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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「贄姫と獣の王」 5→6

 安定感に溢れる2クール作品。やっぱりこうしてたっぷりの尺でおっきなドラマをやってもらえるとそれだけでも充足感がありますな。

 今期「わた婚」と双璧を成すイチャラブシンデレラストーリー。どちらにもそれぞれの良さがあり、「わた婚」は映像クオリティとヒロインの声(そこ?)でとにかく映像をだらだら眺めているだけで得られる栄養素があった作品。対するこちらは、映像部分は平均値かもしれないが、その分真っ正直にシンデレラストーリーを曲げず、折れずに走り切るドラマ重視の作品。ほんとのほんとにシンデレラストーリー&ビューティー&ビーストといってしまえばそれでおしまいのシナリオラインではあるのだが、そこで別に恥いる必要もない。こうした説話の類型が遥か昔から語り継がれているってことはそれだけ人類がこの手のドラマを求めているということである。そこかしこで人外がいちゃいちゃしている図は実に微笑ましく、「これだけでもいろんな性癖の人が満足してくれるだろうし、掲載誌が『花とゆめ』だというなら、ここから新たな世界に目覚めていく幼気な少女もいたりするのかしら」なんて考えてしまう。僕ら男連中の視聴者はイケメンがどれだけイケメンムーブをしたところで「ケッ、イケメンが!」と思う部分がどこかにあるものだが、そのイケメン枠がもふもふの獣になってしまえばどうなるか。それすなわちハッピーアワーである。

 ドラマ部分をもうちょい深掘りすると、どちらかというと「わた婚」よりも「外道ラスボス女王」の方がニュアンスが近いかもしれない。主人公のレオは確かに臣民に対して隠し事こそしていたが、基本的には本当に善政しか敷いていない完全たる正義の王。にもかかわらず彼とサリティに降りかかる国難は全てあまりに致命的で、国をひっくり返してしまうとんでもないものばかり。そしてその原因は基本的に「この国の過去の闇」にある。「外道ラスボス女王」は「ゲーム世界の仮想の自分」の悪性と向き合い、それを正すために戦っていたが、レオたちは「種族の差を含め、オズマルゴが過去に歪めてしまった血筋の闇」の悪性を白日の下にさらし、改めるために戦い続けた。2人が打倒したフェンリルにしろセトにしろ、彼らなりの大義を抱えて必死に戦っていた人物である。そうした外敵に対し、決してお為ごかしではなく、正面からぶつかり、打倒して国を守る。それを成し得たレオはずっとずっと強かったし、何度か折れそうになるレオを支え続けたサリフィの内助の功はやはり大きい。きちんとヒロインが納得できる形で「戦っていた」という意味では、シンデレラストーリーとは言いつつも立派な英雄譚でもあったのだ。いや、別にどこぞの斎森美世さんをバカにしてるわけではないですが。

 こういう作品を見るとやっぱり2クール尺を通しでやってくれる作品ってありがたいな、と思っちゃいますね。最近は同じくらいの規模感の作品でもどうしても分割が多くなっちゃうからねぇ。J.C.みたいに地力があるスタジオが受け持てれば問題ないのだが……。

 

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