最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
ロリ園原さんがちょっと可愛い第17話。ボチボチ出回り始めているこの作品のエロ同人は、主に園原本ばかりです。波江さんや狩沢さんはなかなかスポットがあたりませんな。 さておき、一応「罪歌編」とでもいうべきエピソードが収束する話数。それなりのクライマックスと言えるはずなのだが、毎回手放しで褒めている私にしては珍しく、ちょっと消化不良のエピソード。勿論罪歌を巡る諸々にはきちんと片が付いているとは思うのだが、その描き方がちょっと勿体なかった気がします。 今回の1つ目のキーポイントは、大量の罪歌の子供(孫?)に取り囲まれた静雄の大活劇。セルティから秘密道具のパンチンググローブまでゲットし、愉快痛快に暴れ回る静雄ちゃん。ただ、いかんせんその描写に現実感がない。わき出すモブキャラたちを思い切りぶっ飛ばしたり、モブが集まりすぎて渦をなしたりする演出は、モブキャラから色を奪うという独自の演出を施している今作の「端役の処理」がきわまった形だと思うのだが、なんだかちょっと抽象化が強すぎて、これまでのような「嘘のような本当の話のような嘘」の雰囲気にそぐわない気がする。これまで静雄の暴れっぷりを描く際には、省略やデフォルメは介さず、極力プロップにまでこだわった「それらしさ」を演出していたように思う。ぶん投げる自販機や標識、ポストなんかがそうだし、嘘みたいにぶっ飛ぶ相手も、これまでは「色つき」の連中がほとんどだったため、どれだけみっともなく飛んでいくかがきちんと分かった。今回はそうした「飛ぶ側」に力点を置かない演出になっているわけだが、せっかく維持してきた非日常の象徴たる静雄の強さが、閾値を超えて単なるファンタジーになってしまったような気がする。あの演出の受け取り方は人それぞれだとは思うのだが、個人的にはきちんと千切っては投げ千切っては投げを描写してほしかったものだ。あと、片足あげてぐるぐる回る静雄は流石に適当すぎる。 そしてもう1つのトピックスとなったのは、贄川春奈と園原が対峙する「罪歌親子対決」。前回までではなんだかよく分からなかった罪歌のステータスであったが、今回園原が懇切丁寧に説明してくれたおかげで、「愛が止まらない妖刀」+「決して人を愛せない女」=「普通の人」という等式は何とか理解出来た。園原が人格をロストした描写が少ないのでいささか不満ではあるのだが、一応の説明としては成立していたくらいか。結局春奈側の罪歌がどういう状態だったのかとか、色々と気になる要素もあるんだけどね。 事件が収束するであろうことは、「親元となった罪歌が正体を現した」時点でわかりきっていたので、何となく気になったのは、その後日談の描き方。キャラクターのナレーションで様々な断片を繋いでいくのはこの作品の常套手段なわけだが、何で語り部が臨也だったのだろうか。彼が現段階でへらへらとバックボーンをしゃべり続けているのには、どこか釈然としないものがある。那須島のその後もあまりになおざりで、わざわざ臨也がしゃべるようなことでもないだろうし(そもそも臨也はどこまで自分で見ていたんだろう)。キャラ目線でことの顛末を紡ぐなら、もう少し現場で関わった連中の声が聞きたかったものである。 まぁ、そんな不満がちょっとありながらも、事態が単純化される方向でまとまってくれたのはありがたい限り。ダラーズ創始者・竜ヶ峰帝人。罪歌の母親・園原杏里。そして黄巾族の将軍・紀田正臣。これまで必死で現場復帰を拒んでいた紀田だったが、「切り裂き魔事件はダラーズの仕業かもしれず、その切り裂き魔が大切な友人である園原を傷つけた」という動機で重い腰を上げたというのは、素直に感心する設定。園原は友達のことを思って罪歌事件の顛末を胸の内にしまっているというのに、親友二人は、そんな園原を大切に思うが故に、持っている「力」を動かし始めてしまっている。うわー、切ない。 登場時は「普通の高校生連中の日常なんて見ててもつまらねーんだよ」と思っていた3人が、気付けば池袋の命運を左右する3つの勢力の頭目どうしになっていた。こういうセッティングは悔しいけどワクワクしますね。さぁ、三国志の始まりだ。狩沢さんと湯馬崎は、そろそろ電撃文庫以外のオタクトークもしろよ。ラノベだけでよくそんなに盛り上がれるな! PR イグザクトリィ・その通りでございます、な第6話。そんなところで微妙にアメリカンテイストを出さんでもいい気がするんだけど。 