最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
遠見の儀式/Farsight Ritual 青のがっつり掘り下げ系ドロー呪文。レアリティが同じということもあり、当然現環境で比較すべきは「記憶の氾濫」だろう。下準備なしで使えば効果は全く同じ4枚見て2枚ゲット。コストまで全く同じだ。こちらの呪文の強みはその初動で協約することで掘削できるカードが倍になり、もらえる枚数は変わらないが目当てのカードに辿り着ける確率が高まること。そしてご存じのとおり、「記憶の氾濫」は試合中盤以降に7マナでフラッシュバックさせてさらなるアドを稼ぐことが可能。トータルで見たらおそらく文句なしで「記憶の氾濫」に軍配が上がる。純正アドの構造が段違いだし、7マナのフラッシュバックを用いる点は確実にこのカードを使いこなすコントロールデッキの性質にあっている。デッキを支える屋台骨になりうるのは残念ながら先輩の方。こちらのカードを使うとしたら、4マナで動く初動時点で明確な結果を出したい場合、つまり、デッキの中に特定のキーカードが入っており、それさえ引ければ何とかなるというデッキの場合だ。ただ、その場合でも協約のために燃料を準備する必要があるので無条件に使えるというわけでもない。素体が強いが、独自進化にそこまでの売りはなさそう。まぁ、ライバルが強いというだけで、あいつがスタン落ちした後に可能性はあるか(いつになるのよ……)。 PR 何故人はこうもサメが好きなのか、第5話。いや、ぶっちゃけぼくぁそんなに好きでもないですけど……なんか特別な愛着とか恐怖とかを覚える人が絶対にいるんだよなぁ。 というわけで、パニックものの王道であるゾンビとサメのコラボレーション。すでにこのコラボは先人の手によって実現してしまっているらしいが、思いついた人もすごいし、それを実現しようってんで実際に作品にしてしまった人もすごい。まぁ、その映画が面白かったかどうかは知らんが。そもそもサメ映画(とゾンビ映画)ってのがどの程度「面白い」と思って視聴するものなのかも知らんが。そう考えると、俺はこのアニメについても「どうやってみるのか」は知らない状態からスタートしたのかもしれんな。 今作のアニメとしての面白さは何と言っても作画部分。前回1回特番を挟んだ効果もあり、今回だってハイクオリティな動画とエキセントリックな色彩で魅せてくれる画面になっている。サメとの直接対決シーンでの重さ荒ぶるモーション作画も見事なもので、愛されながら作られてるよなぁ、というのは伝わってくる。こうしてとにかく無茶苦茶な画面を叩きつけるのがパニック作品の本懐だとするなら、今作は間違いなくその王道をいく作劇と言えるだろう。前回芸人が出てた特番で殊更にフィーチャーされていたように、「どうやってゾンビ世界を生き延びるか」なんてことを真剣に考えながら見るような作品ではない。だからこそ、今回登場したスーツでの輝の無鉄砲な戦いぶりなどにツッコミを入れる意味はないのである。 ……いや、でも無茶だよな……そりゃリスクヘッジ女に愛想を尽かされるのもしょうがない。好き好んで死地に飛び込む人間は、やはりどう考えても「馬鹿」という他ないだろう。もちろん彼がそのような行動に出たモチベーションは丁寧に描かれてはいるが、それだって今週の冒頭にぽっと出の回想で語られただけであり、例えば緑谷出久のように何年も何年もひたすらにヒーローへの憧れを吐き出し続けた主人公とはわけが違う。前回のCAさんの時もそうだったが、本当に今作は「やりたいこと」を1話で1つポンと提出し、それを30分で叶えていくオムニバス作品のようなテイスト。あまりそこに余計な要素を挟む必要もないということなのだろう。まぁ、一応激闘の際に輝の脳裏に前回のCAの子がよぎったりしたのは、このゾンビ社会での積み重ねがあったとも言えるわけだが。 とりあえずすったもんだの末にヒロインゲットだぜ! と思ったのだが、この期に及んでまだ別行動とか言ってるのか。オープニングに出てきた人らが揃うのって、いったい何話になるんだろう。今回輝が憧れてたヒーローがどう見てもハリケンジャー(カブトライジャー+シュリケンジャー?)みたいな造形だったし、だとしたら全員集合までは相当時間がかかるぞ(関係あるわけないやろ)。
Magic関係記事読者の皆さん、お久しぶりです。僕です。最近めっきりやらなくなったプレビュー関係の記事です。この時期なら比較的手は空いてるので、以前のように触れられたらいいな、とは思ってますが……例によって加齢とともに作業の労力を減らす方向で調整はしているので、カロリーオフを目指して頑張っていきたいと思います。とりあえず以前決めた通りに「公式の情報待ちで、公式ページが扱った情報のみを取り上げる」という形での後追いをしていきたいと思います。ですので、基本的に公式記事を読んでる前提で進めていくのでよろしく。 ちなみにまだストーリーをさっぱり読めてないので、背景世界への言及は少なめ。一気にシナリオ上がってくると読むの大変よね……。
○今回のメカニズム ・役割・トークン(Role Tokens) おそらく新規メカニズムで一番の注目ポイントはここ。ここ数年で味を占めたWizards社が着々と数を増やしている「定義済み」トークン(事前に名称によって性能が定められたトークン)。黎明期に作られた宝物、そこからの発展系としての手がかりや食物などはすっかり定着し、さらに直近では培養器トークンも意外な使われ方ではあったがシステムも噛み合って使い勝手の良いこなれたシステムだった(アリーナでは処理が楽だからいいけど、紙のゲームやってる人にとって取り扱いやすかったかは知らんが)。 そんな定義済みトークンに新たな仲間が加わったのだが……なんと一気に7種類増えた……。まぁ、カテゴリとしては「役割」だけで後は微差なのだが、効果を覚えて直感的に使えるようになるまではこれまでの先輩方と比べものにならないくらい時間がかかりそうなのは心配な点。まぁ、狂ったようにドラフトしてればすぐに覚えるとは思うけどね。 