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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「それはお前のものではない」と思わず突っ込む第4話。あの声で「あたしの〜!」と言われると続くのは「しもべ〜!」しか思いつきませんけど。

 今回のメインは犬猿の仲であるシャーリーとバルクホルン。その間に新型ストライカーユニット「ジェットストライカー」が挟まることで、互いの主義主張や目的を巡っての喧嘩が勃発するというお話。

 きっかけは普段の生活態度の違いに現れる小さないざこざ。あまりにだらしない部隊の面々を見てお冠のバルクホルンに、シャーリーはいつものごとくしゃあしゃあと応じる。そして、憤懣やるかたないバルクホルンに都合良く与えられたのが、シャーリーに彼女の得意分野で勝つことが出来るようになる新型ユニットだったわけだ。だが、結局はスピードの専門家であるシャーリーに勝てるような道具というのはそれ相応のリスクが伴うわけで、単なる意趣返しが思わぬ災難に繋がってしまう。最終的には恥も外聞もなげうって戦友を救出することで面子を保ったバルクホルンだが、結果だけを見れば自分のわがままで回りに迷惑をかけてしまった形。めでたしめでたしな空気になってはいたが、今回の顛末は、今後の彼女の行動理念にも影響を与えることになりそうだ。

 また、常に飄々としているおかげで何となくめでたい雰囲気が出ていたシャーリーの方も、終わってみれば今回は自分の専門分野で負け、単体ではネウロイを相手にピンチを招いてしまうなど、実は結構格好悪い。最後に限界突破のパワーでバルクホルンを助けられたので何とか面目躍如と相成ったが、ネウロイのバージョンアップに追いついていない現状はあまり楽観視出来ないだろう。

 とまぁ、2人の悲喜こもごもには色々と考えることもあるが、今回面白かった要素は大きく2つ。1つ目は、この世界におけるストライカーユニットのよく分からない設定。一応「ミリタリーもの」なので各機のスペックや得意分野を見て戦力分析をするのも楽しい部分で、新兵器が登場すればワクワクするのはガンダムなどのロボットものとも共通する部分。残念ながら新兵器は実践投入までいかなかったわけだが、細かく解説された個体スペックは非常に興味深い。他のユニットがどんなものかは分からないが、最高速度が時速900㎞超って……死ぬがな。どう考えても死ぬがな。もちろん「魔法の力で飛行中の身体を防護しているんです」とかいう理屈はあるんだろうけど、人間の認知能力で900/sの世界は制御できるはずがないと思うんだ。そして上昇勝負では何とその高さが12.000㎞の上空へ。もう、身体能力も限界。魔女っていうか、単なる超人ですがな。

 そして、やたらおかしかったのはシャーリーがバルクホルンを救出するために発動させた離脱装置の存在。ひょっとしたら試作器ゆえに搭載されていた機能なのかもしれないが、実際の戦闘機にあるのと同様、ストライカーにも脱出装置がついている。しかもめちゃめちゃ起動しやすいところに。もちろん今回みたいな事態が発生することは考慮して然るべきで、何らかの解除装置を設定しておくことは必要だと思うが、ストライカーって、飛行機と違って「解除しても死ぬ」んだよね。実際、あのシチュエーションでシャーリーがおらず、バルクホルンが自らあのヒモを引っ張ったとすると、彼女に出来ることは高々度からの自由落下のみ。意味がないじゃんね。どこまでがギャグなんだろう。

 そして、今回のもう1つの見どころといえば、やっぱりズボン要素なわけですよ。1期では「あれがズボンだった」という世界を激震させる事実が判明したわけだが、今回のやりとりで、「上が下着、下がズボンだとだらしない格好である」ことが判明した。……普段も大して変わらねぇよ。シャーリーなんて、登場時の痴女みたいな格好にジャケット羽織ったら正装じゃねぇか。バルクホルンもどういう判断基準で目くじらを立てているやら。自分が部屋で筋トレしてるときは半ケツだったくせにさ。今回はシャーリーの半ケツにバルクホルンの半ケツ、股間は股間でもケツが見どころの1話でしたとさ。