ウィルとニックの襲撃については、リナが近くにいたというラッキーもあり、何とか撃退出来た一行。しかし、そのショックは当然大きく、武力でも押し負けた部分があったので士気は上がらない。そして、政府やデントンの調査により、5つ放出されたタマの向かう先が、きちんと計算されていたものであることも判明する。近くには裏切った身内、遠くでは大災害。もうどうしようもない状態で完全に詰みです。時速25マイルって、調べてみたら大体40㎞/hくらいらしいのでそこまで速くはないが、それだっていつかはホワイトハウスだって撃沈しますわな。さぁ、どうする正義の味方? で、今回のエピソードで気になったのだが、母船近くに潜伏していたことがいつの間にかバレたことによって突撃を余儀なくされたわけだが、人類側の対応はまだしも、スクラッグ軍の戦略が今ひとつ見えてきません。ウィルとニックが敗れた戦局でも、流石にあれだけの数の兵卒がいればヒーローマンとそのコントローラーを叩くことは出来たと思うのだが。「地の利は相手にある」って、完全に囲んでたやん。一般兵卒はあんまり賢くなくて指示が出せないのかな? 2話では普通に会話が通じた気もするんだけどね。 そして、タマが正確に主要都市を狙っているということだったのだが……オセアニアの奴って被害少なくないか? あのルートだと9割以上が海の中を進むことになると思うのだが。アメリカ本土横断のやつとヨーロッパ、アジア狙いのタマは分かるんだが、アフリカルートはどこを通るのかもいまいち分からんしなぁ。「相手が地球のことを把握している」とは言っても、地理の時間に習うくらいの知識なのかもしれない。俺がスクラッグと同じだけの兵力を持ってたら、さっさとアメリカ中枢部を叩いた後に、母艦ごと移動して各地域を撃破しにいきますけどね。破壊不可能のタマがあるんだから、その方が早い気がする(ひょっとして、放出後のタマはスクラッグ自身も操縦出来ないのかな?)。 今回新たに登場したのが、母艦回りを監視している謎の円錐、通称「地獄のピラミッド」(命名・俺)。先っちょで潰す、底面で広範囲に潰すという2パターンの攻撃が可能で、しかも目標探査能力があるのでなかなか優秀。ヒーローマンに抑えられたので個別の破壊力はそこまで高くはなさそうだが、機動力も高そうだし、あっちをメインウェポンに使った方が地球征服はスムーズに行く気がするぞ。ヒーローマンの撃退方法が、「まず、担ぎ上げて回る」→「トルネードを描いて持ち上がる」→「更に回す」と回しまくりだったので、「今どんな回転になってるの?!」と気になって仕方なかった。 何はともあれ、本部に特攻をかけることが決まったジョーイ達。ヒーローマンを除くほとんどのメンバーが戦闘で期待できないという絶望的な状態である上、ウィル・ニックコンビも再登場しそうなので全く明るい話題は提供されていないのだが、果たしてどのような戦い方になるのだろうか。そして、大統領は悩んでないでさっさと核を使うべきではなかろうか。まぁ、「タマ」には核も効きそうにないけど……今回登場した胡散臭さの固まり、ドクターミナミ。彼の素性と目的も気になるところです。 ただ、一番気になるのは「リナのそれって私服なん? エロくね?」
政之助の不憫さ、情けなさが救いようのない第3話。江戸時代でも現代でも、ニートになる人間ってのはそれなりの理由があるわけでね……
いつの間にやら米問屋の用心棒として雇われることに成功した政之助。松吉の口添えがあったおかげとはいえ、これまでは口入屋で「用心棒にこだわってたら仕事なんかねぇよクズ」と鼻で笑われていたわけで、御店の庭まで進出していただけでもエラい進歩ではある。ま、単に時期が良かったんだろうけど。松吉が「腕は立つらしいですよ」と作り笑顔でごり押しするのを見ても一切の疑問を持たず、「良い人かもしれん」と惚れ気味の政之助。ほんと、どこまでも駄目な男。 しかし、人畜無害も受け取り方次第では美点。気付けば御店で子供と仲良くなっており、そのおかげで誘拐計画が変更、実にスムーズに仕事が一件片付きました。五葉の皆さんからの評判は上々ですが、もちろん政之助本人は薬物大福喰って寝ていただけです。無駄にでかい図体を小さく縮こまらせる政之助の心中は他の面々も分かっており、おたけは「ほら、大福でも食べなよ」と死者にむち打つような素晴らしい嫌がらせを披露。梅もなんだか愉快そうでした。いい連中なんだけど、この底意地の悪さは政之助には苦痛だろうなぁ。