃねぇか、という気もしてくる。 Cursebreak 呪い破り (1)(W) C インスタント 対象のエンチャント1つを破壊する。あなたは2点のライフを得る。 キャッチコピーは「ネタ切れ」。よっぽどのことが無い限り「穏やかな捧げ物(TMP)」の下位互換でしかないという難点に加えて、「もうこの程度のバリエーションしか思いつかないんだろうなぁ」という哀愁が更なる虚無感を演出してくれる。「啓蒙」に1マナ足したら2ライフ、という風にも考えられるが、2ライフって1マナもかかるもんじゃない。まぁ、今回はコモンにこれしかエンチャント割る手段ないし、今回やたらエンチャントが多いから、使うのは確実ですけども。ちなみに余談だが、このイラストとフレーバーに登場してるシグルンさんって、ひょっとして「修道院の若者」なんじゃなかろうか。テイストが似ている。まぁ、明らかに取ってるポーズは「なーんちゃって!」だけど。 Defang 牙抜き (1)(W) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) エンチャントされたクリーチャーによって与えられる全てのダメージを軽減する。 張ったクリーチャーに関わるダメージを押さえ込むのは白の得意技で、最近なら「幽霊の憑依」があったし、その原型は「砂の皮膚(ONS)」なんかまで遡れるだろう。ただ、先輩方は与えるダメージと与えられるダメージを全て押さえ込んでいたのに対し、このカードが押さえ込むのは与えるダメージの方だけ。つまり、相手クリーチャーに張れば事実上無効化出来るようになるが、逆に味方に張って鉄壁のディフェンスを築く使い方は出来なくなっている。まぁ、普通に考えたら「平和な心」のように押さえ込む使い方が一般的なわけで、そうした「除去オーラ」としては充分な働きなわけだが、それだったら「平和の心」で良かったんじゃねぇか、という気もする。一応ティム系のシステムクリーチャーも押さえ込めるのは利点ではあるんだけどね。今回のセットはFlicker能力があるからオーラ系の除去は今ひとつ信用できないんだよね。ちなみに、フレーバーによると牙を抜かれた吸血鬼さんは「真夜中の決闘者」と対決する運命らしい。プロテクションもってるやん、いじめか。 Defy Death 死の超克 (3)(W)(W) U ソーサリー 対象の、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1つを戦場に戻す。それが天使であるなら、その上に+1/+1カウンターを2つ置く。 今回のリアニスペル。これも当然のごとく白に与えられ、さらに天使推しである。まぁ、リアニ呪文は黒と白の共有地帯なので特に問題はないけども。今更天使のステータスが1つや2つあがったところで驚きゃしませんて。白のリアニのベースは「蘇生(TSB)」なので、コストアップとメリット1つで帳尻は合うしね。でもなぁ、やっぱり白が強いよなぁ。また今回のセットは「強いクリーチャーの条件」である187能力を抱えた天使がわんさといるのがなぁ。せめて「187能力があるやつは釣れない」とか、それくらいの制限があっても良さそうなものだが……え? それでも呪禁のシガルダさんが7/7ですって? ご冗談を…… Devout Chaplain 敬虔な司祭 (2)(W) U クリーチャー・人間、クレリック 2/2 (T)、あなたがコントロールするアンタップ状態の人間を2体タップする:対象のアーティファクト1つかエンチャント1つを追放する。 「虚無魔道士の番人(RAV)」と非常のよく似た作りのクリーチャー。コストに使えるのが人間限定になった代わりに、1体少なくても済むようになり、さらに対象が追放されるというボーナスがついた。この「集団心理」カードは今回人間サイドに何枚か収録されているわけだが、このカードも「よってたかって人様の持ち物をぶちこわしにかかる群衆」というイメージが湧くので、白にあるまじき野蛮さが感じられる。これだから人間って奴は……。何度も繰り返し使えるユーティリティとして、リミテッドでは気楽に使えるカード。