 もちろん他のシーンでもストパン構図は健在で、狙撃シーンに輝くのはルッキーニの縞々。ストライカーに飛び込んだルッキーニの超人的なアクションは笑える出来だったし、その後の尻尾ビビビビも何か面白かった。他の連中、特に芳佳とリーネは今回完全におさんどんだったけどね……

 次回は念願のルッキーニ回。来週もサービスサービスぅ。

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 そもそも不幸体質のドSキャラっていう設定自体に無理がある気がしてきた第5話。中の人のおかげでみつばを一番応援しながら観ているわけなんですが、せっかくのドS属性が、「結局お前が不幸になる」という毎回のオチのおかげでギャグとして完成してない気がするんだよなぁ。今週はひさしぶりに属性を前面に押し出してくれたので、ちょっと気になりました。

 特別感想を書かずとも毎回それなりに楽しく観ている本作ですが、今回はAパートBパートともにみつばメインの回だったので存分に楽しんだ。考えてみりゃ、ふたばは存在自体がギャグみたいなもんで、誰かを不幸にして初めて成立するキャラ。ひとはも基本的に回りを振り回すキャラだが、3話みたいに自分が被害にあったり、ちょっと焦点が定まらない。その点、みつばの安定感はどうだろう。三つ子は本来なら立場が平等なはずなのに、「長女」という属性を与えられただけで奇妙な優越感とプライドに苛まれ、毎回鉄板の不幸を演出してくれる純正被害キャラ。この作品の場合は矢部っちというもう1人の被害者体質がいるわけだが、彼の影が見る見る薄くなっているおかげで、不幸が似合うキャラクターが申し分なく引き立つ。やっぱりギャグは突っ込みが締めてナンボですよね(だからこそドS属性の使いどころが難しいのだが)。

 そして、今回もう1つのトピックスは、これまでもちょいちょい登場していたクラスメイト、杉崎の本格参戦。時節柄ちょっとだけロマーニャ公国の臭いがしなくもないキャラですが、やはり生意気幼女キャラと言ったらこの人しかいません。千和です。もう、それだけが言いたかった。

 せっかくなので、幼女軍団ってことで参考までにチーム杉崎(+みつば)の連中の中の人の身長を調べてみると(ソースはwiki)、下から高垣彩陽150㎝、大原桃子152㎝、斎藤千和155㎝、そして豊崎愛生169㎝。1人だけケタ違いがいました。「千和と彩陽とかどんなミニサイズ対決だよ!」と思ってたのだが、こうしてみると千和は別に小さくなかった。意外だ。他方、これらを年齢順に並べてみると、大原桃子22歳、豊崎愛生23歳、高垣彩陽24歳、そして斎藤千和29歳。1人アラサーの貫禄が出ています。

 何が言いたいかっていうと、「最近千和も幼女以外の役でみせる機会が増えてきたが、やっぱり千和は千和だな」っていうことだよ。世代交代とか、まだまだ無いで。千和と彩陽がフルで共演できる作品が、楽しくないわけなかろう。

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 おみかんっ! な第17話。この作品では珍しく色々と事件が起こり、画面もコロコロ変わる忙しいエピソードでした。

 Aパートでは、部室が使用不能になった面々が学内で練習場所を探し回る「流浪の民」パート。教室での演奏は思いの外やかましく、桜高の建物がかなりの年代物であることが確認出来る。そらま、普通教室でバンドやられたらたまったもんじゃないですが。唯が「子連れ狼」なんて分かりにくいネタを披露しつつその後も居場所を転々とするが、結局まともに楽器を展開出来た場所ですら体育館くらい。講堂は演劇部で、屋上は詩吟部が陣取っていたそうです。この中では詩吟部が一番どうでもいい部活な気がするが……それこそ教室に移動してもらえなかったもんかな。っつうか、なんでそんな古風な部があるんだよ、桜高。他にも体育館はバレー部とバトン部が一緒に練習してたし、なんだか妙な高校だよね。女子校なんてそんなものなのかしら? どうでもいいけど、バトン部の彼女はなんであんなにテンションが低かったんだろう。