これまでのトークンといえばほぼアーティファクトだったわけだが、今回はいよいよエンチャントに範囲が拡大され、オーラなので場に出る時の処理とかも結構デリケート。さらにトークンカードなどにも書かれていないルールとして「同一のコントローラーが1体のクリーチャーに役割を2つエンチャントしたら、前の役割は墓地に置かれる(トークンなのでその後消滅する)というちょっとややこしいルールも存在しており、相変わらず複雑性はマシマシである。「役割」という名付けが「この人が演じている役はこれ1つ!」というイメージでこの取り替えルールを直感的に理解してもらうための方策なのだろうが、ルールの都合上、コントローラーが違う役割ならそのまま貼られて残っているというのも面倒臭い。これ以上シンプルにはできなかったんだろうなぁ。 まぁ、とにかく今回のセットには大量のオーラが乱れ飛ぶことが確定しているので、これまで以上にWizardsが推し進めてきた「クリーチャー主体のMagic」という方向性を後押しするだろう。リミテ以上の環境への影響を考えると、手軽にエンチャントを補充する手段が一気に増えるだろうから、場のエンチャントをカウントする系の呪文が強化され、いわゆる白緑系のエンチャントデッキなどの強化が期待できるかもしれない。ただし、「エンチャント呪文を唱えた時」の誘発がないのでシナジーを構成するカードはそこまで増えないのかな? 以下、個別の役割をメモ程度に。 呪われし者(Cursed)・唯一の妨害系役割。「蛙化」が使い放題と考えれば破格のコスパだが、オーラ環境になるなら過信は禁物。 怪物(Monster)・名義が「怪物化(monstrosity)」と紛らわしくない? とは思う。怪物言うてる割に増強幅が他の役割と変わらないのでちょっとこけおどし感。 王族(Royal)・護法がつくので一番手堅い役割かも。これがいっぱい使えるデッキは強そう。 魔術師(Sorcerer)・影響力はかなり大きい役割だが、攻撃が条件なので使いこなすには若干のデッキ制限あり。この感じだと、各色に配置される役割はどうせ偏るんだろうし、青の飛行戦術と合わせるのがいいか。 ひねくれ者(Wicked)・現時点ではあまり効果のほどがイメージできない役割。たかだか1点だが、一応役割は「置き換え」が起こるので、他の役割も連打するデッキならおまけ感覚で相手のライフを詰められる? 若き英雄(Young Hero)・タフネスを参照してるのが特徴。デッキ次第では一番影響力が大きい効果だが、やはり使いこなすには制限あり。 聖者(Virtuous)・統率者限定らしいので略。
・協約(Bargain) キッカーの亜種(っていうとマローが悲しむ)。支払うコストはアーティファクト・エンチャント・トークン1個の生贄で、それらの生贄の質は問わないというのがポイント。やはり手っ取り早いのは何らかのトークンを量産してコストに当てる方法で、ここでもまた宝物やら血(そしてパワーストーン!)などが注目されるのではなかろうか。もちろん、今回登場した役割もエンチャントだしトークンなので立派なエンジンに。追加コスト系なので効果のほどはイメージしやすそうだが、下準備が必要になるのであまり速い効果は求められないかも。コストとしては手軽だからあんまりヤバすぎるカードも作られない……といいけど……。
・祝祭(Celebration) 「1ターンに2個以上の土地でないパーマネントを出す」ことを推奨するギミック。これまたパーマネント数を稼ぐと言う意味では役割トークンの後押しとも言える(今回のギミックは基本的に役割中心出回っている)。ほぼ必然的に「2つ目の呪文を唱えたら」よりも条件が厳しくなるので、多少強力な能力を積んでもいいかもしれない挑戦ギミック。手数の多さが肝なのでこちらは速いデッキでやや有利か。既存のカードから、コストなしで勝手にトークンを増やしてくれるようなカードの評価が上がる可能性があり、「スクレルヴの巣」なんかは協約能力ともガッツリ噛み合う文句なしのトップカードに躍り出そう(もう出てる)。
・出来事(Adventures) みんな大好き出来事カード。エルドレインに来たんだからこれを出さないわけにはいかない。マローも「ユーザーの大半が期待しているものを再登場させなかったら、次元を再訪する意味がないからね」とその辺は強調しており、ゼンディカーに行ったら絶対上陸するし、テーロスに行ったら信心はチェックするだろう。エルドレインにおけるコア・システムは間違いなくこの出来事であり、初登場時にも「恋煩いの野獣」「厚かましい借り手」「砕骨の巨人」など、効果・フレーバーともに傑作と呼べるカードを量産した数年に一度クラスのヒットメカニズムである。今回も何とか、禁止カードを出さないレベルでの刺激的なカードの挑戦に期待したい。なお、「字がちっちゃくなるので年寄りに優しくない」「一気に新規カード名が2枚分増える」など、ゲームと関係ないところでちまちまと面倒は増やしてくれる。 ちなみに今回はカード本体と出来事の色が異なるカードが登場しており、単色推しだった前作ではできなかった領域に踏み込んでいるのも期待大。エルドレインの場合は、ここにフレーバー的な妙味をどの程度載せられるかが注目ポイントだ。
(・「おとぎ話」カード/Tales) 今回のボーナスシート(ドラフトだと使えるけどスタンでは使用不可のおまけカード枠)は過去に活躍したエンチャントシリーズ。すでに「ネクロポーテンス」などの歴代最強エンチャントも名を連ねており、過去のボーナス環境(「ストリクスヘイヴン」「兄弟戦争」)同様、多様性に富み刺激的なリミテッドを提供してくれることを期待している。
↓以下、公式で登場した個別カード
