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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。」 4→5

 勝手な予断とは別方向に話が伸びていったことを評しての点数。お話として面白いのかと問われれば疑問の余地はあるが、少なくともこれまで観てきた「悪役令嬢もの」の中では一番納得感があったし、嫌悪感が無かった。ほんと、タイトルさえもうちょいなんとかしてくれれば、普通の王宮ファンタジーとして視聴者層も広がりそうなもんだけど。

 私が「悪役令嬢もの」について抱えていた疑問は新番チェックの時にも提示しているのでそっちを確認していただければいいのだが、もっかいざっくり書いとくと、「ゲームの設定に縛られてるってどの程度の因果なの? 大した拘束力が無いなら最初にゲームと違う選択をした時点で全てが解消されるはずだし、運命の拘束力が強いならどれだけ抗っても無理なんだから頑張る意味がないじゃん」というもの。「元々ダメだと設定された運命」ってのがたかだかゲームのシナリオなので、タイムリープものとかとも違って、設定時点で話が終わってしまうのではないかと、そういう疑問である。

 今作についての回答を確認すると、「運命の拘束力」については前者である。つまり「大した拘束力が無いので最初にゲームと違う選択をした時点で問題が解決している」というもの。本作主人公のプライドは、最初に自分の「悪行の記憶」に苛まれ、(自分のことでないとはいえ)反省して悔い改めたことですでに「悪役」令嬢でもなければ外道ラスボス女王でもなくなっている。だとするともう設定の大半が無意味になっちゃうんじゃない? と思うわけだが、まぁ実際にそうだ。ぶっちゃけアニメ2話目以降はタイトル詐欺で、「国家の安寧の礎となる最強人徳ボス級女王は民の為に尽くします。」が正しいタイトル。ただ、「ゲームキャラは悪役であった」という設定が完全に無駄になるわけではなく、プライドの脳裏にいちいち(ありもしない)悪行がフラッシュバックするため、その都度「私は最低の女王になってはならぬ、民を導かねば」と襟を正すのである。プライド以外のキャラから見れば、単に「チート要素を持つ想像を超えた大人物がひたすら自分を律し、善政を敷き続けている」というだけの世界。そんなものを見て面白いのかと不安にもなるが、「良き王が国のために頑張って信頼を勝ち取っていく話」は、物語の類型として別段特別なものでもない。それこそ文字通りの「王道」ストーリーであり、「プライド様、いい人だし頑張ってるなぁ」と思えばそれだけでお話は成立するのである。

 そうして「悪役令嬢もの」の根源的なエッセンスは放棄しているものの、余計なツッコミ要素がなくなった本作のヒロインと取り巻きの男連中の関係は全てに理解が及ぶのでとても見やすい。ちょいとチート要素を混ぜ込んでオレツエーする場面もゼロでは無いが、「最強女王」なのだからそれくらいはあってもいい、いや、あった方がいいだろう。最終的には馬鹿馬鹿しいくらいのサクセスストーリーにしかならないが、これだけヒロインが真摯に問題と向き合い、誠心誠意でことにあたっているのだから、文句をつける部分もない。「わた婚」が不動のシンデレラストーリーとするなら、こちらは不動の英雄譚。恥いることのない素直なラノベであった。

 映像部分も比較的安定しており、多分歴代なろうアニメの中では上の方に位置していると思う。これを見ていて気づいたけど、メインヒロインが「女王」という君臨すべきポジションにいるおかげで周りを取り囲む男どもにオレ様系が1人も現れず、全員が「従者」だから逆ハーレムにもかかわらず嫌な匂いがしないんだな。できれば今後もこういう「女王」のお話が進化してくれれば、なろうジャンルも掘り下げる部分が増えるんじゃないかしら。

 

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Lv1魔王とワンルーム勇者」 5→6

 なんかうまいこと丸め込まれた感はあるが大団円。でもこれでいいんだよね。この作品でハッピーエンド以外は考えられないわけだし。

 最終話が穏当だったのでその感想と最終評価はセットで。まさかマックスのあの土下座にそこまでの効果があるとは思っていなかったが、現実世界同様、世人はスキャンダラスでヘンテコなものを求めているのだろう。過去に世界を救った勇者の奇行により、世界紛争は一気に解決へ向かった。まぁ、元々フレッドとレオも喧嘩したくてしてたわけじゃないしね。裏で糸を引く人間の思惑を超えたスーパーパッションによる解決、このファンタジーと現実が入り混じる世界ならではの解決策だったような気もする。

 そんだけで終わってエピローグだと問題が1つ残っており、政府の腐敗の方はどうするかと思っていたら、なんとそこでゼニアさんが大活躍。例のサーバーは「なんかの伏線になるのかいな」とちょっと不安だったが、ダイレクトに世界のがんを取り除く快挙を成し遂げた。何がすごいって、この展開は「政府の要職が抱えている秘密を盗み取れるくらい有能なはずなのに、スパムは平気で踏んじゃうくらいにおつむの弱い人物」以外はなし得ない功績だったんですよ。わざわざわかりやすい形でサーバーにおいといたフレッドもどこかで漏らせたらラッキーくらいには思ってたのかもしれないが(あのスパム仕込んでたのはサーバー管理者だろうし)、ここまでとんとん拍子でうまくいくとも思っていないから思い出し笑いになっちゃったんだろう。人間と魔族の謎のコラボが実現し、見事に第三大臣グリムスはお縄に。その流れでフレッドが昇進となり、いろんなところが結果オーライ。あの爆破テロも、明言こそされなかったがおよそグリムスの仕業ということで片がついたようである。まぁ、フレッドからすればより面倒なポジションに担ぎ上げられた形なので良し悪しではあるが……まぁ、苦労人のフレッドならなんとかしてくれるだろう。

 終わってみればフレッドは地位を手に入れ、レオは国を手に入れた。ユリアはすでに幸せな家庭を手に入れているようなので一番の勝ち組で……残るマックスは? というお話。結局彼だけは面倒を押し付けられっぱなしの「負け組」なのだが、それもこれも彼の自堕落が招いたことなのでしょうがない。一応「魔王様」というとんでもない爆弾を「手に入れて」はいるのだが……それが今後の人生にどういう影響を及ぼすかはまた別のお話のようだ。正直、後半はずっと勇者パーティの話ばっかりで魔王様の活躍シーンが少なかったので、今後の展開があるならがっつり魔王様側の悩みにスポットを当てる話になるといいなぁ。いや、今作は2期とか発表されてませんけどね。……ストックとかあるのかしら? 一応押し入れの中の彼女の問題とか、気になる要素はまだまだあるので、余裕があれば原作ものぞいてみて、「2期があったらそれはそれで嬉しい」と思いながら待ちたいと思います。「魔王を倒した後の勇者のお話」としてはこれが1つの雛形になるんじゃないかしら。

 

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「わたしの幸せな結婚」 6→6

 というわけで、これこそ毎週いじってたから改めて触れることがあんまりない作品。2期おめでとうございますなんだけど、こっちは(こっちも)どう見ても単なる分割なんだよな……自販機と違って原作は小説で7巻分あるとのことなので、問題なく2期目のストックはあるのだろう。まぁ、ここから先で何が描かれるのかは想像もつかないが……すでに事実上結婚してるような状態なんだから、ここから先で描くとしたら2人の家庭生活とか、いっそ夫婦生活とか……それはそれで見てみたい気もする。そのまま進行して倦怠期とかが克明に描かれたらどうしよう。

 というわけで、最終的には「なろうらしい、シンプルなシナリオラインを実に美麗なグラフィックと素敵なキャスティングで描いてくれた作品」という結論になりますよね。キネマシトラスのお仕事ぶりは本当に見事なもので、今後ともこうした渋くも丁寧な作品作りに期待したいところ。キネマシトラスはさ、作品ごとにクレジットに出てくるロゴがちょっとずつ変わったりするのが可愛くていいよね。今作はスタァライトの髪飾りと同じようにちょっとアクセサリで着飾ってるロゴ。可愛い。

