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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「氷の城壁」 6→6

 終了からずいぶん間が空いてしまったし、分割2クール作品で締めるのもどうにも座りが悪いが、とにかくこれにて今期の最終評価枠は終了。今期執筆された番組感想は39本。2クール継続作品がそこそこ多いので単純な比較はできないが、ここ最近の「頑張って切った結果」としてはそこそこライン。ここ1年の数値が39→53→38→50と推移しており、やはり春・秋クールの方がまだ終了作品数が多いということが分かる。このままコンスタントに40を切り続けられるよう、努力を続ける所存。

 閑話休題、そんな最後を飾る作品はイレギュラーな14話目があったおかげで微妙に時期が長かったこの作品だが、おかげで同作者の「正反対」とシームレスにつながっていく感覚もあるので、もしかしたら業界各社で狙った結果なのかもしれない。「正反対」がとにかくぴゅあっぴゅあに青春群像劇を飲み込めるドキドキユカイな作品であるのに対し、こちらのタイトルはそりゃもう氷なもんで色々と心臓に悪い。いや、恋愛ドラマなんて多少なりともギスってなんぼだし、痛みを伴わない人間関係なんで刺激が足りないので色々と振り回してくれる筋立てはウェルカムではあるのだが……今作は中心にいるこゆんが「城壁」を作ったところからお話が始まるマイナス起点の物語なので、そこからの修復作業にストレスが溜まるのが色々と大変だった。

 この手の作品の「コミュ障」キャラってだいたいは類型的にまとめられて「あるある」くらいのレベルで表面的な理解だけで足りることが多い気がするのだが、こゆんの場合、その本質は決して「陰キャのコミュ障」というわけではないのが難しい(いや、分類したら確実に陰ではあるのだが)。彼女は中学時代までは割とふつーの人付き合いができていたし、なんなら彼氏(恨)だっていたくらい。部活はバスケ部で運動神経も悪くなく、おしゃれだって人並みにできる「いっぱしの女子高生」である。隣の美姫のせいでちょっと色褪せて見えるだけなのだ。そんなこゆんでも、やっぱり当たり前のように対人関係のトラブルは抱えてしまうものだし、当たり前のように他人との距離に思い悩む。そんなところに、人類不変の「人と人との難しさ」が感じられるのである。

 とはいえ、別にこれが大仰に取り立てるような問題でもないのも事実で、言い方は悪いが社会に出て数年もしたら「若かりし頃の思い出」として忘れてしまうくらいの出来事なのかもしれない。おっさんたちからしたらそう見えるような出来事でも、当人たちにとっては人生に関わる大問題であり、その深さ・暗さ・苦しさ・冷たさもちゃんと感じたい。そうして飾り立てられる「独特の重たさ」が、タイトルの「氷」で端的に表されているわけで。この作品を見ている時だけは、少し若い頃を思い出して、青かったり辛かったりする感情を追体験してみるのも刺激としていいんじゃないでしょうか。

 それにしても今作の一番の良さはやっぱエンディングのイントロだと思うの。公式MVとか見に行ったんだけど、あのイントロって曲には含まれてないアニメオリジナルなのね。あそこまで含めて曲の完成形だと思ってたから意外だったわ。

 

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○「天幕のジャードゥーガル」 7

 立て続けに刺激的な作品が飛び出してきます。今期もアニメ視聴は忙しそうだ。

 初回1時間スペシャルということで、なんも知らん状態で一気に2話分の情報量を叩きつけられてだいぶ情緒が不安定になっている。こんな短期間で関根明良ボイスに情緒を揺さぶられ続けるとは思わなかったが、こちらもまっすぐな悲劇に端を発する、壮大なサーガを予感させる幕開けであった。