 学内を諦めた一行は、今度は貸しスタジオを練習場所に。しかし、こうした学外施設をほとんど利用したことがなかったために、うだうだしているうちにあっという間にお時間でした。ムギはお茶の道具一式を全て持ち歩いていたのか……

 で、結局いつの間にやら部室は復活し、練習場所はめでたく確保されたわけだが、今度は歌詞を考えるストレスからか、憂が風邪でリタイアするというアクシデントが起こる。あり得ないくらい取り乱す唯に、憂の存在感のでかさを再認識させられる。そりゃまぁ、「ごはんはおかず」に目を輝かせて賛同する妹さんはかけがえのない存在なのは間違いないけどね……憂も完璧超人みたいな扱いのキャラだけど、冷静に見れば唯と同様にネジが2,3本飛んでるのは間違いないんだよな。そのおかげか、今回は似たもの姉妹の間に横たわる姉妹愛が存分に伝わってきました。互いに互いを尊敬できる間柄っていうのは素晴らしいと思います。

 そして最後には、部室と憂というかけがえのないものを喪失した唯が、いつものように埒外の才能を発揮して歌詞コンペで優勝するという出来すぎたお話。めでたしめでたしなのだが……ちょっと澪が不憫過ぎますわな。彼女は元々部活の中心人物だったはずなのに、気付けば唯に押しやられて扱いが悪い。それがひょっとして、次回のエピソードに繋がるのかしら。がんがれ。澪回になればなるほどその親友が引き立つからな!

 最後は毎度お馴染み、今週の部長さんのコーナー。律ちゃんが考えてきた歌詞がどうしようもない親父ギャグで埋め尽くされていたのは、ひょっとして中の人の影響だったんでしょうか。どうせなら「ほいっ……トニー・ヒューストン!」も入れてくれれば良かったのに。そして今回は、醒めた目で澪をコントロールするツーカーっぷりが見どころ。自分が「靴脱いだ」とかいうボケで突っ込んでもらった時は嬉しそうなのに、澪の天然駄目っぷりには冷ややかなのが酷いですね。いや、処置無しだから仕方ないんだけど。というわけで、今週の1枚は醒めた目で親友を見つめる律ちゃんです。「動物が出てくる澪は不調なんだ」って、なんでそんな分析が完成してるやらな。

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  まさかのアシストロイドに個性が出ていた第4話。ピーキーってそう言う意味じゃねぇ気がするけどな……どんな格好でも可愛いもんは可愛いけどな。

 前回登場した謎の誘拐組織の全貌が明らかになった。入国管理局やCIAも顔負けの統率力、組織力、そして魔法力(?!)を持つ新手の宗教、その名も「小猫の足裏」。猫と猫耳を至高の存在とし、その顕現であるエリスの奪還に命を賭ける。ふむ、「ビューティフルコンタクト」以上に訳の分からない連中が登場してしまいましたな……いや、教義には賛同しないわけでもないが……猫の愛らしさは口元と額。異論は認めない。

 で、そんな連中がものすごい綿密かつ大がかりな作戦を実行してエリスの誘拐を実行したため、東京の色んなところに影響を与えそうな大暴れが起こりつつ、アオイと真奈美という2人の現地SPが就任後すぐのミッションで護衛隊商を奪われるという失態をやらかすことに。そらまぁ、魔術や人海戦術、地の利に軍備と、正直女子高生2人の手でどうにかなるような相手ではなさそうだったけど。むしろあれだけのすさまじい攻勢を相手によく頑張ったと言うべきか。今回もドンパチや殺陣を含めてビビッドなアクションシーンが見応え充分でした。ぶっ飛んでごろごろと転がるアオイとか、一歩間違えたらギャグになりそうなシーンだったけどね。

