最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
やっぱりあのエンディングはエンディングじゃなくてオープニングだったのかと再認識させてくれる最終話。ホントになんの違和感もなくオープニングでしたな。結構気に入ってるんだけどね。 さて、まとまったかまとまってないかと聞かれれば、そりゃぁまとまっていた最終回です。作中でやったことと言えば暁と美刃のシートン動物記みたいなケダモノ大決戦だけなのだが、一応の幕引きのためのラストバトルとしては無難な展開。これでもっと作画面で本気を出してくれていれば、それなりに満足行く締めになったんだろうけど……どうも、シャフトスケジュールの被害を一番受けたのがこの作品みたいなんだよね。バトルっつってもスローとズーム多様でもっさりしたシーンが多かったし、動きのあるシーンもはっきりと動きを描かずに光線で誤魔化してしまったりとか、「何か盛り上がってるんで察してください」みたいな画面が散見される。1枚絵についてもぐにゃっと安定しない代物が多く、せっかくの最終回なのに余計な部分にばかり気を取られて実に勿体ない。料理法は悪くないんだから、もう少し素材時点での吟味をして欲しかったもんである。 シナリオ面については、「もう一人のミナ」の存在を暴き出し、その先兵である美刃を倒したことで終わったわけだが、流石に三士族がミナに平伏するシーンは早足過ぎるし、説得力に乏しい。三士族は登場時から小物臭が漂っていたとはいえ、あそこまで簡単に膝を屈してしまっては、ここ2話の間のミナの恥辱や暁の苦労も報われない気がしてしまう。日光当てたらもう駄目ですってのは構わないのだが、それだけ強力な脅迫手段を持ってるなら2話前から交渉材料としてちらつかせても良かっただろうに。結局、三士族の連中は何がしたかったんだかね。 また、今回儚く散った美刃についても、その感情が追い切れない部分がある。「自分の姫」への忠誠と、暁への愛情という相反する感情に揺れている部分が表現したかったのだろうが、今回は話の都合上、後者をすっぱりと諦めて1人の「迷い無い敵キャラ」として描かれている。もちろん暁に対する愛情は感じられるのだが、前回まで散々引っ張っていたその感情がホンモノだとしたら、薬飲ませてはめるのはおかしいし、前回他の連中を横から殺してまで暁を助けた意味が分からない。「愛してもいるので本気で殺し合いましょう」という倒錯した感情があるのだとしたら、もう少しそうしたクレイジーな部分を押し出す描写が必要だったろう。今回の話数を見る限りでは、単なる一貫しないキャラクターというだけになってしまっている。虎娘ってのはなかなか貴重なキャラなのに……色気の欠片も無かったなぁ。この作品でエロが無かったらなぁ。 とまぁ、なんだか釈然としない部分の多い展開だったのだが、ラストにテーマソングが流れてからのエピローグ部分は何とも印象深い。玉座を下り、「女王」から「ミナ」へ戻って駆け出すシーンの切実な感じは良く出ていたし、二人で花と蝶を見ながら約束を交わすシーンも、「蝶が一頭のところに風が吹いて花が舞う」→「画面がパンアップし、それを二頭に増えた蝶が追う」というカット割りが、「本来相容れないはずの蝶と花」という前回までのモチーフを解題した上で、二人の固い絆をきちんと伝達する見事な仕上がりになっている。それを見てほほえむ由紀の扱いは相変わらず可哀想過ぎる気もするが、本人は満足げなので良しとしますか。 サブタイトルが番組タイトルと同じ、というのはありがちだけど今回の演出意図ともかみ合った悪くないまとめ方。色々と問題は孕みつつも、まぁ、及第点のエンディングでしたわ。 「バカとテストと召喚獣」 5→6 予想していた方向とは多少ずれてしまったが、ジワジワ面白くなっていった作品。大沼心とSILVER LINKという組み合わせが、今後もこのレベルのクオリティを発揮してくれるならば、シャフトにこだわらずともいい物が見られるようになるのかもしれない。 1話を見た時点での最大の不満は、「世界設定の意味がねぇよ」という部分だった。文月学園独特の「試験召喚戦争」のシステムが理解出来ず、「それって結局テストの点数で争ってるだけじゃね?」とか、「お前等は何がやりたくてこの学校に入ってきたんだよ」とか、「魔法みたいなシステムが現実になってるファンタジー世界なのに、それ以外のシーンでは一切触れないのかよ」とか。ファンタジー設定のおかしさ、適当さなんてものは「禁書目録」シリーズみたいなラノベにはありがちなウィークポイントで、気にしないようにすれば無視しても構わない部分なのだが、流石に最も大切な部分であろう「試召戦争」の存在意義が分からず、1話の時点ではあまり画面にも求心力が無かったことは納得出来なかった。 結局、この「試召戦争の存在意義」という面については、最後まで分からずじまいであった。最後のAクラスとの大戦争も、なんか雄二がうまいことやって接戦に持ち込んだような雰囲気になっているものの、召喚獣を扱うスキルっていうのがどの程度の因子になっているのかも全然分からないし、追試や補充試験といったシステムがどういう働きをするのかも分からない。そして雄二が油断して負けたあのシーンも、結局「油断する」ってなんやねん、というレベルで分からない(単に殴り合ったら点数が高い方が勝つシステムではないのか?)。どうひいき目に見ても試召戦争によるバトル描写やドタバタがメインの作品なのは間違いないのだから、その根本的な意味が分からなければ没入することなど出来ないだろう。と。 ただ、結果だけを見ると、案外そうでもなかった。戦争シーンがメインになるとところどころ引っかかる部分があるのは事実なのだが、F組の人間が何となくうまいこと役割分担しながら「作戦を練っている」雰囲気は伝わってくるし、そうした「雰囲気だけ凄く策士っぽいことをしてます」というのもギャグの一環として受け入れてしまえば、なんとも緩いFクラスの空気に馴染んでいるともいえる。また、気付けばあまりに阿漕な作りのキャラクターも、バカを全面に押し出した数々のエピソードの中できちんと確立している。当初はなんでそこまで持ち上げられているのか全然分からなかった秀吉も、しつこく「秀吉可愛い」「秀吉最高!」と言われ続けると、明久たちのノリに巻き込まれる形で「理屈は分からないけどOK!」ってな感じになる。瑞希と美波というダブルヒロインはバカでありつつもどんどん愛着が湧くし、ムッツリーニ、翔子たちも、ひたすらたった1つの属性だけを押し出し続けていたおかげで、気付けばその勢いにはめられてしまっていた。本当に力業だとは思うのだが、こうした「細かいことを犠牲にしてでも曲げないキャラ描写」というのは、やっぱり強い。 シナリオラインについても、12話が終わった時点では「それなりにきれいにまとまったんだからここで終わらせておけばいいのに……」と思ったのだが、13話は事前に準備しておいた翔子と雄二の伏線がきれいに決まっており、これはこれでかけがえのないエンディングになっている。「バカ」という言葉は本来悪口であり、あまりメインテーマとして扱うのにふさわしいタームではないのだが、この作品は憚ることなく「バカ」「バカ」と連発して他のギャグと同一のレベルにまで持っていくことで後ろ暗い部分を消していて(また、明久が本当にバカなので言われることも気にならないので)、エンディングの全員集合シーン(オープニングカットを使った疑似バンクが格好いい)で奇妙な暖かみをもったシンボルとしての意味合いを確立させている。実に如才ない。原作がどういう構成になっているかは知らないが、多分原作者の構成力はなかなかのものなのではなかろうか。 もちろん、そうした「うまい」作りを1作品として成立させたのは、画の品質を下げることなく、コミカルな画面構成とテンポの良い演出を実現させたスタッフの力。試召戦争で召喚獣が絡む画面でのデフォルメキャラとの並行描写は「ぱにぽにだっしゅ」以来のシャフトスタイルの亜流がきっちりはまっている。作画面についても崩れることがほとんどなく、本当に安心して毎話見ることが出来ました。そして、当然中の人。ダチャーンとミズハスのコンビはほんとに最高です。鈴木達央、加藤英美里、宮田幸季、磯村和美などの回りを固める面子も良い味を出してます。個人的に一番好きなのは、ぼそぼそと回りから取り囲むような津田健さんのナレーションなんですけどね。そして、この作品には個人的にもう1つサブタイトルを付けたあげたい。「下野紘の正しい使い方」と。 ○「SDガンダム三国伝」 5 土曜の朝、しかも「ケロロ軍曹」と分け合っての15分枠ということで、「流石にスルーしてもいい番組なのかな……」とは思いつつも、一応の視聴。タイトルから「SDガンダムが」「三国志をやる話」だろうということは勿論分かるわけだが、本当にそのまんま過ぎて妙におかしかった。 「劉備ガンダム」は分かる。「公孫瓚ガンダム」も、まぁいいだろう。襲いかかる黄巾族が旧ザクで、どう見ても緑色なのもおかしいが分かる範囲。襲われる農民達が全員ジムだったので、「あぁ、やっぱり主要味方キャラがガンダムで、敵はザクなんだな」と、その程度のキャラ描写だろうと思ったわけだ。が、その次に出てきたのが「盧植ジムキャノン」だったのが何かツボった。「え? そのレベルで機体差があるの? 人類が全部ガンダムとザクの2択とかじゃねぇの」と。農民にキャノン付けたら儒学者になるのかと思うと、じっくり考えるとやたら面白い。気になってwikiで確認したら、司馬懿サザビーだの呂蒙ディジェだのといったあり得ない名前がずらりと並んでいて、「あぁ……これ企画考えた人はめちゃめちゃ楽しかったんだろうなぁ」と。張角3兄弟(張宝、張梁)がパラスアテネ、ボリノークサマーン、メッサーラってのがまた…… 最初は劉備が「単なる漠然としたガンダム的なもの」だと思ってたら、きちんとファーストを再現しているらしい。そして曹操がダブルエックス、孫権がGP03。すげぇ覇権争いだな。XとかWはほとんど知らないから分からない名前も多いんだけど、色々と倒錯した妙なパロディとして、案外楽しく見られてしまうんじゃないか疑惑が浮上中だ。どうしたもんか。 でもさ、今回劉備が志を抱くところまでの15分だったんだけど、最後までやろうとしたら何話かかるんだろうね…… Leaf Arrow 葉の矢 (G) C インスタント 〜は対象の飛行を持つクリーチャーに3点のダメージを与える。 緑名物の飛行嫌いカードの新作だが、シンプルなデザインなのに意外に前例がない。一番近いのは、対象の飛行クリーチャーを破壊する「翼わな(8ED)」あたりだろうが、こうした先輩は基本的にソーサリー。インスタントで単体にダメージというスペルは、やはり緑の色特性に合わないためか、これまで見なかったデザインである。1マナインスタントと軽量なので、例えば相手がフライヤーに族霊鎧をプレイしようとしたところを狙い撃ったり、増強やバウンスによる回避など、相手のアクションに対応出来るのが強み。緑の濃いデッキなら弱点をフォローするためにもキープしておきたいカードだ。どこからどう見ても「稲妻」の下位互換ではあるのだが、それでも緑にとっては新たな歴史だ。 Living Destiny 生命の運命 (3)(G) C インスタント 〜を唱えるための追加コストとして、手札からクリーチャー・カードを1枚公開する。 あなたは、その公開したカードの点数で見たマナ・コストに等しい値のライフを得る。 日本語名がものすごく適当なカードで、ジャンド3色に与えられた「手札ちら見せ」シリーズの緑だが、確実にハズレくじ。だって緑ってばライフゲイン。黒ならこれより軽いコストでクリーチャーを1体除去し、赤は相手にのみ虐殺の嵐を巻き起こす。なのに緑ってばライフゲイン。「エムラクール」を見せて15点ゲイン。せめて「魂の力」のサイクルを倣って+1/+1カウンターでものせてくれりゃよかったのにね。どれだけ嘆いてみても、やっぱり緑ってばライフゲイン。「フェリダーの君主」とよろしくやろう。 Might of the Masses 大群の力 (G) C インスタント 対象のクリーチャー1体は、あなたのコントロールするクリーチャー1体につき+1/+1の修正を受ける。 「数の力(TSP)」に少し似た、緑の集団暴力カード。どこかで見た効果なのに前例が見つからないと思ったら、ひょっとしたら「殉教の鐘(CHK)」かもしれない。落とし子トークンが並ぶことを前提としたなかなかユニークな増強スペルで、コストが最小で、対象のクリーチャーがいるので少なくとも1点は増える。この環境ならば「巨大化」を上回るのはそれほど難しくないだろう。落とし子を溜めるだけ溜め、相手に「デカブツはいつ出てくるんだ?」と身構えさせて突然大ダメージをたたき込むことが出来るため、今後は緑相手には常に警戒が必要。感覚としては現在の「原初の怒声」に近いかもしれない。コモン増強枠は、なかなか良い選択肢となりましたな。 Momentous Fall 重大な落下 (2)(G)(G) R インスタント 〜を唱えるための追加コストとして、クリーチャーを1体生け贄に捧げる。 生け贄に捧げたクリーチャーのパワーに等しい枚数のカードを引き、あなたはそのクリーチャーのタフネスに等しい値のライフを得る。 青の陰に隠れてはいるが、緑も「調和(PLC)」というカードを地力で作り出すことが出来るほどのドロー名人である。他にも「よりよい品物(9ED)」や「繁殖力(8ED)」など、案外構築レベルで活躍出来る名作が多かったりするのだ。で、ここ最近登場した緑のドローカードといえば「魂の尊厳」なのだが、あれはどちらかというと失敗の部類。「よりよい品物」同様に緑の特権であるクリーチャーのパワーを参照するところまでは良かったのだが、除去で対応されるとフィズるという頭の固さと、5マナというコストが最後までネックとなってしまった。そこで、いっそ除去られることを前提にしたらどうなるか、というのがこのカードのチャレンジだ。世の中には歴代マリオに負けないくらい大量の死に瀕したクリーチャーが存在しており、「終止」で狙われたところをこのスペルでフォローしてやれば、事実上のアドバンテージはかなりの量になる。「長毛のソクター」なら出した次のターンに除去られそうになっても5枚の手札と4点のライフになり、「流刑への道」で狙われて墓地に行きそびれそうな「トリナクス」でも、さっとかわして手札3枚、ライフ3点、そしてトークン3つ。除去が溢れている現在だからこそ、そのお約束を逆手に取ったこのカードには大きな可能性がある。テンポを重視して押していくデッキでは除去のために4マナを構えるのはいささか鈍重ではあるが、少しコントロールに寄せ気味にしておけば、「聖遺の騎士」があり得ない枚数のカードに化けたりするわけだ。「魂の尊厳」のリベンジは、きっとどこかで結実する。 Mul Daya Channelers ムル・ダヤの媒介者 (1)(G)(G) R クリーチャー・エルフ、ドルイド、シャーマン 2/2 あなたはライブラリのトップを公開したままプレイする。 あなたのライブラリのトップがクリーチャー・カードである限り、〜は+3/+3の修正を受ける。 あなたのライブラリのトップが土地・カードである限り、〜は「(T):あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナを2点加える」を持つ。 ムルダヤはライブラリトップを覗く連中の総称だったのか。現在ジェイスなんかと組んで世界中でやりたい放題しているクリーチャー、「ムル・ダヤの巫女」の後継機である。今回はライブラリから直接アドバンテージを稼ぐ術こそ持ち合わせてはいないが、トップのカード次第で武闘派と頭脳派を使い分ける器用さが売り。3マナ5/5で突っ込めるスペックは大したものだし、好きな色マナ2マナという加速もなかなか豪儀。決して無駄になる能力ではない。そして、「巫女」の方は土地以外がめくれるとちょっとがっかりする部分があったわけだが、こいつならばライブラリの7割は有効利用してくれるのでショックが少ないのも売りだ。除去が飛んできたときにフェッチなどを使ってシャッフルすれば、急におおきくなって生き残れたりするかもしれない。とはいえ、やはり「巫女」の最大の魅力は無尽蔵のアドバンテージ構造にあった。こいつの場合は無難な能力2つなので、結局軸がぶれてメインで使いにくいのが難点。どうしてもライブラリトップが見たいデッキ以外では、使いにくいカードである。ま、「巫女」と組んで悪さするのが良いと思うよ。「ハリマーの深み」はどんどん価値が上がっていくなぁ。 Naturalize 帰化 (1)(G) C (M10などから再録) インスタント 対象のエンチャント1つかアーティファクト1つを破壊する。 考えるのが面倒だったんでしょうね。そりゃま、「反復」や「防衛」絡みじゃバリエーション作りにくいしな。「解呪(TSB)」もしょっちゅう色んなとこで再録されてました。いいじゃない。強いんだもの。 みつを。 Nema Siltlurker ネーマの沈泥潜み (4)(G) C クリーチャー・ トカゲ 3/5 超バニラ。「鉄の根の樹人族(5ED)」の種族変更再版である。過去に3/5というステータスを持つクリーチャーは6体いるが、なんとそのうち5体がツリーフォーク。残り一体は「毒吐き蜘蛛(8ED)」で、このクリーチャーはそれに続く2体目の「ツリーフォーク以外の3/5」である。だからどうしたと言われても、どうしようもない。何故同じコストで5/3トランプラーがコモンにいる世界にこいつを生み出したのかを小一時間。 Nest Invader 巣の侵略者 (1)(G) C クリーチャー・エルドラージ、ドローン 2/2 〜が戦場に出たとき、【落とし子トークン】を1体戦場に出す。 最軽量ドローン。熊ボディな上に次のターンに4マナにステップアップ出来るスペックは端整な仕上がりで、次に「コジレックの捕食者」をプレイすればドローンのみで4ターン目に6マナだ。……あれ、あんまりのびてない? ゴールが遠いからこの手の軽めのカードのセールスポイントが霞んでしまうんだよなぁ。でも、普通に考えたら2マナで熊+トークン1体って、普通に良スペックだよな。どんな大きな生き物でも、まずはここから始めてみよう。 Ondu Giant オンドゥの巨人 (3)(G) C クリーチャー・巨人、ドルイド 2/4 〜が戦場に出たとき、あなたのライブラリから基本土地・カードを1枚探し、それをタップ状態で場に出す。その後、あなたのライブラリを切り直す。 「彼方地のエルフ(SHM)」が1マナ重たくなった代わりに、急激なビルドアップに成功した。3マナ1/1が4マナ2/4になったのだから、これほど劇的な進化も珍しい。ただ、この手のカードの場合は、普通「どれだけサイズが上がろうとマナ出す目的のカードが3マナと4マナじゃ雲泥の差なんだよ」と言われてしまうわけだが、この環境では4マナなんてまだまだ発展途上のマナ域。ゴールははるか地平線の先だ。そう考えるならば、この進化はこれまでの環境よりも好意的に受け入れやすくなっているのは間違いなかろう。1回使い切りで不安定なドローンなんかより、緑は堅実に植林作業で土地を広げていく。この、富める者の余裕を、他の色に見せつけてやろうではないか。 Overgrown Battlement 草茂る胸壁 (1)(G) C クリーチャー・壁 0/4 防衛 (T):あなたがコントロールする防衛を持つクリーチャー1体につき、あなたのマナ・プールに(G)を加える。 「ぶどう棚(8ED)」の完全上位互換クリーチャー。「ぶどう棚」自体が構築レベルでも充分通用するカードだったというのに、さらにその上を行く性能のカードがコモンで手に入るというのは驚きだ。個人的に「ぶどう棚」はかなり好きなカードだったので(あと「木彫りの女人像(RAV)」もかなり好き)、こいつにも当然期待がかかる。2ターン目に登場する0/4壁は地上をがっちり押さえるナイスブロッカーで、現環境を考えても上陸1回分の「板金鎧の土百足」を止めることが出来る上、更にマナ加速もするので序盤にプレイするカードとして最適。さらに、防衛持ちの数を参照してくれるので、こいつが2体並ぶと合計4マナで出ることになり、すでに「カルニのハイドラ」にリーチ。この加速は結構凄い。守り、育み、そして勝つ。緑の本懐ですよね。 Pelekka Wurm ペラッカのワーム (4)(G)(G)(G) U クリーチャー・ワーム 7/7 トランプル 〜が戦場に出たとき、あなたは7点のライフを得る。 〜が戦場から墓地に置かれたとき、カードを1枚引く。 カードのインフレっぷりが分かりやすいのは、やはり特大クリーチャー部門。史上最強クリーチャー「甲鱗のワーム(9ED)」に始まり、「超大なベイロス」が生まれ、そしてここに。トリプルシンボルなので純粋な上位互換とは言えないが、7マナの時点でダブルだろうがトリプルだろうが大した問題ではないだろう。