 題材に、アニメとしては非常に珍しい中東文化を取り上げており、思い出せる限りではせいぜい「アサティール」が思い出せる程度である(「アルスラーン戦記」は違うよな)。しかも時代は13世紀頃ということで、そりゃもう想像もおぼつかないくらいに知らない世界である(今期は奇しくもこの100年後くらいの日本の文化について描くアニメが同時期に並んでいるのがすごい)。なかなか遠くて知識も不足しているそうした異国の文化について、コロコロとデフォルメ強めで独特なキャラクターデザインで紡いでいくというだけでも描写は相当難しそうだが、おそらく原作時点での調査研究・描写が丹念なのだろう。アニメとして画面に表れたとき、それが決してわからないものではなく、きちんと1つの息づく「生活」に感じられるのがまずはお見事。映像制作はサイエンスSARU、そして指揮を取るのは我らが山田尚子その人である。「平家物語」に続く作品であると考えれば、この全体造形も納得の仕上がり。ちなみに山田さんは「総監督」にクレジットされており、監督は「Avel Gongora」氏というスペイン出身のアニメーターらしい。この人はサイエンスSARUの主力として活躍しているひとで、「ダンダダン」でも2期の監督としてクレジットされていた。

 今更この座組みに不安の声など出るはずもないが、しっかりとサイエンスSARUらしい個性を発揮させながらも、非常に細やかで、なおかつ大胆な筆致で描かれる世界に眼を奪われる。これだけのデフォルメとなるとキャラの個性の出し方なんかも難しくなると思うのだが、きちんと明瞭な描きわけがなされているし、その上でキャラクターが魅力的にも見えるという。特に主人公・シタラちゃんは序盤のロリ状態でまー可愛らしかったが、8年後の「現在」もきゅるんとしたルックスの愛嬌が伝わってくる可愛らしさが良い。その他の人物についても一発で覚えられるだけの個性を発揮して浮ついていないのがお見事だ。

 とにかく画面は完成されているので、あとは描かれる物語がどのようなものになるか。現段階ではとにかく悲劇悲劇&悲劇で先のことなど全く予想がつかないが、「学ぶこと」の意義を問い、1人の女性の人生を左右するまでに考えさせるストーリーラインにはちょっと期待を寄せている。あまり頭でっかちになられても困るが、ここまでのドラマ作りを見る限り、独りよがりな展開にはならないだろうという信頼が持てそうである。まぁ、そうでなくても当時の中東文化、もしくはモンゴル文化への変わった形の教材だとでも思えば色々と得られるものはあるだろうしね。モンゴル帝国、やっぱ史上最強国の名は伊達じゃないよな……。

 まぁ、ここまでのところで高評価は確定だったが、さらに押し上げるのはもちろん中の人。今期2本目の関根明良主演作品。やっぱこの子の声はエネルギーなのよ(今期2回目)。そして、私が触れなければいけないのは奥様ですわよね。「墓掘り声優」の名をほしいままにする桑島法子。たとえファンが望んでいなくても、やっぱり2話目で退場してしまうんですね……。新たな墓碑と新たなトラウマを植え付けて去っていくプロの所業……今作の奥様は本当に慈愛に満ちていて聡明で、ずっとみていたいキャラクターだったのに……南無三。

 
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○「BLACK TORCH」 5

 「なんかジャンプっぽい導入だなー」と思ったらジャンプ漫画だった。厳密にはジャンプスクエアに連載してた作品とのことで。まぁ知らんわな。ちなみに原作はすでに完結しているらしい。全5巻のジャンプコミックが数年越しでアニメ化って、なんか珍しい事例だな。あ、でも「キルアオ」も似た感じだったか。ちゃんと完結してからアニメ化するっていう文化が定着するのはいい傾向かもしれない。