人間をそろえきるのは案外大変だったりするのだが、こいつ自身は3マナ2/2と能力無しでもそこそこだし、揃って割れればもうけもん程度の認識で相手のプレイングを躊躇わせることが出来れば充分だろう。メインから入れる対策カードをクリーチャーに限定することで、攻撃の手を休めることなく多方面に対策出来るのは良いことである。 Divine Deflection 神聖なる反撃 (X)(W) R インスタント このターン、次にあなたやあなたがコントロールするパーマネントに与えられるダメージをX点軽減する。これによってダメージが軽減されたなら、〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に、それに等しい値のダメージを与える。 白の得意技であるダメージ反転の新作。ダメージ反転は、単に軽減したり、単に与えたりするよりも強いのでレアに所属することが多い。そして当然バランス調整が難しく、ちょっと盛っちゃうだけであっという間に「輝く群れ(BOK)」になっちゃうし、かといって調整しすぎると「形勢逆転(DKS)」どまりになっちゃうのであまり面白くない。絶妙な押し引きが要求されるジャンルだ。今回もレアに分配されたわけだが、なんだか初心に返って分かりやすい効果にしてみた感じ。軽減先は問わずに、この手のスペルならたいてい書いてあった「発生源1つ」とかいう文言もなし。とにかく、一度に与えられるダメージは全て引き受け、まとめた上でよいしょと投げ返す。「地震」みたいな全体除去から自軍全体を守って相手にぶん投げられたら芸術点。そうでなくともクリーチャーが除去れたらアドバンテージゲットだぜ。リミテッドならあらゆるシチュエーションで無駄にならないマストゲットなトリックカードだ。これで送り先の対象を取らない、とかなら構築でも出番があったかもしれないんだけど、流石に無理だよなぁ。 Emancipation Angel 解放の天使 (1)(W)(W) U クリーチャー・天使 3/3 飛行 〜が戦場に出たとき、あなたのコントロールするパーマネント1つをオーナーの手札に戻す。 化け物じみた天使だらけの新たなイニスト世界において、アンコモンで手頃なサイズが出てくるとすげぇホッとします。いや、3マナ3/3の時点で既にかなり優秀なはずで、過去の比較対象なら「憑依の天使(APC)」みたいなとんでもねーデメリット持ちがいたわけで、この程度のデメリットで手軽に3/3フライヤーが手に入るのは大したもんだ。と、褒めようと思ったんだけど、性能から考えると「銀のドレイク(PLS)」とそんなに変わらないかもしれん。いや、戻せる範囲がパーマネント全部に広がったおかげで運用は相当楽になってるのは間違いないけどね。なにより、イラストがきれいだ。この世界の天使はかなりビジュアル面に気遣った連中が揃っており、「天罰の天使(TOR)」なんかのあんまり人目を気にしてない奴らとは一線を画すのだ。もう、毎ターンこいつを出し入れして「うはっ! 毎ターン天使がキャスト出来る!」とか楽しむのもアリだ。いや、すまん、無しだ。 Entreat the Angel 天使への願い (X)(X)(W)(W)(W) M ソーサリー 4/4で飛行を持つ、白の天使・クリーチャー・トークンをX体戦場に出す。 奇跡・(X)(W)(W) まだまだ続く、白の神話天使列伝。今回のテーマは「正義の命令(SCG)」の焼き直し。まぁ、ぶっちゃけあの呪文は天使を呼ぶ呪文っていうよりも「カード引きながらインスタントで兵士を並べる呪文」っていうイメージなので、関連性は薄い気もするが、見た目には完全にキャラが被っている。先輩は6マナで天使1体、こちらは5マナで天使1体。そこまで大きな違いではないだろう。では、その差であるサイクリングと奇跡はどっちが強いのか。汎用性で言ったらサイクリングが強い。最低3マナでカードが引けたわけだし、いつでも無駄にならないのはサイクリング。奇跡はタイミングが限られる効果なので、そこは仕方ない。ただ、その「限られたタイミング」が血反吐を吐くほどヤバいのがこの呪文。