一人だけいまいち納得いかない様子なのは松吉で、自分が色々と苦労して情報集めをしているのに、「新メンバー」の政之助は単に昼間はごろごろしておこぼれに与っているだけ。しかも自分が五葉だという情報すら初耳のようで、その常軌を逸した鈍くささにイライラしている。でも、本人にやる気がないんだから仕方ないよねぇ。 ま、多分今回の一件でせっかく見つけた新しい用心棒の仕事も首でしょう。サブタイトルの通りに「徐々に巻き込」まれているマサさん、彼に本当の幸せが訪れるのはいつの日のことでしょう。今回のエピソードを見る限りでは、近所で子供の面倒見てる方がよっぽど性にあってそうだけどね。 そして、断片的に挟まれた重苦しい回想シーンが、今後の展開や、五葉のメンバーの心理面に大きな影響を与えそう。最初は今回誘拐された子供の話なのかと思ったのだが、どうやら幼い頃の弥一の記憶らしい。弥一を誘拐し、一歩間違えば殺されるところまで陥れたのは、また別な「弥一」という男。両親に裏切られた弥一の生い立ちは、同情すべきものなのか、忌むべきものなのか。単なるのんびりニート侍物語で終わる作品ではないようです。 今回も、執拗に描かれる「江戸の日常」の風景が目に優しい。町を行き交う町人のモブの描写にもこだわりが感じられるし、少し皮が厚めの大福なんかの小道具も、気が利いている。また、あまり斬った張ったで見せる作品ではないので、政之助の人柄に合わせたのんびりした作劇が終始意識されており、例えば政之助が階段を転がり落ちるシーンなんかは、普通に描けばいいのに意図的にカットして「動き」や「騒々しさ」を排除している。こういうこだわりは、本当に見ていて楽しいです。 もう、オープニングだけで全部持ってった感のある第5話。まさかのマリアメインでオープニング差し替え、タイトルが「タイトルなんて自分で考えなさいな」……流石のシャフトとしか言いようがない。個人的にはオープニングが終わった時点で満足して消そうかとすら思ってしまった。みゆきちはお世辞にも歌唱力は高い方ではないが、今回のテーマはなんか無闇にはまってましたなぁ。一日一沢城が健康の秘訣。そういや、沢城はこれで新房作品2度目の「マリア」の役ですな。 さておき、そんなオープニングに象徴されるように、前回からの引きでAパートは歓迎会の食材集めの続き。シスターが案外可愛いという事実が判明すると同時に、マリアが「酷いことを言って笑いを堪えてる図」がなかなか良い味を出しています。でも、なんだかんだで愛がありそうな描写ではあるんですけどね。手榴弾ではそんな穴はあかないけどね。 そして、野菜畑からは新キャラのP子が登場。「ウルトラドジっ子」というのが与えられた属性らしいが、エキセントリックな他の面々に比べると、案外まともでちょっと可愛らしい。そして中の人は新房作品3作目となるオミンチュこと小見川千明。この子はほんと、なかなか上達せんな。こっちが声を聞き慣れたからいいものを……新房組に入れたのはラッキーかもしれない。そういや、同じく「夏のあらし」で共演した三瓶、杉田あたりは今作にも登場しており、野中・堀江も新房作品の常連だが、名塚・白石は他の作品ではほとんどお目にかからないな。うりょ子は新房組に入れなかったってことなんだろうか。 引き続き、集まった食材で開かれたステラの歓迎会がBパート。河川敷の面々が各々仕事を担当していることが明示され、それに伴ってリクが「ヒモ」であることが判明。ヒ〜モヒモとえぇ声で歌う力也さんもなんだか愉快だが、個人的にツボだったのは川のヌシ(?)を狙うために2年間の努力を費やしたニノの映像。ニノはリアルでもデフォルメでも愛嬌があるね。デフォルメの目の形(いわゆる「一条さんアイ」)がいい具合でした。滝に修行しに行ったみたいだけど……あれって河川敷の中なの? そして、リクが不当な慰めを受けている間(そしてマリアが爆笑を堪えている間)に、なんか怪しげな面々が次々と紹介されている。こないだちょっと出てきた中村ボイスのサムライは美容師であることが分かり、さらに新キャラでゴトゥーザボイスのエステティシャンと、謎の鳥頭がちらりと映る。この期に及んでまだ濃いぃキャラが残っていそうでおっかないな。 次回への引きは星とリクの音楽対決らしいです。まぁ、個人的には中の人で楽しむのが基本的な楽しみ方なので、メインシナリオがどうなろうがあまり興味はありません。ま、楽しそうで何よりです。余談だが、リクが企業を立ち上げただのなんだのと言っているのを聞くと、どうしても中の人繋がりで「木目糸」の製造を思い出してしまう。分からない人は「木目糸売」でググって。