 可愛くない猫が活躍するアニメかと思ったのに、最終的に猫フォームは失われて主人公に吸収されてしまったのでやや評価をさげた。いや、半分冗談だが(半分本気だが)基本的なクオリティは低くない。ジャンプ漫画らしいド派手なアクションシーンはしっかり見応えのあるものになっていたし、それ以外のシーンでも大崩れする部分はなく、ちょいとダークな雰囲気とか、ヤンキーじみた対話が飛び交う荒っぽい(なんかマガジンっぽい)世界観なんかは丁寧に作り込まれている。ただまぁ、制作担当の100studioってスタジオは記憶になかったが、「中禅寺先生物怪講義録」をやったところとのことで、あの作品は途中から露骨に作画がヘタってしょんぼりしてしまったため、過度な期待はせずにちょいと見守る必要はある気がしたので加点は控えた。あと猫が(略)

 今更もののけと忍者のアクションバトル漫画になかなか新鮮さを感じることはできないだろうが、その上で「ジャンプ漫画」だけど「青年誌っぽさ」みたいなものを加えた味が出せれば何かしらのオリジナリティは見出せるかもしれない。「ジャンプスクエアってどんな漫画やってたとこなんだっけ……」と思って確認してみたらご丁寧にWikiに「アニメ化リスト」の形でまとめられており、「この音止まれ!」や「怪物事変」、「カワイスギクライシス」に「ダークギャザリング」といい具合のヒット作が多いことが判明。……あれ、いい雑誌なのでは? 頑張ってくださいな。

 
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○「乙女怪獣キャラメリゼ」 6

 祝! 松井恵理子大先生の犬ヒストリーに新たな1ページがッ!!! ……麦穂あんななら理解できるんだけど、なんでカッターってこんなに犬役が回ってくるんだろう……そんなに犬声なのか……。

 いきなり犬から入ってみたが、今作のメインは当然「怪獣」である。しかも乙女怪獣である。なんのこっちゃと思って観はじめたら、ほんとに乙女で怪獣だったので看板に一切偽りなし。原作は漫画作品とのことだったが残念ながら1ミリも知らない状態からの視聴。開始直後から作画状態の良さに興味を惹かれ、その後もずっとヒロインの黒絵ちゃんが可愛いままで突き進んだのでとにかく画面が楽しい。制作はライデンフィルム。ここ最近はだいぶ作品によって作画の質にムラがあるスタジオのイメージになってしまったが、少なくとも1話目時点では最高品質に近い状態で提供してもらえた。悲壮すぎる設定なのにそれをあまり感じさせないヒロインのハッスル具合からギャグの飛ばし方も爽快で、ここから本格的な少女漫画的な恋愛葛藤絵巻になったとしてもそこそこ楽しめそうな雰囲気である。

 「とんでもなく忌まわしい力」と「少女」という取り合わせについては意外と好まれるモチーフでもあり、怪獣の老舗である円谷プロはダイレクトに「怪獣ガールズ」というレーベルを展開しているし、個人的には何故か「背中から異様な突起物が飛び出す」シーンで「最終兵器彼女」を思い出した。あんな耽美な作品には絶対ならないとは思うが、男の子たるもの、「持ってはいけない力を持つ女の子」にはいっつもドギマギするものなのだ(個人の感想です)。

 しいて懸念点があるとするなら、少女漫画的な土台は割とベーシックなもので、おかげで男の方のキャラがどうにも現実感に乏しい「少女漫画の相手役」に徹していることだろうか。イケメンすぎるイケメンムーブは流石に胡散臭く見えてしまうのだが、まぁ、そこも含めて陰キャの黒絵ちゃんが戸惑う姿を楽しむためのギャグ要素の1つとして受け入れてしまえばいいのかもしれない。せいぜい色んな困り顔を引き出してもらおうではないか。

 もう1つのトピックとして、黒絵ちゃんの中の人の話題も出しておこう。キャストは千賀光莉。そう、プリキュアのあんな役で脚光を浴びた子である。プリキュアって、ちょくちょく無名の新人を抜擢することがあるのだが、そういう子ってプリキュア担当1年目はそこに集中して他の仕事が回ってくるのはもう少し後からのイメージがある。具体的には菱川花菜とか引坂理絵のイメージなんだけど、とにかくそういう子ってプリキュアの同年に主演ってあんまり入らない気がしてた。しかし、今回は実際に明智あんなと同じタイミングで印象的なメインヒロインが出てきた。なんかこぅ、ちょっと早くいい流れに乗った感があるので、今後の活動が楽しみなのである。

