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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ○「これはゾンビですか?」 5

 なんだか珍しいけど、今期は2本連続でディーン製作のラノベ原作アニメである。最近はディーンっていうとなんちゃってホラー風味か腐女子向けなイメージがあったので、こうして普通にラノベ枠を確保してくるとちょっと新鮮。

 さておき、何とも妙ちきりんなタイトルから分かる通りにちょっと捻くれたラノベ原作。最初はちょっとシリアスだと思わせておきながら、お約束となる「車に轢かれそうな動物を助ける」というシーンをきっかけに一気にギャグへと転がす。そのまま魔法少女ものなどのパロディ要素を詰め込んで、一気に最後まで押し切った。ギャグ作品としてのテンポは割とよくて、「まぁ、これくらいのネタ回しなら原作もそこそこ売れてるんだろうな」と思える。アニメとしても画に不備はないので、導入は悪くないレベルになっているのではなかろうか。

 ただ、気になる点が2点ほど。1つは、メインヒロイン(?)の魔法少女の方はいいとして、もう1人のネクロマンサー少女の存在がさっぱり分からないところ。例によって1話から詰め込み過ぎるよりはやんわりと流された方が個人的にはありがたいと思ってはいるが、それでも「ヒロインと主人公」という関係性はこの手のアニメを見る際には重要な基準点となるもので、この作品のように、「落ちもの系魔法少女? いや、それとも居候の無口キャラの方がメイン?」と視点が散ってしまうと印象がぼけてしまう。原作がどういう構成になっているかは知らないが、全ての起点となる「主人公がゾンビになったくだり」については、もう少し詳しく説明してもらえなかったものだろうか。

 「訳の分からない状態で一気に押し切る」というテイストのギャグだとして、「不条理に不条理を重ねる」という方策も分からないではないが、そうすると、中途半端に理性的な部分が残っているのが気にかかる。主人公はありきたりな「ちょっとモノローグがくどい平凡な学生」なので、非日常へのジャンプアップが自然に出来ないのだ。最後に女装姿の主人公が校舎から墜落してきたところを生徒がよってたかって写メるシーンがあるのだが、普通に考えたら、あのシーンでは回りの生徒は墜落してきた主人公が無事であることに驚いたり、心配したりする必要がある。それをしなかった(それどころか親友は単に気持ち悪そうにしていただけ)ということは、あの世界は「死ぬ」「傷つく」という要素が我々の知っている現実世界とは異なる認識の下で成り立っているという解釈でいいのだろうか。どこまでが世界設定で、どこまでがギャグなのか、そこの線引きが出来ないと、不条理系ギャグは受け入れがたい。

 そしてもう1つの気がかりは、いかにも安易なラノベ設定がそのまま垂れ流しになっている点。前述の主人公のキャラクターなんかはそうだろうし、「ゾンビだから死なないよ」なんて単純な設定も気がかりと言えば気がかり。車に轢かれても死なないのと、チェーンソーで真っ二つにされて死なないのはレベルが違うだろうに。失われた血液なんかはどうやって補充したんだろう。全て魔法(ネクロマンシー)の力で説明をつければいいのか? それとも、ギャグだから、というので全部流せばいいのか? そこが分からない。他にも「ゾンビだから身体のことを気にせずに100%以上の力を発揮出来る」なんてとってつけたような設定も邪魔だ。仮にそれが事実だったとしたら、身体を保護する目的で備わっている人間の「痛覚」が失われていなければならない。それなのに主人公は切られたり殴られたりすると痛がるのである。痛みを感じる時点で、リミッターは全くはずれていない。そのへんの設定について、作者はちゃんと考えているのだろうか。

 とまぁ、重箱の隅を突いていちゃもんをつけてはみたが、結局「いや、ギャグなんで」と言われればそれで終いである。ただ、1話ではそのあたりの指針がはっきりしなかったので、初見の視聴者としてはもやもやしてしまったと、そういうことです。2話目以降に何も考えずに見られる「そらのおとしもの」クラスの馬鹿作品になれば、それはそれでいいかと。

 キャストの話になると、一番面白かったのは妄想の中だけにわざわざ名前入りで登場した三石琴乃だったような気もするが、その他オープニング歌唱をそつなくこなしている野水伊織の躍進も期待が持てる。どうやらプロダクションエースの一押しは美名ではなくてこっちのようだね。そして、何故か嬉しかったのは「最も有名なファン代表」でお馴染みの間島淳司の久し振りの主演。なんか、落ち着く。

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