 それにしても、こんだけ「ふつーの」お話がアニメでもきちんと成立し、さらに先駆けて実写映画にまでなっているというのは本当に驚き。だってさ、どれだけ原作の文章が良かったとしても、この筋立てのドラマを今更メディアに乗せて売れるなんて思うかね? 普通に考えたら「もうちょっと目新しいところに行きたいですね」ってならない? にもかかわらず、がっつり邦画として制作された上にこんだけコストをかけてアニメにもしている。日本のメディア制作の発想ってのがどうなってるのか、よく分かりません。いや、当たってるんだったらその読みは全くもって正しいわけだが……少なくとも俺にはゴーサイン出せないプロジェクトだなぁ。

 とりあえず、ここ最近はまとめて「人妻・上田麗奈」を噛み締めることが出来て楽しかったです。わたしは時代がどれだけ変わり行こうと、フィクションの中に存在する「三歩下がって夫の影踏まず」みたいな奥様像が好きです。その声が上田麗奈ならもっと好きです。妄想だけなら自由でしょ。わたしの、幸せな結婚(妄想)。

 

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「文豪ストレイドッグス(第5シーズン)」 ―→7

 なんかもう、この点数でいいや。1回も個別記事で触れたことがない作品だが、「5期目ともなるとちょっと触るのも難しいんだけど、トータルで見たらすげぇことやってるよ」っていう稀有な枠なのでせめてもの発信ということでこの記録を残しておく。

 今期の評価を端的に表すなら、「マジで毎週全部クライマックス」。原作は全く読んでないので今回の天人五衰事件ってのが作品全体でどの程度の立ち位置になるのかは分からないが、少なくともここまでアニメ化された範囲内では間違いなく一番とんでもない事件。前クール時点での「こんなもん、解決できるわけないやろ」っていう絶望感も半端じゃないし、解決に至るまでに絡み合った人間模様の規模も当然最大。あらゆるキャラがあらゆるシーンで「これがラストバトルだぁ!」みたいなことをやり続けているのだから、そりゃ盛り上がらない方が嘘である。普通、こんだけ大量のキャラが溢れてしまった長期シリーズは多かれ少なかれ散漫な印象を伴ってしまうものだが、今作は元から割と振り切れた設定にしていたおかげだろうか。どこで何が起こっていても「そこが焦点ッ!」みたいな密度が維持されており、本当に毎週お腹いっぱいだった。途中まで単なる狂言回しでしかなかった幸田文の立ち回りが最後の最後でまごうことなき英雄譚に成り上がるところとか、ほんとに捨てキャラがいないのがお見事。いや、今回はほぼリタイアしてるような奴らもいっぱいいたけどね。個人的には一番かわいそかわいそなポジションである国木田がほぼ退場してたのは残念ではあるが……それでも背景としての存在感はちゃんとあったしなぁ。

 ラスボスポジションの福地、そしてそこにぶつかる社長という2巨頭による世界の二分。さらにその上で神の如きぶつかり合いを見せた太宰&フョードルの真の頂上決戦。少年漫画の矜持を守り続ける中島&芥川のいちゃいちゃバトルなど、今作がこれまで培ってきたものが全て盤面上に出し切られ、全ての燃料を使い切っての大団円。そして、そんな大きすぎる大大大舞台を彩る五十嵐拓哉&ボンズの必殺の座組。歴史はまだまだ積み重ねられていく……。

 蛇足とは知りつつも、こうしたダイナミック人間模様をこれ以上ないくらいに飾り立てる「現代声優業界の全て」みたいなキャストラインナップに触れたくなる。我々は宮野真守と石田彰が戦い続ける銀河で美少年な世界を愛している。それを子安が見守っている様子も救いがなくて良い。女の子の数は少ないが、久しぶりに美奈子が純然たる関西弁で魅せてくれたし、小市眞琴が着実に業界での基盤を固めつつあるのも気になるところ。

 これ、6期はあるんでしょうかね。もう、いくらなんでもこれ以上の盛り上がりを求めるのは不可能だと思ってるんですが……「未了」ですからね……。原作が続いているなら、期待はしちゃうよなぁ。

 

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「自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う」 5→6

