忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[3284] [3283] [3282] [3281] [3280] [3279] [3278] [3277] [3276] [3275] [3274]

Ajani Steadfast 不動のアジャニ (3)(W) M

プレインズウォーカー・アジャニ

<+1>:対象の、最大1体までのあなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修正を受けるとともに絆魂と先制攻撃と警戒を得る。

<-2>:あなたのコントロールする各クリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置き、その後、あなたのコントロールする他の各プレインズウォーカーに忠誠カウンターを1つ置く。

<-7>:あなたは、「いずれかの発生源があなたかあなたのコントロールするプレインズウォーカーにダメージを与えるなら、それを1点に軽減する」という紋章を得る。

【4】

 前代未聞の出来事。なんと、つい2ヶ月前に新作を登場させたプレインズウォーカーが、立て続けに新たな形態を産みだしてしまったのである。これまで、新規カードが登場したプレインズウォーカーが1年以内に新たなカードになるということは無かった。それが、まさかの隣接セットという、最短距離まで一気に更新してしまったのである。彼のイラストに描かれているマントはエルズペスがまとっていた遺品とのことで、「ただでさえ白単のプレインズウォーカーって少ないのに、あの娘死んじゃったから俺ががんばらないと……」みたいな義務感が感じられる。どこぞの傭兵のおっさんは何してるんでしょうね。

 さて、そんな新生アジャニの能力だが、割と過去の作品に似てる部分が多い。特に小マイナスは初代アジャニのものとほぼ同じであり、コストが大きくなった代わりにプレインズウォーカーの面倒まで見てくれるようになった。これを起動してまだ1年は活躍出来るペスたんにカウンターをのせてやるのが彼なりの優しさというものだろう。まぁ、共闘するなら緑アジャニ使えよ、って話だけど。プラス能力も過去のアジャニがやってきたことに似通っているが、付与される能力が割とやりすぎ。先制と絆魂つくだけでどんな木偶の坊でも必殺兵器になってしまう。初代アジャニのプラス能力が「2点のライフを得る」だったことを考えると、この成長はヤバい。一応「自身を守れる能力じゃない」というのがネックにはなってくるだろうか。そして、100点のライフにはもう飽きたのか、奥義も割とガチンコである。その能力をもっと早めにマスターしておけばペスも死ななくて済んだんじゃないか、って気もするが、終わってしまったものはしょうがない。カウンターが7つ溜まったら即起動し、その後安心して2枚目を出すのが鉄板である。コスト4マナで、登場時に忠誠5という骨子も安定しており、引き続き白はプレインズウォーカーメインのゲーム展開がやりやすい。10月までの期間は「群れの統率者」も加えて総勢3種のアジャニを楽しむことが出来るので、いっそこれに「アジャニの群れ仲間」や「アジャニの存在」、お友達の「ブリマーズ」までぶち込んだアジャニデッキを作ってみるのも良いかもしれない。まー、1種類しか場には出せませんけど。

 

 

 

Dauntless River Marshal 不屈の河川司令官 (1)(W) U

クリーチャー・人間、兵士

2/1

〜はあなたが島をコントロールしている限り+1/+1の修正を受ける。

(3)(U):対象のクリーチャーをタップする。

 M13でサイクルとして登場した「隣の土地があると強くなるよ」サイクルが今回も登場。あのときは次のセットがラヴニカということで、多色(ギルドランド)への橋渡し役を務めるサイクルとして機能していたが、流石にタルキールは多色ではないだろうから、単に「友好色っていう概念を基本セットで提示するのに丁度良いアイディアだったね」ってことなんだろう。サイズアップするのは単純に強く、「火打ち蹄の猪(M13)」は予想以上の活躍で構築でも暴れ回るほどであった。今回は、前回とは逆回りの関係性になっており、白のクリーチャーが島を参照する。2マナ3/2は「真紅の汚水這い(M13)」と同じスタイルだが、残念ながら同じ2マナ域でも割と相打ちには取られやすいので、クリーチャーとしての素体はそこまで魅力的ではない。その分、タップ能力が終盤まで活かせる形になれば図抜けて強力になるので、よほど相手がもたつかない限りは、長期戦用のクリーチャーとみた方が良いだろう。前回のこのサイクルが全て前のめりでサイズを武器にしたクリーチャーだったのに対し、今回は割とコントロール寄りでも使えるのは面白い対比になっている。