恋に落ちた騎士/Besotted Knight エルドレインは恋愛絡みのカードが多いのも特徴で、「美女と野獣」の物語はすでに前作の「恋煩いの野獣」で語れているし、これと似たような名前の「恋に落ちた剣士/Smitten Swordmaster」なんてカードも。ちなみに英語名が全く違うのでせっかくだから確認したところ、今回の「besotted」は「酒や麻薬に酔った、夢中になった」というところから「好きな人にのぼせ上がった」という意味の形容詞で、「smitten」の方は「打ちのめされた、ぶん殴られた」という意味から俗語で「ぞっこんの」という意味になるらしい(「強打/smite」の過去分詞形である)。恋愛絡みの俗っぽい表現も覚えて英語力を高めよう。さておき、こちらの騎士は先輩カードと時に共通点はなく、なんとプロポーズによって相手クリーチャーを王族に引き入れてしまうという。ソーサリーなので若干もっさりはしているが、手軽な増強手段で自軍の底上げを行いつつ、そのうち手が空いたら自身も3/3バニラとして駆けつけてくれる。いや、お前は王族ちゃうんかい。クリーチャー部分はリミテ専門の数合わせっぽいが、前作の「独りぼっちのユニコーン」あたりもそこそこ活用できてたので、やっぱり出来事は結局便利。
魔法破り/Break the Spell ベースとなっているのは最軽量でエンチャントだけを破壊する「啓蒙」。そこに結構デカ目のボーナスをつけることで現代でもプレイできる水準のカードに引き上げた形。自軍パーマネントを破壊する使い方はあんまりないと思うが、相手にどうせ破壊されそうな対象があったら単なるキャントリップとして使い回す可能性もゼロではない。そして便利なのはトークンを狙いうった場合のボーナスで、これなら損を出さずに役割トークンを処理することができる。まぁ、役割トークン自体が出来事とかでホイホイ出てくるので、それを単体で潰してもそこまで得した感じはないのだけど。
呪われし廷臣/Cursed Courtier これは面白いデザイン。なんと最初から制限オーラである「呪われし者」が付与された状態で登場する。フレーバーがよくわかる面白い捻り。そのままだと1/1絆魂と貧弱すぎる存在だが、他の役割トークンで上書きしてやると一気に輝きが増し、4/4絆魂のスーパーエースに成り上がることが可能だ。そうでなくても、これ単体で「パーマネント2つを出す」条件が満たせるので祝祭との相性がいいのも注目ポイント。呪いを解くにはやっぱりキッスが必要なんでしょうかね。 侵入者の放逐/Expel the Interlopers このセットのラスゴのコーナー。0を選択すればとりあえずラスゴ。その上で、自軍に一番都合がいいように数字を調整できるのが売り。自軍が小兵ばかりのところに相手が重量級を連打してきたら一方的に相手軍勢だけを薙ぎ払うことも可能なわけだ。その性質上、「クリーチャーの数を並べるウィニーデッキでも採用が検討できるラスゴ」というちょっと珍しいカテゴリになっている(「招待制」という前例があるが)。もちろんコントロールデッキでも不自由なく使えるので、今後は根絶する力の強い既存のラスゴとの選択になりそう。
勇敢なパイ使い/Gallant Pie-Wielder 「パイ使い」が何なのかは、イラストおよびフレーバー参照。……まぁ、熱いのだろう。通常時もパワー2の先制持ちなので最低限のお仕事だが、祝祭状態になると「祭りだと聞きつけて我慢できずにやってきたパイ使い」になり二刀流の見事なパイ捌きを披露してくれる。インスタントタイミングでパーマネントを出す方法を用意しておくとコンバットトリック的に使えて中吉。
「ガラスの棺/Glass Casket」 毎度お馴染みリング系除去枠。特に性能に問題なしということで、今回は前作エルドレインからそのままの再録となった。前回はフレーバー的にもちょい封印っぽい感じだったし設置場所も森の中だったが、今回のイラストははっきりと「目覚めるまで守ってあげるコールドスリープシステム」っぽい描かれ方。これに敵クリーチャーを入れてあげるのは優しさなのかしら?
鳩の騎士/Knight of Doves これも何かおとぎ話の謂れがあるんでしょうかね? わたしゃ心当たりがないのでググってみたが、残念ながら遊戯王のカードしかヒットしませんでした。さておき、何らかのデッキのキーカードになる可能性を秘めた騎士。「何かするたび飛行トークンが出るよ」はリミテでは1つのアーキタイプになる可能性があり、最近だと壁デッキ応援団の「翼套の司祭」の活躍が記憶に新しい。ただ、こちらの騎士さんは「エンチャントを墓地に送らなきゃいけない」というのでハードルはやや高め。おそらく「役割トークンなら心痛めずにサクサク処分できるでしょ」ってことなんだろうが、かといって好きに処分していいってもんでもない。デッキに大量の役割トークン絡みのカードをぶっ込み、1体のクリーチャーを対象にして取っ替え引っ替えすると鳩・鳩・鳩・鳩・大乱闘が見られるってことだろうか。
月揺らしの騎兵隊/Moonshake Cavalry 大雑把神話レア。効果は自軍クリーチャー数に累乗で重なり、4体くらいいればゲームが終わる計算。「どう見ても『孔蹄のビヒモス』なんだから緑の仕事だろ」という気もするのだが、飛行を付与することで「緑じゃこんなことできないでしょぉ?! ハイ白の仕事―」と言い張っている。ほんと白のこういうとこ嫌い。ゲームエンドカードには違いないが、状況依存度がかなり高いので活躍はメタ次第。リミテも遅い環境になりそうならエンドカードなのだが。 真夜中の一撃/Stroke of Midnight シンデレラが残していったガラスの……いや靴ちゃうんかい。武闘派シンデレラは何かと物騒だよ……。割と信じられないことが書いてあるアンコモンで、なんと3マナインスタントで土地じゃないパーマネント除去し放題。まぁ、過去には「外身の交換」みたいな例もあるわけだが、当時に比べると範囲がグッと拡大し、デメリットもだいぶ緩いものになっている。白をやってるならとりあえず採用しておけレベルの万能除去。これだから白ってやつは……。ちなみにカード名の「Stroke of Midnight」は直訳すれば確かに「一撃」になるわけだが、実際は「深夜12時の鐘の音」の意味。相手クリーチャーを除去する一撃と、シンデレラの物語をかけたナイスなネーミングである。
