最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
これがオバロだったかぁ、第10話。問答無用の胸糞悪さ、余計なことを考えない力での蹂躙。冷静に考えて「魔王もの」としてこれほど正しい姿もないはずなのだが、これが異質に見える時点で現代なろう文化ってのはやっぱ妙な雛形に成り果てたんだよなぁ。 というわけで、「いかにして理不尽な虐殺が行われるのかを、丁寧に魔導王陛下に聞いてみた」というお話。すでに此度の対談に至るまでに相当数の人命が失われていると思われるが、最終決戦を前に「なんでアンタそんなことするん?」と正面きって尋ねてくれた王子は、今作に希によく登場する「いい奴ほど死ぬよな……」の代表選手みたいなもん。まぁ、ドラマ作りってのはそうしてフックを作っていくことが求められるので、「悪い奴らをもっと悪い奴が皆殺しじゃー」だけではカタルシスにならんのです。清濁合わせ飲んだ特大の濁流が全てを飲み込んでますよ、という説得力を出すために、わざわざ今回の顛末が描かれたわけだ。 まぁ、それにしたって本当によく分かんない理屈なんですけどね……今回アンデッドならではの冷血転換機構が働いた描写があったのは最初の一回だけ。あのパワードスーツの存在も全くわからないままに話は終わってしまったのだが、まぁ、とにかくあそこでちょっとだけモモンガ様も慌てたが、あとの展開はずっとアインズ様はアインズ様のままだった。かの王子との対談でも、人間相手に本気で自分の成り立ちを考え直していたみたいだが、おかげで心の底からスルッと出てきた言葉に関しては、相手側にも「人間味」として捉えられたようだ。そうして現れた「人間らしさ」が「王国丸ごと皆殺し」の形になってしまうというのが、どうにも歪み切ってはいるのだが。単なる会社員ゲーマーのモモンガ様がこれを実行できたかと言われると、微妙なところじゃなかろうか。全てをゲームの中の話だと割り切ったとて、王子曰く「メリットがない」話であり、何も皆殺しにまでする必要が無いというのが普通の結論になるだろう。そこで止まらずにえいやっと最後のひと押しができちゃうあたりは、やはりこの世界で長いこと暮らしてきてだいぶアンデッドマインドが板についてきたということなのだろう。流石にこんだけ延々魔導王の役をやらされてりゃ、もう何が本当で何が悪なのかもわからなくなってるだろうしな。そういう意味で、今作はモモンガ様の「堕ちる」様子もある種の悲劇なのかもしれない。まぁ、本人がそう思ってないだろうし、周りの連中はそれこそ「幸福」なんだろうから別にいいんだけど。 そうして最終決戦は派手に幕を引くことになったのだろう。気になるのは王国内部で蠢いているよくわからん冒険者連中だが……今作はモブに毛が生えた程度の木端冒険者でもしっかりレギュラーとして描かれるのよね。イビルアイさんお久しぶり。キャストがいちいち濃いので、「こいつらはこいつらでメインのお話があればいいのにね」と思ったり、思わなかったり。 PR ドラゴン、親を売る、第7話。実際にどこぞで家探ししてたドラゴンにめっちゃ似てるんだよな。ところで竜種がメガネを必要とする意味って……。 明快なる俺つえー展開。何がすごいって、オレツエーしてるくせに今回アインズ様が実際に使ったスペルって即死魔法2回だけなのよね。いや、どんだけ高レベルのモンスターにもザキが効くっていう時点でハイパーチートなのは間違いないのだが、種族がエルダーリッチなのでしょうがないといえばしょうがない。逆に考えれば即死魔法ばっかり強かったらギルドを前提にした協力ゲーの場合には使いにくい可能性すらあっただろう。それをいろんな付属品をつけたり、有り得ないくらい有能な部下ユニットを開発したりして純粋な権力に昇華したのがモモンガ様の偉いところである。結局今回はシャルティア・アウラコンビも含めて、何一つピンチらしいこともなかったしな。やっぱりシリーズを通して最大のピンチがシャルティア戦だったんだよなぁ……。 わずか30分で2つの種族を支配下に置くという実にコスパの良い動きを見せるモモンガ様。ドラゴンについても一切物おじせずに突き進んで秒殺してしまったわけだが、この世界において竜種ってのはもうちょい権力があったりしなかったもんだろうか。「特に訳もなく金銀財宝が好き」っていうのもRPGのドラゴンの設定としてはありがちなものだが、今回登場したフロストドラゴンはマジでそれ以外に能のない銭ゲバだった。