 

 

Soul of Theros テーロスの魂 (4)(W)(W) M

クリーチャー・アバター

6/6 警戒

(4)(W)(W):あなたのコントローするクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+2の修正を受けるとともに先制攻撃と絆魂を得る。

(4)(W)(W)、あなたの墓地にある〜を追放する:あなたのコントローするクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+2の修正を受けるとともに先制攻撃と絆魂を得る。

 各色神話に用意された「よその次元の魂」サイクルの白。白はやはり、主神のヘリオッドさんの顔を立てる形で、まだできたてほやほやのテーロスから出張してきた。このセットを全て見ると、「テーロス」「ラヴニカ」「イニストラード」「シャンダラー」「ゼンディカー」「ニューファイレクシア(ミラディン)」というラインナップになっており、ドミナリア近辺の昔の次元以外の多元宇宙は割と制覇していることが分かる。オンスロート以降の次元で出てこなかったのはローウィン、アラーラ、そして神河の3つ。まー、色の特性は見いだしにくいかなー。さておき、そんなテーロス代表だが、起動型能力がやや重く、その分半端なく強い。起動してしまえば最低でも自身が8/8絆魂警戒先制であり、これだけでゲームに勝てちゃうレベル。直接場に影響をあたえる能力なので、墓地に行った後の泣きの一回にも大いに意味があるのはありがたい。絆魂のおかげで「手遅れ」パターンがかなり減るだろうし、このセットで推している召集戦術にもがっちりフィット。やりよる。

 

 

Warden of the Beyond 彼方の管理人 (2)(W) U

クリーチャー・人間、ウィザード

2/2 警戒

〜は、いずれかの対戦相手が追放領域にあるカードのオーナーである限り、+2/+2の修正を受ける。

 この期に及んでまだ出てくる新機軸。今回は「追放領域をチェックする」というよく分からないギミックがぽっと出のアンコモンに内蔵されている。条件を満たさなくとも2/2警戒ならギリギリレベルだが、トリガーがオンになればコストパフォーマンスは充分。あの「ロクソドンの強打者」すら上回るカードを単色で出せてしまうのである。白という色を考えると、一番現実的なのは同じカラーリング、同じコスト域の「払拭の光」や「放逐する僧侶」といった除去カードと併用すること。これなら無理なくファッティ気分が楽しめる。ただ、これら白のリング系除去は「追放領域から帰ってきちゃうかもしれない」というリスクがある。それを背負い込みたくないならば「存在の破棄」のような完全除去を使ってしまうのが一番安全。他にも追放するだけならば色々とカードに選択肢はあり、たとえば「ドライアドの闘士」「罪の収集者」「セレズニアの魔除け」など、「そういえば、あれも追放だったな」なんてカードは探せば結構出てくるもの。そうなると、これって結構な確率で4/4なのでは。リミテッドでは積極的に狙いにくいので、むしろ構築で期待がかかる珍しいカードである。

 




Jorubai Murk Lurker ジョルベイの闇潜み (2)(U) U

クリーチャー・ヒル

1/3

〜はあなたが沼をコントロールしている限り+1/+1の修正を受ける。

(1)(B):対象のクリーチャーは、ターン終了時まで絆魂を得る。

 「隣の土地」サイクルの青。他の色が割とサイズ的に押せ押せなのに対し、こいつは3マナ2/4と非常に現実的。ステータスだけを見れば、平地を使っているなら多分もう少し確実な白のクリーチャーを用意出来るだろう。ただ、2マナ起動での絆魂付与はこいつだけのオリジナリティ。同じジャンルに属した「極北のエイヴン(M13)」はリミテッドのエースヒッターだったわけで、それが全軍サポートに回る壁役として堅実に業務を続けられるのは大きな意味があるだろう。やっぱり積極的に狙って損はないサイクルである。

 

 

