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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「革命機ヴァルヴレイブ」 5→4

 実を言うと、12話放送後に終了していたってことに気付かなかった。いつも通りに見終わって放置していたのだが、そのうちに「あれが最終回だったのか」みたいなネットの情報を見て「え? マジ??」と確認した次第。うん、そういえば2シーズン目の予告入ってたね。いや、でもあれで終わりってのは流石に……なぁ。

 何かと話題に事欠かない作品であった。「シナリオの支離滅裂さ」が叩かれ始めたのは割と早い時期で、それが笑いものにされるまでもそこまで時間がかからず、最終的には一周して持ちネタみたいな扱いになっていた。基本的に、わたしゃこの「一周して面白い」っていうのは良くない傾向だと思っているので、あかんシナリオ面については素直に「あかん」と思っている。ただ、これを見ていて内省的によく思い出されるのが「コードギアス」の存在。脚本の大河内さんがやっていた、ということで色々と似たような点も見受けられる作品で、比較しようと思えば様々な角度から比べることが出来るだろう。そして、何故か私は「ギアス」は大好きだったがこの「ヴァルヴレイヴ」はしかめ面で見ていたのである。こうした事態に関して、「お前はギアス好きだったじゃない、支離滅裂具合ではギアスだって似たようなもんだろ!」と言われると、なるほどそうかもしれないと思えてきてしまうのである。実際、エルエルフの立ち位置は主人公ルルーシュと似たようなものかもしれない、という気もする。

 ただ、一応いくつか思いつく相違をあげておくなら、エルエルフの持つ「策略」には、「すごさ」を説明する意識はあっても、「理由」を説明する意識は無い。ルルーシュの場合、1シーズン2クールという尺の余裕もあったおかげで、「いっつも困ってる器の小さい人間だけど、策士として自信があるつもりの面白い奴だよ!」というフォローが充分に出来ていたのに対し、エルエルフの一人旅団っぷりは、「そういう肩書きもあるから、とにかく凄い奴なんです」と回りが説明しただけだ。予言の力はどうやら能力じみたものでもあるらしく、そこにあるのは知略ではなく単なる才能。それに盲目的に従ってしまうハルトを見ていると、どうにも不安になってしまう。そしてもちろん、宇宙戦争を舞台にしている壮大なシチュエーションだけに、「学校が独立国家」とか、「戦時中だけど授業はやるよ」とか、およそリアリティを求めていない設定のひどさは、ギアスの比ではないだろう。突然歌い出す謎とか、ツイッターを利用した薄ら寒いコミュニケーションの描写とか、流石にネタとしても受け入れがたいガジェットの量はこちらの方が圧倒的に多いのではなかろうか。

 しかし、実のところ、これらのシナリオ上の齟齬についての不満は、この作品に文句をいう上では半分に過ぎない。一番の不満は、「松尾監督とプレスコの無駄遣い」という部分に対してである。1話のときにも不安材料としてあげたのだが、やはりこの作品はどう考えてもプレスコ向きではない。キャラが多いというのもあるし、シナリオの無茶をテンポで押し切る構成上、丁寧な心理描写や情感たっぷりの見せ方とは対極にある作品だ。もちろん中の人たちの努力のおかげでプレスコならではの素晴らしい熱演が見られる部分も多々あっただろうとは思うが、その恩恵をかすませるぐらいに、プレスコであることのデメリット、つまり作画面での処理不足が目立つことになってしまった。製作期間に制約があるためなのか、それとも作画陣が「声に合わせたコンテ構成」に慣れていないのか、他のサンライズ作品と比べても、明らかにアニメ画としてのクオリティは1段落ちる。ロボ戦のパートはおそらく別行程で処理しているだろうから問題ないのだが、学園パートなどで人がちょっとでも増えると、一気に力の抜けた描写になってしまうのは最後まで受け入れられなかった。このくらいのレベルの作品だって多々あるのだから贅沢ではあるのだが、やはりサンライズアニメなら、普通の制作スタイルであればもっと質の高いものが作れたであろう。アニメとしては「絵の説得力」が落ちてしまう選択肢は、やはり間違っていると思うのだ。

 まぁ、そうした作画面での厳しさを緩和するための分割2クールである。10月に始まる2シーズン目では、もう少し上のレベルでのクライマックスを見せて欲しいものである。この1期目でネタっぽいものは仕込みつくしたと思うので、少し馴染んだ「ヴヴヴ」ワールドのぶっ飛んだ世界観で、何か面白いものが見られることは期待してます。

 最後に中の人の話。上述のように、なかなかプレスコによる恩恵は実感しにくい作品ではあったが、それでも若手も交えて見せてくれた生の息づかいはやはり面白い部分も多い。個人的には、サキ役の戸松が持っていた相変わらず自由な演技プランが頭一つ抜けていたように感じた。役柄の制約もあるだろうが、メインヒロインの瀬戸ちゃんがなかなか吹っ切れて見せられる部分が無かっただけに、かき回し屋の戸松が美味しいところを全部かっさらっていった印象。男性陣ではメインの逢坂君もそこそこの仕事だが、エルエルフ役木村君と絡んだ時の掛け合いになると良い案配。でも、最後の最後は最終話で悠木碧の奇跡が全部持っていきましたけども。既にプレスコを経験していたっていう強みはあるのだろうが、やはりあおちゃんは化け物だと思います。

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