 結局、キャーティアの科学力とCIAの情報収集力で敵の正体はあっさりと判明し、外交上の問題で手助けを受けられないアオイたちは、2人(+自分たちのアシストロイド)で巨大客船に特攻をかけることになる。次回は奪還作戦ですね。

 今回はAパートの中野ブロードウェイ探索シーンと、Bパートのアクションシーンが各々見どころ。買い物に興じる面々はとても女の子とは思えないような趣味が面白かったり、宇宙人との交流や秘密組織のミッションには関わっているのに経済力は一介の高校生レベルだったり、妙に親近感の湧くシチュエーションに共感が持てる。また、提携各社の力をフルで活用して様々な作品から引用してきたオタクショップの背景なんかも、妙に画面に馴染んでいて笑えてしまった。こういうコラボネタだとやたら「ゼロの使い魔」が出てくるのはどうしたことなんでしょうね。他には私は見てなかったけど「聖剣の刀鍛冶」あたりが出てきたか。背景の声優ポスターは……ひょっとしてスフィア? キャーティアがかき集めた漫画アニメの資料にはどんなものが入っていたやらね。

 Bパートのアクション絡みでは、今回アオイと真奈美が新たに雇ったアシストロイドの個性が見もの。アオイの配下はキンちゃんとチバちゃん。不可能命令を出されるとじゃんけんで負けた方が切腹しなきゃいけないというあり得ないデフォルト設定の儚げな奴らだ。銃のトリガーには指を入れられないが、じゃんけんは対応可能な絶妙なスペックがたまりません。見た目通りに時代劇が好きみたいだけど、どこからどこまでがアオイの入力した性質なんだろう。真奈美のアシストロイドはユンファというらしい。こちらもグラサンがなかなかハードボイルドなイカした奴。今回は特に出番もなかったが、次回はナイスなコンビプレーに期待したいところです。

 で、本編には直接影響しないどうでも良いことなのだが、今回は「小猫の足裏」のおかげでエリスたちキャーティアのスペックについて改めて理解が深まった。特筆すべきはキャーティアはきちんと「人耳」もあるといことが分かる部分。ネコミミキャラって、「絶望先生」なんかでよくネタにされるのは「顔の横の耳はどうなってるの?」って部分なのだが、エリスはきちんと「人耳」が見える位置についており、いわば「耳が4つ」の生き物なのだ。ま、結局「じゃぁ上の耳はどういう機能なんだよ」っていう謎は解けていないわけだが、「ネコミミは単なるオプション!」という造形上の潔さが分かりやすくて良い。そして、目から鱗だったのは「我々人類は猿から進化してしまったのが失敗だった!」という説教の論旨。そうか、確かにネコミミキャラやウサミミキャラはいるけど、サルミミキャラってのは聞いたことがない。人間は生まれながらにサルミミだったのだな。「サルっぽい少女」って新しいジャンルとして受けないもんかね。

 ま、そんなことはどうでもよくて、最後はエンディングテーマの話。今のところ毎回エンディングが変わっているわけだが、今回の曲はエリス役の伊藤かな恵の歌唱ってことで、一応「正式なエンディング」と見ていいのではなかろうか。かな恵ちゃんの歌唱力は……まぁそこそこだが、作品を強く意識した歌詞と、沖縄音階をベースにした曲調はなかなか面白い。これらのエンディング群はどういう形でリリースされるんでしょうね。

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 モスマンだのスクラッグだの、昆虫ベースの怪物はやたら音に弱い第4話。パイロキネシスが使えるNo5が一匹に喰われたってのに、マヤとかスマイルはあれだけの数を相手に一歩も引かないってのはすごいよな。