7/7トランプルという実に適当なステータス設定に、「真面目な身代わり(MRD)」でも取り憑いたかのような、出て良し死んで良しの親切設計。緑のクリーチャーは単純馬鹿というのがお約束ではあるのだが、ここまで気を遣ってもらったら、流石に使わないと失礼かな、という気になってしまうだろう。実際、リミテッドで対処法が無い場合には結構なフィニッシャーである。まぁ、世界観を考えると、「こんなでかくて絶望的な能力のワームも、エルドラージの前ではゴミなんだけどね」という序列の表示アイテムになっている気もするけど。最新流行はやっぱり、落とし子でマナ加速してワーム、これだね。敢えて有色パーマネントをプレイ、これが通のやり方。素人にはお勧めできない。まぁ、ド素人は、無色エルドラージで満足しなさいってこった。 Prey’s Vengeance 餌食の復讐 (G) U インスタント 対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。 反復 このセットの基本ジャイグロ。1マナインスタントで+2というごく普通の修正値に、新たなキーワード能力を1つ追加したシンプルなスタイルだが、この反復はなかなか強力だ。1マナの使い切りスペルが、次のターンのアタックにもちょっとした色を付けてくれるというのは悪い相談ではないだろう。まぁ、フラッシュバックの利便性に敵うものではないのだが、この手の巨大化スペルのフラッシュバックは「狩りの興奮(TSP)」に「森の力(ODY)」と、修正値が少し控えめだったりコストが調整されたりしていたので、バランスは取れている。これらの先輩カードが活躍したことも、このカードの強さは保証してくれるはず。何故これがコモンじゃなくてアンコモンなのかは、開発チームとちょっと相談した方がいいとは思うけど。 Realms Uncharted 未知の領域 (2)(G) R インスタント あなたのライブラリから異なった名前の土地・カードを4枚探し、それらを公開する。いずれかの対戦相手は、その中からカードを2枚選ぶ。選ばれたカードをあなたの墓地に置き、残りを手札に加える。その後、あなたのライブラリを切り直す。 土地限定にしたら1マナ軽くなった「けちな贈り物(CHK)」。イラストもそれを意識したデザインになっているのが心憎い。「けちな贈り物」は、公式のクリスマスジョーク企画で「Gift Given」なんてネタカードも作られているし、なんだか無駄に人気があるな。さておき、土地限定なので「けち」のようなとんでもない悪さは出来ない。「けち」の場合は選んでくる4枚次第では「どれを選んでも結果は一緒」というひどい状況を作り出すのが容易だったが、このカードの場合、様々なノンベーシックランドをサーチ出来るのは強力無比だが、それでも手に入るのはしょせん土地。下の環境で「トレイリア西部(FUT)」が絡めば少し面白いという程度のものだろう。もちろん、どんな形でもアドバンテージに繋がるのだから弱いはずもなく、現在ならミシュラランド2種、フェッチ2種などの選択で豊潤な土地ライフが送れるようになるし、2枚墓地送りされるので「聖遺の騎士」がすぐにパンプアップし、圧縮効率は「砕土」の2倍。後のドローまで計算に入れればレアとしても説得力のある効果ではなかろうか。土地をのばすことが優先されるならば「砕土」や「探検」などに勝るものではないが、このカードはあくまで「のちの数巡を買う」ためのカードと割り切り、いぶし銀の活躍をさせてみたいものである。 Snake Umbra 蛇の陰影 (2)(G) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) 族霊鎧 エンチャントされたクリーチャーは+1/+1の修正を受けるとともに、「このクリーチャーがいずれかの対戦相手にダメージを与えるたび、あなたはカードを1枚引いても良い」を持つ。 3マナオーラで+1/+1を与える蛇といえば、神河瞬速オーラサイクルの「蛇の皮(CHK)」だろうか。あれは瞬速で出てきた上に再生まで与えるので、リミテッドではかなり重宝した記憶がある。このカードは、再生の代わりに族霊鎧で1回分をカバーしており、瞬速の代わりに与えられたのは、蛇は蛇でも「智恵の蛇(WTH)」だ。色的に考えたらこれと「長魚の陰影」は効果が逆でも良かった気がするのだが、最近はどんどん緑にドロー能力が与えられてきている。直接アドバンテージを稼げるのでこれだけでも充分強くて、トランプラーなどにつければそれだけでも決戦兵器として使える優れもの。そして、このカードは「知恵の蛇」能力には珍しく、戦闘ダメージに限っていないのが素晴らしい。残念ながらこの環境には手軽に使えるティムはいないが、構築レベルでも割とあっさりドローエンジンが構築できるし、「コーシの荒廃者」みたいなカードにすら出番が出てくるかもしれない。やっぱり族霊鎧は総じて強い。 Spider Umbra 蜘蛛の陰影 (G) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) 族霊鎧 エンチャントされたクリーチャーは+1/+1の修正を受けるとともに到達を持つ。 なんと緑は4枚目の陰影。至極コンセプトが分かりやすい族霊鎧カード最後の刺客。緑ならば相変わらず必要な能力。