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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  シャフト声優勢揃いで、準備万端の第4話。これこれ、このごった煮のノリ。

 Aパートは、まさかの先週からの引きで、ニノと2人で河口を目指すお話。ニノが何も知らないのはいいとして、リクの常識がぶっ飛んでいるのはいかがなものか。お前、ものすごい稼ぎを誇る御曹司じゃないのか。そんなんできちんと金儲けが出来ていたいのかと、懐疑的に見てしまいます。そして「距離感」のくだりで様々なアイディアを羅列するリクは、完全に箇条書きを列挙していく糸色望でした。誰か脇から「絶望した!」って言ってあげてください。

 正直この作品にラブロマンスやいい話は求めていないので、笹舟絡みのくだりなんかはどうでもいい気がするのだが、それでも4話目でデレ始めたニノさんは素直に可愛いと思えます。やっぱりこの2人の関係性は重要なものなのかね。

 そして、本領発揮はBパートから。シスターの指導の下で何をしていたのかさっぱり分からない河川敷の面々。そして、そこに現れた新たな住人、ステラ。「新房シャフト+金髪+幼女=」という等式は、もう誰でも分かる通りに、ようやく千和が登場。これまでリクの幼少期を担当するだけだったが、ここでようやく本役が出てきたわけだ。少なくとも「前巻までのあらすじ」だけを担当してた「絶望先生」よりは扱いがいい。そして、なんか久し振りな気がする純正ロリキャラの千和。ここんとこ新房作品でもひたぎさんやら由紀やら、珍しく女子高生役が多かったからな。全力ロリ風味からの広島弁へのスイッチは抜群の安定感。神谷兄ぃとの掛け合いは既に伝統芸の域。千和が生きていけるというだけで、シャフト作品には存在意義があります。

 さらに、追加の新キャラ、マリアも参戦。彼女を示す等式は残念ながら無いけれど、変幻自在と言えば沢城みゆきの代名詞。みゆきちにあそこまで罵倒されたら、大人しく光合成の練習でも始めてみようかという気になりますよ。役に入りきってアフレコしているみゆきちを眺めながら白いご飯を食べたい。いや、マジで。

 もう、これだけ幸せが集まってるんだから、細かいことはいいじゃない。

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○「四畳半神話大系」 5

 今期新番組最後の1枠にして、ノイタミナの送る面倒な刺客。さぁ、これはどう扱っていいものやら。色々と難しい作品でございます。

 まず、今期2本目の京都が舞台の作品。いや、別にけいおんは京都が舞台というわけではないが、とにかく狭い左京区内に2つものアニメ作品が集まるという、ちょっと奇妙な内輪ネタパーティーの様相を呈している。おかげでなかなかフラットに作品を見るのが困難である。また、ちょっと前に万城目学とセットで奇妙な潮流となった「京大生もの」の作品という属性もある。これらの作品群では「太陽の塔」しか読んでないのであまり突っ込んだことは言えないのだが、いわゆる「純文学」とはちょっとニュアンスが違う気がする、どこか歪んだ価値観が特徴的な作品群(いや、純文学も全然分からないが)。日常と非日常をギリギリのところで行き来する「ややファンタジー」がセールスポイントの1つだと思うのだが、問題は、それをファンタジーと受け取れない、つまりちょっとおかしな日常に首まで浸かった読者はそれをどう読めばいいのかという話である。正直、わからん。

 つまり、残念ながら普通の読者・視聴者としてこの作品を見るのが、個人的な事情で難しいのである。諦めて「うわぁ最近はバーベキューすら出来ない鴨川デルタ」とか「流石の加茂大橋もその高さで頭から落ちたら死ぬ」とか、そういう見方をするしかない作品になっている。……これって正しい楽しみ方なのかしら? うーむ……まぁ、世間的にはある程度受けてるみたいだから別にいいんだけど。「京大作家もの」ならこっちに触れておいた方がいい気がする。他意は無い。かもしれない。