 神隠しの調査を川島教頭に依頼された文明。地元の捜索隊に美風の姿を発見し、2人で死のドライブも兼ねた捜索を開始する。皆神山での目撃情報を元に1つの神社に目を着けた美風はひょんなことから山腹の空洞に入る道を発見し、暗闇の中を捜索。パニクった文明は象山地下壕から捜索に潜入していたマヤと鉢合わせし、そのまま世界樹跡を見つけたり、No5の亡骸(?)を見つけたり、モスマンに襲撃されたり、こずえを救出したり。幼虫が大量孵化したシーンからすると、こずえ以前に捕まった連中は全て餌にされてしまったようだ。幼虫の大群に襲われて大ピンチのマヤを救出したのは、紙一重で駆けつけた親衛隊、スマイルとJK。神代山ピラミッドからかろうじて脱出すると、洞窟は何者かが設置した爆弾によって崩壊してしまった。そして、1話の間に2回も女の子を見捨てて逃げ出した文明は、なんやかんやで美風にいい格好しぃ。

 今回フィーチャーされたのは、なんと言っても文明の徹底した格好悪さ。2話で語られた現代への到来シーンは全て嘘であることが自白され、世間を賑わせた天才スプーン曲げ少年の姿は過去のもの。サイコキネシスが失われて一切能力もないし、女の子にいいとこ見せようとする下世話な下心と、そのくせちょっとびびるとすぐに逃げ出す無責任なチキンっぷりが何度もシチュエーションを変えて描かれる。もう、清々しいまでのクズっぷり。もう、いっそこのくらいの駄目人間の方が見ていてイライラしないかもしれません。

 それに対して、1人地下壕を歩き続けていたであろうマヤは、化け物を前にしても、信じられないものを目の当たりにしても、終始冷静に対処しようとしている。流石に成虫となったモスマン相手では逃げるしかなかったようだが、幼虫相手ならばこずえの救出を最優先にしていたし、取り囲まれたピンチのシーンでもボウガンに矢をつがえて果敢に戦おうとした。世界樹を見つけた時の博識っぷりや、オカルトを語るときの輝いたような表情も印象的。ラストシーンではスマイルの持ってきた巨大スパナ(あれは一体何なんだろうなぁ)を背に携え、凛々しいまでのたたずまいを披露していました。また、しっかりと自己を確立した人間だからこそ、隣でぐずぐずしている文明にはイライラも止まらず、ウンコまみれの文明を「近寄るな」と一蹴し、自分を置いて逃げ出した後には「卑怯者」と一蹴。このコンビ、これから先一緒に活動できるんだろうか。ナリは怪しいけどJKとスマイルのコンビを使った方がよっぽど目的は果たせそうだ。もう携帯電話だけむしり取って独自に活動した方がいいよ。

 もちろん、アニメとして見てる分にはヘタレ文明と女王マヤの掛け合いを見ているのが楽しい。この作品は何か捻ったネタをてんこ盛りにしているというわけではないのだが、古風なドタバタのテンポが良くて、怪物相手にすったもんだしているのを見ているだけでも充分に面白い。ひたすら洞窟内を走って逃げるシーンでJKたちの背後を一瞬駆け抜けてまた洞窟に入っちゃうトコとか、逃げ出した文明がそのまま木に激突してぶっ倒れるトコとか、「トムとジェリー」みたいな古典アニメのノリだ。ポルシェでかっ飛ばす美風の暴走っぷりとかもそうかな。キャラの表情がいちいち極端で見栄えがするので、ギャグとしてみてる分には文句無いです。

 一応それ以外のプロット部分を勝手に推測してみると、やはり今回も美風の行動がどこか気になる。独自に調査して怪異に迫る手際の良さは駄目人間である文明との対比で必要以上に格好良く見えていたとしても、たまたまあの神社に怪しい影を察知する勘の良さや、偶然とはいえあの空間で秘密の入り口を見つけるきっかけを作ったことなど、やはり怪異に近付く何らかのキーを握っているように見えて仕方がない。あれだけ複雑な洞窟をいつの間にか平気で抜け出していたし、洞窟ではぐれたときに特に声を上げたりもしなかった。どうにも怪しいキャラではあるのだが、今のところは文明のギャグ顔を引き出すための狂言まわしとしての機能だけが明示化されている。