今期一発目の劇場アニメ映画の視聴である。去年は気付けば7本もの劇場アニメを観に行っていたわけだが、今年は流石にそんなに多くはなりそうもないかな。全く予定は立っていないが、とにかくその口火を切るのが、この「いばらの王」である。
原作は既読。そして、かなりのお気に入り作品である。岩原裕二の既刊コミックスは全て手にしており、そのきっかけとなったのがこの作品。初見の時にはまだ1〜2巻くらいしか出ていなかったと思うが、大胆な画風と、それにフィットした張り詰めた空気が半端じゃない期待感を抱かせる導入だったと記憶している。それにつられて買った「地球美紗樹」は今でもお気に入り。「いばらの王」自体は、シナリオの風呂敷を広げすぎて多少破綻してしまった部分もあり、端正な作品というわけにはいかなかったが、それだけに野心的で、充分に満足できる漫画になっていたと思う。そんな良作をアニメ映画にするのだから、これは期待せずにはいられない。 で、早速劇場に足を運んだわけだが……先に結論から言っておくと、あまり面白くはなかった。視聴している間もなかなか画面に没入しきれず、時折「無いわー」と漏らしてしまうシーンも。これまで見てきた劇場作品は大体が「まぁ、金かけてるんだから普段見てるアニメよりも質が高くて当たり前だよね」という満足感があったのだが、この作品にはそれすら怪しい。原作が好きなだけに、この結果は正直落胆した。(以下、原作・アニメ双方のネタバレの可能性があるので、未読・未視聴の方は注意されたい) 考えてみれば、原作コミックスが厚めの6巻、シリーズアニメにして1クールでも到底描ききれないような内容を、わずか100分足らずの劇場作品にしようというのが無理な話ではあるのだ。それは最初から分かっていたことで、アニメオリジナルのシナリオ改変は覚悟の上だったのだが、その改変が、確実に改悪になってしまっている。あれだけ複雑に絡み合ったキャラクター造形を、単純に要素のそぎ落としで簡素化してしまえばシナリオも破綻するだろうし、キャラクターとしての魅力は全くなくなってしまうのは当然のことだろう。かろうじてメインヒロインであるカスミだけはそれなりに描写されていたが、あの「衝撃のラスト」のことを考えれば、それでも足りないくらい。他のキャラクターたちにおいておや、である。 視聴中にまず驚いたのは、原作ではスタート地点となるコールドスリープの起動まで、30分近くもの時間を要したこと。後々考えればシズクとカスミの関係性がラストで最も重要なファクターになるので、それを入念に描く必要はあったのだろうということは分かる。だが、他のキャラクターたちとの邂逅などまで事前に描く必要性が分からない。むしろコールドスリープ後の世界はカスミの視点からは「全く未知の世界」であるから、ともに行動するキャラたちとの接点も完全に消してしまっても良かった気もする。もしコールドスリープ前の出来事を後々使いたいなら、回想シーンでそこだけを切り取るという方法もあっただろう。後半になれば回想シーンは頻出するのだから、全編通してそのストラテジーを採っても、特に問題は無かったはずだ。 また、個人的に釈然としないのは、作中でのメデューサの扱いの軽さ。勿論全てのキャラクターの行動原理になり、物語の起点となったのだから充分意味はあるのだが、原作では執拗に描かれていた「進行する症状」の恐怖が、アニメでは全く触れられていない。あげく、最終的にはこの「大して印象に残らない脅威」によって、ロンとキャサリンという2人の主要キャラクターを退場させている。原作ではメデューサを駆使して無事に生き残ったキャラであるというのに。全滅エンドにするのは話を簡略化するための1手法ではあると思うが、ほとんどのキャラクターについて、その死の理由が釈然としない。特にマルコに至ってはメデューサですらないのに、何故あそこで別れを告げなければならないのか。少女カスミにとって、マルコはあくまでヒーローで有り続けるべきで、原作のようにエピローグで全員を導く役割こそふさわしいと思うのだが。ただ、アニメの場合は結局メデューサは完治していないため(カスミは発症すらしないだろうが)、一見生存したように見えるティムはあのエンディング後に救済が与えられていない。そうした根本的なシナリオ改編の結果、「マルコだけ生き残るのもどうよ?」ということで殺してしまったというのはあり得る話。まぁ、短絡的だとは思うけど。 