 というわけで、原作の味は置いておくとして、今度はアニメとしてのテイストの問題。さぁ、これも一筋縄ではいかない。まず、勝手な想像なので論拠はないが、時節柄「化物語」をはじめとする新房シャフトとの比較というのは避けて通れない要素で、多くの視聴者もそういう見方をしてしまうだろう。京大出身の森見登美彦と立命出身の西尾維新の、京都学生作家対決である。そして、ディレクションをするのは希代の問題児、湯浅政明と、我等が新房昭之。この対比は現代アニメの極と極のぶつかり合いとも言える。

 今作と「化物語」は、原作が双方とも主人公の膨大な自分語りによって構成され、その台詞回しがいちいち胡散臭く、それが面白さの重要な要因である部分が共通している。そして、この「膨大なモノローグ」の処理の仕方は、2作品とも似たような画面構成になっている。このとき比較として面白いのは「刀語」を扱った元永慶太郎の演出で、こちらは「画面を動かさないで台詞を流す」という、ある意味まっとうな処理を施している。つまり、今作が「化物語」と似ているように見えるのは「原作が同じ方向性だから当然じゃない?」というのは的外れな意見である。台詞の情報量が多ければ多いほど、それを扱う手法は単純に選択肢が増えるだろう。その上で、湯浅監督は「表面上はシャフト技法と似たような画面」を構築した。具体的に類似点を見ると、なんと言っても切り替えの速さ(カット割りの多さ)と、前後のつながりを意図的に切り崩した観念的な画面の多様。色彩やキャラクターデザインを崩して、写実性を伴わない記号列による描画という選択である。確かに、一見すると無意味な記号の羅列であった「化物語」と似ていると感じるのは致し方ない部分だ。

 しかし、似ているとは言っても、よく見てみれば作品の制作理念は2作品でかなり異なっているというのも分かる。最大の相違点は、この作品で描かれたものは、あくまで「モノローグで語られた膨大な情報を切り崩したものである」という点だ。「私」が息もつかぬスピードで語りあげる情けない学生の私生活の一側面が、次々と画面に現れては消えていく。悪友の小津の非人道的な側面を表す画面では無数のステータスが彼の回りに表示されるし、数々のカップルを破談に追い込むシーンでは影絵のようなカップル同士がいがみ合うカットや、赤い糸を鎌で切り裂き突っ走る「私」の映像が映される。どれもこれもエキセントリックな画面に見えるが、あくまで「語り」の内容を画的にまとめたものであることに変わりはない。明石さんが蛾を掴んだシーンの「ギャッ!」と髪を逆立てる描写なんかも、あくまで日本語の常識の範疇にあるメタファーを表出させただけの話だ。

 しかし、「化物語」はそこが違った。あの作品は、極論すればモノローグと画面が「別な内容」だったのである。もしくは、極端まで抽象性を高め、会話の含意と心情の深い部分を高次に抽象化させ、「本当に分からない」部分にまで踏み込んだ画面設定が多かった。新聞記事に埋め尽くされたひたぎの自室、巨大なジャングルジムが全面に押し出された真宵編の公園、無数の標識が茫洋と警告を続ける路上など、そこにある含意は「語り」とは別の次元のものであった。そこが、今作と新房演出の最大の違いである。

 つまり、この作品はまだ分かりやすい。情報量が多く、それを一度咀嚼してから画面構成に還元しているために分かりにくいように見えるが、あくまで語りとの乖離はないので、冷静に見れば、案外分かりやすい進行になっているのだ。そういう意味では、吹っ切れた新房ものと、分かりやすい学園もの(?)の中継地点を模索する、湯浅監督独自のアニメの切り開き方として見ることも出来るだろう。少なくとも退屈する心配はないのだから、何も文句を付けるものではないし、新房作品との優劣を議論するようなものでもなさそうだ。現時点では、「どうとでもなる」ということと「原作のコンセプトが色々と面倒」という点を加味してこのくらいの評価で。