 そして今回もぶっ飛ばしてたギャグ要員が、川島教頭。本当は敵対組織の中枢で、洞窟の爆破を指示したのもこの人のはずなのに、文明が絡むとどうにもおかしな方向に暴走してしまうらしい。中の人のテンション芸が見ものだけど……画伯は画伯だよな(その内この人も次回予告で何か歌うんだろうか……)。他にも「抜群の童貞力を持つ声優」と神谷氏から太鼓判を押された水島大宙のヘタレっぷりとか、そんな大宙をヒールで踏み付ける勢いのマヤの中の人とか、JKの中の人とか、愉快愉快。唯一の心残りは、結局マヤ(の中の人)に「巨大うんこ」って言わせられなかったところですかね。ぴかしゃは何をやっても許される気がするよ。

 次回はタイトルからして濃厚なこずえ回(?)。予告ではずんぐりむっくりで色気の欠片も無いスク水姿を披露するなど、嫌が上にも期待感が増しますね。予告で流れてた「アジアの純真」は、うまいこと歌い手の個性を曲調に当てられてて面白かったです。花澤ボイスも、最近は本当に使い方を心得てきたな。

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 安心品質の水着回、第18話。普通の子供向けバトルアクションも目指しつつ、水着回になるとよく分からないクオリティを発揮してくるこの作品。何と戦ってるんでしょうね。

 MIAの計らいでリゾートにやってきたヒーローマンご一行。何故か前回接触を果たしてしまったコリンズ先生も引き連れて、男3、女2の珍道中である。コリンズ先生はこんなキャラだったんだなぁ、と改めて感じ入るほどにミーハーっぷりを発揮し、ヒーローマンともデントンとも仲良くやっている様子。残念ながらそこまで見栄えのする水着姿では無い気もするが、リナだけでは補えない大人の女性分をフォローしている。一体いくつくらいなんでしょうね。それにしても、アメリカ人女性はあっという間にヒーローマンに惚れるよなぁ。電撃ロボットと一緒に海に入ることに疑問は感じないんだろうか。そして、ヒーローマンは海水でも平気な完全防水なのか。すげぇ。

 浮かれ気分のリナ、保護者気分のサイ、そして白衣に海パンという変態チックなデントン教授と並び、1人煮え切らないのはジョーイ。前回の騒動の影響が不安なのだ。だが、リゾート地に来てまで心配してもしかたないと割り切り、精一杯の青春模様を満喫することに。リナもエロいはエロいが、ジョーイは彼女に負けず劣らず華奢だなぁ。

 そして、夜はサイの主催による怪談話へと移行するわけだが、アメリカンな怪談話は正直あまり怖くはない。デントンはビビリすぎだろ、と思っていたのだが、これが現実問題になると話は別。駆け込んできたMIA職員の警告も間に合わず、噂に聞こえた「シェイプシフター」にロッジが急襲され、一行は散り散りになってしまう。間一髪でリナを救助したジョーイだったが、ヒーローマンともはぐれてしまい、大ピンチのまま以下次回。

 今回はAパートのレジャー展開と、後半のパニック展開の落差が激しい。そして、基本的に水着で生活していたため、どちらも適度にエロいのが売り。真昼の海ではリナと手を繋いで頬を赤らめ、深夜の海では人命救助をどうすべきか迷う。ジョーイきゅん、青春すなぁ。ただ、あれだけの距離を泳いで意識不明の要救助者を引き揚げたり、すぐに火をつけて暖を確保したりと、ジョーイはボーイスカウトにでも参加していたかのような行動力がある。ヒーローマンのおかげでたくましく成長したのか、それとも元々そういう方面は得意だったのか。後者だとしたら、リナが惚れるのもしかたないかもしれませんな。