やはり、原作との最大の変更点であるラスボス、つまりゼウスの不在が一番の問題点といえる気がする。ヴィナスゲイト自体を悪の根源にしてしまうという簡略化はアリだと思うが、その元締めであるヴェガをあっさりと潰してしまったため、原作でいうゼウスのようなラスボスがおらず、カスミもマルコも拳を振り上げる先が無くなってしまっている。一応、カスミはシズクとの対面というビッグイベントがあるが、マルコはゼウスとの対決が無いために、妹のローラとの格闘戦という、正直どうでもいい要素でお茶を濁している。また、メデューサの世界拡散という最大級の恐怖も描かれないため、せっかく苦労して作り上げた「羽ばたく城」のグラフィックも、意味が分からないのでこけおどし止まりになってしまっているのだ。これではいくらB級パニックものを描こうとしても、その恐怖感は伝わってこない。どうにも、描かれたパーツとシナリオの見せ場がちぐはぐなのだ。 もちろん、短い時間でまとめる際に、「もうハリウッドのパニックものにありがちな単純なシナリオラインに大改変しちゃおうぜ」という開き直りも、作り方次第では面白いものにはなったと思う。幸い「そうした造り」が似合う作品にも見えるわけだし、劇場作品のうま味であるダイナミックなアクションも、そういう造りの方が活かしやすい。だが、それをやるならば最後の大ネタであるカスミの正体の部分もカットするくらいの度胸が欲しかったものだ。あれのおかげで細々とした心理描写、過去描写を削ることが出来ず、アクションもの、サスペンスものとしても消化不良に終わっているし、何より必死でくみ上げた原作のメインネタのみが上滑りしたせいで、なんだか原作が悪いみたいに見えるのが納得いかない。原作は、6巻まるまる使って様々なキャラクターに意味を与え、最終的に持ってきたのが「あのラスト」だから意味があるのだ。今回のように、他のキャラクターは表面的になぞるだけで、カスミにだけ意味を与えようとしたって、それはうまく行くわけがないのだ。 「シナリオが駄目でも、劇場作品なら動画面にセールスポイントがあるはず」というフォローも入れておかねばならないだろうか。確かに、岩原裕二の癖のある絵が動いてくれるというのは感動的で、「DARK THAN BLACK」の時よりも原作絵のテイストに近いのは嬉しかった部分。だが、残念ながら作画の面でも、この作品は劇場レベルとは言い難い。気に入らないのは、「スチームボーイ」「FREEDOM」などを制作したチームということで、要所要所でキャラクターが3Dのモデルになること。フルCGのアニメならばこれを基準にして画面を見ることが出来るのだが、この作品の場合、基本的にキャラクターは手描きだ。そのため、切り替わった後の造形がとてつもなく不自然になってしまうのである。一応極力シームレスに2Dと3Dを繋ごうとはしているようだが、残念ながらこの試みは失敗しており、明らかにCGに切り替わったことが分かってしまうお粗末なキャラデザは、本来盛り上がるべきモンスターとの格闘シーンを一気に盛り下げてくれるのだ。別にモンスターの方だけをCGで処理しても良かった気がするのだが……おかげで、一番盛り上がったアクションシーンは、キャラとキャラが殴り合うマルコとローラの格闘シーン。あのクオリティが全編通して実現していればそれだけは見るべき作品になったのだが。 設定画、背景美術などは劇場作品らしい力の入ったものになっていたが、画面で褒めるべきはそのくらい。原作ではバラエティに富んでいたモンスターたちも2,3種類しか登場しなかったし、ピンチのパターンも「落ちそう」「崩れそう」のオンパレードですぐ飽きる。どうにも注目すべきポイントを見いだしにくい作品であった。 正直、このアニメを見て原作の出来を判断されると心苦しい。なんとかアニメシリーズとして2クールくらいでゆっくり作り直してくれないものだろうか。あぁ、一応最後に蛇足で付け足しておくと、キャストはこのまんまでもいいですよ。っつうかキャサリンの中の人のがんばりを観るために行った部分もあるわけで、冒頭から朗読される「いばら姫」のお話だけで満足することに決めました。絵本を読み聞かせる母親役の大原さやか……あぁ、いいですね。たまりませんね。人妻ですね。幼児は虐待しますけどね。あとはカスミ役の花澤香菜の熱演も一応評価出来る部分ではあるか。 もし何かの奇跡で原作がもう一回アニメ化されるなら、ゼウス役は屋良有作か藤原啓治あたりでお願いします。
キ、キルミンダンスのキレが良くなっているうぅぅぉぉぉぉぉ!!