飛行が苦手な上に壁の影響をもろに受けてしまう緑は、どうしても序盤のテンポを失いがちになるので、ちくちくとフライヤーに削られない対策はしっかり練ろう。また、「ハイエナの陰影」同様に最軽量の族霊鎧でもあるので、それだけの効果でも充分ニーズはあるだろう。 Sporecap Spider 胞子頭の蜘蛛 (2)(G) C クリーチャー・蜘蛛 1/5 到達 どっしりがっしり、アンコ型の蜘蛛。一応「あばら蜘蛛(PCY)」の完全上位互換クリーチャーだが、プロフェシーのカードの上位互換と言われてもあまりうれしくないな。とにかく3マナのくせに「大気の精霊」ですら止めてしまう脅威のセービング。もういっそ更に1点あげれば悪斬すら止まったのに、とかどうでもいい不満も出ようってもんだ。ほんと、壁環境だなぁ、防衛ないけど。 Stomper Cub 踏みつけの仔 (3)(G)(G) C クリーチャー・ビースト 5/3 トランプル 「土を踏み付けるもの」の子供で、残念ながらまだカウンターされない能力は持っていないみたい。実際には、単にトランプルが常備されるようになった「モストドン」。「モストドン」は強かったので、このカードだってきっと強いだろう。多少打たれ弱くても突破力に優れているので、緑では族霊鎧の土台としてはトップ候補である。「猪の陰影」をはれば1回死なない8/6トランプラー。ほら、勝利は目の前だ。 Tajuru Preserver タジュールの保護者 (1)(G) R クリーチャー・エルフ、シャーマン 2/1 あなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力は、あなたにパーマネントを生け贄に捧げさせることが出来ない。 シンプルながらも、かなり斬新なことが書いてあるエルフ。2マナで2/1は現在のエルフスペックでは低い部類に入ってしまうが、こんな怪しげな能力を手に入れた代償ならば仕方ない。これでエルドラージの滅殺能力は意味を成さなくなり、「マラキールの門番」は単なるバニラ、「残酷な根本原理」だってちょっぴり効果が弱くなり、「世界を鎮める者」をメインに据えようとしていた物好きは絶望する。まぁ、こうしてみると構築レベルで刺さりそうなのは「マラキールの門番」くらいだが、今後のエルドラたちのがんばり次第では、面白いサイドボードになるかもしれない。ま、タフネス1だからすぐ死ぬけどな。 Vengevine 復讐蔦 (2)(G)(G) M クリーチャー・エレメンタル 4/3 速攻 あなたが呪文を唱えるたび、それがこのターンに唱えられた2つ目のクリーチャー呪文であるなら、あなたの墓地にある〜を戦場に戻しても良い。 能力的には割と地味な神話。4マナ4/3速攻というのはあまり緑らしくない能力で、ざっと調べてみたところ、緑の力のみで(つまり赤の助けを借りずに)速攻を持つクリーチャーというのは、数える程しか存在していない。しかもそれらは「ウークタビー・ドレイク(PLC)」「ティンバーメア(PLC)」「地壊し(PLC)」など次元の混乱の影響を受けたカードがほとんどで、純粋に緑が速攻を手にしたのは「ケンタウルスの酋長(TOR)」と「ヤヴィマヤの蟻(ALL)」の2体だけだ(まぁ、「茨異種」もそうかもしれんけど)。そんな珍しいカードだが、神話なのでさらなるおかしな能力も持っており、クリーチャーをいっぱいプレイすると喜んで墓地から帰ってきてくれるという。最近の環境ではそこまで差は無いかもしれないが、やはりクリーチャーをたくさんプレイするのは緑の本懐。「極楽鳥」などの軽いクリーチャーを交えて連打することで、何度でもこの素敵なパワーを味わうことが出来るわけだ。「でもなぁ、中盤以降にクリーチャー2体プレイするのって結構大変なんだよなぁ」と思っていたら、いた、簡単にプレイ出来る奴が。彼の名は「血編み髪のエルフ」。続唱から「トリナクス」がめくれたらさらに4/3速攻までおまけでついてくる。……チアミン最強説がさらにいらん後ろ盾を得ている模様。 Wildheart Invoker 野心の発動者 (2)(G)(G) C クリーチャー・エルフ、シャーマン 4/3 (8):対象のクリーチャー1体は、ターン終了時まで+5/+5の修正を受けるとともにトランプルを持つ。 緑の発動者は、先輩である「岩石樹の発動者(LGN)」と比べると、コストが倍になり、ステータスもかなりのものに。エルフとしての立ち位置は中途半端なものになってしまっているが、4マナパワー4は大半の壁を突破できるサイズなので、他の色の意気をくじくのには最適である。また、素がでかいので自身が「発動」した後の迫力は更に増しており、なんと9/8のトランプラーである。先輩が渇望しつつも届かなかったトランプルを手にしたのはでっかいアドバンテージ。っつうか好きなクリーチャーを増強できる時点で勝負にならんな。中盤に出て良し、終盤でも見劣りしない、緑のコモンでは安定の一品。 「ひだまりスケッチ×☆☆☆」 5→5 過ぎ去りし思い出の日々。そんな、心にぽっかり大きな穴を空けて去ってしまったひだまり。次にゆの達の顔が見られるのはいつになるやらなぁ…… 正直、この3期は「予想外」の仕上がりであった。おかげで序盤は完全に肩すかしの形になってしまい、不満もぽろぽろとこぼれることになった。