 そして気になるのはヒーローマンの行方。今回は冒頭からはぐれるシーンまで、ずっとヒーローマン出しっぱなしという珍しい状況だったのだが(それ故にずっとジョーイの左手がふさがっててエラい不便そうだったのだが)、シェイプシフターの襲撃後はコントローラーが解除されており、ヒーローマンが消えてしまったことが分かる。ということは、再会するためにはあのおもちゃ状態のヒーローマンを見つけなければいけないということになるのか。それとも、ある程度遠隔操作でもコントローラーを起動すればどうにかなるのか。

 そして一番の焦点は、「シェイプシフター」とは何なのかという部分だろう。次回予告では「バイオハザードによる化け物」と紹介されていたわけだが、これまでの話と全然関係無い事件であるはずはない。予告画面には植物性とは思えないような重装備ロボも登場していたし、その中心にあるのはやはりスクラッグの遺産ということになるだろうか。MIAがアメリカ政府と結託してスクラッグの遺産を研究していた施設があの島にあり、なにかの加減でそれが暴走を始め、手近な植物を兵器に仕立て上げたのだろう。これがウィルの仕業なのか、それともこれを調伏しにウィルが現れるのかは分からないが、とにかく言えるのは「アメリカ政府って本当にろくなことしねぇよな」ということである。

 植物とは思えない硬質なボディを持つ「シェイプシフター」。その圧倒的な数とパワーはなかなかの迫力で、海に落ちる顛末や研究所員が逃げ込んでくる様子などから、「いばらの王」を思い出した。そして、地上波作品のくせに、こちらの方が危機の迫った感じが良く出ていたと思う。今回は冒頭水着回から最後の展開まで、いつもに増して良い作画で大変見応えがありましたな。

 次回はシェイプシフター討伐戦。ラスボスクルー!? 

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  キャラクターも制作者側も変態しかいない気がする第3話。もう、「キミキス」→「アマガミ」と来たら、次は「キ○ガイ」でいいよ。

 というわけで、この3話についてはもう語るのも馬鹿馬鹿しいくらいの出来になっているので、視聴している間に考えていたよしなしごとを綴っていこう。

 「考えていたこと」の起点は、「現在の声優のスタンスはどこで確立されたのか」ということである。この記事をわざわざ読んでいるような御仁は既に承知の通りに、現代において声優という職業は実に奇妙なアイドル性を帯びた、確固たる「華の職業」である。しかし、十数年前にはそのような状態は固定化しておらず、歴史年表を紐解けば何度となく現れる「声優ブーム」にしても、「第n次声優ブーム」という書かれ方をすることから分かる通り、一過性のものであった。しかし、現状において、「声優人気」は(たとえ一部の層に限定されているとはいえ)不動のものとして成立してしまっている。この状態は、一体どんな要因がもたらしたものなのか。

 歴史的な転換点をピンポイントに指摘するのは難しいが、確実に言えるのは90年代末期から2000年代の初頭にかけての時期が、一つのターニングポイントとなったことだ。たとえば「やまとなでしこ」の結成が99年、「みっくすJUICE」は2002年。声優雑誌「hm3」が確立したのも2002年のこと。この時期に何が起こったのか。

 端的な答えは、「深夜アニメの爆発的な増加」だ。最盛期には国内アニメの年間製造本数が500とも600とも言われたこの時期、それだけの受け皿が用意された声優たちは、自然と活躍の場を増やし、それだけ力を発揮する場が増えた。この時期にデビューした面々が現在においても業界を牽引していることを考えると、この通称ゴールデンエイジの存在感というのは、偶発的なものではないだろう。また、この時期は劇的なIT革命とも重なっており、インターネットの普及により、これまで裏方に回っていた役者たちの声、顔、キャラクターが一気に身近なものになった時代でもある。この「声優業界の近接化」が、これまでの声優ブームとは異なり、「声優の常在化」を引き起こしたと考えられるだろう。

