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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ガルパンはいいぞ。いや、よくないぞ。なんやねん、小一時間しかない作品のくせしてパンフを上下巻に分けての販売って流石にどうなんだよ。しかも上巻売り切れてて下巻しか買えませんって言われたんやぞ。……明日再入荷するらしいのでまた行かなくちゃ(買うんかい)。

 

 

<以下、一応ネタバレ注意ですけど、ネタってなんだ>

 




 

 ほんと、ずっこい作品である。完璧に調教された身には、ただダクダクと浴びせられるガルパン原液を押し頂いて飲み続けるしかない。もう、わかってんねん。作り手も、受け手も。「ファンは何が観たいか」を100%わかった上で作ってんねん。ほんで「製作側が何を出してくるか」だって大体わかってんねん。だからこそ、阿吽の呼吸ですぐにガルパンワールドに入り、一時間ちょいの陶酔を経て現世に帰還するだけの儀式になっている。もう、宗教だこれ。いや、でもほんとに魂の安寧はここにあるよ。僕はね、画面にドゥーチェが映るだけで号泣する人間なんだよ。今回出番少なかったけど(当たり前だ)、それでもドゥーチェはドゥーチェだってすぐにわかるから本当に素敵。僕はね、実は内心期待してるんですよ。このままの展開で、もしかしたら決勝で大洗とぶつかるのはアンツィオなんじゃないかってね。だって、その方が面白い……え? 2回戦で聖グロと当たるって? ……なんかこう、頑張れ! (いや、わかってるよ、普通に考えて決勝の相手は逸見だよ……)。

 閑話休題。今回はアンツィオのお話ではない、前半がBC自由、そして後半が知波単という構成で、ほぼ全編が戦車戦という、圧倒的エンターテイメント作品としての本領を発揮している。昨今アニメ映画の数も爆発的に増えているわけだが、ここまでダイレクトに「劇場で観る」ことの意味を強く実感できる作品もないですよ。普通の作品は映像美が「大スクリーンで観ると最高だ!」となるわけだが、ガルパンの場合は映像のディティールに加え、圧倒的な音響の剛力が劇場の特別感を引き立たせる。冒頭で7.1チャンネルなんてわざわざ表示が出るのも、今作は本当に音響の力が大きいということを示すためである。やっぱり男の子はね、ドカーン!とかズゴーン!とかドババババ!が好きなんですよ。本当に1つ1つの音が指向性や演出を考えて配置されているので、情報量が尋常じゃない。これで映像部分も一切サボらずに作ってるわけでね。こんだけのものを見せられたら、「むぅ、多少公開まで時間がかかるのもしかたない……いや、ダメだろ水島」と納得しかけてやっぱり納得しない流れになるのである(SHIROBAKOとか作ってるらしいじゃねぇか)。

 とにかく、そうして劇場の大迫力音響と大迫力画面で繰り広げられた2つの戦車戦。てっきりBC自由戦はボカージュ戦で終わるのかと思ったが、分断作戦の後の数分がむしろ本番だった。まぁ、確かにあんな幼稚な陽動作戦だけで終わってしまっては新規加入の学校の描写としては寂しいか。いや、押田と安藤はもうあれでよかった気もするけども。いざ学校が割れたと知らされた後のマリーのあまりに華麗な立ち居振る舞い。どう考えても打倒される絶対君主の立ち位置のはずなのに、あそこまで流麗に、そして豪胆に立ち回られてしまっては、「なるほど押田たちが従うのも致し方なしか……」と丸め込まれてしまう。言われてみりゃ第1話ではマリーってそこまで活躍の場もなかったんだっけ。今回は2人の間に割って入った時のアクロバティックな大立ち回りに始まり、その後サイレントで展開された大洗の大部隊との一歩も引かぬ巧者の戦いがあまりに端正で、マリー単体での強さを嫌という程に思い知らされる。押田・安藤との完璧な連携が見事で指揮官としての有能さも際立っていたが、単身であれだけの技能があるなら、彼女がもう少しムラっけをなくして本気で勝ちに行こうと思えば、おそらくアズミの言うようにBC自由は相当な強豪校になることだろう。優雅に立ち回りダーさんあたりとバチバチのノーブルバトルを繰り広げるマリーを見てみたいものである。紅茶VSお菓子である。

