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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 お腹の毛まではわかったがその下はどうなってるのだろう、第3話。いや、その先は絶対見せない作品なのだろうけども……モノまでそれぞれの動物がそのまま再現されてるなら、異種間での関係を持つのはますます難しい気がするな(エロ漫画のせいで無駄に人外のペニス知識蓄えることになるオタク特有の傾向)。

 相変わらずヘビー級の密度。お話自体はじっとりと着実に進めているだけなので格別性急な印象はないのだが、気づけば30分が過ぎていて「もう終わるのか」とドギマギしてしまうような作品である。今回はまさにサブタイトル通りのお話ではあるが、中心に据えられていたのはむしろルイの方だろうか。彼に巣食う煩悶の根源には「自分が草食だから」という如何しようも無い生まれの呪いが込められているのが本作で一番厄介なところだ。

 普通、(ほんとの意味での)ヒューマンドラマの場合、まずキャラクターを規定するために用いられる生得的条件といえば性別であろう。男か女か、相手はどっちか。それだけのことで無限にドラマが作られているのが人類の歴史。互いに決して理解し合うことがないだけに、性差というのは無限の迷宮を生み出す人類最古の「キャラ付け」である。そして、それ以外の要素で「生得的」であると思われる要素というのはほとんどない。一応今作に寄せて考えるなら「人種」は生得的なキャラクター性と捉えられなくはないが、残念ながらそれをテーマに落とし込むには現代社会は色々と制限が多すぎる。ことに閉鎖国家日本においてはなかなか人種がテーマの作品は生まれないだろう。

 そこで登場したのが、「それなら人種以外の種ならいいのでは?」という今作である。生まれながらに与えられた「生物種」という束縛。「男」と「女」だけでも無限のドラマが生み出されるというのに、狼とウサギと鹿とキリンと象とマングースとトラとアリクイとネズミでは、突き詰めていったら収拾がつかない事態になるのは必然である。本作は間違いなくそうしたカオスな側面も持っているが(やっぱり同じ廊下をレゴシたちとネズミのお嬢さんが同時に歩いてるのはおっかなすぎるが)、それでも飛んで散ってしまうような作劇にせず、あくまで「肉食と草食」という二分法にまとめられている。そして、「男女」と違って「肉食と草食」という二分は、間違いなく「加害者と被害者」の関係性なのである。生まれながらに絶対的「上下」が確定しているというあまりに残酷な設定。強いて現実世界で比較するなら生まれた家の貧富のような「階級差」はこれに近いものがあるかもしれないが、本人の志次第で後から覆す可能性がある社会的な要因と違い、彼らの持つ「種」はどう頑張っても抗えない。そのことを最も強く意識し、唾棄しているのが、本作ではルイだったわけだ。彼の悲壮な決意と壮絶なその顛末は、今作における「種」の意識の1つの縮図と言えるのではなかろうか。

 対して、現時点ではそこまで切迫感のないレゴシ。もちろんあんなことをされてしまったのでこれまで以上に意識することになるし、「オスオオカミ・出生」とされている通り、新たな自分の側面を見つけたのは間違い無いのだろうが、それでもまだそうした「運命」に抗おうという意思は無いし、困惑こそすれ、自己嫌悪にまでは至っていない様子。何より端的にそのことが現れたのは生態時間の後の1コマで、自分の感情がどうなっているのかを確認するために尻尾を見て「あぁ、自分は喜んでいたのか」と認識するという。理性ではまとまらないような複雑な感情も、自分の身体(本能)に聞けばその答えは出ている。レゴシは今のところそうした自分の「身体」に従うことを忌避しようとはしていないのだ。まぁ、そうして「自分」を受け入れる肉食獣は、周りから見てどんな風に映るのかはまだわからないのだが……。「自己と他者の線引き」という観点からすると、ルイがレゴシの爪を食い入るように見つめるシーンが印象的。今作は画面を分割しての演出が多いように見受けられるが、分かたれた画面にどうしようもない「種の相違」が現れている。ルイの焼け焦がすような視線を受けて、レゴシがその熱の意味に気がつくのはいつのことになるだろう。

 

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