 まぁ、楽しんだことを恥じることもないのだし、素直に好きだったと言ってあげていいんじゃないかな。いや、「嫌いじゃない」くらいにしといてもらえると……。

 とまぁ、微妙に日和った表現を探してしまうのは、やはり後半になるにつれてネタ切れ感が否めずにややトーンダウンしたこと、そしてそんな状態から2期を発表され、2期目も同じように楽しめるかどうかが不安でしょうがないことなどが理由である。こうして少しずつなろう恐怖症を慣らしていって、素直に面白いと言える日が来るといいですよね。まぁ、俺じゃなくてなろうサイドが努力すべきことだとは思うが。

 今作については毎週触れていたので今更確認することもないが、少なくとも「自販機に転生しました」というトンデモ要素から最後まで逃げずに戦っていたことが最大の評価点。過去にもいろんなものに転生してきたが、スライムは初手からスライムじゃなくなるし、剣は勝手にレベルアップして自分で飛び回りやがるし。「自分で設定した土俵があるなら、ちゃんとその中だけで勝負する責任を持てよ」という感情が溜まりに溜まっていたせいで、今作が少なくとも表面上は自販機であり続けていたのが高評価のポイントとなった。やはり「地元民と通常の言語で意思疎通できない主人公」を1クール貫き通したのは偉い。同じ制限でこれ以上に頑張ったのって蜘蛛子くらいしかいないと思うし。

 「自販機からいろんなものが出せるんだぜ」についても、一応は現実にある自販機のみの制限が効いてて、「限られた手段をどのように組み合わせて状況を打開していくか」というパズルのようなミッション設定、それに「へぇ、そんな自販機もあるんだ」という単なるトリビアとしての楽しみ。この辺りも他のなろうでは得られない味わいなのでちゃんとオリジナル。そしてそれら全てをまとめ上げてくれるのは、やっぱり可愛いヒロイン・ラッミスちゃんであった。ハッコンの良いところは、そこから決してハーレム展開にならずにラッミス一筋で頑張ったこと。まぁ、同じ無機物系転生者である師匠(剣)もメインヒロインに一途で育成ゲームみたいな楽しみ方をしていたが、ハッコンの場合は「そもそもクソでけぇ自販機を単身で運べるのがラッミスしかいない」というあまりにも物理的な繋がりで生まれたタッグなので、余人の立ち入る余地がないのだ。ある意味で他のどんな作品のカップルよりも強固な絆で結ばれたベストパートナー。今後ともお幸せに。わたしの幸せなハッコン。

 さて、2期はどうするんかな……できれば、まだこの手応えが残っているうちに放送してくれると嬉しいのだが……Wikiで確認したらこれ、原作が2〜3巻分しか出てないって話なのだが……えっ、ストックとかあるの? 大丈夫?

 

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 行ってきたよ……プリキュア映画……確認したら最後に観に行ったのはハグプリの時の「オールスターズメモリーズ」だったので約5年ぶり! こうしてみると単にオールスターズが好きな人ですけど。かつてはプリキュア映画も戦隊同様にちょいちょい観に行ってたはずなんだけど、気づけば周りには一緒に観に行ってくれるプリキュア仲間がいなくなってしまった。流石に単身で映画館まで観にいく勇気もなかなか無く、ここ最近はスルーしていたのだが……なんだろう、今年は観に行かなきゃいけない気がしたんです。こればかりはもう巡り合わせ、虫の報せ、天の配剤。なんとか周りに迷惑をかけずに視聴すべく、幼女先輩がいないであろう夜遅い時間帯での視聴に踏み切りました。幸い、同じ劇場に幼女の姿はなかったんですが、座席は結構埋まっており、わたしのようなプリキュアおじさんではなく、どうやら女性客どうしで観にきてる人たちが多かったようだ。これはこれでちょっと申し訳ないと思いながら肩身の狭い思いで試聴をすることになったが…………。

 知るかそんなん! 良かったわ! 行かずに後悔しなくてほんとよかったわ! やっぱオールスターズは最高や! 最大の問題は「ごめん、もっかい観たいんだけどダメ?」という感情が湧き上がってしまうことくらい。久しぶりに大画面で観たプリキュア。これはそう、とても……いいものだ……。どちらかというとヒロプリ好きの現役幼女先輩なんかより、何年もプリキュアを応援してきたベテラン勢の方が刺さる内容になっている。わたしと同じように尻込みしている同志諸君。ぜひ頑張って劇場に足を運んでくれ。

 

<というわけで以下折りたたみ。今作については比較的ネタバレ注意。まっさらな心で観たい人はまず観てこい>

 


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 結局シャドウミストレスじゃねぇか! 最終話! 今になって思えば、シャミ子がちよももの夢の中で暴れ回ったのも「幸せな結婚」の伏線だったということになるな?(なるな?)