 追加で2点ほど。1つは、当然キャストの話。関西はこの作品の後に「荒川アンダーザブリッジ」なので、奇しくも真綾フィーバーな時間帯に。そしてメインの浅沼君。本当にお疲れ様です。きちんと成立してるので、今後も期待してます。そして、最近美味しいなぁ、と思えるのが小津役の吉野裕行。地声は三枚目なのでこういう役がハマるハマる。これでイケメン風もいけて腐女子人気も確保しているのだから素敵だ。替えの効かない役者である。

 蛇足その2は、エンディングアニメーションのこと。「四畳半」をテーマにしたイメージ映像だが、何とも言えないデザイン性がお気に入り。「間取り図」って、そそるものがあるよね。放送後に個々のクリエイターの情報が出るっていう企画もなかなか良いです。 

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 「けいおん!!」からは豊崎繋がりで第3話。この作品は多分毎週感想書くようなことはないんだろうけど、充分楽しんでますよ、っていうことと、あとブラックアスミスの登場記念で一応のエントリー。

 3話目まで見て一番の印象は、「やっぱ小林さんの背景は際立つなぁ」ということ。いかにも「良き日本のアニメ」みたいな空気がそこかしこに息づいていて、メイド萌えだの妹萌えだのと世も末な(というかすっかり形骸化した残念な)モチーフでも、ひとまとめにして飲み込んでしまうような不思議な魔力がある。もちろん他の作画スタッフも頑張って空気作りをこなしているということなんだろうが、学内や店内などの無機的な背景が多いにも関わらず、どこか包み込むような印象がこの作品の持つすっとぼけた味わいを深めているような気がします。

 で、中身の方は3話目ということで、いい感じにキャラも成立したくらいの段階。1話目からばりばり頑張っていた美咲と碓氷はもちろんのこと、3馬鹿トリオもなんだか妙な方向に固まり始めているし、萌えの花を乱舞させるメイド喫茶店長や妹ちゃん、親友二人などのキャラクターも、出番が多くないのにいいバランスで世界を造り、美咲を支えてくれている。やってることは美咲×碓氷の夫婦漫才なので既にマンネリ気味ではあるのだが、この世界ならば別に構わないか、という気にさせられる。

 そして、そんな空気の弛緩を許さないのが、今回覚醒したブラックアスミスである。アスミスは基本的に天然妹系キャラがほとんどなので、なかなかこういう台詞回しはお目にかかる機会がない。ラジオなら天然風味は欠片も無くなるが、残念ながらあちらは腹黒キャラではなくてヤサグレキャラだ。この違いは大きい。あぁ、せっかく買った「ほしふたつ」のCDがなかなか聞けない……

 まぁ、そんな中の人の話以外には特に語ることも無いんですけど。美咲がきちんと「狙った通りの」可愛いキャラになっているので不快感が無いのがこの作品の最大の売り。碓氷も首魁クラスの変態なのにイケメンだから許されるという、本当に駄目なキャラクターなのだが、不思議と様になっているのがむかつくやら助かるやら。岡本君も早口でのメイド大好き台詞ご苦労様です。

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  律ちゃんの、律ちゃんによる、律ちゃんのための第3話。(多分)史上初、ドラマーが主人公のアニメ30分。意外にも多くのメンバーの楽器に対する真摯な姿勢が伺えたエピソードですが、もうこのまんま田井中家の日常を描くアニメでもいいんじゃないでしょうか。

 このアニメはどうせシナリオ部分で特に語ることはなく、今回意外だったのは学内でのさわちゃんの評判の良さくらいのもの。普通の先生は、担任を持つと一気に仕事の量が増えるので確実にやつれるはずです。それを糧に輝けるということは、さわちゃんは本当に舞台の上で映えるアーチスト体質なのかも。ただ、普通の高校は進路関係で面倒が多い3年生にいきなり初担任の先生は任せないと思うけどね。

 というわけで、どうせ各キャラにもきゅもきゅすればいい作品なので、キャラクターについての雑感程度に。まずはちょっと主人公っぽい立ち位置の唯。今回はなんと、水槽にべったり張り付いて豚鼻を披露する唯から物語が始まるという、およそ「萌えアニメ」ではあってはならない展開。ただ、それでもOKなのが平沢さんのすごいところ。豚鼻が似合うっていうのは、果たして褒め言葉なのかどうか。その他、今回一番律に対して直接的に気を利かせようとしていたのは彼女。相変わらずピントはずれまくっているが、まぁ、悪い子じゃないのは間違いないんだ。でも、床で遊ぶならせめて夕食で使ってない食器を鳴らそうな、不衛生だし片付かないから。ラストのラスクかりかりシーンとか、特に示し合わせてもいないのに律ちゃんとのコンビネーションが抜群なのは謎です。

 楽器にスポットがあたったおかげか、ようやくキーボードという仕事にも注目がいって御機嫌なムギ。この子だけは未だによく分からんが……とにかく回りでぎゃあぎゃあやってるのが楽しいんだろうね。今回は律を中心にして唯との天然コンビネーションを発揮させたほか、最後に澪と「恥ずかしげもなく恥ずかしいことが出来るコンビ」としての実力も発揮。一応「ガールズバンドもの」という肩書きもあるので、オリジナル曲を作っていく過程が見られるというギミックはなかなか面白いですな。

 そんな世話のかかる面々を、確実に先輩目線で見守るのが梓。「先輩は私の目の届くところにいてください」って、普通はいえねぇ台詞だよなぁ。シメられても文句は言えない気がするのだが、それが通用する立ち位置にいるのが彼女のすごいところ。久し振りにギターを教わりたいお子さんが現れ、呆れながらも指導がちょっと嬉しそうなのは、彼女の人柄でしょうか。

 そして、律といえばやっぱり澪。今回は一番最初からことの顛末を見通していたのはやっぱり彼女。絶妙な距離感の息の合わせ方から、やっぱりこのコンビの関係性は仲のいい軽音部の中でも別格であることを感じさせてくれます。こんなに安心できる関係性は千佳と美羽以来ですよ。律もそんな澪のベースだけは不可侵領域として触らずに……って、(1)ベースは地味 (2)そもそも澪のベースってレフティだから律には使いにくい などの別な要因が考えられる気がしますが……まぁ、今回は大人しくいい話ってことにしておきましょう。ベースが大好き、というのはいい話ではあるんだけど、この子の場合はもうちょっと前向きになった方がいい気もしますな。

 そして、我等が部長、田井中律。面倒を訴えるトラブルメイカーっぷりはもちろんのこと、その行動力と、無茶をしながらも回りを不快にさせない人柄は、今回余すことなく発揮されている。部員が「単なるワガママ」にあそこまで真剣につきあってくれるのは普段の律の行いがあってこそだろうし、最終的にはみんな部長としての律の偉大さに気がついた模様。やっぱりドラムがメインの筋書きなら、普通はこうなるわな。女子中学生がドラムの練習するのって大変だったろうなー。

 急に文句を言い出す律、誤魔化す口笛がうまく吹けない律。他のクラスメイトとも一切変わらないテンションで接することが出来る律。デコのことを触れられたときだけちょっとテレてみせる律。今週も、隊員たちは元気に過ごせるだけのものをもらえました。自宅で興がのってスティックを振り回す律を見て、何故か知らないけど泣きそうになりました。自分でも、この作品がメンタル面のどのあたりを刺激してるのかがよく分かりませんが、やっぱり他人の幸せって、オーバーフローすると妙なところに響きます。

 来週は修学旅行。京都タワーやらなんやら……お前らチャリで30分くらいの距離やないか!!

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 絶望感がとどまることを知らない第4話。ヒーローは格好良く、しかも状況はより悪く。このハードな展開にゾクゾクせずにいられましょうか。

 スクラッグの集団を撃破することに成功したヒーローマンとジョーイ。教授と無事に合流し、彼の力で少しずつスクラッグの正体が明らかに……は、まだなってない。ゴキブリっぽいものが進化した姿だってことくらい、多分ばぁちゃんが見ても分かるわ。さらに教授の興味は謎の力を持つヒーローマンへと移る。なんとか彼のパワーの源を分析することが出来れば、世界を救えるかもしれないのだ。ただ、残念なことにヒーローマンは今のところジョーイの呼びかけにしか応えてくれない。そして、どうやらジョーイの勇気や熱意によってそのパワーを変化させていくようだ。教授は今後は明らかにラボの博士役を務めていくことになるはずだが、どこから智恵と資材を調達することになるんだろうか。申し訳ないが、現時点では単に駄目な大人。

 しかし、喜んだのもつかの間。スクラッグは母船で地上に根を張り、フェイズが「第3段階」へ移行。巨大な「タマ」による攻撃を開始する。……タマって。でかいタマって。時折ウニって。この侵略方法は新しいな……一応ローリーングタマをギリギリでよけるシーンなんかは古式ゆかしいインディージョーンズ風の画面になっていたので対策すべきタスクとしてはありがちな構図ではあるのだが、まさかインベーダーの侵略手段が大玉転がしとは。

 しかも、このタマったらドえらい強力。ワンパンチいれて止めようとしたヒーローマンは秒殺ぺしゃんこ。スーパーサイヤ人化してのパンチ連打にもビクともしない。教授のグッドかつ壊滅的なアイディアである「ホールインワン」作戦も奇跡のウニチェンジであっさりクリアし、最後のクライマックスでは巨大化ヒーローマンとがっぷり四つで互角の相撲を見せ、最終的にヒーローマンは止めること能わず、結局放置して暴虐の限りを許してしまっている。前回まで無敵を誇ったヒーローが4度挑戦しても太刀打ち出来ない兵器って! シンプルで一見するとアホみたいな攻撃だが、ヒーローマンが手を離した後も延々アレが転がり続けていくと考えると、海まで越えてものすごい被害が出るに違いない。ジョーイたちも公民館の住民を避難させて安心していたが、それだけで済む問題じゃない。

 そして極めつけは、「タマ量産」というあり得ない展開。「1体でも手間取ったのに(というか負けたのに)更に大量に出現」というシチュエーションの絶望感は、本当にたまらないものがあります。無理無理、量産型エヴァとかトラウマだっつうのに。さぁ、こんなどうしようもない状況、正義の味方たちはどこに突破口を見つけるんでしょうか。一応今回は「ヒーローマン巨大化」という斜め上の必殺技を見せてくれたわけだが、これが見事に空振りに終わっているというのが酷いところ。これ以上の技を見せられるのか? 大丈夫か、拳骨一つが武器の我等がヒーローマン!

 そして、もう1つの注目ポイントは、単身で敵母船に突入というアメリカンから見ても完全に勇気と無謀をはき違えている感のあるウィルとニック。ダークホースとして何かしてくれるのかと思ったら、潜入したその週にあっさり捕まりやがった。殺されないのは謎だが、あそこから何か一発逆転の手段があるんだろうか。まぁ、活躍してくれないと困るんだが……常識的に考えて、アーミーですら下っ端スクラッグに手も足も出なかったわけで、単なるガキ大将がどうにか出来る問題じゃないよなぁ。

 ハード過ぎる展開で子供のトラウマになりゃしないかと心配な作品ですが、順調に面白いです。今回コンテが安藤真裕だったのが嬉しいサプライズ。結構力が入ったスタッフになってるんだなぁ。 

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 栄口は頼りがいがありすぎる気がする第4話。泉も強いし巣山も打つし、西浦って本当に強いチームなのでは……