Master of Predicaments 窮地の主 (3)(U)(U) R

クリーチャー・スフィンクス

4/4 飛行

〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたの手札を1枚選ぶ。そのプレイヤーは、そのカードの点数で見たマナコストが4より大きいかどうかを予想する。その予想が外れていた場合、あなたはそのカードを、マナコストを支払うことなく唱えても良い。

 今回の面白スフィンクス。過去に基本セットで出てきたギミック優先スフィンクスとしては、「難題のスフィンクス(M11)」なんてのがいたし、もっと難しい問題を出すへそ曲がりには「鐘楽のスフィンクス」なんてのも。今回のスフィンクスは割と真っ直ぐに相手になぞなぞを出すタイプで、不自由な2択でうまく相手をはめられれば、直接カードを唱えられるボーナスが待っている。相手はでかいスペルをただで唱えられるのは当然嫌なので「4より上」と答えたいところだが、その前提で出題することが多いし、そもそもデッキに入ってるカードなんてほとんど4マナ以下なので、そういうカードならガンガンフリースペルになってしまう恐れも。皇帝と奴隷、どちらを宣言しても損した気分になるわけだ。ただ、これだけだと割と面白そうなカードなんだけど、能力がダメージ誘発なんだよねぇ。まぁ、お遊び気分で。真面目に運用を考えるなら「理想の調停者」の方が現実的かな。

 

 

Nightfire Giant 夜火の巨人 (4)(B) U

クリーチャー・ゾンビ、巨人

4/3

〜はあなたが山をコントロールしている限り+1/+1の修正を受ける。

(4)(R):〜は対象のクリーチャーかプレイヤーに2点のダメージを与える。

 「隣の土地」サイクルの黒は、なかなかに大盤振る舞っちゃった能力になっている。なんと、ショック撃ち放題。アンコモンとはいえ、基本セットのカードでここまでの能力が出てくるってのは驚きである。もちろん、5マナというコストは決して軽くないので運用は楽ではないだろうが、直接戦闘に影響を及ぼすので立っているだけ牽制になるし、戦闘が絡まない時にも2点火力ならば十分ゲームを動かすに足るものである。もちろん、5マナ5/4は黒なら文句なしででかい。ゆるふわコーデで私だけの接死とかつけちゃうとお立ち台。この世界のリミテッドは油断が出来ない。

 

 

Obnixilis, Unshackled 解き放たれし者、オブ・ニクシリス (4)(B)(B) R

伝説のクリーチャー・デーモン

4/4 飛行 トランプル

いずれかの対戦相手が自分のライブラリを探すたび、そのプレイヤーはクリーチャーを1体生け贄に捧げ、10点のライフを失う。

他のクリーチャーが死亡するたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。

 ニクさん! ニクさんじゃないか! こんなところで一体何を?? っつうか、拡張セット独自のレジェンドが、基本セットで進化を遂げた例ってこれがはじめてじゃなかろうか。ゼンディカーでも充分に無体な能力だった悪魔の中の悪魔であるが、今回も存分に意味不明。流石に固有キーワードだった上陸は使えないので基本的な運用部分は陰鬱ライクになっており、トランプルも持っているので、今回は大きくなったパワーを余すことなく活用出来る。肉としての性能はそこそこ。そして、もう1つつけられた謎のサーチヘイト。かつては自分でフェッチランド起動しまくってライフをガンガン奪っていたくせに、突然宗旨替えしてノーライブラリーサーチとか、どんだけ自分勝手なんだ。しかもペナルティは布告+10ライフという暴利の限り。つまりは「サーチすんな」であるから、狙った相手には結構な抑止力となるだろう。やってみたいのは「凶暴な召喚(M14)」みたいな瞬速つける呪文で、相手のサーチ呪文にスタックで出すっていう方法。突然の10点取り立てに唖然呆然。「ボールドウィアの重量級(MOR)」と一緒に使うっていうのはどうだろう。モダンで?