何が変わったかって、やはり大沼心、尾石達也という2人のメインクリエーターが抜けたこと。これにより、いわゆる「シャフト臭」が全く毒気のないものに変わってしまい、画面に流れるのは本当に何の裏表もない、「ゆの達の日常風景」になってしまった。あのゴリゴリの尾石節を期待していた身としては、この変化は正直ショックで、作品自体のクオリティも下がってしまったと感じずにはいられなかった。 しかしまぁ、見続けているうちに、「あぁ、これがあるべきひだまりの姿だったのかもしれない」と考えを改めるようにもなった。ストーリーは地味だし、アニメーションとしても動きが素晴らしいとか、構図が見事だとか、そういう話には一切ならず、わき上がる感情といえば敢えていうなら「平和だなぁ」というくらいのもの。しかし、それも当然ではあるのだ。だって、ひだまり荘は平和なんだから。 そう思えば、この「☆☆☆」も、確実に「描くべきものを描いたアニメーション」としての仕事は全うしている。新入り2人を加えてプロット自体はややこしいものになったが、それを限られた画面カットで何とか表現していたし、これまで培ってきた2期分の「ひだまり」を壊すことなく、無事にゴールインさせることも出来た。やんちゃだった子供が立派な大人になったような、そんな奇妙な達成感すら感じられるかもしれない。蒼樹うめという人が描きたかった「ひだまりスケッチ」は、本来こうあるべきだったのかもしれない。 個人的な好みでいえば、やはり2期までの悪ふざけが過ぎる構成の方が好きだ。しかし、そればかりが正義というわけでないのも当然の事実として認めるべき。史上屈指の「ほのぼの空気系アニメ」として、ひだまりはゴールにたどり着いたのかもしれない。とりあえず、スタッフの皆さんはお疲れ様でした。アスミスは、これからもよろしく。
特に変わったこともなく、みんなで過ごす1日が幕を閉じる最終話。何事も無く、ゆののバスタイムで1日が終わり、作品も終わる。この感じがひだまりなんだなぁ。 みつを。
というわけで、無事に最終回と相成った今回。ただ、流石にほんとに何も無いエピソードでは終わりにふさわしくないということで、以前から仕込んでいたトマトの伏線を回収し、完全オリジナルエピソードでひとまずの幕引きを行っている。時系列のことを考えるとあまり季節を進ませるわけにもいかないし、かといって祝日や行事などの目立つ日付を使ってしまうと原作との齟齬が生じてしまうかもしれない。ということで、トマトを使ったちょっとした「ハレの日」をアニメオリジナルで作り出したわけだ。キャストですらぎくしゃくしていたくらいに「新入り」というファクターが注目された今作だけに、6人がひだまり荘全体を使って1つの作業を完成させていくというメインプロットは、実に分かりやすい構成である。女の子がたくさん集まってやりたいことは何かと問われれば、やはり真っ先に出てくるのは「美味しいものを食べる」ことなのだろう。
今回はそうしたプロットの進行のために「各人の役割」を演じるパートが多く、特に腹を抱えて笑うようなシーンは用意されていない(個人的にはアバンの吉野屋先生の家に何故かWiiがあったのが一番気になった)。宮子の一人ギャグやヒロ沙英夫婦ののろけなんかは笑いどころとして用意されていたのかもしれないが、1年生コンビなんかは単にまったりしていただけで、特に面白い点も無い。何かネタを仕込んでくるかと思っていた大家さんですら、特に何もせずに和気藹々と空気を共有しただけである。普通のアニメならばこんなことは起こりえないはずなのだが(サザエさんでももう少し起伏はあるだろう)、これで成立してしまうのがひだまりの凄いところ。これまで2期以上もかけてひたすら積み重ねてきた「ひだまり荘の日常」は、トマトを収穫してちょっとしたパーティーを開くだけでも、1つのエピソードとして見られるようになってしまうのだ。このスタイルは凄い。 一応最後にゆのが星を見上げたところで「ほしみっつ」としての締めも完了し(まぁ、タイトルからすると☆☆☆と「リストランテひだまり」をかけている意味合いの方が強そうだが)、無事にこの3期も閉幕。単に「おしまい」で閉じられた物語だけに、これは普通に……ありそうだな、4期。ただ、現時点で原作のストックはほぼゼロですのでね。しばらくのあいだは、アスミスのラジオでも聞いて待つことにしましょう。 ○「おおきく振りかぶって〜夏の大会編〜」 6 3年の時を経て作られた第2期。一応直前まで再放送をしていたのだが、そっちは見ていないのでこの空気を感じるのも実に久し振り。前期も実に丁寧な作りで一気にこの作品の知名度を上げたわけだが、さて、2期も同じような製作姿勢で来るのだろうか。 野球漫画としての骨子が安定している作品なのは当然のことなのだが、この作品の場合、試合に至るまでの諸々が実に濃密である。今回、桐青戦が終わったところから物語は始まるわけだが、いきなりスタートが「呂佳にいじられる利央」から始まり、そこから「マネジに頼みに来るチア」→「サッカーやって昼飯食ってる三橋達」→「呂佳と和己の対話」という構成で、野球らしいシーンはほとんど登場しない。特に一番尺を取ったのが呂佳と和己の対話シーンで、このシーンの徹底した「原作主義」が恐ろしいまでの「普通さ」を生み出しているのがすさまじい。 