 今回も当然、原作にぴったり張り付いた形で進行するシナリオ。ただ、今回はこれまでに比べてちょっと脚本の詰め込み方がきつくて、早回しで見ているような印象の部分も見受けられたのは気になるところか。もちろん、だからといってすぐに質が下がっているというわけではないのだが。何しろタイさんと市原、三橋に花井と、割と濃くて面倒な連中の心情描写を休むことなく描き続けているわけで、どうしたってネーム部分が多くなるのは仕方ないところ。阿部の外道っぷりも克明に描かれているので、きっと腐女子はたまりませんね(?)。ここまでコロコロと主観視点が変わるのに破綻を来さないのは、それだけでも充分労作と言えるレベルである。

 高校野球の試合(しかも観客の少なく、内容的には地味な試合)を延々描き続けているので本来ならばものすごく盛り上がらない画面になるはずなのだが、主観視点の移動で常に最も盛り上がっている心情に画面がリンクするので飽きることがなく、ガンガン視点が移動するからこそ出来る無茶なアングルが要所要所でいいアクセントになっている。今回面白かったのは、ものすごくさりげない「一二塁間からの煽りでピッチャーを眺める」というファーストの守備位置を意識したアングル。この視点って、普通の野球アニメではなかなか出てこないと思います。

 また、クライマックスとも言えるタイさんのヘッドスライディングでは、まさかの「スライディングする選手の視点で迫り来る1塁ベースを描く」という構図を、実にダイナミックな動画で描写している。確かにこのシーンで最も盛り上がるのはタイさんの心情であろうし、それに肉薄できるカット割りが一番見どころにはなるだろうが……なかなか出来ないよ、こういう思い切った作画って。ほんと、あの手この手で画面に変化を付けて「野球をやっている感じ」を出そうとする手練手管には感心させられる。

 他にも大きく振り回してして体勢を崩す泉のスイングシーンとか、何も言わずにアウトコースを要求した阿部が遠景でもスッとミットを動かす描写とか、ものすごく細かい部分まできちんと「原作通り」に伝えようとする描き込みに信念が感じられる。号泣する大地の涙だけはやたらアニメチックになっていたのも面白かったし、ベンチで花井が落ち込んでる時もちゃんと音声でグラウンドの様子は伝わってくるしねぇ。やっぱりすげぇ原作だし、すげぇアニメだ。

 あぁ、花井……

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 「あぁ、今回はそっちの大塚さんか……」と微妙に納得してしまった第15話。森厳は出てこなかったけど代わりにヤクザもんの組長が頑張ってました。池袋はヤクザとかチンピラがいちいちキャラ立ってて面白いなぁ。「ゼロ何個だよ! あぁん?!」って、そんな丁寧な突っ込みいれるヤンキー見たことねぇよ。

 今回の主人公は、池袋最強というよく分からないカテゴリを探し求める事件記者、贄川。そう言えばかなり序盤で登場してたような気もするのだが、すっかりご無沙汰だったので完全に忘れていた。どうやらあの一件でちょっと取材は中止していたみたいだが、池袋も一段落し、新たな火種が燃え始めているということで、久方ぶりの登場となったようだ。

 彼が求めるのは、池袋最強、平和島静雄についての情報。一度こっぴどい目に合わされているので直接本人にインタビューが出来ず、何故かロシア寿司からスタートしてヤクザの事務所、臨也の事務所、そしてセルティへと、この街に蜘蛛の糸のごとく張り巡らされた情報と人間関係のネットワークを渡り歩いていく。視聴者からすると特に新しい情報が増えるわけではないのだが、こうして外部から来た視点で改めて池袋の人間関係を見せられることにより、様々な感情の機微を確認出来るようになっている。

 例えばサイモンの片言ニホンゴが怪しい、というのは既に周知のことだが(静雄との喧嘩シーンで流暢な日本語をしゃべっていたし、そもそもナレーションもやっている)、それを再び第3者の目から見せることで、サイモンの胡散臭さが久し振りに匂い立ってくる。そして臨也の語る静雄像。彼は「しずちゃんの情報なんて自分だけが知っているだけでいい」とねじれた愛情と苦手意識を久し振りに露わにしている。あれだけ裏で暗躍している臨也が自分の口からはっきりと「苦手だ」と言っているのだから、やはり静雄の持つポテンシャルは相当なものだ。

