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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「妻、小学生になる。」 5

 開口一番に「あっ、この妻は小学生になりそうだな」って思ったよね。主に声的な部分で。三十路を過ぎても今なおロリ、永遠のこども先生に乾杯。

 タイトルは【推しが子】とかでもいいかな、っていうアニメ。こうした死生観を(アニメとはいえ)すんなり飲み込めるあたり、我々にはやはり仏教思想が根付いているということなんでしょうかね。世界の他の宗派の人たちから見て許せない世界観だったりしたらどうしよう。まぁ、そもそも小学生を嫁呼ばわりしてる時点で許せない宗教(というか法律)がありそうだけども。

 タイトルから内容は何となく予想できる作品だし、確か以前実写ドラマ化されるやらなんやらの時にちょっと話題になったので名前は聞いたことがあった作品。日本人のロリコンぶりも末期だな、みたいなニュアンスで語られるのを目にしたが、まぁ、こうして生き物が「転生(変身)」して再訪する話は日本に限らずおとぎ話としては定型だからねぇ。小学生がダメだけど狸や鶴や地蔵が家にくるのはいいのかよ、って話でね。そこはあんまり同列に語られるもんでもないか?

 評価軸が色々あるのでどこに焦点を当てるかはちょっと悩ましい作品で、まず、減点要素はほとんどない。しいてあげるなら「主人公の性格的にちょっと受け入れ難い部分がある」ことくらいだろうか。具体的には、「妻の死がどれだけ悲しかろうが、娘さんがおる時点でお前勝ち組だし恵まれてるんだぞ」というほぼやっかみ視点でのマイナス評価。普通に考えて、妻亡き後も「娘のために頑張るよ」っていってあげるのが望まれる人物像。今作を見ていて何故か引き合いに出したくなったのは「マイホームヒーロー」で、共通点は娘1人を持つ壮年夫婦の物語だという部分。あちらの夫婦が娘のためになりふり構わず行動できたスーパーカップルだったのに対し、こちらは旦那の方がどうにも頼りない。

 ただ、伴侶との死別で受けるダメージなんて人それぞれだろうし、たまたまこのご家庭はそれが10年引きずるダメージだったと言われたらそうかもしれないし、こちらのわだかまりについて、奥さん本人から「そんなんじゃダメやろがい」と一喝してくれたのですでに不快感はない。あとはまぁ、いくら何でも40過ぎの旦那が社内恋愛においてにぶちんすぎるだろ、とか、そんくらい。

 転じて加点要素が何かと考えるとこちらも難しく、初見で好きだと思ったポイントはあんまりない。実写ドラマが先んじたことからも分かる通り、どちらかというとアニメアニメしていないホームドラマ主体の作品になる。そのことは映像作成にも表れており、キャラ自体もややリアル(?)寄りで等身が高めだし、全体的な見せ方もどこか実写ドラマを意識したかのような少し温度感の低い画面が多い。これは別に悪いことではなく、むしろ狙っている方向性がはっきり定まったディレクションがわかりやすいので、あとはこの方向性でのドラマ作りを求めているかどうかという、単純な好みの問題になってくるだろう。私の場合はというと、特にこの時期はひたすらによくわからぬアニメをだくだくと飲み続ける修行僧のような時間を過ごしているため、突然「あんまりアニメアニメしてないアニメ」が出てきたのでちょっと受け止める心構えができていなかったというだけのこと。来週以降、「今作を観よう」という気持ちで見始めればもうちょいフラットに視聴はできそうである。

 シナリオ部分について、1話目では「妻」サイドのことはしっかり描かれたが「小学生」サイドの話は全く描かれなかった。まぁ、それをやると筋が散漫になるので一話目の構成はこれ以外にないと思うが、今後のストーリーテリングにおいて「小学生」サイドを描かないわけにはいかないだろう。奇妙な二重生活を余儀なくされているはずの妻の、常人の2倍の「生活量」に言及せず、単に「奥さんが帰ってきたよ、ワーイ」というポジ部分だけを描くドラマになったらすごく気持ち悪い。まぁ、1話目の雰囲気からしてそうした話作りをしないはずがないという雰囲気も漂っているので、今後の展開についてもそこまで不安はないかな。

