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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 大量生産されて居並ぶチェインバーの図が怖すぎる第10話。そりゃ同盟はアレを大量生産してたのは間違いないんだろうけど、ジムとかと同じレベルの生産量であのスペックのマシンが配備されてるって、恐ろしいぜ。全部CV杉田とかだったら恐怖過ぎる。それとも、アナウンス音声は好きなように選ぶことが出来るのかしら(実際、中佐のマシンは声が違った)。

 さておき、今回もずっしり重たい話が満載である。終始フランジ船団の駐留している「霧の海」がベースだったこともあり、今作前半で彩りを見せた碧い海の姿は無く、暗く煙った世界が話の重さに拍車をかけている。ここからどうやったら幸せになれるのかがさっぱり見えてこないのが怖い。最終的にレドを救えるのはエイミー(姉弟)しかいないと思うのだが、レドがどうやってガルガンティア船団と接触できるというのだろうか。

 今回話の中心となったのは、まずはなんと言ってもピニオンである。ただ、今回のピニオンは正直言ってなんかよく分からないところまで突き抜けてしまい、見ていて嫌悪感を抱くレベルになっていた。彼の心情も理解出来るし、主張に理がないわけではないのだが、やはりやり過ぎだ、という回りの声が正直なところなのではなかろうか。フランジさんが思いの外思慮深い人だったので、その差が更に如実に表れている。

 亡き兄の面影を追ってクジライカ殲滅を誓い、それをかなえたところまではいいだろう。地球人のモラルからするとクジライカの討伐はタブーに近いものにも見えるが、これはあくまでも「信教」の一環でしかなく、チェインバーという武力が手に入り、打倒できるようになったのだから、「意思疎通の出来ないケダモノ」を狩り、旧文明の遺産という大きな見返りを求めるのは自然な行動である。フランジさんたちだって、そこまでは理解があったからピニオンについてきたのだ。しかし、そこから先は考える必要がある。ピニオンが選択したのは、サルベージした遺産の独占と、その武力による版図拡大である。元々「他の船を打倒して勢力を拡大する」というところまでは意識していなかったようだが、元々「弾はいくらでもある」と武力をひけらかしていたのだから、遅かれ早かれ「侵略」というルートを取ったことは間違いないだろう。現時点では「攻めてきた勢力を返り討ちにし、その見返りとして船団を大きくする」程度に留まっているが、更に軍備と人員が整えば、積極的に他者を侵害し始める可能性は高いだろう。

 彼がそのような行動に走った理由は、現時点では存在しない。先週まで大きな動機となっていた「兄の敵討ち」は既に果たされており、そこから更に独占と侵略に傾いたのは、ただ単に「野心」以外のなにものでもない。元々理解可能な目的である仇討ちにのみ使われていた武力が、目的を見失って暴走し始めている状態である。持ちつけぬ力を手にしたがために更なる欲求を持つというのは人として自然なものではある。「守らねば討たれる」という大義名分も、一応は理のあるところだろう。しかし、彼の場合にはそうなるだけの後ろ盾がいささか不足気味で、単に浅慮であるが故に先のない道を選んでしまっているように見える。ここから先はレドが思い悩む「人類どうしの争い」しか待っていないわけで、普通に考えれば挫折は早いだろう。

 ピニオンが「人類どうしの争い」へ突き進むとするなら、現時点でレドはそれを止めるはずである。深海で知ってしまった秘密に思い悩むレドは、ついに自らの目的を自問するようになった。今までただ1つ抱えていた目的意識は、喪失するだけでなく、真っ向から否定すべきものになってしまったのだ。レドがきちんと自分の言葉で「殺せない」と言ったことは、非常に大きな変化である。しかし、そこに怪しい影を落とすのがチェインバーの存在である。チェインバーの厄介なところは、彼の主張には齟齬が無いところだ。確かに、レドが訴える「戦えない理由」は共感出来るものであるが、それを説き伏せたチェインバーの主張も、反論の余地はない。エイリアンだろうが人間同士だろうが、結局は異なる目的を持った勢力が存在するからこそ戦争になる。ヒディアーズと人類は、折り合いを付けられない根源的なところで袂を分かった「完全に別種の存在」である。たとえオリジンがどうあろうとも、チェインバーの製造目的にそぐわぬものではないし、彼が主張するように、「ヒディアーズの存在を認めれば、人類の叡智たるマシンキャリバーは存在出来ない」のである。もちろん、純粋培養で同盟の兵士として産みだされたレドだって、アイデンティティの喪失という意味ではチェインバーと大差ないだろう。

 しかし、それはあくまで「機械的に」判断した場合である。現に地球人類はクジライカとの共存共栄の道を選んでおり、チェインバーの唱えるような「教義の相違」は現時点では存在しない。チェインバーはあくまで「全てを知り、互いを主張し合うからこそ起こる必然」について語っているのであり、互いに不干渉を貫くことさえ出来れば、2つの種が共存することに問題は無い。あとは、「知ってしまった」チェインバーとレドがどのように問題を処理するかだ。現時点でレドはまだ揺れている。いかに「殺せない」と悟ったとしても、長年養われてきた「教育」の成果はそうそう簡単に覆るものではない。そしてここに、更なる追加要素として同盟からクーゲルが登場する可能性が出てきた。もう、何がなにやら分からない状態になってしまったが、2台のマシンキャリバーが存在しているということは、一番恐ろしいのは「人類どうしの争い」で台頭する可能性が出てきてしまったこと。混乱しっぱなしのレドにこの状況を丸く収めることが出来るのだろうか。

 早く、ガルガンティアに、帰りたい。

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