あ、それだけです。あまりに衝撃的だったので思わず叫びました。いやぁ、オープニング、いじってきましたね。「最初のオープニングの評判がいいと、それを上回るのは無理」というのが常識なのだが、「それなら最初のオープニングのグレードを上げればよい」という、恐ろしい発想。凄い、みんなリズム取るのがうまくなって、作業にしか見えなかったダンスが突如ノリノリのものに。くそぅ、ポチ姉ぇの腰つきがエロいじゃないかぁぁぁ! これならキングゲイナー相手にも互角以上の戦いが出来るに違いない。 一応確認までに変更点をチェックしたところ、1・メイン5人のダンスのキレが格段に上がっている(ケンは何故かコサックダンスに変更)。 2・タマオがキルミン成功。 3・ふたを開けて多数のキャラが飛び出すシーンに、1期ではいなかったメイン5人以外のキャラを追加(刑事コンビなど、タマオはタマゴバージョンも含めて3体登場)。 4・ミサのバックに牙組の面々を追加。5・宇宙人が一瞬だけ登場。 くらいか。曲を変えないならタマオの部分さえいじればいいはずなのに、わざわざ細かい動画をいじってくるあたり、完全にスタッフに遊ばれている気がする。上等。 エンディングは曲ごと変更。今後はいやいやおっおー出来ないかと思うとちょっと寂しいが、今回もアニメーションが殺人的に可愛らしい。リムが可愛くて生きているのが辛い。けど他の2人も可愛いので生きる希望が湧く。 次回予告でナギサ姉ぇがポインターになっていた気がする。あんまりバリエーションが変わった気がしないな。 4月30日 ドラフト模様(ROE×3) ピック順 【Sangriter】→【Thraxi】→【Serra】→【Alessi】→【Lionhall】→【Van】 私が所属している某コミュニティでたまに行われる、ブースタードラフト戦の記録記事。参加者たちは固定面子で、各々の生活もあるだろうから流石に実名は伏せてあります。
ムギは中の人的には関西弁が出来ないとおかしい第4話。京都弁って独特だから、案外他の関西人にも再現は難しいのかもしれないけどね。ちなみに、わたしゃあくまで東北ラブですんで、何を差し置いても律(の中の人)を応援しています。しつこいくらいに。
さておき、双子トリックでも充分通用する(っつうか1期では通用してた)憂で幕を開ける修学旅行編。ただでさえ騒がしい連中の、更に騒がしい狂乱の3日間である。ちなみに個人的には修学旅行で京都奈良なんてコースを経験したことがないので、いまいち追体験がしにくいエピソードではあります。いや、京都奈良はおろか、修学旅行自体が無い高校だったんですけどね。今の高校生は携帯があるから色々と便利そうだなー。 珍しいクラス単位でのイベントを見せるエピソードにも関わらず、あまり学年全体の賑々しさみたいなものは描かれておらず、基本的にはいつもの4人だけが画面上に映っている状態。食事シーンなんかでは他の生徒との絡みもあったけど、むしろ「クラス行事でも問題児は問題児だな」ということがよく分かるエピソードになっている。あの2人がクラスにいたら、そりゃ担任は胃が痛い。フリーダムなのは部活中だけじゃないんだねぇ。そりゃまぁ、高校生活の中でも最も騒がしいイベントなわけで、当然一番騒がしい人にスポットが当たるわけですよ。4人班ということで和は澪に面倒を押しつけて離脱。「唯を頼む」と言われてはみたものの、問題児はむしろもう1人の方。唯単体なら面倒なだけだが、律との組み合わせにより、実に迷惑なコラボレーションが発生する。「律までいるんですが」って、あんたのパートナーはむしろそっちだろうに。 修学旅行のコース自体は定番のもので、金閣寺、北野天満宮、嵐山など、やはり女子高生が集団で行くには地味な箇所が多い。そういや同じ京アニ作品での修学旅行といえば「らき☆すた」でも京都にきていたが、あちらは主に東側を回っていたので、見事に今回のコースとは被らないようになってますな(京都駅を除く)。ロケハンは相変わらず徹底しているので、修学旅行のイメージビデオとしての完成度は格別。