 というわけで大団円です。そりゃもう取ってつけたような、でもこれ以外は絶対つけられないような不動の大団円です。シンデレラストーリーなんだから王子様と一緒になって終わりに決まっているのです。ただし今作がシンデレラと違うのは、邪悪な存在を「破ァ!」って吹き飛ばした挙句のハッピーエンドだという部分だけ。寺生まれのTさんも強いが、薄刃生まれの美世さんも強かった。理屈抜きで強かった。時の帝が理屈抜きで襲ってきて理屈抜きで夢の中に介入してきたのを理屈抜きで吹っ飛ばすくらい強かった。まぁいいじゃない、なろうだもの。

 改めて冷静に考えると「なんでこんな陳腐な話を見せられているんだ?」という疑問が沸々と湧き上がってはくるのだが、ごんぶとの鉄板シナリオだろうが、それをとにかく雰囲気で見せてしまったもん勝ち。だってこの世界では、1日に何千何万というお母さんや保育士の方々がシンデレラの物語を幼児に読み聞かせているのだ。そして、幼児はその物語に不満も疑問も抱かない。童話ってのはそういう存在。このアニメは大きなお友達向けの読み聞かせ童話であるから、あとは「読み」の部分に力を注げばよいのである。今作が「上田麗奈による引っ込み思案大和撫子ヒロイン」から始まった物語であるなら、最終決戦で美世が戦うべき相手が誰なのかと問われれば、そりゃぁ美世なのである。「上田麗奈のヒロインがラスボスの上田麗奈と戦うのが一番いいよね」。それが世界の真理であり、平和へのきざはしなのである。なんの文句があるものか。ちなみに清霞が目覚めたシーンでは「体調不良で寝込んでたのに、目覚めた空間に下野と日笠がいるの、めちゃくちゃうるせぇな……」って思って見てました。

 結局、帝がどんだけの執念をもって薄刃を殲滅しようとしていたのかはよく分からない。封印された怪異を解き放ち帝都を脅かしてまで何がしたかったのかはよく分からない。もしかしたら、2期でもうちょい掘り下げられたりする……のかな? もう、これ以上この作品世界で語ることはない気がするのだが……。

 

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「ライザのアトリエ〜常闇の女王と秘密の隠れ家〜」 5→4

 やっぱりゲームのアニメ化って難しいよね、という分かりやすい事例。

 とりあえず映像部分については○。1話目でがっちり話題をさらった本作最大の魅力である(?)太もも描写はお見事なもので、その後もことあるごとにちゃんとライザの「焦点」へズームアップしてくれるシーンがちょいちょい挟まれた。そういう意味では、きちんとファンのニーズに応えたアニメ化だったとは言える。

 ただ、やっぱり太ももだけで1クールは保たないわけで……(保ったというちょっと危篤な性癖の人はそれでいいと思います)、あとはきちんと「アトリエ」要素で引っ張らなきゃいけないはずなのだが、まさかマジで見習い錬金術師が大きくなるためのいろはを全部が全部やりはじめるとは思っていなかった。そりゃね、右も左も分からないぺーぺーがいきなりとんでもない調合を見せて大活躍してしまったら「こっちもなろうじゃねぇか!」みたいなツッコミを受けかねないわけだけど、だからと言って初歩の初歩から1つずつ錬成し、師匠の許可を得てちょっとずつ錬成強度を上げ、それでも周りの仲間連中のレベルが低いもんだからあんまり村の外にも出られずにご近所トラブルの対応にあたる話が続くとは思わないじゃん。一応ドラゴン退治まではいけたんだからレベルアップは充分と言えなくもないのだが……「錬金技術の上昇による痛快な英雄譚!」みたいな構造ではないので、観ていても「あっ、ふーん」くらいで終わってしまうお話になっちゃうのよね。