 待てよ、もしかして悠木碧と結婚すれば妻も小学生も合法的に両取りできるのでは?(最終結論)

 
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○「最凶の支援職【話術士】である俺は最強クランを従える」 4

 【推しの子】と【パリイ】が終わったけどまだ隅付き括弧作品は続くぜ! ……なろうってもしかして隅付き括弧も好きなのかしら。

 タイトルの長さと内容で覚悟しながらの視聴だが、お話の展開には一応独自性が見出せるのでまだ切る判断には至っていない。最弱職とされるジョブなので追放待ったなしかと思いきや、パーティー崩壊の理由は単に主人公の性格が悪すぎたからという、「追放系」ではなく「コミュニケーション下手すぎ自業自得系」展開。冷静に考えると追放系以上に胸糞悪いだけなので、別にプラス要素としては機能してないのだが。

 ほんとに主人公のやってる行動と結果が自業自得だから少なくとも共感や憐憫にはつながらない。「そうなれば、そうなるやろ」という言動ばかりなのはわざとパーティーを壊滅させたかったようにしか見えないのだが、ラストの反応を見る限りではそういう意図があってやったことでもなかったようだし、だとしたらマジで単なるヤなやつである。多分、ヤなやつなのは間違い無いのだろう。そこに全く気持ちよさは感じられないので、どうしたって初期配点は辛くなる。

 また、支援職にスポットを当てるというなろうお決まりのパターンに「話術士」というよく分からん枠組みを導入したことこそが今作最大の眼目なのかと思ったが(普通タイトルを見たらそう判断するが)、この話術士というくくりに特に新奇性が見られないのも大きな問題だ。バフ・デバフかけるやつって、そんなんどこぞのナオフミさんみたいにこれまでも散々おったし、何なら魔法使いとかの下位互換なのでは? もちろんこの世界では「そうじゃない」理由があるのだろうから文句をつける部分ではないが、単に口頭で「攻撃力25%アップ!」とかいってるやつの戦闘が面白いはずもなく、レアな職業区分を持ち出してきた旨みは全くない。オープニング演出などを見る限りでは今後は多少なりとも「話術」というところにスポットが当たることを期待したいのだが……なろうで「巧みな話術」なんて書けることは期待してないんだよなぁ……。せめてモンスターとかの設定にもう少しお仕着せでない独自色を出してる状態なら可能性も繋げるのだが、蓋を開ければ単なるいつものなろう世界なのがなぁ。

 というわけで一考のため立ち止まりはしたが、そのままフェードアウトにまっしぐらの可能性は高いです。喧嘩別れ展開から、何か気持ちのいい展開になることあるんかね。こんなんで喜ぶのNTRフェチくらいやぞ(でも響いてないネ)。

 
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○「夏目友人帳 漆」 ―

 「漆」ってすげぇよな……。世に長寿アニメ数あれど、流石に7期目ともなるとなかなか……と思ったけど今やってるヒロアカが7期だった。あっちは2016年スタートで8年で7期、こっちはなんと2008年スタートで16年がかり(!)での7期だ。もう、伝統芸能だよね。

 何がすごいって、こんだけの長寿でもそこまで制作体制が大きく揺れてないこと。もちろん節目節目で変更は行われており、大きなところでは4期までブレインズベースの制作だったところが5期以降は本作専門スタジオみたいなスタンスの朱夏に変更。監督のクレジットだった大森貴弘氏もこの時に「総監督」名義にクレジットが変更されている。今期は2017年に放送された6期から7年ぶりの新作だが、制作スタジオや大森さんの「総監督」名義はそのままで、監督のポジションは変わっている。でもマジでそれくらいよ。今期1話目も大森さん自ら脚本担当までしているし、やはり氏にとってのライフワークなんだな、というのが伝わってくる。