三匹の盲目ネズミ/Three Blind Mice ちょっとずつネズミが増えていく英雄譚だが、残念ながら「ねずみ算」というわけにはいかず、毎ターン一匹ずつの増加。ただし、2ターン目以降はネズミを増やす必要はなく、自軍で一番欲しいトークンの中から1つ選ぶことができる「居住」能力。色々と悪用できそうである。1枚でパーマネントが3つ稼げるので協約能力のお供にもってこい。ちなみに「盲目ネズミ」はよく知らなかったので確認したら元ネタはマザーグースだそうな。例によってどこか陰惨な謂れもあるあたり、エルドレインに採用されるに相応しい歌なのだろう。でも、どっちかってぇとネズミより後ろのババアの絵の方が怖いような……。
生ける書見台/Living Lectern 「魔法使いの弟子」に登場するような、勝手に動き回る家具の類。ぶっちゃけ「書見台」って言われてもピンと来なかったのだが、本を読むためにわざわざ手で持たずに立てておける台のことらしい。あんまり現実でお目にかかったことないな。で、そんな書見台は当然攻撃力などあるはずもなく、ただそこに突っ立って相手の攻撃を受け止めるのみ。タフ4の壁役はそこそこだろうが、ゲームの決め手には絶対なり得ない。となるとあとはそこに乗った本を読んでどれだけ優秀な人材を魔術師役にできるかが勝負だ。どんな役割であれ+1修正はつくので単純な増強手段となりうる。占術との兼ね合いも考えると、やっぱり飛行クリーチャーを指導するのが一番の近道。これで起動がソーサリーじゃなけりゃ結構いい線行きそうだったのだが。
「手練/Sleight of Hand」 激渋、過去の秀作カードの再録。私からすると「おっ、久しぶりだな!」くらいの感覚だったが、確認したら最後に収録されたのが9thらしいので16年ぶりである(ここで泡を吹いて倒れる)。その後の時代に上位互換となる呪文もいくつかつくられてロートル感は否めないが、決して弱い効果ではないし、「シェオルドレッドに怒られない」という微妙な利点もないではない。今後の青のスペル系デッキで「考慮」あたりとどのように競合するかが注目ポイント。あとイラストのガチョウが可愛い。 知識の徳目/Virtue of Knowledge 青くなった「パンハモニコン」。厳密にはパンハモニコンはクリーチャーとアーティファクトにのみ反応していたので、エンチャントやバトルも含めたこちらはコスト(とレアリティ)アップに見合った強化。特にバトルは全部誘発能力持ちなので、わかりやすくシナジーを求めることができるはず。マニアックなデッキのキーカードとして活躍の機会があるかどうか。出来事呪文の方は自身の能力のみということで起動後にこれを唱えるマナ的余裕を確保するのは難しいが、まぁ、「どうせ5マナのパーマネントを置くまで手札に置いといても勿体無いし」くらいの感覚で使えればラッキーということだろう。 忌まわしき干渉者、アショク/Ashiok, Wicked Manipulator 「え? 世界中のみんなが寝ちゃってる次元があるの? いくー!」と元気よく登場した悪夢大好きアショクさん。ファイレクシア大戦中も一切姿を見せていなかったが、うまいこと灯を失わずにやり過ごしていたようだ。意外なことに黒単色で登場するのは今回が初(これまでは全て青黒)。5マナとやや重いがそこそこの忠誠度と相変わらずのくせつよ能力で存在感をアピール。まずもって、常在型能力はライフを支払う手段がなければ何の意味もないというのがすごい。今回のセットにも大したシナジー要素はなさそうだが、代えの効かないオリジナル能力なので過去のカードとのヘンテココンボが発動してもおかしくないちょっとした地雷。そして追放領域を「夢の世界」と想定しているようで、プラスは堅実なアド取り、マイナスはテフェリーが出してたイリュージョンのバージョン違いみたいなトークン生成。ドローより追放の方が制限が多いが、その分一気に2体のトークンが稼げるのが強い。奥義は……奥義。なんで突然ライブラリを吹き飛ばすかは謎。初見で「追放領域のカード分? 大して削れなくね?」と思ってよく読んだらマナコストの総量だった。まぁ、奥義だし。 鏡に願いを/Beseech the Mirror 鏡よ鏡よ鏡さん……ともちょっと違うかな。エルドレインにおける鏡の話は前作で一段落してるしな。まぁ、魔力を秘めた鏡なんてこの次元の至るところにあるってことなんだろう。何にもしなければマナ拘束が厳しく神話になった「魔性の教示者」。数多の同型カードの中でこれを使う理由はあんまり見つからないだろうし、協約が前提の呪文ということになりそう。協約すれば4マナまでの呪文はそのまま解決まで持っていけるので、「ライブラリから好きな呪文を唱えられる呪文」になる。まぁ、便利は便利。かつての「白日の下に」のような活躍も期待できるかもしれないが、4マナ以下でどれだけ汎用性の高いデッキが組めるか。ほぼ黒単しか受け付けないので、あんまりデッキの中のカードに幅を持たせられないのが「白日の下に」と違うところなんだよな……。 自惚れた魔女/Conceited Witch 鏡の中の怖い顔のババアがりんごを持っているので、白黒の「白雪姫」テーマの1枚ということになるが、レジェンドでもなんでもない単なるコモンなので、この次元にはこんな悪いことを考えてるババアがいっぱいいるということ。恐ろしい話だ。3マナ2/3威迫という実に黒コモンらしい普通ステータスに、出来事経由でのひねくれ者オーラもちょい足し。ほとんど負担にならないのでとりあえず適当なとこを強化してから自分が出撃するのがセオリー。そのためには是非とも1マナ2マナでのクリーチャー展開は確実にできるようにしておきたい。ちなみに出来事呪文は解決されない限りは追放領域に置かれない。この呪文のように単体の対象を取る場合、相手に対応されてフィズってしまうと墓地に直行してしまうのでそこだけ要注意。