その上で割とまとまった数が共同生活してるドラゴンっていう設計は意外に珍しくて、1匹釣れたら十数匹という支配構図が描けてしまったので流石にご都合が良すぎるのだが……まぁ、今更ドラゴンがちょこっと増えたくらいじゃ、帝国の戦力にも大した差はできないだろうしね。 多分アインズ様が本当に増やすべきは、何でもかんでも都合のいい方に解釈してヨイショしてくれるイエスマンじゃなくて、本当は明日のことも分からない状態で迷ってるんだよ、っていうことを理解して相談に乗ってくれる同じ目線の友達だと思うんだ。でも、そんな奴が突然現れたら今まで積み重ねてきた威厳がなくなっちゃうかもしれないので痛し痒し。いや、もう金輪際そんな奴は出てこないんだろうけどさ。飄々とくっついて回ってるアウラでもあんだけヨイショしてくれる状態だからなぁ……。せめて何かに気づいたら報告するようにはしといたほうがいいよね。 このサブタイはどこの何を表してるんだろう、第6話。もしかして「アウラにもうちょいでモモンガ様のドジっ子っぷりがバレてしまう」という危機なのかもしれない。 なろう的チートはフル回転しているけれど、どこか憎めない我らがヒーロー・モモンガ様。彼の立ち居振る舞いは常に余裕を見せる外面のおかげで幸いにも「強者ムーブ」が板についている。余計なへりくだりも無いし、一応は舐めプも最小限で、出来ることは全力で立ち回る。だけど所詮人間1人で考えていることなので思惑には限界もある。そのために一応過去にはピンチっぽいこともあったことはあったし、今回のようにとにかく空回りして変な方向に推論が向かっちゃうことも。確かに見えてる情報からだけだとそう考えるのは理解できるし、必要以上に「姿の見えない敵」を警戒してるもんだから深読みに深読みを重ねちゃうのはしょうがない。 そんな「アンデッドメンタル補正が入らないと割と小市民」なモモンガ様の今回のお仕事は、失われし伝統工芸の文化保護というクッソ地味な業務。「可能性を感じている」とはいうものの、ルーン工芸が本当に失われた技術に接続して武力になるかどうかもよく分かってないし、下手したら単なる文化保全ボランティアで終わる可能性もあるという、割と博打な政策だ。そんなことのために為政者が自ら出てきて現場労働してるあたり、本当にこの国はある意味でホワイトだし、ある意味でブラックである。多分相手の実力を考えればアウラ・シャルティアの2人だけでも事足りるくらいなんだろうけどね……ことシャルティアに関しては過去の実績があるもんだからなかなか放っておけないのよね。 ドワーフ国からしてみれば、「金持った企業が地元の無形文化財の保護のために出資してくれるらしいぞ」くらいの感覚。こういう事業に金出せるのは本当の意味で余裕がある企業だけ。そりゃまぁ最初はとんでもねぇ奴が来ちゃったってんで警戒もするが、もらえるもんはもらわないと勿体無いってんで二つ返事でのOK。ただ、「あいつ絶対悪じゃぞ」の言葉が本当だとしたら、多分ドワーフたちが警戒しなきゃいけないのって今後の方針じゃなくて、「もしかして今回の襲撃の裏で糸を引いてるのがこの骸骨なのでは……」っていう疑念だと思うの。たまたま魔導王が交易交渉に来たタイミングで因縁の敵国に攻め込まれてるっていう偶然、看過しちゃっていいんでしょうかね?(まぁ、本当に偶然みたいだけど) その辺りが割と抜けてるっぽいドワーフ国、よくぞ今まで存続してたもんだな。ドワーフ国の恐ろしいところは、国民全員がドワーフだからキャラが被りすぎててて全く区別がつかないところである。……よくアニメに出てくるエルフの国はもうちょいう差別化することが多いんだけどね……せいぜい髭を編み込んでおしゃれするくらいしか区別の方法がないのよ(女性ドワーフも存在するはずなのだが、少なくとも今回画面にそれらしいのはいなかったな)。そう言う意味では割と地味な画面の回だった。いや、多分スタッフは相当頑張ってバリエーションだしてくれてるんだろうけどね。 アンデッドのお着替えシーンで精通するアニメ……第3話。まぁ、周りに異性どころか人類も一切存在してない環境なら、身内(?)でもなんでもいいから、女性っぽい存在を相手に性的情動を覚えるしかないからね。 なんというか……「ちゃんとした」アニメになっとる。もっと他にいい表現があるのかもしれないけど自分の中で一番腑に落ちるのは「ちゃんとした」っていう表現。なろうアニメというだけで色眼鏡を二重三重にかけて見てしまいがちだが、こうしてゆっくりと設定を展開しつつ世界が描かれていけば、道具立てがどうあれ「ちゃんとしてるなぁ」という納得感につながっていくのである。アニメのテンポにあまり焦りが感じられないというのはありがたいところで、主人公・ウィルの生い立ちとその生育環境について、ここまでちゃんと情が生まれるレベルで描かれている。2話目までで「なんでこんなことになってるんだろう?」という興味を引っ張り、3話目でようやく世界の片鱗が見えてきて、「なるほどね、だから最果てなのか」と世界の広がりを予感させている。今後の物語はウェルの成長譚として描かれ続けるだろうが、ここまでのお話を追うことで、きちんとブラッドたちの凄絶な戦いの様子も伝わってくる。なろう的な安易な道具立てで説明をサボろうという気配がないのである。まぁ、マリーを覗きに行っちゃうノリなんてのはエロに気を回している手癖に見えなくもないが、これだって「人間がいない土地で育った少年だけど、ちゃんと『性徴』があるんだよ」というサポートといえなくもない。そりゃエロ本も何も無い環境下で健全な男子を育てなきゃ、ってブラッドだって色々考えた結果なんだろうよ。いや、興奮できるかどうかは知らんが。 魔王の設定とかはまだよく分からない部分も多いが、おそらく来週あたりで家族との別れのシーンがやってくることだろう。そこからまた新たなステージでのウィルの「成長」が描かれることになるはずだ。外に出ちゃうと結局安易なラノベ的展開に着地してしまう可能性はあるんだけどね。なんだろ、それこそ「不滅のあなたへ」みたいな、「設定の準備時点でそれなりの量のドラマがあったからそこから先が多少安易な少年漫画でもよかろう」って免罪符が効力を持ちそう。
正直ワロタ、第4話。流石にこの展開は想像してなかった。いや、そもそもこれまでなろうアニメでこんなとこに力入れる作品なかったんだよ。ねぇ、こういう作品から派生したら、なろうってもっとエッジの効いた文化になってもよかったんじゃない? とにかく作画部分には気合を入れているのが今作。そんな力を入れた作画で丁寧に描かれた「間違いをおかしちゃうシーン」がエロくないわけがない。ぶっちゃけ「回復術士」なんかよりよっぽどエロい。そして、こっちのエロは、正直「まぁ、そうなるかもしれんな」という嫌な(ほんと嫌な)切実さがある。世の中の親父が全て聖人なわけがない。そして中世的なこの異世界において、倫理観とか、貞操観念とか、そういう部分に適当な隙があっても全くおかしくない。そして、見事にこの「倫理観」のお話が、「性根がクズのおっさん転生者」という設定と噛み合っている。というか、普通に考えたらこうして「転生前の姿」とのつながりを想起させる設定で話を進めるのが普通なんだよな。「転生はしたんだけど、それはさておき異世界ライフを満喫するぜ」になってしまうからこそ、なろうはどんどん薄っぺらくなっちゃうわけで。おそらく、今作はそういう「当たり前の部分」にちゃんと「何かお話を考えよう」という意識があったに違いない。 それにしても、金元寿子ボイスの人妻があれやこれやな世界がやっぱり大事なのだな……。 なんだこのテンション?! 第23話。なんかいつもと雰囲気が違う、やけにカッ飛んだ演出が多かったお話。今作で純粋に「見てて楽しい」話数は珍しい気がするぞ。 テンションが高いのは、マインが「図書分類」というこれまでになかったジャンルにまで食い込んでタガが外れたおかげ。発端となったのは別な神官からの嫌がらせというネガティブな出来事で、すでにそれに対するマインの反応からしていつもと違っていた気はするのだが、そこから転じて「いっそ図書室を自分好みにカスタマイズできちゃうな?」と気づいてからのマインのノリは、一歩間違えれば今作の雰囲気から飛び出してしまいそうなほど。いや、多分こうして違和感というか特別感を覚えたのだから、多分飛び出していたのだろう。デフォルメ劇場によるマインのテンション芸はちょいちょい挟まれる演出ではあったが、今回はそこから分類番号ロックなどを挟んでいつも以上に暴走気味。まさにそこがマインの望む「ど真ん中」の欲望であったことが嫌という程伝わってくる。そういや、今作はサブタイトルに「司書になるためには」っていうフレーズが付いていたんだっけ。 