 あと犬。頑張れ犬。

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○「これ描いて死ね」 6

 ドラえもんやうしおととらなどの小学館漫画で構成される中、妙に異彩を放つワンピースの存在感。

 「島暮らしのド田舎女子高生が夢に向かって走り始める!」という設定で「花修羅」を思い出したが、あの時とはテンションがずいぶん違う、エネルギッシュな第1話。ストレートな感情の発露が描かれた展開はひねらずまっすぐな分心に刺さるもので、印象はなかなか良い。

 刺激的なタイトルなので書店で見かけたような気もするが原作は未読。なんも知らない状態だったが、作者の名前になんか見覚えがある気がして確認したら、同作者がずいぶん前に描いていた(デビュー作らしい)「ラブロマ」という漫画は持っていたこともあった。かなり昔のことなのですっかり忘れていたが、一時期私はなんかこぅ、どこかメジャーじゃない漫画も読んでみようかと思って書店の棚の隅の方に目をやっていた時代があったのである(今はそのための労力を割くだけの体力がなくなり、年に1、2回の漫画喫茶で代替する形に)。その時になんとなく、1、2巻くらい買って読んだ……気がする。正直あんま覚えてない。あと多分「絵があんま上手くない……」ってんで最終的にあまり印象に残らなかったんだと思う。

 あれからウン年、ウン十年。久しぶりに名前を見るのがアニメ作品になったのは驚きだが、少なくともアニメの映像では「絵が合わない」なんてことは微塵も思わなかった。キャラの口角あたりの書き方にちょっと特徴があるくらいで、コロコロ変わる表情は愉快だし、少なくとも1話目で出てきたキャラの造形は可愛らしいものが多くて愉快な印象。そして上述の通りにまっすぐな物語進行で非常に見やすく、今後の展開に期待できる1話目になっていた。制作はシンエイ動画ということで、よっぽどのことがない限り大外れはしないだろう。ちなみに監督の赤城博昭&シンエイ動画という座組みは「ぼくヤバ」と同じとのこと。

 ついでの話題を出しておくと、「漫画家のことを描いた漫画」って割と両極端な印象がある気がするんですよ。片方の極は当然「まんが道」を筆頭に「実体験もあるし、一番真に迫って描くことができる物語だから迫力や切実さが出る」というプラス評価。「燃えよペン」とかもこっちの枠かな? 「笑顔のたえない職場です」も個人的にはココ。「バクマン」は……あれはあまりにジャンプ漫画的すぎるから例外的かな。

 逆の極として具体例は上げられないが、「作者が安易に漫画家を題材にしてしまって陳腐で独りよがりな内容になる」パターン。大した志や目的もなく、「自分は漫画家なんだから漫画家の漫画なら描けるだろう」みたいな適当な妥協から生まれる漫画家漫画って、ほんとに退屈なものになる。まだ日記漫画にしてもらった方が諦めがつくような、そんな腑抜けた作品も世にはたくさんある。おかげで、私は漫画家を題材にした漫画を見るときはどうしても最初に変な色のメガネをかけてしまう気がしている。

 そんなわけで最序盤はやや警戒しながら見ていたのだが、冒頭に主人公・安海がイメージを膨らませるシーンでいきなりそのイマジナリーの奔放さを画で見せてくれたところがまず面白かった。題材はやや違うが、傑作となったアニメ「映像研」に近い「映像で画を見せる」ことがきちんと出来ている画面。成長した安海さんがああいったイマジナリーを繰り広げられるチャンスはあまり無いかもしれないが、今後も同じくらいのクオリティで青春絵巻が繰り広げられるなら期待してもよいだろう。