仮にリミテッドのゲーム中盤、5マナくらいのところにこれを引いたら、アップキープ後に気づいたら天使が3体並んでいる。意味が分からない。どうしようもない。まさに奇跡。いや、それは流石にラッキーパンチがひどすぎやしませんか? これが(X)(X)(W)でも下手したら使われるレベルだと思うんですがね。そんなにいっぱい天使を出しちゃったらありがたみがなくなりますよ。自重しましょうよ。ねぇ。マジで。やめて。 Farbog Explorer 遠沼の探検者 (2)(W) C クリーチャー・人間、スカウト 2/3 沼渡り 過去に白に収録された沼渡りクリーチャーは「湿地を縫う者(ZEN)」ただ1体のみ。つまり、こいつは史上2体目の沼渡りだ。そして、「湿地を縫う者」は2マナ2/1だったが、こいつは1マナ追加することでタフネスを2点アップさせることに成功した。目的が先鋭化していた先輩に比べて、丸い仕上がりになったのでメインからでも投入しやすい部分もあるだろう。ゾンビという種族をいじめ、沼があると見れば即渡りにかかる。今回は本当に徹底的な黒いじめが白のレゾンデートルとして確立しているようである。リミテッドのカラーバランスとか、一体どんなものになるのだろうか。 Goldnight Commander 黄金夜の指揮官 (3)(W) U クリーチャー・人間、クレリック、兵士 2/2 他のクリーチャー1体があなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。 大体、自軍全員を1だけパワーアップさせる効果は2マナ程度で発動する。現時点での評価軸は「栄光の突撃(M10)」だからだ。それにおまけがついた「暁天」なんかが拡張セットにいるのも分かりやすいだろう。そして、このクリーチャーはそんな2マナインスタントの効果を、四六時中味わうことが出来るという。タイミングはソーサリーになるだろうから使い勝手は違うが、仮に2マナの「恐怖」や「火葬」撃ち放題と考えたら目眩がするわけで、つまりこのクリーチャーは強い。あげく「町民の結集」やら「未練ある魂」やらで一気にクリーチャーを出すとエラい騒ぎ。リミテッドでもFlickerを使えば充分ゲームエンドを演出出来るはず。「黄金夜」ってつくクリーチャーはろくでなししかいないよ。 Goldnight Redeemer 黄金夜の救い手 (4)(W)(W) U クリーチャー・天使 4/4 飛行 〜が戦場に出たとき、あなたは、あなたのコントロールするクリーチャー1体につき2点のライフを得る。 鬱陶しいわッ! なんだよこいつ。もうさ、アヴァシンさんが率いている天使たちは本当にやる気満々で、レジェンドどもは見ただけで怖気ふるうようなとんでもない能力を携えて特攻してるわけ。そんな中でさ、何なのお前。いや、6マナ4/4とかはもうどうでもいいんだけど。ライフとかほしいの? なんで若干「砕けた天使」みたいになってるの? それとも「エメリアの光守り(WWK)」でもディスってんの? 一番ディスってるのは「寛大な麒麟(SOK)」なの? もう、なんなの。最低でも自分がいるから2点ゲイン、さらに仲間の数次第では2桁得点も夢じゃないダルダル天使。いや、仲間がいっぱいいる時点で優位になってるはずなんだから、ライフなんか回復してないでもっと前のめりな能力にしろよ、とは思うわけなんですけど。リミテッドで出されたら本当にウザいぞ。でも、デッキインする方も「なんか重くて嫌だな……」とか思っちゃうという謎。 Herald of War 戦争の伝令 (3)(W)(W) R クリーチャー・天使 3/3 飛行 〜が攻撃するたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。 あなたの唱える天使・呪文か人間・呪文のコストは、〜に置かれた+1/+1カウンター1つにつき(1)だけ少なくなる。 この世界における白贔屓の権化のような天使。これだけ様々なこわれ天使が出てくると5マナで3/3とかしょっぼ、と思われる部分もあるのだが、殴った時点で4/4なので基本構造はクリアしている。