 こうして堂々たる試合展開を見せられると、この映画のテーマ設定というか、最大の「描きどころ」みたいなものが見えてくる。もともと夏の大会の覇者である大洗が改めて戦場に出てくるという設定自体が難しいものなのだ。もちろんV2達成も偉業ではあるが、やはり「強豪校が勝ち上がる」という様子だけを見せられてもそれはドラマとしてテレビシリーズよりも盛り上がりに欠けるものになってしまうはず。それを緩和するために新規加入のサメさんチームで「成長」要素を加えてみたり、桃ちゃんを隊長にすることで枷をつけたり(ひどい言われようだ)と工夫はしているわけだが、根本的に「まぁ、大洗が勝つから」という前提が横たわっているのはやはりネックになる。そんな中で、どれだけ1つ1つの試合を魅力的に見せられるか。その1つ目の答えが、マリー様の最後の大立ち回りだったわけだ。強いと言われている大洗も、まだまだ万全には程遠い、こうしてどこからともなく現れた在野の名将が本気を出せば、新・西住流も足をすくわれるぞと、警戒を強くする緒戦であった。

 そして、更なる刺客はなんと知波単学園である。端的に言えば「知波単も強くなった」という成長部分を見せることが、過去に「大洗も強くなった!」と盛り上がるテレビシリーズの鏡写しになっている。我々は、本当にダメダメな知波単のことをよく知っており、彼女たちが苦難の末に大洗を脅かすまでに成長したと言われれば、それだけで熱いものが頬を伝うのである。いや、冷静に考えりゃ知波単って劇場版で初めて出てきたぽっと出じゃねぇか、って気もするのだが、ほら、ガルパンおじさんたちは劇場版を親の顔よりもよくみてるわけで……もう西隊長は自分たちの娘みたいなもんですよ。福田は孫みたいなもんですよ。その福田が、今や業界を代表する名将になっているのである。こんなん、泣くしかないやろ。

 絶妙なのは、福田は確実に第三者視点から知波単を俯瞰し、戦力を活かすことが可能になるまで成長しているが、他の連中の思考できちんと「それでも知波単」という部分を残せているところ。これで知波単が「普通に強い学校」になっちゃったら味もそっけもないが、ちゃんと「以前の知波単からのアップグレードが今の西隊長率いる突撃軍団なのだ」ということが地続きに見えるからこそ、その成長を喜び、応援することができる。今回はBC自由との戦闘に教訓を得たおかげで大洗だって油断なく知波単に挑んでいるはずなのだが、それでも苦戦させられる試合展開は実にドラマティック。福田と西を相手にみほが防戦一方になるなど、誰が想像できたであろうか。これって多分、「キン肉マンの新シリーズで悪魔超人が戦ってるのを見て感動する」っていうのと同じ構図かもしれない。あいつらが、僕らの知ってるあいつらが活躍してくれてる!!!

 玉田にしろ細見にしろ、やっぱりバカなのは変わってないので安心してみていられるし、福田の策だって本当にバカにバカを重ねただけのヘンテコなもの。それでも受け入れられるのが知波単流だし、それだけで終わらぬよう、きっちりラストシーンでは西隊長の勇姿が映えるような展開を持ってきている。ほんと、あの隊長のセリフはずるすぎるでしょう。絹代はいい女なんですよ。知波単脳じゃなくてもあの隊長なら一生ついていきたいって思うよなぁ。

 他にもまだまだ見どころたくさん。本当に情報量が多すぎて、例によって「一時間ちょっとかよ!」という文句をいうつもりで劇場に行っても「ちょっと待って、整理しきれない」ってすごすご引き返すことになるっていう。とりあえず、今回久しぶりにこの2話目でガルパンに再会して、「大人しく1話のソフト買うか……」っていう完全敗北マインドになったことだけは報告しておきます。だって、今回の2話目がソフト化された時に1巻を持ってないと買いにくいじゃない。流石に、このマリー様と西隊長は何度でもリピートしたいでしょ。あとドゥーチェ。アンツィオの戦い方、あれは果たして戦車戦と行っていいのかどうか……カルロベローチェの使い方、絶対おかしいやろ……。

結論:ガルパンは悠久にいいぞ。

 

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コメント
無題
自分もたまたま、今日観てきました。
マリー様に仕えたい。
いや……本当にいい作品だった。
3話は……いつだ。
【2019/07/05 21:58】 NAME[metalica] WEBLINK[] EDIT[]
Re:無題
このままのペースならオリンピックも終わった2021年の年明けとか春になるなァ。来年の春は「SHIROBAKO」の映画らしいからなァ。
【2019/07/06 00:12】
無題
徹夜明けの一度見なので自信がないのですが、黒森峰と当たるのってトーナメント表的に準決勝じゃないですか?
【2019/07/05 22:58】 NAME[マリー様の扇になりたい] WEBLINK[] EDIT[]
Re:無題
私もわからんかったから適当に「ガルパン トーナメント表」でググって出てきたやつ(非公式)では別ブロックになってたよ。それが間違ってたのかもしれんけども。
【2019/07/06 00:13】
無題
そういえば当日は眼鏡を忘れていたし、もしかしたら青師団と黒森峰を見間違えたのかもしれないですね……
【2019/07/06 06:27】 NAME[マリー様の扇になりたい] WEBLINK[] EDIT[]


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