普段は「変なの」くらいにしか思わないキャラクターデザインも、今回はマインの顔芸がほとばしっているので実に愉快だし、コロコロと変わるマインの表情の見せ方が細やかで、そのテンションを見ているだけで、こっちまで楽しくなってきそうである。何かに夢中になると周りが見えなくなるのはいつも通りにはずなのだが、今回はいつも以上にそのテンションに拍車がかかり、普段なら控えめだった「前世の記憶ワード」もポロポロと溢れている。まぁ、前回神官長にそのあたりの事情をカミングアウト出来たから、ってのも理由としてはあるんだろうけど、こうしてマインが気兼ねなく「日本」というフレーズを使っているのは、今までありそうで無かった光景。彼女はルッツとの関係性を経て、「前世」の記憶を大っぴらにすることは控えていたはずなのだ。それが、懐の深い神官長のおかげでちょいちょい表に出せるようになり、今回のようなやりたい放題の顔芸テンションに繋がったのかもしれない。まぁ、確かに単に「本が読みたい」だけだったらモチベーションとしては弱いものもあったかもしれないが、「元の世界だったら存在すらしない本を読むことが出来て、その分類を自分で考えて生み出して良い」とか言われたら、確かにちょっと高揚する気持ちは分からんでもないな。「自分で本を作る」という大願を叶えた直後のこの展開、マインからしたら渡りに船のレジャー気分なのかもしれない。 そして相変わらずのベンノさんとの衝突も実家のような安心感。ベンノさんの「売れるもんは売れ!」っていう潔い考え方、いい加減マインもわかってるはずなのに、やっぱり肝心なところでは周りが見えなくなるのよね。ちなみに、次回予告で出てきた「王子様と結婚した後のシンデレラはどうなるのか」という問題については、私の魂の拠り所だった「グリムノーツ」のエピソードで様々に触れられていますので、興味がある人は今後リリースされるストーリー閲覧用落としきりバージョンをダウンロードしましょう(ダイレクトマーケティング)。 本が……できた! 第22話。なんだろ、ことここに至って、ちょっとグッときてしまうのはやっぱり積み重ねのなせる業であるなぁ。 2期に入ってからどんどんダイジェストみたいな展開が加速している本作。今回も割とそうだったけど、本当に情熱大陸みたいな構成で、マインを中心にとことんトライアル&エラーを繰り返し、その成果と進歩について、ナレーションを交えて事実のみを淡々と連ねていく。お話としては味気ないのだが、それでも積み重ねと成長の妙は見えるようになっているので、今作はこの構成でもいいのかな、という気もしてくる。だいぶ「なろう系」というのとはかけ離れた存在になっているのだが、これももしかしてなろうの一流派として存在しているデザインなのだろうか? マインのやっていることは、確かになろう系主人公のそれと本質的には同じものだし、今回描かれたヴィルマの一件についても、だいぶ御都合主義的というか、描写が淡白なせいで「そこまでヴィルマが感じ入るような要素あったか?」というわだかまりは残ってしまう。それでも、そこに至るまでにマインが何度もつまづき、その度に仲間に助けられ、克己したことで解決してきた流れを思い出せば、「まぁ、マインも頑張ったからね」という結論で問題ないような気がしてくるのである。 特になろうテイストを薄めている大きな要因として「周りの人間が割と理知的」というのがあって、1期のクライマックス(?)で描かれたルッツとの対話なんかに代表される通りに、マインは「単なる天才キャラ」みたいな持ち上げられ方をしておらず、「ダメな部分はダメだけど、なぜか余人が持ち得ない知識を生み出すことができる特異体質」みたいな認識になっている。今回いよいよ神官長がそのことに肉薄しており、マイン本人はもとより、周りの連中もこの才能をどのように扱ったものかと、手放しで歓迎せずに慎重に見守っている様子が伝わってくる。神官長もベンノさんもそうだが、マインの桁外れの才覚は認めつつも、彼女に足りないものがあることはきちんと理解しており、ダメなものはダメだとはっきり言って、たしなめ導く役割を担うキャラも多い。その辺りの人間関係が、今作をなろうっぽくせず、むしろ世界名作劇場みたいな雰囲気に仕立て上げているんじゃなかろうか。 そうして苦労を重ねて完成した1冊の絵本。もう「本好きって本を作るのが好きなやつのことじゃねぇよ」とかいう当初のツッコミはどうでもよくなっている。ここまでの紆余曲折と艱難辛苦を考えれば、彼女がこの世界にやってきた最大の理由は、きっと本を作ることにあったのだ。このまま満足して成仏するような展開になったらちょっと怖いけど、まだまだ野望はたくさんあるんやろなぁ。