そして、殴ってこいつが肥大化するほどに次の天使が出てきやすくなり、どさくさに紛れて人間まで安くなるという。どういうことなのよ。種族テーマって闇の隆盛までで終わったと思ってたのに……。なんでこの期に及んで人間サポートなのよ。……まぁ、実際はこいつが殴って肥大化し始めた時点でゲームとしては割とどうしようもない局面になっているはずなので、多少そんなボーナスがあっても大差ないといえばそうかもしれないけども。カウンターをのせる方法については一切吟味していないので、たとえば「吠え群れの飢え」とかでカウンター3つのせると、いきなりアヴァシンさんが5マナで舞い降りてくるとかいう反則技もある。汚い、天使汚い。 Holy Justiciar 聖なる司法高官 (3)(W) U クリーチャー・人間、クレリック 2/1 (2)(W)(T):対象のクリーチャー1体をタップする。それがゾンビであるなら、それを追放する。 重いタッパー。いつの時代もタッパーは強力であり、正義であるのは間違いないが、流石にここまでデチューンされると悩ましい。4マナの時点でせめて「バリーノックの罠師(EVE)」クラスの活躍をしてほしいものなのだが、タフネス1と脆い上に、起動に3マナもかかる。これでは流石に恒常的な運用は見込めない。タッパーにしては珍しく、「いざというときに使えたらいいか」という程度のカードである。ただ、そこに書いてあるたった1つの文章が本当に胸くそ悪くて、何故かゾンビだけは徹底的に敵対する。3マナ起動でお手軽リムーブって、過去に存在したあらゆるシステムクリーチャーの中でもトップクラスの性能じゃないですか。かつて黒が隆盛したトーメント環境でも、ここまで露骨にヘイトしてきた記憶は無いぞ。白の人間どもは黒(と青)に何か恨みでもあるのか! ……あ、あるのか。 Leap of Faith 信じ抜く心 (2)(W) C インスタント 対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで飛行を得る。このターン、そのクリーチャーに与えられる全てのダメージを軽減する。 「不滅のオーラ(CHR)」と「ジャンプ(M10)」の合体スペル。コストも足しあわせだとすると納得出来るくらいのものだが、残念ながらこの効果を2つ足しあわせて堪能出来るタイミングというのはそこまで多くない。ジャンプ効果が使いたい場合ってのは、ほとんどが「敵の頭を飛び越えて殴りたい」という場合であり、その場合にはブロッカーがいないことになるので、プリベントする意味が無い(インスタント火力があるなら、このスペルに対応して飛んでくるだろうし)。そして、軽減の方で使うということは、火力が飛んできてるとか、クリーチャーと戦闘状態になっている場合なので、この場合には空を飛ぶ意味が無い。唯一意味があるのは、同じようなサイズのフライヤーを地上クリーチャーで止めに行く場合であるが、白は元々飛んでいる色なので、そうしたニーズはそこまで多くないだろう。となると、3マナというコストはちょっと重たい。まぁ、どちらの効果でも使えるスペルであり、クリーチャー防護手段としてはそれなりのものなので、リミテッドならば穴埋め程度に採用出来るだろうか。もしくは、緑あたりが白に触って使う場合はあるかもしれない。 Midnight Duelist 真夜中の決闘者 (W) C クリーチャー・人間、兵士 1/2 プロテクション(吸血鬼) 1マナ1/2、「聖所の猫」に、妙なプロテクションがついた。……まぁ、計算上は優秀なクリーチャーですよ。マナレシオが恐ろしく高いわけだし、その上おまけ能力まで! うん、……サイドボードから使う時もひょっとしたらあるかもしれないよね。 Midvast Protector ミッドヴァストの守護者 (3)(W) C クリーチャー・人間、ウィザード 2/3 〜が戦場に出たとき、対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まであなたの選んだ色1つに対するプロテクションを得る。 