 そして個人的に大満足の、「静雄に対する憧れを語ってみせるセルティ」。いや、あんたの方がよっぽどミラクルなのだが……なんだか恋する乙女のように無駄にテンション高めで静雄についての情報を語る(打ち込む)セルティを見ていると、彼女が新羅以外に唯一心を許している静雄の人の良さがうかがい知れるというものだ。ついでにセルティが色々なトラウマを抱えまくっているのもなんか面白い。いや、あんたも物の怪だろうが。リトルグレイがなんぼのもんじゃい。

 そうした情報を集めてはみるものの、贄川の目的はいまいち充足しない。そして、突如襲い来る切り裂き魔の恐怖。妖刀罪歌は、アヌビス神のごとくあっさりと贄川を乗っ取ってしまった。

 さて、ここからがややこしい。今回、罪歌に支配された(と思われる)贄川は、ただ一心に園原を追う。彼女を追跡する理由は、前回の女子高生襲撃で目撃されたから? いや、でもそれなら現場で斬ってるよな。彼女を付け狙うのには、贄川の娘、春菜の一件も関わっている? 春菜を退学に追い込んでしまったのは園原にちょっかいを出す教師、那須島…… 果たして園原の襲撃は罪歌の意志? それとも贄川のねじれた願望? うーむ、現時点ではさっぱり分かりません。娘のことを思いながら凶行に走ってしまう贄川の姿が、哀れな力ちゃんボイスと相まって凄く切ないことだけは確かです。あと、ドタチンの「轢け」っていうのが無駄に格好良かった。

 他にも分からなかったのは、今回の学生3人組のやりとりが、前回と全く同じだったわけだが、アレって前回の回想? でも、「ルート3点」のやりとりのシーンで贄川が赤い眼で張り付いてたよね。既にこないだの時点ではりついてたってこと? どのタイミングで襲われて、どのタイミングで園原に照準を絞ったんだろう。……なんか分からないことが多いな。もう一回視聴しないと拾い切れてないのかも。我ながら察しが悪いものだとは思う。あのヒントだけで「よつばと」はわからねぇよ……

 さらに謎だったのは、園原に声をかけた警察官の存在。声が明らかにナニでしたし、「葛原さん」って呼ばれてたよね。でも、どう見てもあの葛原さんじゃないよね。……こち亀の本田状態? うーむ、変人しかいないのか、この街は。

 今回最大の萌えポイントは、殺したくてジタバタしながらバイクを揺する静雄ちゃんです。死ななくても殺せるのは大したもんだと思います。 

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  杉田無双の第3話。星のアクセントって「保志」と同じ「ほ↓し」じゃなくて本当に「ほ→し」なのね。なんか違和感あるわ。

 Aパート、星VSリク。シャフトとは思えない(失礼)ダイナミックな動画による、星の人生をかけたリクいじりである。リクはリクで面白い部分がある。特に「俺がモテなくて誰がモテるというのだ!」という台詞は、中の人のことを考えるとものすごく面白い。流石アジアナンバーワンやで。しかし、やはり今回の主人公は星だ。この荒川河川敷には(リクも含めて)人智を越えたおかしな連中ばかりが揃っているのだが、今回を見る限り、星はものすごく普通の、ちょっと思春期な青年である。それが余計な誤解で必死になってしまい、テンパっている様がものすごい勢いで描写されている。そしてそのテンパりを支えているのが、声優杉田智和というこれまた面倒な男なのだ。時たま「杉田はどれも声がおんなじで下手くそ」という意見を聞くのだが、こういうテンション芸を聞かされると、そんな誹謗中傷が単なるやっかみであることを痛感する。ある程度ディレクションの時点で杉田の好きにやらせている部分はあるだろうが、もう、なんか楽しすぎ。多分、やってる本人も楽しいんだろう。変態やらせたら天下一品だ。まぁ、神谷兄ぃも負けず劣らず、ってところだけど。番組ラジオを2人でやったらいいのに。