最近折笠富美子の活躍が増えている気がしてとても嬉しい、第3話。マインの家族、全体的にいい家族感が漂っているよね。 実は割と嫌いじゃない作品である。一番の理由は「30分間エンドレスゆかち」ってことなんだろうけど、それ以外の部分に関しても、案外魅力的な部分は多いんじゃないかという気がしている。最大のポイントは、今作がなろう系ではあるけどそこまでなろうテイストに振り切れていないところだ。いや、多分初見の人から見たら存分になろうなんだろうが、昨今の「駄なろう」のラッシュの中で、今作はまだ地に足がついた常識的なオレツエーな気がするんだ。まぁ、そもそも魔王もいないしモンスターもいないので武力を振るってオレツエーする必要ないので読み味が違うってのはあるだろうけど。 もちろん、単に肉弾戦がないからと言ってそれだけで差別化が図られる訳ではない。結局「文化レベルマウント」を取っているという事実は変わらないわけだし、マインの言動の中で存分に「なろう風味」が感じられるものはある。今回のお話でいれば秒速でのかご作りあたりは「その設定、別に無くてもいいのでは?」という気がしなくもない。現代の女子高生が通信講座レベルでそこまで実際のクラフトマン技能を上げられるとも思えないし、そこは本当に「本好きだから知識はあるけど実学が伴わない」みたいなキャラで固めてくれた方が印象がよかった気がする。 ただ、そんな中でもマインはまだ常識を守っている方だと思う。今のところ最大目標となっている「本を作る」→「紙を作る」は、やはり一足飛びでゴールにはたどり着けない難題。これでもし「そういえば、以前紙づくりに関する本を読んだことがあるわ」ってんですぐにゴールに突っ走ってたら結局なろう系のダメな要素が浮き彫りになって荒廃していくだけだっただろうが(一応、完全なる本狂いだという設定ならそうして雑学を蓄えている設定でも成立はするけども)、マインの場合はパピルスにチャレンジしようとして、「そもそも繊維を取り出すって何?」なんて実際的な部分は姉に聞かないと行動できなかったし(現地人文化の尊重)、結局最終的にパピルスは完成せず、次の可能性を模索する展開にもなったし(御都合主義的成功の否定・トライアル&エラーの必要性の提示)。そういう意味では、これはなろう系というよりも「特殊職業もの」の作品の一端と見るべきなのかもしれない。ちゃんとみんなが同じようなレベルで考え、ゴールを目指して試行錯誤を繰り返していくっていうデザインなら、なろう系と謗られるような欠点の多くはフォローできるはずなのだ。 だからこそ単純なオレツエーの提示(今回でいうならカゴのくだりと、計算のくだり)は極力抑えて「マインも頑張ってるんだなぁ」と思わせてくれる展開が増えると嬉しいのだが……まぁ、このあたりがなろう系がギリギリ譲歩してくれる限界ということかもしれない。とりあえず、このまま少しずつその道程を刻んでいってくれればいいのだけど。
ラストが一番面白いって、すごくね? 最終話! あ、デュラハンさんは今週もギャラ発生おめでとうございます。幹部1人そっち行ったんだからもう満足しろや。 1期も一応そういう系譜ではあったが、ラストバトルはまるでファンタジー冒険小説みたいな展開に! 友情・努力(?)・勝利と三拍子揃ったお手本のような冒険活劇。こんなの「このすば」じゃない! と思いきや、これが徹頭徹尾このすばテイストなのだから恐れ入る。ネタのぶっ込み具合は最高だし、話の運びも見事、そしてラストで気合いの入った作画状態も完璧で、けれん味あふれる堂々たるバトルシーンは本当にお見事。こりゃぁ額に入れて飾っておきたいくらいに見事な最終回だ。 冒頭、謎のバルーンフライングで宿から逃走するへちょ顔のアクアで開幕ショットを持っていくと、我らがアクア様は何とか濡れ衣を晴らそうと温泉へ。いつもいつも本当に駄目な駄女神様だが、今回の「なんとしても信者だけは守りたい」っていう姿勢はホントに本物。まぁ、信者の数がゴッドパワーに直結するらしいので自分のためでもあるのだろうが、やはり長年女神をやってきただけあって、神としての自覚は(不要なほどに)強いらしい。