 そしていつも通りに中の人の話。なんといっても今作は主人公のCV・関根明良である。やっぱ彼女の声には代え難いパワーがあるよね。叫び声の素っ頓狂な響きも勢いがあって楽しいし、熱を込めた感情への迫り方が実に良い。そこだけでも楽しみな要素。そして運命の人である先生のCV・早見沙織との互いを高め合う関係性。だってほら、2人して「空を飛べるプリキュア」ですから……(こんなとこでプリキュア談義持ってくるのもどうかと思うの)。

 そのほか、美術部員役には今をときめく仁見紗綾、そして曲者っぽい貸本屋の女主人に種﨑敦美。包囲網は万全だ。是非とも楽しい作品になってくれることを願っている。

 
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○「ヒロイン? 聖女? いいえ、オールワークスメイドです(誇)!」 5

 いや転生者なんかい。その設定いらんやろ。「聖女クラスの魔力を持ってるよ、なんでだ?」→「転生前に超天才だったから」ってなんの説明にもならんわ。

 というお約束すら超えたところへのツッコミを加えながらだが、意外にもそこまで評価は下がっていない。一点突破で分かりやすすぎる設定だが、愛情を注ぐ部分が明確なのは1つの美点ではある。「メイドさんは働くだけ」もしくは「メイド好きの下剋上」。とにかくメイドがやりたいという狂ったマインドから繰り出されるチート劇はいつも通りのなろうでしかないし、今期すでに何本か並びたってしまった「宝(チート)の持ち腐れ」パターンであるが、「好きなものは好きなんだからしょうがない」の一点張りで強引に突き抜けてしまっているので諦めるしかないのである。

 辟易しながらも評価するポイントは、まずは意外な作画の良さ。オープニング映像は大したクオリティじゃなかったし(曲はごっつ変で笑っちゃったが)、制作がEMTスクアードと表示された時点で期待してなかったのだが、1話目ということもあってか存外崩れない。肝腎要のメイド・メロディとその主人である金髪ロリっ子ルシアナちゃんは可愛くかけているし、現代アニメの必須条件である(?)「目の中身の描き込み」に割とこだわりが見えて、引きでも寄りでも画のクオリティは高かった。この手のギャグでお約束のデフォルメ転換もテンポがよく、全体的に観ていて退屈しない仕上がり。監督は石平信司氏で、この人は噛み合う時は結構噛み合う演出家なのである。

 とはいえ、結局転生もチートもメイドも何もかもが陳腐であることは間違いなく、ここから無双が始まることは次回予告で堂々と宣言されてしまっている。いつでも手のひらターンバックの構えを取りつつ、しばらくは「るみるみロリはかわいいなぁ」とでも思っておけば問題はあるまい。

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○「令和のダラさん」 6

 あの子にドロップキックを叩き込みそうな新ヒロイン誕生。ロイヤルコペンハーゲン!

 我、山神ぞ。とは言わずに新たな邪神ちゃん。わざわざ「令和の」と明記してくれていることからも分かる通り、令和に始まった漫画作品とのこと。言われてみれば書店でタイトルは見たことがあるような気がする。

 制作は旭プロダクション。ぶっちゃけ1話目は可もなく不可もない、当たり障りのないクオリティでスタートしているので、今後話数を重ねるとヘタってくる可能性も低くはない。そう考えるとあまり過度な期待を寄せる作品ではないのかもしれないが、個人的になんかネタ回しが好きなので最初は加点気味で様子を見守りたい。元々この手の「怪異譚」は割と好きで、これがもし「光が死んだ夏」みたいにガチホラーに向かうとちょっと正面から見られなくなる場合もあるのだが、今作はサクッと軽いギャグ作品にしてくれているのでより好みに合致している。最近の作品でいえば「出禁のモグラ」の印象がとても近いので、あんな感じで気安く触れられるヘンテコ邪神ストーリーになれば嬉しい。

