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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「響け!ユーフォニアム」 6

 結局、私がどれだけ石原作品が大好きなのかが確認出来るだけのアニメである。監督・石原立也、キャラデザ・池田晶子、シリーズ演出に山田尚子も参加。もう、パーフェクト京アニ体制じゃないですか(キャラデザは堀口でも可)。

 作品の方向性は非常に分かりやすい。とどのつまりは「今度は男性ターゲットのFreeをやろう」ってことでしょう。いや、そもそもFreeの時点で「女性向けのけいおんやろう」だった気もするので、つまりは「一周回って戻ってきたプレインズウォーク後のけいおん」である。京アニ最大の武器であるまるまるむちっとしたデザイン性、細やかなモーション、透明感のある映像様式をそのままに焦点を萌えからスポ根にちょいとずらし、単に音楽室で放課後ティータイムするんじゃなく、いくらか真面目に楽器の練習をする女の子の話。当然その中には「何故部活をやるのか」という問題意識が発生したり、同じ部活内での人間関係に悩んだりもするだろうし、自分たちの実力の無さに歯がみすることもあるだろう。そのあたりは「Free」の成功例から持ちだしてきたスポ根要素ということになる。いや、別にFreeを例に取らずともいわゆる「一般的な部活もの」なのだけれども。

 今作でチャレンジングなのは、こうして「部活もの」をやるならば別に何部でも構わないし、アニメーションとしての魅力を直接的に訴えるならば当然運動部の方が良いだろうところに、何故か吹奏楽という難しい題材を持ってきたこと。吹奏楽が難しいというのはいくつかのポイントがあり、まず「動きが分かりにくく、絵的に見せにくい」こと、そして「音楽の良し悪しを伝えるのが難しい」こと、更に「参加人数が多いためにドラマ作りに神経を使う」こと、「参加人数が多いので演奏シーンに(実際のペイに見合わないほどの)負荷がかかりうる」ことなど。絵的な部分については、過去にも「のだめカンタービレ」というお手本になる作品もあるし、直近では「四月は君の嘘」という傑作まであるので、京アニの力があればおそらく何とかしてしまえるだろう。正直、1話目では演奏シーン自体にそこまで魅力はないのだが、これはまだ「へたくそな吹奏楽」の描写がメインであったので致し方ないところ。今後主人公チームが参加し、盛り上がってからの演出に注目だろう。そして、音響面についても画面である程度フォローは可能な部分だ。ぶっちゃけ「君嘘」の演奏についても私のような素人には何が良くて何が悪いかなんて分からないことがほとんどだが、そこは画作りでどうとでも印象づけられる。実際、今回の入場時の「へたくそ吹奏楽」は、主人公の反応で「あ、やっぱりこれじゃ駄目なんだ」ということが印象づけられる分かりやすい事例で、もし「良い演奏」を描きたいならばその逆をやれば良いということになる。

 ただ、最後の懸念材料である「ドラマとの絡ませ方」については今後どうなるかは分からない。人数の多い競技を描こうとすると、どうしても普通のドラマ作りでは人間関係に厚みがでない。吹奏楽の人間全部に関わって回ったらどれだけ大変かはジャンプの「SOUL CATCHERS」なんかを見れば分かりやすいところで、つまりは「えれぇ大変」。まー、流石に限られた尺のなかで吹奏楽部全部を巻き込むような作劇にはならないだろうが、そうなるとせっかく大所帯の部活を舞台にした意味が薄れてしまうので悩みどころ。基本的にはメイン4人のお話になるだろうが、「Free」のメドレーみたいに綺麗におさまる方法はあるのだろうか。一体どういうシナリオでまとめてくるんだろう。

 まー、色々と気になることはありますが、結局「石原作品だからどうとでもなる」と思っている自分がいる。1話目は山田監督のコンテであるが、女の子のちょっとした仕草までがさりげなく描き込まれており、相変わらずの京アニクオリティ。主人公の女の子のすげぇフラットなテンションもいかにも素朴な舞台設定を好む京アニらしくて、例えばP.A.作品におけるヒロインの頑なさなんかと比べると好対照である。この等身大の「子供っぽさ」が、素直にドラマに絡むのが楽しみなのです。1話目ではめっちゃ大事なはずの「部活に入るか入らないか」というテーマを、特に表立った動機付けも描かずに「やっぱ入らない」「いや、やっぱ入る」とコロコロ変えているのも、いかに「ありそう」な青春時代の煩悶の表れである。そうよね、高校生の頃の1日なんて、こんなもんなのよね。今後も、この「何となく青春絵巻」を楽しみにしてますよ。

 京アニ作品といえば、大胆に若手新人キャストを起用することでも有名。今作はお見事、黒沢ともよちゃんに白羽の矢が立った。うーむ、既に自分ワールドを確率しているこの強さ。良い仕事しそうだなぁ。その他、「境界の彼方」から京アニにはつながりを持っていた豊田萌絵、「新妹魔王」に続いてのレギュラーを射止めた朝井彩加、そしてジワジワ仕事を増やしている安済知佳、この4人が新たな放課後ティータイムとなることができるだろうか。大丈夫、先輩としてムギちゃんが見守ってくれてるから。美菜子とかはやみんとか、90年代産まれのキャストが続々「先輩」になっている構図が、自分の加齢を感じさせるのでとても脅威である。そらまぁ、美菜子も気付いたら23やからな……。あと、どさくさに紛れて「Free」からの続投でツダケンも混じってた。ツダケンまじツダケン(単なるツダケンファン)。

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