フェアリーの夢泥棒/Faerie Dreamthief そういえば諜報能力もいつの間にやら落葉樹扱いになってるのね。占術も同時に存在してるので微妙にややこしいが、今回の青黒のように墓地に重きをおく色は優先的に諜報を使うということらしい。とりあえず1マナ1/1フライヤーに出た瞬間使えるおまけ付き。これだけでも最低限の仕事だが、さらに墓地からアドを提供してくれる健気さを持っており、切削するデッキなら戦場に展開せずにそのまま墓地送りにしてドロー呪文として活躍させることも可能。今回はオーラが多い環境なので、その土台としても使いやすいだろう。びっくりするような能力でもないが、色々とかゆいところに手が届く名脇役。 リッチの騎士の征服/Lich-Knights’ Conquest ちょいと準備は必要だが、墓地のクリーチャーを一気に戦場に戻せるダイナミックエンドカード。「生ける屍」の昔から、この手のでっかいリアニメイトにはやはり夢がある。今回は青黒で切削シナジーもちょいちょいあるし、黒を使っていれば食物トークンも増産できるので大量のクッキーが突然化け物に変身するというエルドレイン民驚愕のウルトラCを演出できるかもしれない。 ローアンの陰惨な調査/Rowan’s Grim Search 黒く染まってしまったローアンさんの画面暗すぎ道中。何もそこまで影を落とさんでも。単体で使うと単なる「夜の囁き」のパチモン。インスタントとはいえあまり使いたいスペックではないので、やはり何とかして協約の方で頑張ってほしい。まぁ、その場合でも結局アドが取れないことになるので積極的にやりたいかどうかは分からないが……それをアドに変換するには、墓地に置いた2枚にも意味があるデッキにするしかない。4枚見て2枚取るのはそれなりに強力な効果だし、そこからシナジーが増えればデッキの回転も見やすくなる。何とか序盤に展開できるトークンの種を見つけておきたいところだが……役割トークンはさらにその前提にクリーチャーが必要になるため、やっぱ黒なら食物が鉄板かなぁ。 甘歯村の魔女/Sweettooth Witch 「Sweet tooth」とは英語だと「甘党」を表す言葉だが、エルドレインでは村の名前になっているようだ。そんな甘党ババアはおよそ頂きたくないパイを提供してくれるおせっかいなやつ。フレーバーによればその中身は……(日本語だとちょっとわかりにくいが、英語だと「he really poured his heart into it」でそのままぶっ込んでいる)。なんてもの出しやがる。3マナ3/2に食物が1つついてくるということは「指輪物語」環境でも悪くないくらいの性能だし、その食物を相手の喉奥に押し込むことでライフゲインでなくルーズに転換できる。流石に3点だと強すぎるのでちょいと抑えめにはなっているが、このババアのキッチンを借りれば、食物を作り続けるだけでゲームに勝てるということ。リミテッドではアーキタイプを左右するコモンになったり、ならなかったり。
エンバレスの古参兵/Embereth Veteran 「次の時代を作るのは君の役目だ」と少年に託して去っていく古参兵。アニメだと確実に格好いいやつだが、ヒロプリのシャララ隊長みたいに敵側に利用されちゃうと心が痛くなる場合もある。こちらのおばちゃんは1マナ2/1というまだまだ頑張れるステータスに、お役御免になった際に若手をしっかり育成できるオプション付き。赤の速度があるデッキなら有力な選択肢だが当然レアリティはアンコモンだ。1マナで2度パーマネントを1つ生産できるため、祝祭を狙いたいデッキとすこぶる相性が良いのも評価ポイント。「老兵は死なず、ただ去るのみです」って言いながら死ぬ。
塔の点火/Torch the Tower このセットの軽量火力枠。通常は「マグマのしぶき」の拡張版で、プレイヤーに届かない代わりにデフォで追放効果が付与され将来の安全が買える。ちなみにバトルには撃てないあたりはしょうがないとはいえやっぱりセット間の連携は難しいと感じさせる。そして最大の見せ場である協約発動時は、めでたく「稲妻」に進化。1マナ3点火力はいつの時代でも花形であるが……まぁ、相応のコストだからねぇ。いざという時にレンジが広がるオプションはありがたいし、こっそり占術のおまけをつけてるあたりも心憎い。今後の1マナ枠の候補にはなりうるだろう。
歪んだ忠義/Twisted Fealty 毎度お馴染み赤のパクり系呪文。毎回気にして確認するけど、今回は当然アンコモン設定。そりゃな、黒だけじゃなくてあらゆる色に生贄用のカードが用意されてる環境で、このカードをコモンにするわけにもいかないからね。もちろん、サクり戦術に組み込めるならそれはそれで強く、今回のおまけは誘拐とは全く別件で与えられるひねくれ者の役割。全然関係ないクリーチャーを強化してもいいし、パクったクリーチャーに貼り付け、殴った後でこれをサクれば1ライフルーズをお見舞いすることができるわけだ。リミテッドならこの1点2点が勝負を分ける試合だってあるだろうし、ある程度協約呪文が揃ったデッキなら優先順位を上げてもいいかも。まぁ、協約はトークンクリーチャーしかサクれないってのは要注意だが。
絡み架かりの見張り/Tanglespan Lookout 「からみがかり」って何なんだろう。「オイこら兄ちゃん無視してんじゃねぇぞゴラァ!」って言いにいく係の人だろうか。イラストを見てもよく分からないが、とにかくこの環境を左右しそうなキーカードであることは分かる。いわば前回のエルドレインにおける「エッジウォールの亭主」に近いクリーチャーで、全ての役割トークン呪文をドローに変えるアドバンテージおばけ。現時点ですでに「1マナの出来事でちょろっと役割トークン作成」みたいなカードがポンポン出てきてるわけで、役割トークンは効果が軽いおかげでそのコストもバカ軽い。そんなとこにドローつけたら、そりゃ値も千金、アタイも失禁。「エッジウォールの亭主」と違って3マナとややもっさりコストになったのもやむなし。リミテで暴れるのは確実だろうから、パックで見かけたら即ピック。戦場で見かけたら即キック。 やんちゃなアウフ/Troublemaker Ouphe 協約カード入門編。2マナ2/2の熊ステータスに、必要に応じて「存在の破棄」がついてくる。ユーティリティ対策は当然ありがたいのだが、例によって「2ターン目に手札にあった時に、破壊対象が無い(もしくはサクり候補がいない)のに出してもいいものか」とひとしきり悩むことになる。まぁ、コモンで複数枚拾えるので、いっそ2マナクリーチャー枠と対策枠を全部任せてしまうという手もあるが……単体でクリーチャーとして見た時にはすげぇ平凡なのがなぁ。 