 積極的に評価したくなった大きな理由の1つが中の人。メインを務める性別逆転ヘンテコ姉弟は見た目にも設定にも面白いのだが、姉が津田美波、弟が寺澤百花という実に好みのキャスティング。津田ちゃんはショタでも余裕でできるのにそこにショタっけ溢れる女子というのが今後の描写の可能性を残しているし、寺ちゃんボイスの有用性は言わずもがな。色々と予想できないところから飛び道具みたいなネタを披露してくれそうではないか。メインとなるダラさん役に田村睦心という配置もいい塩梅で、やはりショタ仕事が充実しているキャストはキャリアを重ねるとこういう「格好いい女性像」が回ってきがち。同時期に放送されている「黄泉のツガイ」の左様(CV本田貴子)と比較して真正面からの「偉大で格好いい女性像」と比較してみるのも面白いかもしれない。

 今後キャラが増えて世界が広がってからどういうネタ回しをしてくるかでも評価は変わってくるが、あんまり肩肘張らずに気楽に見守れるギャグ枠は1つくらいは確保しておきたいもんである。

 
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○「LV999の村人」 3

 安心安全のなろう設計。逆に落ち着く。

 うそ。心がザワザワする。今作はタイトルから全部察することが出来る点がなかなか優秀だが、そんな平凡な皮を被りながらも予想以上のツッコミポイントを持つなかなかの猛者だ。まず冒頭で「世界にステータスの概念が生まれて」から始まるあたりはすごい。そうか、俺らがいちいち「ステータスウィンドってなんだよ」って文句言ってたから、ちゃんとそのオリジンから説明してくれるのか。助かる。でも、「なんでそうなったのか」は特に説明されていない。

 そしてぶっ飛んだのはその次、「かつて日本と呼ばれた島国が、いつしか今の状態へ」という恐ろしい世界設定。すげぇ、こないだまで「日本三國」で「いや、文明がどう衰退したってそうはならんやろ」とかツッコミを入れてたのに、そんなハードルを余裕で飛び越えて「日本がなんか知らんけど時を経てナーロッパになったよ」というとんでもない世界観。逆にこれが完全に描かれるならかなり興味を引くのだが、そんなこと言っといて描かれるのはいつも通りのナーロッパである。どういうことだ。日本どこ行った(「回らない寿司」にだけ残ってる)(てことは回る寿司屋はあるんやな)。

 「日本に突如魔物が現れました」→「ステータスやレベルの概念が突如生まれました」→「魔王を討伐するナーロッパ世界観に生まれ変わりました」という、一切因果関係が見当たらない脅威の三段跳びを果たした世界は、結局いつも通りのゲーム世界に落ち着くわけだが、ジョブの考え方は相変わらず謎である。ステータスウィンドウはおそらく外的に設定されたものでは無いと思われるので、この世界の住人(日本人だな)は皆生まれながらにステータスウィンドウを出せるように進化したのだろう。そしてほとんどの人間はそこに「村人」と書かれているが、ガチャで勝った人は「僧侶」とか「魔法使い」って書かれてる時もある(「宿屋」などは全部村人換算なので実際の職業とは一致しない)。……この時の「僧侶」って宗教的にどういう存在なん? そしてびっくりなのは「王」もそのクラスの1つであるらしい。どゆこと? 偶然生まれた「王」持ちが国を支配するってこと? 「王」の娘が「賢者」ってことは「王女」「姫」っていうステータスは無いの? それもランダムガチャなの? もう、国家体制とか構築できないね。

 レベルアップっていう概念はあるっぽいけど、どうやったら伸びるんだろう。それこそ重戦士は伸びにくかったりするんですかね? 主人公はこの若さで999らしいですが、単なるチートなんですかね? そんでなんでキリ悪く999なんですかね? 人為的に生み出されたものでないなら、999でカンストする道理はないのでそのうちちゃんと4桁に突入するんでしょうかね。あと魔物は「魔物名 Lv」っていう表記だったけど、なんで人間だけ職業で分かれてるんですかね。みんな「人間 Lv40」とかにならないの? 主人公を見てるとレベルって結局単なるフィジカルの数値ってことでいいの? Lv80のおじいちゃんは若者よりも元気っていう認識だとするなら、年齢ってどういう意味があるの?