今回彼女たちが回ったコースも、ひょっとして聖地の巡礼コースとして組み込まれていくことになるんだろうか。花園会館もいい迷惑である。しかし、実際にアニメとしてのポイントは、そんな観光名所ではなく、むしろ宿の中にある。部屋でくつろぐ面々、枕投げに興じる面々、そして、お風呂タイムな面々。この手のアニメなのだから入浴シーンは最大の見どころになってもおかしくないのだが、この作品の場合、ファンのニーズはどうあれ「そういったもの」を描くのは大命題とはなっておらず、比較的あっさりしたものに仕上がっているのはむしろ好印象。流石にこれで「湯気がはずれます!」みたいなことをされたら一気に興が冷める。 むしろ本当の見どころは、就寝時刻の部屋の方だろう。枕投げを始めるのが機会を虎視眈々と狙っていたムギ、というのも面白いし、さわちゃんとの絡みはお約束ながらも大人のみっともなさが何とも良い味。「誰?」って、律っちゃんの容赦ないコメントにほっぺたでろんでろんですがな。「しゃれこうべ」「リコピン」のくだりなんか、ただ無駄にテンションだけが上がってどうしようもないお泊まりイベントの夜の空気が良く出ているシーン。なんか、「先に寝ちゃうと損してしまう」っていう妙な気分になるんだよなぁ。 とまぁ、ひたすら賑やかなだけの今回のお話ですが、風呂場から就寝時刻まではカチューシャを取った状態の律っちゃんが堪能できるようになっています。髪を伸ばさずとも、牛乳で努力しなくとも、そのままでいいと思います。寝るときのちょんまげ状態は、朝起きた後にどうなっているのかが凄く気になります。あのくらいの髪型の女性って普通はああするモンなんだろうか。唯は大して変わらないのにそのまんま寝てるってことは、やっぱりカチューシャ前提のケアってことなんかな。そして、そんな自慢のおでこが迷子になったときの和との邂逅シーンで見せたスライディングの犠牲に! 大切なデコですので、いたわって上げてください。生涯満腹! とんだ連日連夜のヤンデレ劇場にわっふるが止まらない第16話。いやぁ、眼福(耳福?)ですな。それにしてもこの作品、ヤンデレっぽいのが多いな。 前回罪歌に心を乗っ取られた贄川が暴れ回るところで終わったわけだが、暴れる贄川自体はものの数秒で片が付く。セルティが罪歌とおぼしき包丁を回収し、ダラーズ軍団からしたらこれで大団円。ただし、静雄だけは何かが引っかかると言い残し、憎き臨也にいちゃもんをつけに行きました。そういや、ダラーズの面々って、罪歌の騒動についてはどれくらい知っているんだろうか。贄川がぺしゃんこになったことで終了、みたいな雰囲気になってたところを見ると、単に贄川自身が切り裂き魔だっていうくらいの認識なのかな? ま、常に蚊帳の外で賑やかしをやっているだけの面々だからそれくらいでも構わないんだけどね。ただ、臨也と静雄にBL臭をかぎ取るなど、狩沢さんのセンスの悪さは相変わらずである。可哀想な子。 今回、冒頭部分だけが少し変則構成になっており、贄川を廻っての事件は、新羅とセルティが事務所で振り返った回想シーンとして扱われている。この構成にどんな意味があったのかはよく分からないのだが、後日談として語るので新羅の事務所がメインステージになったことで、何となく「切り裂き魔の事件も解決しましたねー」みたいな空気を出すのが狙いだろうか。セルティと新羅の会話劇もすっかりお馴染みのものになっており、いちいち顔のない状態でリアクションを見せてくれるセルティが可愛らしい。新羅に「見てみな」と包丁を差し出された時に「実在しない」首のあたりに持ち上げて視線を送っていたので、どうやら彼女の「目」はあるべきところについているみたいだね。こういう細かいキャラ作りはいちいち好感が持てる。 しかし、今回の主人公は残念ながらセルティではない。1人目の主役は、罪歌に恋い焦がれられてしまったモテ期突入の静雄君。臨也の事務所に乗り込んでの2人の掛け合いは、「やっぱりお前らって仲がいいんじゃねぇの?」