最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
風が、吹いているなぁ、第22話。そういえばここまでタイトルのことを考える機会ってあんまりなかったな。本当はもっと色々と意味があったんだろうけど、今回はダイレクトにカケルに、風。追い風向かい風、色々あるよ。 Aパートはキングのターン。ここまで、ぶっちゃけメンバーの中でも一番影が薄く、キャラも捉えどころがなかったキング。しかし、ここにきて自らの内面と対話する段にいたり、彼が何故こんなにも地味で、わかりにくく、そして寂しかったのかが浮かび上がる。「大学四年間」と言っても人それぞれ、色々な過ごし方があるだろう。それこそ本当に充実した「学生」だった人もいるだろうし、ああすればよかったと後悔する人間もいる。思えば長い人生のたった4年間、大した長さでも無いのだが、それでも高校生までの型にはまった生活から脱却した初めての「社会」は、色々なことを教えてくれるし、色々なことで悩みもする。 正直、キングの懊悩はなんだかわかる気がする。「大学生活にはきっと何か特別なものがあるはずだ」という漠然とした期待は、おそらく社会が作り上げた幻想。そこになんの根拠もないし、待っていて降ってくるキャンパスライフなんてものは高が知れている。それに気づいた時には手遅れなんてパターンも多く、キングはそれを理解した時には、すでにすっかり自分の殻が出来上がってしまっていた。別に目に見えて引きこもってたわけじゃない。人並みの付き合い、人並みの単位、人並みの就職活動。与えられたレールには従ったはず。しかし、そんな生活は自分が望んでやっていたわけじゃない。でも、それを他人にバカにされるのも腹が立つ。どうしようもないプライドと、どうしようもない焦燥感。そんなものに挟まれた日常に、背中はどうしても丸まってしまう。 キングとハイジの関係性もなんだか妙なもんだ。キングの「俺は一番の親友じゃないだろう」というなんとも物寂しい独白は、自分から何かを成そうとしない者特有の諦め。知り合いはいる、友達もいる。でも特別な親友はいない。そんな現実を気にしてないそぶりをすることで、ますます視界は狭くなっていく。ただ一心に一つの目標に向かっていけるハイジなんて、キングからしたら最も羨ましく、最も忌むべきものだったのだろう。それでも、今となってはそのハイジの差し伸べてくれた手が、どれだけかけがえのないものなのかがわかる。最初に出会った時にはそっと触れることしかできなかったその手は、今や自分を「あるべき場所」に引き上げてくれる。きっと今なら、グッとその手を握り返すことができるに違いない。「走ることで自分と向き合う」なんて言葉はなんとも陳腐だが、キングの場合、ハイジに映る自分をみて、ようやくそこに「本当」を見つけられたのだ。こうしてみると、「特別になりたい物語」ってのは、日常のそこかしこに潜んでいるものなのだろう。 そうしてキングがつないだたすきが、いよいよカケルに渡る。もう、ここからは何もいらないだろう。キングの必死の激走からたすきが渡った時の、明らかに「次元が変わった」ことがわかる疾風のような走り。それをみた王子は素直に「嫌になりますね」といつも通りの憎まれ口。それくらいに、カケルの走りはここにきて研ぎ澄まされた。前を走る藤岡がライバルとして機能しているからか。否、前に見えているのは自分の背中。過去に走ってきたどの自分よりも、今のカケルは速く走れる。そこには自分がいて、仲間がいて。努力では埋められない才能というものがあるなら、それは「努力した才能」だけなのだ。 風が、強く吹いている。 PR |
カレンダー
ブログ内検索
リンク
最新記事
(12/04)
(12/03)
(12/02)
(12/01)
(12/01)
(11/30)
(11/29)
(11/28)
(11/28)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |