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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「ユーリ!!! on ICE」 6

 今度はわんこアニメだ。いや、わんこ要素は割と些末なんだけども。

 なんか、放送後から私の回りではやけに賑やかに盛り上がっている作品。なるべく先入観を入れたくないので話題が起こる前に観たかったもんだが、土日の日程が立て込んでいたせいで結局こんだけずれ込んでしまった。まぁ、観られただけでも良しとしよう。

 何とも不思議な成り立ちの作品で、原案部分には「久保ミツロウ×山本沙代」というクレジット。そしてそのまま監督と構成に山本沙代が入り、「ネーム」という表記で久保ミツロウが参加しているのである。なかなかアニメのスタッフで「ネーム」って表現は聞いたことないですよ。まぁ、何となくどういうデザインになっているかは想像出来るけど、一体どういう繋がりでこの2人のクリエイターに繋がりが生まれて、最終的にオリジナルアニメというハードルの高い完成形に到ったのだろうか。昨今の業界の多様性を考えればあり得ない話ではないのかもしれないが、何とも不思議な縁である。こういう予想外の方向からアニメ企画が立ち上がるってのは業界にとっても良い刺激になるだろうし、是非とも色んなところでクロスオーバーしてもらいたいところですな。

 さておき、そんな不思議な成り立ちのアニメは、出てきたものだけを見れば非常に骨太。まずもって、「フィギュアスケート」という題材がこれまでほとんどアニメで扱われてこなかったのは、コレを観た後では不思議なくらいのものである。過去に「銀盤カレイドスコープ」があるにはあったが、あれはアラン・スミシーが出現してしまうような出来だったからなぁ。まぁ、アニメバブルが興ったばかりの時代の徒花でしたね。あれから10年以上の時が経ち、ようやくアニメでもフィギュアを描くことが可能な時代がやってきたのかと思えばなかなかに感慨深いものがある。監督が山本沙代ということで、ビビットで印象的な色遣いは相変わらず。その上で、今作はそこまでエキセントリックな色彩に突っ走るのではなく、あくまでもフィギュアスケートという花形商売の華麗さを演出するための色付けに留まり、きっちりと主役が映えるように調整されている。むしろ、フィギュアのシーンよりもユーリが帰省した温泉旅館の雑多な映像などで細部まで描き込まれたこだわりをうかがうことが出来るだろう。

 フィギュアシーンの演出は、基本的に「テレビ中継における我々の見慣れたフィギュア像」を踏襲している。カメラの切り取り方、スピンやターンの見せ方などは、現時点では「テレビショー」としての側面が強く、あまりにも面倒臭い細かい所作の描出については、あくまでカメラ越しのワンシーンであることを前提として、上手いこと省略して描かれている。もちろん、それでも相当な動画枚数が割かれていることは間違いないし、第1話ということもあってかなり神経を使っていることが伝わってくる。オープニング映像ではさらにこうした細かいモーションがCG処理された映像も使われており、今作がフィギュアの特徴である優美さから逃げずに描いていくという気概が見て取れる。これなら、悲劇のアランスミシーは現れずに済むのではなかろうか。

 私個人としては、フィギュアには全く詳しくないために、どちらかというと日常芝居の方に惹かれる部分が多かった。例えばユーリが帰省して玄関をくぐった後のおかあちゃんの愛らしい跳ね方とか、ドタバタの引っかき回すような動きはいかにも山本監督らしい、小気味よい印象が前面に押し出されている。「三月のライオン」みたいな作品と比べると、主人公は落ち込んでいたはずなのに決して暗くならずにポンポンと跳ねるように進んでいく進行は好対照を成しているのが分かるだろう。この辺りも、作品の持つ特性が面白い形で現れている部分だ。制作はMAPPAということで、製作期間に余裕があればしっかりとこの品質を維持してくれるんじゃなかろうか。

 中の人は、公式ページのキャスト表を見るとすでに様々な国の代表選手とおぼしき連中がズラリと並んでおり、なかなか暑苦しそうで良い。まぁ、正直言えば女の子のスケーターもみてみたかったところだが……。ほら、代わりにニキフォロフさんが脱いでくれたから……この作品もある意味でケツアニメといえる?!

 なお、個人的には幼馴染みのゆうちゃんに何か言おうとしたところで子供たちに一斉に襲い掛かられるシーンで、何とも言えないNTR風味を感じて多幸感に満たされました。ゆうちゃんも可愛いよなぁ。

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