 以前から大森氏に敬意を払っている私としてはこのライフワークをしっかり見守っていかなければいけないのだが、いかんせんスパンが長すぎる上、特殊な設定とはいえジャンルとしては「日常系」に寄ったオムニバス形式のお話なので、1つ1つのシナリオで一喜一憂というわけにもいかぬ。それでもゆっくりと見られる作品がこうしてずっと続いているという、それだけで感謝すべきことなのは間違いない。今期も肩肘張らず、のんびり見守らせてもらいたい。1話目からいきなり可愛い話で眼福でしたね。

 できれば多軌さんの出番多めでおなしゃす。

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○「鴨乃橋ロンの禁断推理 2nd Season」 ―

 まだまだあるよ続編アニメ。こちらは1期放送がちょうど1年前ということで分割2クールとしては現実的なスパン。あんまり覚えてなきゃいけない人間関係が多くはないアニメだからそこまで負担はないかな。

 スタッフも同じで純然たる「分割の後半」なので現時点で触れるべき要素は特にない。一応、1期目で作った大きな流れをしっかり再開1話目で確認させてくれるのは親切設計なのでありがとうという気持ちはあるかな。やはりシリーズアニメの形式でミステリを成立させるには何とかして「縦軸の物語」を繋いでいく必要があり、そこはちゃんと意識を持たせた上でお話を紡いだ方が興味を持続させやすい。最低限の配慮ができてるってだけで安心しちゃうもんでね。

 あとはまぁ、最近のミステリアニメの中では割とシンプルに「陰惨な殺人事件」を描いてくれるという古式ゆかしいスタイルもありがたい部分。やっぱミステリっつったらこれでいいんだよなぁ。最近は放送内容も変なとこで配慮が必要になったりなってなかったりするしねぇ。いや、流石に「殺人事件を描いちゃダメ」なんて規制はまだないだろうけども。

 
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○「ハイガクラ」 5

 「私は歌でぶん殴る!」 なるほど、だいたいシンフォギアだな!(だいぶ違う)

 というくらいにはよく分かってない作品ですが、確認したら原作は漫画作品で、掲載誌はゼロサム。あったなそんな雑誌。基本的にノットフォーミー寄りの作品が掲載されてそうだし、ぱっと見の雰囲気はそこまで惹かれることはないデザイン。まぁ、野郎ばっか出てくることは想定できるからね。一番印象が近いのは「最遊記」シリーズあたりかな(あれもゼロサムやね)。

 とはいえ食わず嫌いはよろしくない。試しに黙々と1話を見守ったが、中華ファンタジーをベースにした基本設計は嫌いじゃない。唯一にして最大の難点は「1話目にしていきなり専門用語が出過ぎてて何が何だか分からない」という部分で、展開も無難になんか適当な化け物退治とかにしときゃわかりやすかったのに、そうじゃなくて「1回自軍に降った使い魔みたいなやつが封印を解かれて暴走」→「もっかい調伏」という流れなのでこの世界の中心に何を置いたらいいのかがよく分からないまま話が進んでしまっている。専門用語が漢字ベースの「日本語っぽい」言葉なもんで音だけで聞くとたとえば「ケッサイ」なんてどう考えても「決済」になっちゃってややこしい、なんて問題もある。決してベストとはいえない形でのアニメ化かもしれない。

 とはいえ、たとえば漢字のタームについては最低限の説明は入れてくれているし、脚本を追えばギリギリこの世界のルールは飲み込むことができる範囲ではあった。あとは1人1人のキャラに魅力が感じられるようになれば多少なりとも視聴モチベは上がっていくかもしれない。ちなみに制作は「颱風グラフィックス」というあんまり聞かないスタジオで、「彼女が公爵邸に行った理由」に近い座組みらしい。言われてみれば画面全体にソフトフォーカス入れてるみたいな独特なこの風合いはどっかで見たことがあるかもしれない。雰囲気作りっていうだけなら、決してクオリティは低くないとは思う。