劇場版ギャバン並にバリアー!出来る達者なじじい。調べてみて驚いたのだが、ひょっとして、187能力で単体にプロテクションを与えるクリーチャーって、今までほとんどいない? 現時点で確認出来るのは「セトの虎(FUT)」だけで、しかもこいつはプロテクションをプレイヤーに与えるという変わり種。ひょっとしたら、この何の変哲もないコモンクリーチャーが歴史のスターターになっているのかもしれない。さておき、別に瞬速があるわけでもないので、このクリーチャーのプロテクションは基本的に攻撃用。相手の色のプロテクションをアタック前につけて特攻する、いわば「ニューロックの透術士」のようなアンブロッカブル付与に近い。そう考えると、まぁコモンレベルかな、というくらいのまとまり方。ただ、この世界の白はFlicker能力という大きな武器があり、普通なら防御に回るトリックであるはずのちらつき効果が、このクリーチャー1体で積極的に攻め手段として効果を持つようになってくる。この世界のちらつきパラダイスを体験したいなら、1枚くらいは押さえておきたいカードである。 Moonlight Geist 月明かりの霊 (2)(W) U クリーチャー・スピリット 2/1 飛行 (3)(W):このターン、〜が与える戦闘ダメージと、与えられる戦闘ダメージを全て軽減する。 どんな相手にも決して負けない(勝つこともないけど)、前向きだか後ろ向きだかよく分かんないスピリット。とにかく能力を起動すれば戦闘では無敵だが、まぁ、4マナかかる時点でなんか違う気もするし、そんなに死にたくなきゃ小細工を労せずにタフネスアップに努めろ、という気もするのだが、無いよりはあった方がいいのだから文句は言うまい。そもそも3マナ2/1フライヤーに文句を言う方がお門違いである。「声無き霊魂」って強いよねぇ。ちなみに、この辺の文章を書いている段階で、「あれ? 白って天使の印象が強いから強い強いと書いてたけど……他で見ると案外ショボい?」と思い始めているのだが。ちょっとでも隙を見せると白は調子に乗りそうなので、引き続き「白強い、黒弱い」のスタンスで執筆を続けていこうと思います。 Moorland Inquisitor ムーアランドの審問官 (1)(W) C クリーチャー・人間、兵士 2/2 (2)(W):〜はターン終了時まで先制攻撃を得る。 あ、普通だ。人間は普通なんだよ、この世界。ひょっとしたら普通どころか「先制攻撃くらい素で持っててもよくない? いちいち3マナって面倒くさすぎるじゃん」と思う向きもあるかもしれないが、流石に熊にそれは高望みしすぎだろう。イメージとしては現在大活躍中の「暗茂みの狼」の別バージョンみたいな感じで、序盤は何も考えずに殴り続けていれば、相手は「先制を付けられたら負ける」と思うのでどうせブロックしてこない。そういうカードである。もしブロックした場合も、した方が「まぁ、3マナ使わせたんだからいいや」と思うことでお互いに精神的な安寧が得られるかもしれない。そういう意味でも、優しい。いや、相手取ると意外と嫌なんだけど。 Nearheath Piligrim 近野の巡礼者 (1)(W) U クリーチャー・人間、クレリック 2/1 結魂 〜が他のクリーチャーと組になっている限り、その両方は絆魂を持つ。 絆魂結魂。日本語テキストで見ると絆魂と結魂は分かりにくすぎるよ。とりあえず、2マナ2/1絆魂だけでも割と優秀。そして、事前に出しておいたパートナーにより、相手のライフカウントを大きく狂わせることが出来るというのも立派なもの。現在も「勇壮の時」で結構稼がれた上で逃げ切られる、なんて展開はちょいちょいあるので、この人の場合は「ウィニーである」「とにかく数が増える」「ライフも増える」で素敵要素はそろい踏みだ。まぁ、今回結魂クリーチャーのせいなのかなんなのか、2マナ2/1がおっそろしく多い気がするけどな。それにしても、なんでこの人は近野なんかに巡礼しに行ったんだろう。あんなとこ、行っても4/1不死くらいしかいないだろうに。