 こうして不満を並べ立てると、「でもお前、いきなり超難度のミッションをクリアしたらリアリティがないとかチートとか文句言うじゃん!」と言われたら全くもってその通りで、この設定からどんなアニメが出てきたら満足できたのかはよく分かっていない。結局、以前の「見習い錬金術師〜」の時と同じく、「錬金をベースにした物語の面白い見せ方」は分かっていないのである。老舗ブランドの作品だけに、ここから何かエポックメイキングなものが出てくるかもしれないと期待してみたが……残念無念。

 いやまぁ、丁寧にゲーム世界をアニメに落とし込むことは出来てると思うので、なんとなく風景を見て満足するっていう落とし前の付け方もあるとは思うのだが……それならもう、いっそドラゴン退治にもいかず、ひたすら村のおばあちゃんのお使いだけしてた方が開き直れて良かった気もする。でもそうすると「大志を抱いた若者たちの物語」とは噛み合わないし……。

 結論:ゲームやればいいと思う。

 

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 Cパートに癒されるぅ、第11話。今回もシリアス一辺倒でなかなかに重たいお話だったんですが、本当にじっくりゆっくり進むのでその展開にツッコミを入れるのも野暮な気もするし……。

 「RPGで起こりそうな事件を1話で1個ずつ処理していく」みたいな展開。まぁ、前回の料理対決みたいにトンチキなミッションばかりでも途方に暮れてしまうが、今回は「闇に囚われた謎の騎士との対決」という非常にシンプルなもので、対戦相手のヘルクが「物理で殴る」以外の選択肢がないゴリゴリのファイター気質なもんで、基本的に画面で展開されるバトルも直接的な殴る蹴るだけ。ヴァミリオが介入してもせいぜい炎魔法が加わるくらいで割と地味なバトルになってしまうのが難点。一応、闇の騎士の瞬間移動の演出とか、どことなく漂っている不気味さみたいなものにはこだわりの演出もあったのだが……まぁ、あそこはガチバトルを執拗に描いておかないとピウイの登場がブレイクスルーになった感じが出ないからしょうがないかなぁ。ちなみにピウイの歌声は、確かスピンオフコミックの方では「神のごときもの」と評されていたのだが、アニメでの歌声は……ピウイだ。まぁ、これはこれで。

 というわけでワンバトルだけで終わってしまったわけだが、今回闇に囚われちゃった可哀想な騎士との交流を通じて、またヘルクにまつわるあれこれが匂わされたようである。騎士の人は「あんたも」と気がついていたのだが、やはりヘルクを取り巻く「何か」にも闇は関わっているということだろう。思い返してみればヘルクは人間の中でも貴重な、早期で覚醒して完成に至った勇者である。ヘルク自身が頑強すぎるせいで忘れがちだが、この「勇者」という存在は人間の王に支配され、半ば洗脳されたような状態で絶望的な戦争に挑んでいる連中と同じ肩書き。ヘルクだって、どこかで道を踏み外したら背中に羽が生えて魔族討伐に繰り出していたかもしれないのだ。まぁ、彼の帝国への転身までの成り行きを聞けば、彼がそう簡単に天使軍団と同じような状態にならないだろうことも想像は出来るが……魔女さんが「警戒しろ」と言っていたこと、そして今回「仲間を襲撃された」ことで激昂し我を失ったこと。どちらもヘルクの闇堕ちを示唆する不安要素。そこに騎士さんが「あんたもか」と言ってるのだから、どこかで心の準備は必要なのではなかろうか。

 ただ、騎士さんはそこまで承知の上で「ちょっと呪われてる」剣をプレゼントしてるんだよな……なかなか世の中に「ちょっとだけ」呪われてるものなんてないだろうが……ヘルクくらいの強さがあれば呪いなど気にせずに操れるという判断なのだろうか。今後、ヘルクがどのくらい剣を使った戦いを展開するのかは気になるところだが……パンチだけでまだまだいけそうなんだよなぁ……。

 ヘルクには羽が生えてませんが、ピウイは飛べるみたいです。なんで頑なに鳥であることを否定するんだろう……。

 

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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