 あとはまぁ、変な二面性を発揮できるけどどこか永井豪テイストみたいな釘宮キャラとかでどれだけ興味を維持できるか。くぎゅうってこういう「男だらけの中にポンと放り込まれるキャラ」やってるイメージがあるんだよな。

 
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ATRI -My Dear Moments-」 6→6

 1ヶ月以上に渡る今期最終評価も今作にてようやくゴールイン。今期執筆された最終評価は42本。前クールの37本からやや増だが、春秋はクールの区切り目なのでこれくらいは順当。50本を上回らなくなっただけでも少し前に比べたら大幅な進歩である。この調子で40本以下を維持できるようになれば多少は意志の力を身につけたと言えるようになる……といいな。さて、次回はどれくらいになるやら。

 閑話休題、今作についても忙しいので最終話感想と一緒くたで申し訳ないが、まぁ、これは別に妥当な判断かな。何しろ、正直なことを言えば最後まで点数は1点下げなきゃいけないと思ってたくらいには内容に不満があったからだ。この辺は感想の変遷を辿ってもらえれば何となく伝わっているとは思うのだが、やはり終盤に向けてシナリオが駆け足になっていたというか、当初「ギャルゲのアンドロイドものシナリオ」に懸念していたある種の安易さみたいなものが滲み出てしまい、そこがどうしても没入感を阻害した。別に開始当初から全く穴がないシナリオだったとも思わないが、それでも序盤から中盤にかけて、夏生がアトリと関係を構築する過程、そして2人が島の住人たちと交流する過程なんかは納得できる粒度で描かれていたし、何よりアトリの可愛らしさを見ているだけでも不満はなかった。

 しかし、やはり1クールに詰め込む負担がでかかったのか、はたまた最初から風呂敷の畳み方をあまり考えていなかったのか、終盤に至る展開がどうにも行き当たりばったりで、ラストのババアからの無理難題、そしてそれに対する夏生とアトリの判断など、「そりゃないぜ」と思うような展開がちらほら見られるようになってしまったことでトータルの評価は下げざるを得なくなった。尺の問題を言い訳にはできようが、それを承知でシリーズアニメにしたのだから、ちゃんと視聴者が「いい話」を素直に飲み込めるだけの下地を用意してほしかった。そこは確実に評価の対象になるのだから。

 そんなこんなで最終話の結局アトリが取り込まれることを了承する展開についても未だ納得いっておらず、「そうしないと終わらないから」くらいしか理由が見当たらないのはダメだ。だからこそ「尻すぼみ感がなぁ」という感想になる予定だったのだが、……まぁ、最後はなんか、いい話風に終わった部分が納得できてしまったので下駄を履かせちゃおうという判断である。何でだろね、我ながらチョロすぎるとは思うのだが、展開に不満を持ちながらラストの消灯式のところでなんかキュッとなっちゃったのよね。そんでその後の再会シーンにも不備はないでしょ。いくらか押し付けがましい感動ではあるが、「まぁ、この完成図になるならしゃーなしかぁ」くらいの評価で落ち着くことになった。多分これもひとえにアトリというキャラの完成度が高く、愛嬌で最後まで引っ張り続けるだけの求心力を持っていたが故の結末なんだろう。

 ギャルゲーアニメで最終的に「メインヒロインが可愛かった」というのがプラス評価になるのは何も間違っちゃいませんからね。そういう意味ではよく頑張ってくれたのかも。まぁ、作中で最強の正妻パワーを発揮したのは結局水菜萌さんだったわけだが……ほんとに強かったなあの子……。

 
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○「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅤ」 ―

