最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「僕だけがいない街」 5→5 非常に取り扱いの面倒な作品である。というのも、最初に断ったことではあるのだが、私は原作を読んでいる。普通、原作を読んでいる作品のアニメ化ってのは「原作厨」みたいな立ち位置になることが多くて、過去にも「めだかボックス」とか「ダンガンロンパ」とか、その作品が好きであればあるほど、アニメを見る時の目ってのは厳しくなっていく(今期もそういう作品が1つありますがね!)。今作も原作との差の部分がクローズアップされることも多く、原作を知っている人間ならば避けては通れない評価点だろう。ただ、「原作が大好き」かっていうと、そういうわけでもないんだ。全てはタイミングの問題で、「たまたまアニメ放送のちょっと前に原作を一気読みしてしまった」という間の悪い状態。こんな状態でアニメを観るのは初めての経験なので落としどころが分からない。確かに原作は面白かったし、だからこそ一気読み出来たわけだが、通読したのは一度きりなわけで、ディティールまで覚えているようなお利口な頭は持ち合わせてない。それでも何となく原作と違っている部分、不足している部分は目についてしまい、「正確には覚えてないけど確か……」という変な文句の言い方にしかならない。どうしたらいいんでしょうね。 というわけで、非常に半端な感想にはなってしまうのだが、やっぱりアニメにするバランスとしては「詰めすぎ」だったのは間違いないだろう。原作8巻分をアニメ12話でやるなんてのは到底無理な話。そのくせ、完全に一本の筋立てのミステリなので途中のエピソードを削って尺をごまかすという、一番スタンダードな調整もやりにくい。結局、個々の要素をしらみつぶしに検討し、「ここはなくても成立する」という部分をつまんで消していくという、恐ろしく地道な脚本構成が必要になった。しかし、それでもやはり「足りていない」という印象は与えてしまうもので、原作の持っていた繊細な部分が失われてしまっている。特に今作は主人公・悟の心情を中心に、雛月、八代などのメインキャラクターの心情が大事な作品。ミステリと言っても物的証拠を持ち出してあれこれ推理するのではなく、「犯人は何故こんなことをするのか」「どういう心理状態を辿って真相に辿り付くか」が大切な作品なので、ほんの些細な台詞をいじっただけでも、その意味合いは大きく変わってしまったり、突飛な印象を与えてしまったりする。「ダンガンロンパ」ならばとにかく証拠品を羅列して「推理のヤリ逃げ」みたいなことも出来たわけだが(それでも全然足りなかったが)、今作はそうした一元的な物の見方で尺をいじれる作品ではなかった。トータルで観れば、やはりアニメ化は失敗だろう。もっと尺を持たせた枠で放送することが、必要最低限の条件だったはずだ。 と、ここまでは批判であるが、「アニメ化は失敗」と書いたものの、それは「原作の忠実なアニメ化」に失敗したということ。アニメ化する目的、アニメ化の方法ってのは何もそれだけではないことには注意が必要だ。今作は、前述のように「1つずつ要素をつまんで削っていく」という作業が行われたわけだが、それでもまとめきれないことは分かりきっており、ラストの「15年後」パートに大きく改変が加えられている。そう、実はアニメは原作と「全然違う作品」になったのだ。こうなってくると、原作から削られた要素が本当に必要だったのかも考え直す必要がある。「原作のゴール」に必要だったパーツだが、「アニメのゴール」に必要だったかは分からないのだ。そして、この新たに用意された「アニメのゴール」は存外悪くない出来である(原作の方がいいのは間違いないが)。12話分でまとめられるように最善を尽くした、身の丈に合ったまとめ方である。「たられば」の話は身がないが、もし私が原作を全く知らない状態でアニメだけを観ていたら、これはこれでそれなりに満足したのではなかろうか。当たり前の話だが、アニメスタッフは12話では尺が足りないことなど重々理解しているわけで、その尺に合わせるよう、作品の魅力をギリギリまで維持しつつ、アニメ用の脚本構成を新たに作り出した。この努力と結果は、正統に評価されるべきものだ。放送中は不平不満もついて回ったが、改めて振り返ってみると、作中で駆け足だった印象というのはあんまり無かったし、1つ1つの要素の繋ぎに違和感は無い。脚本のバランス、そして画面のバランス、「このゴール」を想定してのプロジェクトは、問題なく完結したのである。それならば、今作のスタッフは褒められこそすれ、原作改変が駄目だったと非難するのはお門違いである。原作ファンが非難したいなら、こんな無茶な枠でアニメ化を決行した制作側である。 なんだか当たり障りのない一般論になってしまったが、作品との距離感がつかめなかったのでこのくらいの穏当な結論にしておこう。「原作読んでなければもっと楽しめたのになぁ」という後悔は、今後のアニメ視聴に活かすことにする。あ、ちなみにメインキャストの配置については、当然納得してはいません。大人悟はまだいいんだけど、やっぱり子供がなぁ……。 PR |
ブログ内検索
リンク
最新記事
(11/21)
(11/20)
(11/19)
(11/19)
(11/18)
(11/17)
(11/17)
(11/16)
(11/15)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|