 Bパートは、一転してニノを中心とした叙情的とすら言えるお話。リクの空回りっぷりは相変わらずだが、なんだかんだでリクは案外察しが良くて人柄もいい気がしてくるから不思議だ。モノローグからスネオヘアーのエンディングに入られるとまんま「ハチクロ」なのだが、ハチクロと比べてもそれほど遜色ない青春ムードになっているのが凄い。全くそんな作品に見えないのに。そういえば、首相と飯を食う妄想のところで、ニノがちょっとだけ歌(さくらじゃない歌)を歌ってくれているのは、中の人を考えるとちょっとしたサービス感覚。

 そしてCパート。まぁ、意味が分かりませんけどね。シロさんの隣で採点してた女性が誰なのかが気になります。あと中村ボイスの最初の奴も。まだまだ知らない奴がたくさん住んでるんだなぁ。

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○「さらい屋五葉」 6

 ノイタミナ新作。ただ、関西限定なのか、何故か冒頭のロゴは「アニメわ〜く」という謎のもの。まぁ、放送してくれるなら何でもいいんだけど。とにかくフジテレビでは2作目となる、オノナツメ原作の作品である。

 1話目というと、どんな作品でも当然導入なので説明が多くなりがちなのだが、この作品はそうした焦りが特に見られず、ただひたすらに目指すべき空気の構築に全力を注いでいる。制作がマングローブということで、とにかく凄いのがその背景美術。オノナツメの独特の造形なのでキャラクターデザインはどう考えても「リアル」路線からはほど遠いのだが、背景に用いられている植物のディティールであるとか、ふとした足下の石くれ、雑草の描き込みなど、見事な「和風アニメ」が成立している。彩り豊かな木々、物語の中で重要な役割を果たす(かもしれない)楓の葉の揺れる様などが実に細やかで力が入っているのに、これが主張をしすぎずにあくまで背景として世界を作ることに貢献しているのもすごいところ。時代劇でここまで「生きた」画面構築は、ちょっと方向性が違うが「大江戸ロケット」や「妖奇士」以来だ。ただ画面をボーッと見てるだけでも満足出来る仕上がり。

 そんなのどかな中にもほどよい活気を感じる世界の中で、これまた急がず、焦らず、キャラクター達が動いていく。主人公政之助のとぼけたキャラクターも良い味を出しているし、なんと言っても弥一が格好いい。目のデザインなんかは一歩間違うとクリーチャーなのだが、非現実とのギリギリのところで成立しているデザインと、飄々とした人間性を垣間見せる細かい所作など、実に見事な造形。こういう導入のキャラクター紹介は見ていて押しつけがましくないので気持ちが良いです。

 そして、そうしたキャラクターに命を吹き込むのは、浪川大輔、櫻井孝宏というベテラン2人。特に櫻井の弥一は本当に色っぽくて、悪党面を見せた時なんかは分かっちゃいるのにドキリとさせられる。純正イケメンボイスってのは本当だよなぁ。もちろん、僕らの浪川のどこまで行ってもヘタレ臭の抜けない息の抜き方もたまりません。政之助は、そこまで浪川浪川しくないが(よくわからん日本語だが)、今後じっくりと心情を追っていきたい、等身大のキャラクターだ。

 今作の監督は、なんか久し振りに名前を見た気がする、望月智充。そつのない仕上がりで、見せ方としてはうまい部類。あまり押しの強い造りではないが、それだけにさりげないカット割りが心憎い。「猫に小判」なんて細かいネタが微妙なおかしさを誘う。また、オープニングのデザイン性の高さが強烈なファーストインプレッションにもなった。ほんと、きれいな世界ですよ。

 ただダラダラと見てもきれいだし、じっくりと腰を据えて見られる作品にもなりそう。ノイタミナはほとんどハズレがないのは、本当にありがたい限りである。 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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