 流石にエンディングの映像は頭がおかしいと思う。よくあれで90秒作ろうと思ったな。

 終わらない(のかよ)コンテンツ。気づけば6クール、5期目に突入。ついこないだまで同作者の「杖と剣のウィストリア」が放送されていたことを考えると相当な売れっ子作家、ラノベ業界のレジェンドクラスにまで成り上がった作品。今作はなろうではないが、「転スラ」の放送が終わったタイミングでこれと「リゼロ」がスタートし、「オバロ」が劇場公開中と、なかなかこの辺の重鎮どもが根強く生き残っているもんである。

 4期はタイトルの「ダンジョン」要素が圧倒的大部分を占め、そこで出会いもあったもんでタイトルが全く間違っていないが「そんなこと言ってる場合かァ!」ってなくらいの超シリアス展開と、壮絶な戦闘を描く映像制作の必死さでもってベテラン選手の矜持を守り抜いた。とはいえバトルバトルの展開にどうにも食傷気味だったのは事実で、「ダンジョンなんかほっといて紐神様が見たいだけやねん」という私のような不純な視聴者はちょいと期待外れの部分もあった。

 今期冒頭部分は無事に地上に戻ってきているベルさん御一行。そして見事に「出会い云々」の話を回してくれており、キャラがあまりに増えすぎたこの世界でも浮いた噂があればそれだけでみんなご飯が美味しいんだな、ということがよく分かる。ヘスティアさんとリリの呼吸を合わせた漫才も堂に入ったもので、ファミリアの仲間連中だけでどったんばったんしてればそれはそれで楽しい。というかずっとそれでいいじゃん。

 しかしそうもいかないんだろうなぁ……今期はどういう相手とどういう絡み方になるんでしょうね。フレイヤ組が云々とか言われてもその辺の設定をよく分からんで観ている身には「おんなのこいっぱいでてくるのたのしいです」くらいの感想しか出てこないが、とりあえずヘスティアが話に絡んでくれる展開ならそれでいいや。

 そういえば貴重なあっちゃんぺっちゃんの共演作なのね。

 
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○「嘆きの亡霊は引退したい」 6

 タイトルとしては「陰の実力者になりたくなくて!」みたいなやつだとわかりやすい。いや、このまんまでも別に分かりづらくはないが。

 「はいはい、なろうなろう」からスタートして適当に処理しようかと思ったが、別段悪い点が見つからなかったので減点はない。そしてギャグのテンポの良さですんなり見られてしまったので、なろう的逆印象からかえってプラスに転じて評価を上げてみた。この後どうなるかは知ったこっちゃないが、面白ければラッキー、すぐにヘタったら「まぁ、なろうですし」というので言い訳ができるという都合のいいスタンスを取らせてもらうことにする。

 制作はちょっと前に「怪異と乙女と神隠し」を担当していたゼロジー。ここは結構肌に合う作画体制を整えてくれることがあり、「つぐもも」シリーズなんかはヒット作ではあるのだが、フラットに見たら平均やや下くらいで見ておくと安心かもしれない。そんなスタジオなので1話目も何かが飛び抜けて綺麗ってことはないし、なんならなろう的ファンタジー像としては凡庸な部類ではあるのだが、あんまり気張った画を作ろうとしていないのは作品自体がギャグ寄りだからなのか、単に面倒だったのかはまだ分からない。でもまぁ、気の抜けた作画でも成立する空気の作品なら別にこれで構わないし、決して汚いとか、見づらいということはない。やはりギャグは緩急が肝要なので、締めるところと緩めるところが分かってれば問題はないはずだ。

 あとはこの作劇でお話が面白いかどうか。冒頭の「陰の実力者」的雰囲気から「はいはい俺つえーヤレヤレ系チートね」と思っていたら、主人公からは「自分は凡人でほんとに才能がない」というカミングアウト。まー、これが嘘で「やっぱ気づいてないだけの最強キャラでした」なら全てがおじゃんだが、演出意図をみる限りでは一応「実力がない」は本当っぽい。その上で「話を聞かない冒険者」に祭り上げられているだけ、という設定ならば、決してヘイトを貯めるようなものではない。むしろこれだけ適当な性格のくせしてなんだかんだで危機を乗り越えてクランリーダーとしての業務をこなせているなら、それはそれで見てみたいキャラクターにはなってるんじゃなかろうか。まぁ、最終的に一番の感想は「小野賢章を少し休ませてやったらどうか」だけども。

 ステータスオープン、鑑定スキル、無詠唱魔法などのダメなろう神器が出てきておらず、舞台としては「異世界転生」でもなんでもない真っ当な「ファンタジー冒険譚」。そこに加瀬あつし漫画的な「ダメなやつの成り上がり」をちょい足しして、馬鹿馬鹿しいお話が回っていけばそれでよし。これくらいで充分「ちゃんとしたお話だー」って思えちゃうからなろうは怖いんだよなぁ……。

 
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○「合コンに行ったら女がいなかった話」 6

 タイトルが冒頭から完全に嘘です。詐欺広告です。

 でも詐欺でよかったです。タイトルから「ははぁん、BLだな?」と(当たり前の)洞察を見せた俺氏は裏切られたことでとてもホッとした。安易に釣られた自分が恥ずかしいぜ。で、あとはまぁ「タイトル通りの話」(?)ではあるのだが、1話目から完全にギャグだと分かる方向性なので気楽に見られるのは助かる。そしてギャグアニメってのは雰囲気とかテンポとか、漠然としたものの相性がかなり重要なんだけど、少なくとも1話目ではその相性が割と合いそうだったので遠慮なく加点させていただいた。前クールの「女装アニメ」の評価が高かったことで「男装アニメ」への期待が高まってるのかもしれませんね(そんなことあるかい)。

 一応「フィーリングが合う」以上のことを言語化しておくと、まずキャラの造形が飲み込みやすい。「性的な倒錯」を扱う作品なので各キャラの描き方って下手したら妙なところでデリケートになる危険性もあったんだけど、今作はもう、「男装が云々なんてのは表層的な問題でしかないですから」というスタンスがはっきりしているので「男装もの」という縛りだってさっさと取っ払ってもいいくらいである。あとは「ちょっとクセのあるヒロイン勢を近距離から見守るラブコメ」であり、ヒロイン勢のキャラなんてのはクドければクドいほどいいんだから。真ん中にいるみかこし王子の容赦ない押し込みがチャームポイントなのはもちろん、脇を固めるヲタクっぽいおいちゃん、苦労性の奈央坊など、キャストも含めてヒロイン勢が充実しており、もう一話目から逆張りで「可愛いですね」と言ってしまってもいいかもしれない。

 また、男サイドの3人もそれぞれにキャラが立ってるというのも重要なポイントで、個人的には主人公視点のオーソドックスなやつとか天然でどっかハズレてるぼーっとしたやつをさておいて、間で挟まれてる変なテンションの男の子の方が気になる。彼の一人上手なボケ・ツッコミの両刀のバランスがよく、そういう部分で全体的なギャグのテンポを合わせてくれてるんだろうな、というのが見て取れる。あとはまぁ、この6人のキャラの愛嬌でどれだけ話を回せるかが勝負。ぶっちゃけ、この設定では出オチ感が強くてすぐにネタ切れになりそうな気もするので、点数を下げる気は満々だったりする。

 あとは中の人補正で引っ張ってもらえればラッキーですね。この3人で固めて全員が「男装キャラ」というのは……なんか一定以上の年齢の人間でないと思いつかなそうなキャスティングだったな。私はとても良いと思います。

追伸:このアニメを見て一番印象に残ったのが「カラオケで6人2時間か……1人頭4曲くらいしか歌えなさそうだから何を選ぶかだな……」ってことを真っ先に考えてしまうくらいにはカラオケに行きたい。

 
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