 

 

Soul of Innistrad イニストラードの魂 (4)(B)(B) M

クリーチャー・アバター

6/6 接死

(3)(B)(B):対象の、最大3枚までの、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードを手札に戻す。

(3)(B)(B)、あなたの墓地にある〜を追放する:対象の、最大3枚までの、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードを手札に戻す。

 「よその魂」サイクルの黒は、ゴシックホラーの世界、イニストラード。確かにイニストラードのメインカラーに黒を持ってくるのはしっくり来るけど、考えてみたらあの世界って今はアヴァシンが目覚めたから大量の天使が舞う光溢れる世界になっている気が……まぁ、時間軸なんてどこでもいいか。そんなイニスト生まれの魂だが、様々に世界をかき回す他の魂に比べるとちょっと地味。確かに一回起動でアド3枚は強いけど、そのためには墓地を肥やしておけなきゃいけないし、手札に戻すだけだと即効性に欠ける。先輩の「墓所のタイタン」に比べるとちょっと寂しい。一応、墓地に直接落とせば直結アドバンテージが狙えるので、ゴルガリ戦術に突っ込んでおいてクリーチャーというよりフラッシュバックスペルとして使うのが正しい用法なのかも。

 

 

Aggressive Mining 強引な採掘 (3)(R) R

エンチャント

あなたは土地をプレイ出来ない。

土地を1つ生け贄に捧げる:カードを2枚引く。この能力は各ターンに1度だけ起動出来る。

 ナイス破れかぶれ。これを置いてしまうと通常の方法では土地を増やすことが出来ず、これをおいたからには土地をサクらないと損。つまり、待っているのは圧倒的先細りだ。普通に使うと運用出来ないように見えるが、最もシンプルなのは大量の土地を並べてから置く方法。8〜9枚も土地を置いた後なら、そこから4〜6枚くらい引いて、土地が目減りしても気にならない。また、そうした土地を伸ばす下準備として使えるマナ加速カードとの相性も良く、プレイするのではなく直接場に出す系のカードを駆使すれば、ここから先でも土地を伸ばすことは不可能ではないだろう。もちろん、その手のカードは緑なので、「帰化」などの万が一の対処手段も用意出来ればベスト。古今東西、土地を爆発的にのばすデッキは多く存在したのだから、そうしたデッキの亜種として、これが新たな世界の「ネクロポーテンス」になる日も訪れるかもしれない。相手に「寄付(UDS)」してからゲドンとかも夢があるわね。

 

 

Chandra, Pyromaster/紅蓮の達人チャンドラ(M14)」 M

 アジャニもニッサも新しいのに……まぁ、今までのチャンドラ人生の中では一番強いカードって言われてるからね……。

 

 

Goblin Kaboomist ゴブリンのドカーン物取扱者 (1)(R) R

クリーチャー・ゴブリン、戦士

1/2

あなたのアップキープの開始時に、「(R)、これを生け贄に捧げる:これは、対象の、飛行を持たない攻撃クリーチャー1体に2点のダメージを与える」を持つ、「地雷」という名前で無色のアーティファクト・トークンを1つ戦場に出す。その後、コイン投げを行う。あなたが負けた場合、〜は自身に2点のダメージを与える。

 フレーバーに富む愉快痛快ゴブリンカード。ゴブリンは地雷なんて概念がよく分からないので、何か爆発する楽しげなものが「ドカーン物」なんだろう。地上クリーチャーならばガンガンダメージを与えられる便利な置物をガンガン量産してくれるので防御に回すとこれ以上ない仕事をしてくれるのだが、しょせんゴブリンなので5割の確率で自分も踏む。その結果Kboom! というわけだ。まぁ、自爆するのは地雷設置後なので、最悪でも1個は設置してから死んでくれる。どうせ2マナのカードなんだから、「黄鉄の呪文爆弾」の劣化版だと思えばギリ。そこから運が良ければ大量の地雷を埋め続けてくれるし、運任せが嫌ならオーラや装備品で強化してやれば、自分で踏んでも気にせず仕事が出来るようになる。ゴブ道に反する行為だが、そうすることで割とマジで使えるレベルに。アーティファクトが自動で増えまくるジェネレーターとして機能するので、次のセットがアーティファクト環境で親和があるなら、奇跡を起こせるかもしれない(色々ハードルが高すぎる)。

 

 

Kird Chieftain 密林の酋長 (3)(R) U

クリーチャー・類人猿

3/3

〜はあなたが森をコントロールしている限り+1/+1の修正を受ける。

(4)(G):対象のクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+2の修正を受けるとともにトランプルを得る。