子供を守る親のように、なりふり構わずに戦うアクア様の姿は、今期一番の輝きを見せていましたよ。後半パートで教徒たちが「アクシズ教の教義」を読み上げていたが、「いつ笑えるか分からないなら、せめて今だけでも笑おう」とか、結構いい事言ってる部分もあるんだよ。まぁ、「当座の楽を選びたい」っていうだけの享楽主義を言い換えただけなんだけどさ。女神の人格(神格?)があんなんだから教団がこうなったのか、それとも教団が形成されたために、あんな女神が爆誕したのか、どっちなんでしょうね。 結局、源泉への入場券はララティーナ様の七光りで実現。すげぇな、ダクティネス家の威名はこんな遠くまでとどろくほどのものだったのか。どうしても七光りに頼りたくないララティーナさんは暴れてみせるが、何とか4人がかりで抑え込むことに成功。まるでゴリラの捕獲ですな。まぁ、ダクネス自身も束縛されることを喜んでる部分もありますので。 結局、源泉汚染の犯人は前回の洗剤投棄おじさんだった。彼の名はハンス。かつてはウィズの同僚だった魔王幹部だそうで。うーん、この世界ってこうしていたるところに魔王幹部が転がってますね。いちいち偶然の出会いを実現するカズマさんパーティもなかなかのものだが。リッチにデュラハン、デーモンときて、今度はスライムである。もう、スライムって名前を聞いただけで目を輝かせちゃうダクネスさんはマジで薄い本に脳をやられすぎ。結局、アクアが心配していた「温泉街汚染壊滅計画」は事実だったってんだから今作にしては珍しい展開よね。まぁ、単にその計画を実行してるのが可哀相な奴だっただけで。あぁ、ハンス逃げて! 結局ウィズの手引き(?)で対決する羽目になる御一行。しかしこれまでの連中と比べても、今回のハンスは割とガチの強敵。いつもなら「小狡い」作戦を考えつくカズマさんでも逃げの一手を打つしかない面倒な相手。どさくさに紛れてパーティにウィズが加わっていなかったら本当に終わっていただろう。スライムが雑魚なんて考え方は全部エニックスが悪いんやで。一度は逃げたカズマだったが、暴走状態になったハンス相手に何とか戦う術を模索する。ここできちんとパーティの戦力を整えて対策を思いつくあたりがカズマさんの主人公力の強さよ。ただ、流石に無傷というわけにはいかず、なんと選んだのは「自分は死んで囮になる」という、女神パワーが大前提の凄まじい作戦。崖から飛び降りて死ぬことまで計算に入れて戦うとか、どこぞの世界のスバルさんと同じレベルの勇ましさのはずなのに、カズマの場合は敵の体内に骨を浮かべてギャグっぽくされちゃうのがやるせない。やってることは多分シリーズ中で一番過酷だったぞ。 当然ラストなのでめぐみんにも出番は与えられ、ここ一番のエクスプロージョンでスライムが飛散。あとはとどめを氷の魔女が決めるというフィニッシュだ。考えてみりゃ「爆烈魔道士」「氷の魔女」「水の女神」なんてとんでもないパーティ相手に戦ったんだからハンスさんも災難だよな……。しかし、流石は魔王軍幹部。ウィズの魔力からも辛うじて逃れ、とてもスライムらしい姿でギリギリの生存。ここから一発逆転を狙うが……なんと、フィニッシュに待っていたのはあのゴッドブロウではないか!! ここはもう、笑うとか驚くを飛び越えて本当に感心しましたね。ここまで何度も披露してきたゴッドブロウ。カエル相手に何の役にも立たなかったゴッドブロウ。アクアのクソっぷりを存分に見せつける必殺技ゴッドブロウ。その一閃が、最終回でまさかの大技・ゴッドレクイエムに。この構成はマジで格好良いですよ。ラストにゴーバスターエースでフィニッシュを決めたゴーバスターズくらい格好良い。アクシズ教団に入信したくなること間違いなしの最高のフィニッシュだ! エリスの胸はパッド入り!! 結局、これだけの戦いを演じても決して英雄にはなれないカズマさんたち。ほうほうの体でもとの町に逃げ帰ってきて、まさに実家のような安心感。みんなが待ってる、ゆんゆんも待ってる。そして何より…… 僕らは3期を待っている! カズマさんたちの戦いはこれか |
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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