どうみてもラス前、第11話。ここまで散々酷いこと(褒め言葉)やってきて、ここに来て急に普通のアニメだー。
突如発表された「最終作戦」は、ロマーニャ上空にあるネウロイ本拠地をネウロイ化した大和で特攻するというもの。そこにウィッチの助力は必要とせず、あくまで勝負を決めるのは最新技術と男の浪漫だ。「既に余力は残されていないから、やるとしたらこれしかない」とはミーナさんのお言葉。上層部がそこまで悲壮な決意で挑んでいるのかどうかは分かりませんが、自分たちがロマーニャ一円を守ってきたという自負がある501部隊はちょっとご不満。そして、そんな中で1人焦りを見せるのが、最後の最後でメインを持っていったもっさんであった。 既に引退の歳を迎えているはずの坂本少佐。彼女はシールドが張れないというビハインドをたぎる魔力とその発動技である烈風斬によって埋め合わせていたわけだが、魔剣烈風丸は急激な魔力吸引を行っており、これまでの連戦連闘で彼女の魔力も既に限界。皆を守る為に常に戦い続けることを旨としていた1人の軍人にも、引退という現実が突きつけられる。 最後の作戦において、501部隊の11人は、本意ではないかもしれない中でものびのびと空を駆ける。大和の護衛任務を十全にこなし、歴戦の名にふさわしい戦いを見せた。その甲斐あって、大和は無事に作戦行動を遂行。ネウロイ化に成功して敵本拠地を叩き、最後の一撃を見舞うところまで肉薄した。しかし、最後の最後で魔導エンジンが停止。あと一歩のところで作戦は失敗してしまう。 全てを諦めた大和クルーだったが、こんな結末は誰も望んでいない。戦い、勝利、そして仲間。全てを護るために、坂本少佐は捨て身の突撃を敢行した。 エロや馬鹿がてんこ盛りのこの作品も、一応ミリタリーバトルものであるということをなんとか思い出させてくれるラス前のクライマックス。最後に主役の座にあがったのは、坂本少佐その人である。 2話の時点で既に現役引退を臭わせていたわけだが、1クールの作戦行動をこなしてそろそろ限界。彼女のラストバトルが、ロマーニャ奪還戦という大舞台とリンクする。「失敗すれば部隊そのものが終わり」というウィッチーズの現状が「失敗すれば軍人生活が終わり」という少佐の人生にリンクし、「ここで働かなければ何も守れない」という大和のクルーが「もう守る為に戦うことが出来ない」という少佐の悲壮な覚悟ともリンクする。全ての環境が彼女の限界をあざ笑うかのように追い詰めていく。 猪突猛進のきらいがある坂本さん。今回はあまりに焦りがすぎて、ちょっと回りが見えなくなっているところがある。最後の特攻がその最たるものだが、自分1人の悲劇に思い悩むあまり、作戦行動もあまりうまく行っていない。もう戦力としてカウント出来ない状態であると自覚できるなら、軍人が取るべき行動は特攻ではなく身を引くこと。それが出来なかった時点で、彼女に同情の余地はない。その上で、芳佳が抱く感情は「これで坂本さんは戦わずにすむ」という同情以外の何物でもないもので、ここに来て坂本少佐というキャラクターがいささかみっともない立場に立たされてしまっている。悲劇としてのクライマックスを引き立てるためには仕方ないところだろうが、彼女の男気や司令官としての手腕に惹かれていた人間は、少々残念に思うことだろう。 他方、その脇でいい仕事をしているのは、中間管理職ながら理と情のコントロールが巧くできているミーナ中佐だ。意に沿わぬ上層部からの司令にもぐっと感情を抑え、部隊に伝達してきちんと意思の疎通、統一を果たすのは流石であるし、長年の付き合いで培ってきた坂本少佐との関係性も美しい。普通、こうした「個人の感情を殺して現実を見る役」というのは嫌われ者になってしまうものだが、彼女の場合は前提として回りのことを最優先に考える思慮深さがあるので、今回もいい場面が多かったような気がする。 そう、やっぱり心の通った百合は良いものだ。今回はこの2人以外にも、バトルシーンではお馴染みのコンビ芸が堪能できて、ウィッチーズの面々が遺憾なく持ち味を発揮しているのが最大の見どころだった。 まずは芳佳。彼女は盾魔道士(Shildmage)と呼ぶのが相応しいような防御のエキスパート。