 「隣の土地」サイクルの赤は、「密林/Kird」の名を持ち、森をコントロールしていると強くなる大猿。どっかでみたことある奴だ。しかしサイズ比は随分変わっており、任される仕事も全然違う。4マナ4/4で能力まで持ってるのですげぇ強い気もするのだが、似たようなセッティングの「尊き象(M13)」が構築級で活躍したという情報は残念ながら聞こえてこない。やはり、2マナ3/3の「猪」と4マナ4/4の象では大きく開きがあったようだ。今回は、象の時よりも能力の柔軟性が高く、まるでギルドメイジのような活躍が期待出来る。どうせやるなら、ナイレアさんに頼んだ方が早い気もするのだが、このカードは信心など溜めなくても殴れる。リミテッドならば十分初手クラス。

 

 

Nissa, Worldwaker 世界を目覚めさせる者、ニッサ (3)(G)(G) M

プレインズウォーカー・ニッサ

<+1>:対象のあなたのコントロールする土地は、4/4でトランプルを持つエレメンタル・クリーチャーとなる。それは引き続き土地でもある。

<+1>:対象の、最大4枚までの森をアンタップする。

<-7>:あなたのライブラリから望む数の基本土地・カードを探し、それらを戦場に出す。その後、あなたのライブラリを切り直す。それらの土地は、4/4でトランプルを持つエレメンタル・クリーチャーとなる。それらは引き続き土地でもある。

【3】

 構築レベルでは一応メインとしたデッキは登場したものの、プラス能力を使うためにデッキの前提が多すぎる、4マナのくせに出したターンに焼かれる程度の忠誠度(当時は「稲妻」があったせい)、頑張って奥義を起動しても……など、記念すべき2体目の緑単色プレインズウォーカーだったにも関わらずどんどん扱いが悪くなり、最終的には語尾に「だゾッ!」をつけてボケに回るという可哀想なポジションに回されたプレインズウォーカー。しかし、そんな辛く苦しい虐待の日々も過去のこと。ついに、約5年の沈黙を破って2体目のニッサたんが登場だ。

 その二つ名は「世界を目覚めさせる」。お前の地元で目覚めた世界ってエルドラージじゃねぇのかって話もあるが、土地をハッスルさせる魔法ならばゼンディカー出身者はお手の物。今回はそんな伝統芸能を全力でフィーチャーし、新たな方向からの萌えを追求するスタイルを確立した。相変わらず微妙に頼りない忠誠度はちょっと気になるが、とりあえず出したターンにプラスその1を起動すれば4/4トランプルのでかいブロッカーを確保出来る(ただし、土地は起きている必要がある)。あのガラクですら3/3、コスさんですら一時効果だったのだから、このサイズがプラスで登場するのは大事件。もしくは、プラスその2を起動すれば実質1マナで呼べてしまう衝撃のローコストプレインズウォーカー。余った4マナで彼女のフォローをする選択肢は多いだろう。次のターンまで生き残ってしまえば4マナという破竹のマナ加速でそれこそエルドラージだろうが余裕で呼べてしまうし、少しずつ生きている土地を増やしていけばアンタップ能力が攻防に回転し出す。最終奥義に至っては未だかつてない規模でのゲームエンドだ。一芸に秀でるって、大事。決して軽くないのでデッキは選ぶだろうが、これだけ性根を入れ替えてくれたのだったら可能性はワンチャンでは止まらない。ツーチャン、フォーチャン、エイトチャン。ガラクが抜けた穴は彼女が埋めるんだゾッ!