固いクッキー/Tough Cookie エルドレインの誇る愛されマスコット・ジンジャーブレット(ブルート?)さんは今回も当然登場。こちらの緑クッキーは登場時に別な食物も同時に提供してくれるので1枚で2度美味しいリッツサンドスタイル。さらに仲間のクッキーに呼びかけて目覚めさせることもできるようで、やたら青っぽいアーティファクト発奮機能付きである。この次元におけるアーキタイプとして成立するかどうかはよく分からんが、基本的に後ろ向きな戦力である食物トークンに積極的意味を与えるという方向性は分かりやすい。以前のエルドレインの反省として「食物がいっぱい出る環境を甘く見すぎてた、めっちゃ回復してゲームが伸びるな」ってのがあったので、「指輪物語」でも挑戦していた「攻撃的食物利用法」がここでも推し進められているのだろう。で、このイラストはどういう状況なん? 双眼鏡ならぬ三眼鏡はやっぱり陛下のオリジナルなんだろうか、第6話。あ、ちなみに更新頻度の低減と視聴順が前後してるのは数年振りの帰省をしているからですね。実家の視聴環境が色々と変わっており、おかげで観られないアニメも結構ある(戻った後のレコーダーの積ん録が怖い)。 というわけで前回からちょっと間が空いてしまったが魔王とマックスの草津旅行の続き。相変わらずしっぽりと新婚旅行を満喫しており、諸々のレクリエーションを終えた後はご丁寧に温泉タイム。まぁ、オチはしっかりと効いていたが……もうマックスの方が意識しまくってんじゃん、というのが嫌でも伝わってくる珍道中であった。 しかし、当然ながらそんな平和ボケな旅行もさっさと幕引きとなってしまい、2人して目的通りに(何が目的だっけ?)戦場の最前線の視察に出向く結果となった。どうやら共和国側に何やら想定外の魔導兵器の配備があるとかで、フレッドたち王国側が攻めあぐねているのも何者かの支援で独立側が予想外に粘っているせいらしい。もちろんレオの規格外の戦力というのも大きな要因ではあろうが、流石にその1枚だけで戦線を維持しているわけではないようだ。人間の国を相争わせて国力を削ぐ魔族の企み……なんて可能性も一応考えたが、魔王様があの様子だからそんなこともないだろうし……この戦争のバックグラウンドについては、今作放送中にちゃんと明かしてもらえるんでしょうかね。 今回一番の見どころとなったのはもちろんレオとマックスの白熱の攻防。ギャグもゆっくり丁寧に回している今作だが、シリアス部分できちんとシリアスを見せることも忘れてはいない。フレッドの時は「相手が何考えてるかよくわからない」という緊張感があったが、相手がレオなら余計なことを考えずに純粋に武力衝突。しかも手数で勝負するタイプじゃないので一撃一撃の重たさがある即死上等の殴り合い。魔王の魔力に対してはレオも一切の手加減がないため、投槍攻撃とか、マジで殺しに来てる一撃だったんだよな。マックスの身体が鈍ってるとはいえ、かろうじて対抗できるくらいの余力が残っていたのは幸いだった。 そして最後は当然お約束の正体カミングアウトからのアホなオチ。レオはマックスのことを現時点でどう考えてるんでしょうね。まぁ、流石にあの立場にいる人間なのでそう易々と会いにくるとも思えないけども……マックスが現状を把握した上で、今後もだんまりを決め込むか、自分から動き出すことになるか。そのあたりでぼちぼち大きな節目を迎えそう。 しっかし今回は押入れの人(?)よく喋ってたな……あんだけがっつり自我がある人なのね。 もう、いっそのことタイトルを「バンドリ 黒の章」とかにすればいいと思う、第9話。このアニメを見て仙水忍が闇堕ちしたと考えればすごく納得いくからね。 これでこの作品が「最終的に宇宙に漂っている巨大な長崎そよの心臓めがけて銀の矢を叩き込めば終わる」みたいな内容だったら話は簡単なのだが、残念ながらそういうアニメではない。誰をやっつけたとしても話は終わらず、そもそも誰もやっつけることは出来ない。ただただ、人と人とがすれ違い、地獄の様相を見せているだけのお話である。そこには性根のねじくれた人間はいるが、決して「本当の意味での悪人」はいない……いや、違うな。みんなしてちょっとずつ悪いから、その悪さが澱のようにどんどん溜まった結果がこの黒の章なのだ。 現在最大のブラックを振り撒く女、長崎そよ。いきなり幼き日からの彼女の生い立ちが語られ、彼女の奇妙な従属体質というか、何かに依存してしまう心境の根っこが語られている。幼き日に母親が離婚したのか再婚したのか、とにかく家庭環境ががらりと代わり、降って湧いたお嬢様生活。なかなか身の丈にも合わぬと思いつつも、誰にでも無難に合わせられる天性の人当たりの良さを武器に、彼女は仮初の安寧を塗り固めていく。そんな中でようやく出会えた本当の関係性がCRYCHICだと思っていたのに、どこかで歯車が狂って瓦解した一時の夢。当初、CRYCHICに関しては「燈がだいぶ引きずっている」という印象を与えており、ファーストライブの成功でなんとか燈がその幻影を乗り越えて新しい一歩を踏み出せたものだとばかり思っていたのだが、実際ははるかに巨大な幻影を抱えたそよが背後に控えていた。前回の祥子による的確な人格攻撃により、完全に仮面を破壊され、何も守るものがなくなってしまったそよ。ある意味で、今回のそよさんは怖いもの知らずの無敵の人。かつてバンドリのメインキャラでここまで「悪役」に堕ち切った人間はいなかっただろう(バンドの解散危機という状況で言うなら、パレオの振る舞いはちょっと危なかったこともあったが)。「ママみ溢れる優しいそよさん」と「目的のためなら笑顔で友人知人を使い倒す長崎そよ」の二面が全く同じ根っこで語られているところが本当に業の深い部分で、ご丁寧に今回の回想シーン、楽しそうにスマホを見ながら寝っ転がるそよさんのカットが、前回の鬼LINEブロック発覚そよさんと全く同じ構図で描かれてるのが最悪である。 そんなそよに対抗すべく立ち上がる椎名立希。彼女はすでに一回「壊れ」を経験しているのでこれ以上最悪の落ち方はしないが、彼女も彼女で決して悪いところがないわけじゃないため、そよさんばかりを悪役に仕立てるわけにはいかない。