大和の防衛という今回の任務の中軸を果たし、特大シールドで完璧な防御を見せた。そんな彼女のパートナーは遠距離射撃の名手であるリーネ。レーザーを放つネウロイをピンポイントで打ち落とし、芳佳のバックアップに回っている。 愉快なタンデムを見せてくれるのはシャーリーとルッキーニ。今回の作戦は、ルッキーニの故郷であるロマーニャの存亡をかけた一大決戦。パートナーであるシャーリーは彼女を鼓舞し、ぐるぐる回転からの人間大砲という大技を披露。戦闘中も楽しそうでなによりです。ま、今回最大の見せ場は風呂場での幅跳びだった気もしますけど。 相変わらず一向にシールドを張る気がないエイラ。へろへろとネウロイの攻撃をかわし、誘導した先に待ち受けているのは、特大火力を用意したサーニャである。おとり誘導からの一撃大量破壊は、長年のコンビネーションの堅さを見せてくれる安心のクオリティだ。 忙しく空を駆け回るバルクホルンは、面倒臭そうなハルトマンを引きずり回してガンガン撃墜数を稼いでいく。流石のエースパイロットたち。「勲章が向こうから飛んでくると思えばいい」とは、いかにもお姉ちゃんらしいお言葉。 このように、ウィッチーズたちはそれぞれの特性を活かして、いかにも最終決戦らしい活躍を……って…………誰なんだろうね、ウィッチーズのメンバーを奇数にしちゃったのは。どこもかしこもコンビで描かれるから、1人余っちゃうんだよ……今回、特に活躍してなかったしね……頑張れ、誰か。 さて、何はともあれ、次回で今作もひとまず終わり。実は、1期で描かれていたネウロイとの心の交流みたいなものが全く描かれなかったのが驚きであった。ま、いくらでも続きが作れる設定だし、実際色んなメディアで「ストパン」の世界は広がっているらしいので、今回のミッションが終わっても、まだまだ3期とかがあると期待しましょう。次回予告では、芳佳がオープニングテーマの歌詞になぞらえたメッセージを送るという心憎いサービスを披露。単純だけど、こういうギミックがあると見続けてきた視聴者は何となく嬉しい。石田耀子の歌って、こうして読み上げるだけでもイメージが湧いて力がもらえる気がします(作詞は監督なんだけどね)。 そういえば、今回も司令部で命令を受けているシーンでは「尻で語る」カットがありました。もっさん、臀部に力を入れすぎだと思います。
どうしてこうなった(AA略)、第11話。本当に本当に、どうしてこうなった……
いよいよXデーも近付き、何としてもノストラダムスの鍵を探さなければいけない文明とマヤ。あらゆる可能性を考える彼らの前に現れたのは、中川美風。これまでずっと蓄積されてきた色仕掛けと餌付けが充分と判断したのか、美風はついにその正体を現すことに。彼女の正体は、黒魔術を武器とする「魔女」か「悪魔」と呼ばれる類のもの。松代の近隣住民をも巻き込み、神代マヤを「悪魔である」と断じて排斥しようとしている。その最終目的は、先代学長神代純一郎が残したオカルト学院、およびマヤを排除することで、長野の地に異世界の扉を開くこと。つまり、文明が探し求めていたノストラダムスの鍵を握っていたのは、他でもない美風その人だったのである。 しかし、彼女の悪意に対し、文明は抗することが出来ない。「マヤが来てから、彼女の回りでばかり超常現象が起こっている」というのは純然たる事実であり、文明から見たら、彼女が鍵である可能性も捨てきれない。マヤに向かって直接不安をぶちまけては見たものの、結果が出るのが怖くて携帯で撮影できないヘタレの文明。突然の彼の乱心に、マヤは激昂し、一度は袂を分かつ。 そんなマヤの下を訪れたのは、これまで執拗に彼女の足跡を辿っていた川島教頭。彼女の手により、マヤは「殺害」されてしまう。激しく後悔する文明だったが、そんな彼のところに、川島に連れられたマヤがあっという間に帰還した。彼女の死はあくまで敵を欺くためのカモフラージュ。先代学長の代から続く「忠臣」川島の「白魔術」によって生み出されたものだという。当然、そんなことはにわかに信じられない文明は、証拠に学長の手帳を見せろと迫る。