 

 

Sunblade Elf 陽刃のエルフ (G) U

クリーチャー・エルフ、戦士

1/1

〜はあなたが平地をコントロールしている限り+1/+1の修正を受ける。

(4)(W):あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。

 「隣の土地」サイクルの最後は1マナ2/2。正確には1ターン目に出した時点では割と1/1だが、今後2ヶ月は「寺院の庭」と一緒に使えるので嘘じゃない。まー、「密林の猿人(9ED)」や「壌土のライオン(WWK)」に比べるとタフネスがちょっと少ないのが気になるが、そこは長期戦を目した能力でカバー。いつでも使える全軍増強はウィニー戦術にも合致しているぞ。エルフという種族もプラスに働きやすいし、とにもかくにも1マナ2/2なんだから文句を言うもんじゃない。ラヴニカ亡き後は「ラクドスの哄笑者」「ドライアドの闘士」といった駒も減ることだし、セレズニアが生き残れるならば構築で見る可能性も十分あるだろう。

 

 

Yisan,the Wanderer Bard 放浪の吟遊詩人、イーサーン (2)(G) R

伝説のクリーチャー・人間、ならず者

2/3

(2)(G)(T)、〜の上に詩句カウンターを1つ置く:あなたのライブラリから、点数で見たマナコストが〜の上の詩句カウンターの数に等しいクリーチャー・カードを1枚探し、それを戦場に出す。その後、あなたのライブラリを切り直す。

 太古の昔に活躍した黒のファッティは「イーサンの影(HML)」。似たような名前だが、あちらはIhsanでこちらはYisan。英語発音だと割と違うんだろう(多分)。そんな過去のカードとは全然関係無く、こちらは歌を歌うと動物を呼んでしまう体質の面倒なレジェンダリーならず者。少しずつクリーチャーが大きくなっていくあたりは「出産の殻(NPH)」に似ていなくもないが、こちらは常にカウント1からはじめなきゃいけないので、実は「冬眠の終わり(CSP)」がかなり近い。よくこんなカード覚えてたな、俺。毎ターン固定コストでクリーチャーが直接出せちゃうんだから弱いわけはないのだが、使用しているカウンターが詩句カウンターなんてクソ懐かしいカウンターなので、状況に応じて間引いたり、ショートカットのために数をごまかしたりするのはほぼ不可能。あくまで歌の練習は地道に一歩目からである。そう考えるとかなり気が長いので、構築でもこいつのリサイタルを開くのはちょっとね……あ、「甲殻組のヴォレル(DGM)」なら詩句カウンターも増やせる。シミックの科学力で脅威の歌声をマスターした人造吟遊詩人……ヴァジュラと和解しそう。もしくは先駆的ボカロP。

 

 

Hot Soup 熱いスープ (1) U

アーティファクト・装備品

装備したクリーチャーはブロックされない。

装備したクリーチャーにダメージが与えられるたび、それを破壊する。

装備(3)

 イラストも込みでかなり笑える装備品。どんなシチュエーションなんだよ。これを装備品って言っていいのか? いっぺん装備者が死んだ後はまた熱々のスープを注ぎ直してから運んでもらうんだろうか。まぁ、そりゃ3マナくらいはお代として必要だろうな。純正アンブロッカブルをつける装備品。現在だと「こそ泥の兜」がほぼ同じ仕事をしているが、あちらは魔法によって敵から見えなくなる能力、こちらは文字通りに「近づくと火傷するぜ!」なのでみんな近づきたくないという、直接的過ぎる能力。これを装備したクリーチャーが何ターンもアタックしてる状況って、「はい! また通りますよ! スープ通りますよ!」って同じ道を行ったり来たりしてるってことなんだろうか。ドリフかよ。ちょっとでもダメージをくらっちゃうと思い切りこけて大惨事になるというデメリットはあるが、戦闘でぶつからないのだからダメージはくらいにくい。多少除去出来るカードの範囲が広くなる程度なので、リミテッドでは割と使ってみてもいいカードかもしれない。オススメは「神狩りの大ダコ」とかに張っての「海鮮スープ」や「ボロスの反攻者」につける「牛テール」。ゼナゴスさんとかタッサに持たせて「どんだけぶっかけられてもあつくなーい」っていうのも楽しいかもしれん。まぁ、タッサなら自分で行けよって話だが。

 

 