今回、祥子のお株を奪うかのように、そよが立希に対して「燈ちゃんさえいればいいんでしょ?」というナイスブローを炸裂。ド正論に全く言い返すことが出来ない立希は返り討ちにあい、ブチギレ気味で代理のベースを用立てた。もちろん彼女はそよに対する腹いせ目的ばかりでそんな暴挙に出たわけではない。彼女の中の「燈第一主義」は揺らぐことなどなく、「そよが周りの人間(それはおそらく燈にとって大切な人である)を利用するだけ利用して己が欲望を満たそうとしていた」という事実は、おそらく燈にとってはショックな事実。立希はなんとかそれを燈に伝えずに彼女のバンド活動を続ける方法を模索した。その結果が、「そよはとにかくもう来ないから、切り替えていけ」という指示だったわけだ。残念ながら燈がそんなスパルタに乗れるはずもなく、結局「立希もバンドさえやれればいいのでは?」という最悪の印象を与えた上で、何も解決せず愛音を追い返すという泥沼の結果に繋がった。冷静に考えれば、燈がこんな状況に耐えられるはずがないことくらいは立希もわかりそうなものだが、頭に血が上ったこともあるだろうし、結局立希は「燈が第一」とは言っても、実際は「燈と自分が一緒にバンド活動できることが大事」というエゴイズムで動いている。彼女は彼女で、悪なのである。 そういう意味では今回単なるサンドバック要員になってしまったのが愛音。彼女は物語序盤で散々迷惑かけてたし、過去エピソードで堕ちるとこまで堕とされたのでこれ以上人間性を貶められることはなかったが、「そよには利用されてただけ」「しょうがないとはいえ、そよ(CRYCHIC)と愛音のどちらを選ぶかという選択で、燈がそよに揺れている」という現実を見せられ、またしても自尊心ブレイクを引き起こしてしまった。自分がバンドで一番の下手くそなのは知っている。よりによって直前までスタジオにいた海鈴が超絶ベースを披露してしまったせいで、この世界には楽奈や海鈴といったバケモンばかりだということを強く意識してしまったかもしれない。そんな状態でも燈の手を取れるほど、愛音は強くないのである。今回の彼女は、単に色々抉られただけの可哀想な子。スタジオから逃げ帰るのも致し方なし。 そんな状況にただ嗚咽し、塞ぎ込むだけの燈も結局は成長できなかったということ。いやまぁ、流石にこの修羅場を全部背負えというのは酷な話ではあるのだが……燈にもう少し主体性があれば、そよ・立希・祥子のどこか1つくらいになんらかのブレーキはかけられたかもしれない。依って立つべき中心にいるボーカルがよりによって一番何も決められない。そのことが、今回の地獄の最大の原因。もしかして、祥子や睦もその辺に見切りをつけて解散に至った可能性もゼロじゃないな……。 右を見ても左を見ても地獄。平気なのは今回登場しなかった楽奈ばかり。あ、あと海鈴さんも想像以上にタフなやつでしたね。掛け持ちでヘルプに駆け回るパワー系ベーシスト、どっかのバンドでボーカルやってる気もするが……あの人と違って、こっちのベースは本当にマシンみたいに仕事こなすタイプだからなぁ……レイヤ並の汎用性に八潮瑠唯の合理性を持つ女。これはこれでおもしれー。立希はこの関係性はもっと大事にしたほうがいいとは思うが……我々は知ってるんだよな。こいつが最終的にどこぞの専属ベースに落ち着くってことをよ。いや、仮面かぶってればよそでのヘルプも普通に続けられるか……。 ところで、CRYCHICの結成式って羽沢珈琲店で行われた描写があったわけだが、もしかしてこの街の重要事項って全てあの店で決められてる? ……afterglowの解散式もあそこで行われたりすんのかな……どうなるかな……。
いい、最終回だったね……第6話。「こっから何したらええねん」って思ったところに、ちゃんと「あいつがラスボスのわけないやろ」ってんで分かりやすい追加ボス出てくるの草。 「みんなが見たいシンデレラストーリーってこういうことやろ?」という綺麗なフォーマットを頑なに崩さない安心設計。それでもどこかにトンチキ要素が混ざっているのも今作の歪な魅力ではある。今回の、「こんなシーンが見られたら(聞けたら)楽しいに決まってる!」シーンベスト3。 第3位、ぜひバイノーラルで収録してください、香耶さんが両耳に囁き声とハサミのジョキン音を響かせる密着プレイ! 香耶さんってさ、いうてまだ大した歳じゃないよね? 今確認したら美世が19だから、それよりも確実に下、ざっくり女子高生か女子中学生くらいの年齢ということになるわけだが、その歳であれだけ堂に入った脅迫プレイができるのはもはや天賦の才といってしまっていいんじゃなかろうか。和服美人2人がねっとり絡まり合う緊縛プレイ、素敵です。あの状況で美世を立ったままの状態で吊るしてるのもポイント高いし、あの状態で吊るすのは相当手間がかかるはずなのに、その後自分であっさり縄を切って「お姉さまは地べたが似合いますわぁ」とか言ってくれる面倒な流れも高得点だ。 第2位、「手伝わないと屋敷が消し飛ぶぞ」とか脅しといて最終的に自分で全部焼いちゃうアホ当主。結局このおっさん、何がしたかったんだよ。息子相手にはあんだけ異能力でマウントとってたくせして、清霞相手だと圧倒的雑魚ムーブ。久堂の実力を事前に知っていたのだとしたら、なんで無策のままで能力バトルに突っ込んでしまったのやら。「思いの外早くきたな」って言ってたので、純粋に息子の離反が計算外だったってことか。もしくは、流石に学園都市最強、レベル5の電撃使い(エレクトロマスター)の強さが埒外だったのか。怒りに任せて正面の門をぶっ壊しちゃう系男子、下手したら御坂さんよりもタチが悪い。 そして映えある第1位、「なんか知らんけどおっさん2人が協力してシールドを張るシーン」!!! 何あれwww意味分かんなくてめちゃめちゃ笑ってしまった。「お前も協力しろ!」「チッ!」からのおっさんコンビの能力発動、なんの前触れもなかったもんだからあまりにも世界観がズレててすげぇ面白い画だった。いや、元々異能の発動シーンはいくつも描かれてたからそこまで大きく外れた印象もないはずなのだが、辰石のおっさんはまだしも、パパンがいきなりシールド展開できるとは思ってなかったもんでさ。異能って、清霞の雷撃、辰石の炎みたいにある程度属性は決まっていると思うのだが、パパさんの能力はどんなもんだったんでしょうね。 とまぁ、今回はおっさんパートが面白すぎたのだが……いや、美世さんもちゃんと可愛かったですよ。オドオドウジウジが嫌われるメインヒロイン。そんな彼女の明確な「決意」の瞬間。美しいじゃないですか。私もいつか、上田麗奈ボイスのヒロインを蔵に縛り上げるような人生を送ってみたいものだ(そっち?)。