普通、アニメの脚本は「原作そのまま」というわけにはいかない。どうしたって声に出せば不自然な台詞ってのは出てくるし、アニメのシナリオを構成する上で、絶対に不必要な描写や、逆に足りていない描写があるからだ。しかし、水島監督は、原作の台詞をほとんど切らず、変えず、そのままの描写を再現することに最大の労力を費やしている。ファミレスでの野郎2人の会話なんてわざわざ克明に描く必要もなさそうだし、描いても地味な部分なのに、これが「この作品」に不可欠であることが分かっているために、極力ノイズをいれないように作り上げている。このことが、アニメーションとして見ると多少異質に映る。なんだか妙な「生っぽさ」が漂うのである。この感じ、最近じゃなかなか味わえないものです。ラノベとか少年漫画原作じゃなくて、ある程度尺にゆとりがあって自由に出来るアフタヌーンコミックスが原作だからこその作品作りだろう。 そして、そうした固くて地味な部分以外でも堅実さは光っている。前作から秀逸だった「アニメ的な見栄えよりも野球らしさを優先した描写」は、今回なら回想シーンの花井のレーザービームのシーンで確認出来る。また、ナイン全員が集まっている画面では、中心となる会話以外でもきちんと他のメンバーが独自に動いているなど、細かいところまで行き届いた描写が魅力だ。ほんと、水島監督はかっちりやろうとするとどこまでもかっちりやる人です。 改めて見ると、キャラクターが多い分だけキャストもぎっちぎち。そりゃ腐女子人気も出るラインナップだよなぁ。あぁ、崎玉戦の花井の心境とか考えると、今から胃がキリキリします。 ○「B型H系」 5 めでたくうちでは今期新番組の第1号を飾ったのはこの番組。本当は「HEROMAN」になるはずだったんだけど、夕方だったんで録画を忘れてしまって……まぁ、そのうち補完しましょうね。で、パッと見の印象から全く期待してなかったんだが……意外と楽しめてしまいました。多くを語らずとも察してくれる人は察してくれると思うんですが、中の人が偉大過ぎます。 この内容、この主人公のヒロイン像で、なんとまさかの田村ゆかり。OPEDも当然の田村ゆかり。これまで数々のロリキャラを演じてきたゆかり姫であるが、「エロ妄想が先走って結果的に経験無しの女の子」なんて、なかなか無いキャスティングですよ。更に相方の堀江由衣までメインでがっつり食い込む役で参加しており、まさかのやまなこツインで「エッチ、エッチ」と大合唱。いやぁ、生粋のファンはどう思いながら見てるんでしょうねぇ……あたしゃ面白くて仕方ないんですが。 で、そんな中の人以外の1話の感想としては、「ものすごく古くさいな」というのが素直な感想で、ボケに対する突っ込みのタイミングと描写なんかが、まさに昭和のギャグマンガのそれである。「うわぁ」と思うタイミングも多々あり、普通に見てたら冷めるだけの展開なのだが、画面の賑やかし方のテンポが良くて、さらにこれに田村ゆかりが声によるフォローもしてくれているという寸法。ヒロインの山田は行動だけ見れば単なるビッチで、どう考えても好かれるキャラにはならないような気がするのだが、絶妙なさじ加減でわがまま勝手と妄想少女と純情乙女を言ったり来たりする空気が実に良い。画面構成も、ベタベタで小寒いくらいのメインのネタを茶化しながらまとめており、紙一重の部分で何とか成立しているように見える(ま、気になる部分はやっぱり気になってしまうのだが)。この設定でどこまでネタを引っ張れるのかは正直不安なのだが、1話くらいのテンポだったら、「ゆかり劇場」の意味合いもあるので、案外楽しく見られるかもしれない。 細かい点で嬉しかったのは、作中の「コンドーさんの歌」を、み〜こが歌ってたってこと。まぁ、そりゃあの歌は普通のアーティストはなかなか歌ってくれないだろうなぁ。そしてエロ神様の中の人が宍戸留美ってのは驚き。最初聞いて全然分かりませんでした。こういう使い方もあるんだねぇ。 逆になんか気に入らなかった点も2つあり、1つは、時たま入る「鬼印」の修正。あれって多分「DVDではずれます」という例の商法なんだろうけど、山田は小須田の部屋で普通にパンツ見せてるんだよね。なんでわざわざ隠すシーンがあるんだろう。っつうか、この作品の面白さって「エロいことを散々言っておきながら実際は出来ない」ってところじゃないのか? 別にストレートにエロい画面とかいらないんだけど(そもそもこの絵でエロいって言われてもなぁ)。もう少し主張ははっきりして欲しい。 そしてもう1つの釈然としない点は、実に頭の固い見方だが、「そこは麻美子じゃなくね?」という点。いや、ものすごく面白かったですけど……麻美子は、なんかもっとこう……声聞けりゃいいや! それにしても田村ゆかりは、面相についてはさておくとしても、ほんと歳取らないね。CMのご尊顔を拝見しても、なんかデビュー当時からほとんど変わってないような。 |
ブログ内検索
リンク
最新記事
(07/09)
(07/08)
(07/08)
(07/08)
(07/08)
(07/08)
(07/07)
(07/07)
(07/07)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|