Obelisk of Urd ウルドのオベリスク (6) R

アーティファクト

召集

〜が戦場に出るに際し、クリーチャータイプを1つ選ぶ。

あなたのコントロールする選ばれたタイプのクリーチャーは、+2/+2の修正を受ける。

 ウルドってのはやっぱりスクルドとベルダンディのおねーちゃんのことだよなぁ。なんで突然北欧神話の女神がサポートしにきてくれたのかはよく分からないが、とにかく、似たようなタイプのクリーチャーが集まって女神わっしょいすると、一気にパワーアップ出来るという素敵な記念碑。その効果はなんと「共同の功績(ONS)」の2倍。多少重たいが、どうせ並べるデッキならば召集が使えるのでコストも案外問題にはならない。問題があるとしたら、はたして現在の環境でクリーチャータイプは何を宣言すれば良いのか、というところである。個人的に一番現実味がありそうな気がするのは、青単信心で「エレメンタル」って宣言するパターン。まぁ「マーフォーク」でもいいけど。いっそ「神」って宣言するのは夢があっていいかもしれない。最後に一花咲かせたいスリヴァーデッキのあだ花か?

 

 

Shield of the Avatar 化身の盾 (1) R

アーティファクト・装備品

いずれかの発生源が装備したクリーチャーにダメージを与えるとき、そのダメージをX点軽減する。Xは、あなたのコントロールするクリーチャーの数である。

装備(2)

 堅実すぎて面白くない装備品。装備しているクリーチャー自身がいるので最低でも「ウルザの鎧(8ED)」くらいの防御力は持っているし、これを入れるってことはそういうデッキってことだろう。23点軽減でも、普通の試合ならば「ダメージでは破壊されない」とほぼ同義になってしまう。一切攻める能力ではないのでやっぱり使いたくはないのだが、使われるとほんとウザい。呪禁につけたときの絶望感。

 

 

Sliver Hive スリヴァーの巣 R

土地

(T):あなたのマナ・プールに(1)を加える。

(T):あなたのマナ・プールに、好きな色のマナを1つ加える。このマナはスリヴァー呪文を唱えるためにのみ使用出来る。

(5)(T):1/1で無色の、スリヴァー・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。この能力は、あなたがスリヴァーをコントロールしているときにのみ起動出来る。

 スリヴァーの、スリヴァーによる、スリヴァーのための土地。どこを取ってもスリヴァーだし、何をするにもスリヴァーだ。基本セットギミックというのは、セット1つで表現しなければならないのでなかなか大きなテーマにはなりにくい。基本セットはオリジナル要素以外に「1つ前のセットへのサポート」(今回はテーロスサポートのエンチャント推し)、そして「1つ後のセットへの布石」(今回はタルキールのちょいネタバレ)などを入れる必要があるのだが、それ以外にも、「去りゆくセットと共存出来る期間だけのおまけ」というのがこっそり投入されることもあるという。この2ヶ月という期間が絶妙で、たとえば「怨恨(M13)」はミラディン、イニストラードの入れ替わりの時期に一瞬だけ入ってきて、感染クリーチャーとのヤバい組み合わせをわずかな期間だけ盛り上げて見せた。このカードは、もっと露骨に「さよならスリヴァー」を期間限定でお届け出来るスリヴァーファンなら女房を質に入れてでも手に入れるべき土地。何しろ、スリヴァーデッキならデメリットは1つもない。そして与えられる2つのメリットが土地の領分を越えている。これだけのスペシャルサービスがあれば、スリヴァードリームが一瞬花開く可能性も?! ただ1つ気になるのは、イラストに描かれてるスリヴァーがどう見ても旧世代の造形であるってこと。まぁ、シャンダラー以外のスリヴァーはまだこういう形なのかもしれない。多分、ドミナリアなんじゃないかな。

拍手

PR

コメント
無題
マインクラフトの作者が作ったカードが土地のドロー転換ってのが流石ですね
【2014/06/26 12:07】 NAME[DRAKE] WEBLINK[] EDIT[]
Re:無題
>マインクラフトの作者が作ったカードが土地のドロー転換ってのが流石ですね

そういや今作はカードにデザイナー名が書いてあったりするんですよね。何となくイラストも「それっぽく」なってる当たり、芸が細かい。
【2014/06/26 20:55】


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


忍者ブログ [PR]
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
2
22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[10/21 seachicken]
[10/11 Serra]
[10/07 とみしの]
[10/05 NONAME]
[09/29 NONAME]
バーコード