祝・変な鳥(?)初登場、第5話。これまでオープニング後にカットインしてくるだけで「なんやねんこれ」って思ってたので、無事本編に登場してくれて一安心である。まぁ、登場したところでなんなのかはよく分かんなかったけど……。 というわけでCV井澤詩織の新たな仲間(?)を手に入れたヴァミリオちゃん。流れ着いた先は魔界のエリア内ですらなかったみたいだが、一応無人島ではなくて住人も幾らかは存在しており、見た感じ人間ではなく魔族のように見える(この世界における魔族の定義はよく分からんが)。おかげで明らかに人間ではないヴァミリオが流れついても安全だったわけだが、この世界の連中はどうにもコミュニケーションに特定の問題を抱えている奴らが多い、というか、基本的に人の話を聞かない連中が多い。今のところ人間の登場キャラが少ないせいかもしれないが、どうにも人の話を聞かないのは魔族の特性のようにも見えるが……今にして思えばドルーシもそうだったし、アズドラも今ひとつ意思疎通できてない感はあった。そう考えるとヴァミリオのいうことを仔細まで漏らさず聞いてくれてたホンさんってすげぇ人格者だったのかもしれない。 人の話をいまいち聞かない鳥(?)、人の話をいまいち聞かない住民など、ヴァミリオにとってはまだまだ先が思いやられる状況。そして最大の問題であるヘルクも人の話を聞いてか聞かずか、マイペースに対策を講じようとしている。あの様子でアンの正体に気づいてないってこともないとは思うのだが……未だ狙いが分かっていないので、だいぶギャグの方に振れた今回でもどこかそわそわさせる要因になっている。すぐに島を出て行かないあたり、無敵と思われたヘルクにも一応限界はあるみたいでちょっとは安心したが……それだけに彼の能力が今どちらを向いているか分からないのは余計に怖かったりもする。ヴァミリオちゃんも随分この雰囲気に慣れてちょっとずつ気が抜けているように見えるが、この先の2人の珍道中の中で、どういう関係性を培っていくことになるんでしょうね。
サブタイトルの通りです、第6話。今回は色々と無茶してましたなぁ。そして色々と知らない自動販売機があるもんですなぁ……。 今回何と言ってもびっくりしたのは「ガスの自動販売機」。あえて「瓦斯の」と書いた方がいいんだろうか。調べてみたら確かに実在していたようで、用途としては別にガスの量り売りをするわけではなく、お金を入れると使えるようになるガスコンロということらしい。色んなアイディアがあるもんやなぁ……確かに、今の時代だってキャンプ施設とかでそういうギミックがあったら使いたい人はいるかもしれない。ただ、安全性の問題とかでなかなか認可はおりない気もするが。 そんなとんでもないものまで駆使して「戦う自動販売機」。なろう系主人公なんてものは生まれながらにして「すべての属性が使える」だの「無属性魔法」だのと便利な言葉でおよそ「魔法」ができそうなことは全部できてしまうので火だの氷だのは前提条件のように設定されているわけだが、残念ながらハッコンはあくまで自販機の範囲内で戦う必要があるので、火にしろ氷にしろ、とにかく「実在の自販機」に寄せるのが超大変。以前のように「取り出し口に手を突っ込んできた相手を火傷させる」くらいだったらメジャーな自販機でも可能だろうが……それ以上のモンスター相手となると、かなりギリギリのライン、というかぶっちゃけ「それはいくらなんでも無理やろ」のラインを越えなければならぬ。そこにどんだけ説得力を持たせられるかが筆力ってことなのだが……残念ながら今回のバトルはやや敗北気味。 まぁ、モンスターの腹の中に入ってからの戦闘は割と頑張ってたと思う。上述の通りのガスの自販機がかなりの反則技な気もするが、「レンジ機能がある自販機」ってのがそのものズバリ電子レンジとして使えるってのは面白い発想で、無茶している部分は「自分の体内で爆発されると困る」ってんで外に射出する手段がいささか強引なことくらいか。まぁ、あれだけのガス大爆発に巻き込まれて、モンスターの体当たり以上のダメージを喰らうような気もするのだが……むしろ空気があまり流れない場所にいたから軽傷で済んだのかな? いや、もしかしたらふつーに重傷なのかもな。 どっちかってぇと、今回の苦笑いポイントはその前段階の「氷」の方だろう。いくらでも生産できるってぇのは一応「ポイントが許す限り」というルール設定が提示されていたが、いくらなんでも「沼1つ冷やすための氷」は量が多すぎないか? 水はそれなりの速さで流れていたようだし、あれだけの川幅から多少のブロック氷を投下したとしても、流石に沼の水温が劇的に下がるとは思えんのよね。ついでに、その後で今度はドライアイス自販機になって煙幕を焚くわけだが、氷とドライアイスだったら、最初からドライアイスでやってた方が水温下げられたんじゃないか? まぁ、もしかしたら自販機の型番によって生産量に差があったりするのかもしれないが……大量のドライアイスを生産・投下してると、どっちかってぇと水温や視界よりも二酸化炭素濃度の方が不安になるまである。いや、屋外だから問題ないとは思うのだが、それを言い出したらやっぱり水温が下がらんだろうし。使い方としては面白い発想だが、いくらなんでも無茶じゃない、というお話でした。
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Thraxi
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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