と勘ぐってしまうくらいにツーカーである。人間掘削機ばりのパワーを持つ静雄がイライラしてんのに触れてしまいそうな距離まで近づける臨也が凄い。罪歌の熱烈なラブコールに対して、ようやく自分の存在を認めることが出来たと大喜びの静雄だが、このあたりの心情はちょっと追い切れない部分か。これまで静雄がそこまでレゾンデートルに悩んでいたそぶりもないし、そこまで思慮深い人間という描写もあまり無かった。今回もあれこれ能書きはたれているが、単にムカついたから暴れたいだけなんじゃね? という気もする。ただ、このいちゃもんは、単に静雄がやたらセルティと相性がいいから気にくわないだけかもしれない。ツール無しで会話してる頻度が新羅よりも高い気がするのだが。 そして今回初登場の、自称「罪歌の母」である贄川春奈。今回一番ビンビン来たのはこの春奈が園原と対峙する一連のシーンで、その奇妙な存在感がジワジワと恐怖を煽る。特に「あぁ、やっぱりアニメのキャラも瞬きしないと異様に見えるんだ」というのが分かったのは大きな収穫で、瞳孔まで全開にして眼を見開き、ピクリとも視線の動かない春奈の表情は、ネットでよく見る恐怖画像にも似た怖さがある。顔には引きつったような笑顔が張り付き、ただ得々と自らが見いだした「愛」を語る。己が目標の実現のためには父親にも平気で狂気を向け、恋愛対象であった那須島の些細な言動すらも、園原への殺意にすり替えてみせる。次第に募っていく異常な愛情と衝動。同じような歪曲した恋愛感情を持つ張間美香とはまた違った恐ろしさがある。 そして、そんな異様な春奈を目の前にしているからこそ、園原杏里もまたその異常性が際立つ。「いつも通り、自分と関係ないと思えばいい」と判断し、積極的に外界との「関係性」を絶つ園原。これまで彼女がちらつかせていた「どこかおかしいものの片鱗」が、再びここで垣間見える。自分に対して明らかな殺意を見せている他者が目の前にいるというのに、一度思考を切り離すだけで、彼女の目には客観的な世界が映る。まるで自分自身も他者であるかのように、振り上げられたナイフに抵抗すら見せない。そんな彼女の口から語られるのは、「依存することの辛さ」である。依存して生きることがどれだけ辛く、どれほどのものを犠牲にしているか。園原杏里の人生には、依存を強制されたが故の苦悩が伴っていたという。 そんな彼女の「依存」の本質は、その身に宿した「罪歌の親」。決意を宿して見開いた彼女の目には、誰よりも鮮やかな「赤」が灯っている……さて、もうこのあたりになると正直よく分かりません。結局、新羅が語っていた罪歌の本質というのはどこまで真実なのか。罪歌をもった園原は、何を失い、どんな人生を強要されていたのか。そして、贄川春奈との決着は?! 本当に息つく間もない展開で、毎週たまらないものがあります。まぁ、今回提示された「依存することに心砕く少女」とか、「愛が広がって結果的に人類を愛し、人類を傷つける妖刀」とかいった設定は流石に言葉遊びのレベルで、実際にキャラとして見れば不自然極まりないのだが、脇の方からこれを固められてしまっているために、何となく納得させられてしまうのが恐ろしい。メインテーマとして最初から大上段に振りかざさない群像劇のスタイルが、こうした少々無茶な設定をも覆い隠す、手頃な隠れ蓑として機能しているわけだ。やっぱりずるい構成だなぁ……もちろん、その分成立させるのにものすごい労力がかかっているわけだけれど。 今回の素敵ポイントは、当然のことながら春奈役の中原麻衣さんです。「刀語」に続いてのまさかの二夜連続の中原劇場。本当にキャラへの没入の度合いが半端じゃない。沢城・中原と並ぶと当代きっての実力者コンビと言ってしまっても良いと思います。花澤香菜も、さっさとこのステージへあがってこい。 |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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