 まだまだまだまだいくらでも疑問は尽きないが、一応主人公が「この世界の真実」を匂わせて説教してたことから、まだこの世界には秘密があるということらしいので、ここで文句を言うのも的外れかもしれない。上であげたような疑問が全部解決するすっきりストーリーの可能性はあるからね。でも、少なくとも1話目時点でそんな気配は特になかった。結局、単に異世界でワンパンマンをやるだけの話になるんだろうし、ワンパンマンと違ってこいつはふつーに自分の強さを鼻にかける奴なので爽快感もおかしみもゼロだ。何を見ればいいんだい?

 結論:観なければよくない?

 
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○「追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する」 4

 脳がバグりそうな画面……ありそうでなかった初のマッチング、「なろう」×「GoHands」という禁断の組み合わせだ。以前「なろう」×「ミルパンセ」でこれの初級編みたいな画面に悩まされたことがあったが、やはり老舗の謎作画スタジオはわけが違うぜ。

 GoHands作画には毎度文句を言ったり気になったり色々とややこしいのだが、まぁ、とにかく工数が多くて目に痛いほどの描き込みを繰り返すのがこだわり。うまく作品にハマれば大きな武器になることもあるが、たいていは「余計なこと」になってしまって「見づらいし何を伝えたいのかよくわからん」くらいの結論になる。

 それでは、「何を伝えたいのか」なんてことを一切考えなくていいなろうをアニメ化すればいいのでは? というコロンブスが生卵をダンクするような発想で生み出されたのがこの作品。冒頭から本当に「無駄遣い」としか言えない作画で描かれるいつも通りのなろう風景は情報が多いのか虚無なのか分からず大パニックである。なんか、幼稚園児が描いたお絵描きをド派手で装飾過多な額縁に入れて飾っているような感覚。めんどくせぇのは、額縁もビカビカして目に痛いだけで決して「高級品」だとは思えない点で……味わい方がマジで分からぬ。

 シナリオに関しては、もはや語るのもアホらしい。いや、でも「追放系」と「転生」の組み合わせって意外と珍しいか? そうでもないか? まぁ、シナジーは一切無いのでどうでもいいんだけども。凄まじい描き込みの量で豪奢に飾られたナーロッパの巨大なお城で、いかめしい衣装で着飾った中世風貴族たちが「ステータス」だの「スキル」だのと言っているミスマッチはもはや今の世の中ではミスマッチとすら認識されないのだろうか。この世界の人たちはゲーム世界に生きていることに疑問を持っていないということはこの世界はゲームなのか。まぁ、その辺の基礎についてはなろう常識マニュアルとかを探してなんとか許容していくしかないだろう。追放のくだりがあまりに雑だし、「重騎士」がハズレスキルだと思われてる理由も全く分からないし。主人公がレベル1の段階で超便利スキルを使ってるんだから、過去にこのクラスになった人間がそれなりの数いるなら、偶然そういうルート辿った奴くらいいるだろうに。結局は「周りの知性を下げ続けることで主人公をageる」しかないいつも通りの文法である。

 脳がバグり散らかすこの画面の異常は面白いといえば面白いが、よっぽど精神が追い詰められてないとこれをケラケラ笑って見守ることはできない気がする。よりによって今期の若山詩音ヒロインがここなのかよ……しかもエンディングやたらエロいなちくしょう!

 GoHandsさん、早く「デキる猫」の2期作ってくださいよ。

 
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