引け目を感じていたマヤは素直に要求に応じるが、その一瞬の隙を突き、美風が手帳に込められた護符を処分。ついにマヤに手をかける突破口を開いた。正体を現し、圧倒的魔力で迫る美風に対し、川島も魔力を解き放ち、さながら魔術大決戦の様相。田舎の一市街を舞台にした世紀末のオカルト合戦は、よく分からないノリのままで最終決戦を迎える…… 改めて、どないやねん。美風が怪しい、みたいな話は再三再四出ていたことなので構わないし、「ノストラダムスの鍵」が世界の改変を望むものの明確な悪意であったことも別に構わないとは思うが、それがこうも直接的な方法で提示されるとは、まったく思ってもみなかった。これまでのあかりのエピソードや亜美のエピソードみたいな細やかな「オカルト風味」とのギャップがあまりに激しすぎて、楽しむとか評価する以前に、とにかく受容しにくくて仕方ない。 特に顕著なのは川島教頭の大変貌ぶりだろうか。不覚にも「彼女が味方側である」っていう可能性はこれっぽちも考えていなかったのでそこにもついていくのが大変だったのだが、これまでの陰から追従する姿勢ががらりと変わってしまったのは、こちらの予想を超えるとかいう以前に、訳が分からない。一応「美風が直接動き始めたため」という理由付けは出来るのだが、はたして川島側には美風が諸悪の根源で、彼女がどのように文明に働きかけているかを確認する手段はあったのだろうか(少なくとも、前回までの恋敵みたいな関係性には、白と黒の因縁の対決みたいな様子は感じられなかったのだが)。7月21日がXデーであることは何となく知っていたのかもしれないが、このタイミングで「マヤを殺す」という直接的な行動に出た理由が分からないのである。あとはまぁ、やっぱりキャラクターについていけないってのはあるよね……モスマン、グレイ、チュパカブラとかいう「オカルト」と、とんがり帽子の魔女さんはちょっと住む世界が違う気がするんだ…… とまぁ、とにかく前回までとのギャップにどうしようもなくなった今回だが、一番の不安は、「確かにこれならストーリーを締めることは出来るだろうが、はたしてこれが面白いのか」という部分。正直、整合性とかをかなぐり捨ててきた「強引かついい加減なまとめ方」になるのではないかという不安がぷんぷん漂っている。いや、別に回収すべき伏線や片付けるべき要因がそこまで多いわけではないのだが……これまで10話かけて積み重ねた「オカルト学園の良さ」みたいなものが締めのエピソードに活かされない気がするんだよね。それとも「この馬鹿馬鹿しさも全部含めて『オカルト学院』です!」という姿勢なのだろうか。うー、賛否は分かれるだろうなー。 一応、現時点で気になる部分をまとめておくと、今回片付いたようで片付いていないのが、これまでの美風の振る舞いである。「文明の母親に酷似する様々な要素」や「松代の過去の事実を体験したかのような言動」などは、どれもこれも「まぁ、黒魔術師だし」という説明で片が付くのかもしれないが、はたしてそれでいいのだろうか。 そしてもう1つのファクターとして、今回もちょろっと描かれた未来世界の人類の組織がある。文明を送り込んだ人類最後の希望。そのリーダー格の男が、どこかで見たことがあるヒゲを蓄えた親父なのだが……今回のマヤの「偽装された死」のことを考えれば、当然出てくるの疑問が1つ。「はたして神代純一郎は死んだのか?」。このあたりは最終回のクライマックスですよね。 なんやかやと不満はあるわけですが、顔芸などの持ち味は健在。一部業界ではご褒美以外の何物でもないマヤの罵倒シーンや、無意味に凝った変身シーンなど、画面で見せる矜持は今回も要所で確認出来ました。また、今回は更に美風の執拗なエロ描写が克明に描かれ、独自路線を貫くアニメーションとしての画面作りは充分楽しめています。みのりんは、単にエロ声優として起用されたのだな。アフレコ現場の大宙が羨ましいぜ。 |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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