 業者別に見ていくと、この「声優という商品」にいち早く目をつけて動いたのは、先に「やまとなでしこ」の名前を挙げたことからも分かる通り、アイムや日ナレを要するアーツビジョンであった。「元祖」カリスマ声優林原めぐみを要していたことでノウハウがあったことも大きいが、積極的に「アイドル声優」の路線を開拓し、現在にも残る多くの名優を排出するに到る(「ブリブリの引くくらいの衣装」や「大して上手くもない歌」といった「アイドル声優」の負の側面も、このあたりの時期に確立している)。また、声優事務所としては老舗の青二プロダクションもこの流れは見据えており、林原の対抗として一時期はアイドル声優の代名詞ともなった國府田マリ子の次弾として「DROPS」を送り込んだり、既存の声優像以外の売り込みも心得たものだった。

 そして、そんな中で独自の方向性で分野を開拓した2つの事務所がある。1つは、大沢事務所。それなりに古参の声優事務所であり、伊藤美紀、南央美といった確実な「アイドル性」を持つ役者を一転突破型で輩出していた大沢は、98年に川澄綾子、02年に能登麻美子という核弾頭クラスの役者をヒロインデビューさせる。この1点豪華主義のごり押し気味の采配は、現在に至っても変わらぬ事務所のテイストとして確認出来て、花澤香菜、井口裕香など、数こそ多くないものの、業界を牽引するレベルの役者を出すか、もしくは業界を巻き込めるレベルにまで育て上げる根気と地力の強さを見せる。単なる「アイドル」ではなく、きちんと役者として成立出来る事務所、という何物にも代え難いブランドを生み出したのだ。

 そしてもう1つの事務所が、内海賢二率いる賢プロダクションである。アーツや青二のようにアイドル性の高さや数で押すわけでもない事務所だが、雪野五月やかないみかなど、こちらも名の知れた役者を輩出している。そして、独特なのは、他社ではタブー視されている場合もある「エロゲ出演」への寛容さである。もちろん変名は使っているが、賢プロ所属の役者はメジャーである程度有名になった後でもエロゲーに平気で登場するという妙な社風がある。「仕事の貴賤を問わず」という、ある種見上げた姿勢ではあるのだが、このことが、数年前に定着した「アイドル声優の常在化」の中では何とも奇妙に映る。

 やはり、エロゲーに登場していた声というのは、アニメと比較しても非日常の極み。そうした人間たちが一般アニメに現れたり、ラジオ番組をやったりという流れは、いくらかいびつに見えてもしかたない部分がある。今となってはエロゲも深夜アニメも大差ないので気にもならないが、やはり当時は「エロゲーに出てることはタブー」という風潮があった気がする。

 そして、そんな中でも「エロとアイドル性の両立」という易しそうで難度の高いハードルをクリアしてみせたのが、賢プロ所属の「アイドル声優」の1人、伊藤静というわけだ。彼女のデビューは03年。翌年には「マリア様が見てる」で代表役の1つである令を演じているし、彼女(たち)の印象を決定づけた「開運野望神社」もこの時期に始まった。様々なアイドル声優が現れ、消えていったこの時期に、伊藤静は生天目仁美とコンビを組みつつ、たくましく、図々しく、そして気高く生き残ったのである。エロに出ていればこそ、膝の裏を嘗められようが、緊縛ラーメンプレイをさせられようが、そこに残るのは嘘くささや馬鹿らしさ(だけ)でなく、純粋なエロさなのである。

 気付けば、もう半年もすれば彼女も三十路の大台に乗る。それでもなお、彼女はエロキャラであり続ける。痛々しくない、自然体のアイドルにして、僕らの御前。彼女の行く末を、今後とも興味深く見守っていきたいものである。

 どっとはらい。

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 やっぱめんどくせぇ奴はめんどくせぇ第4話。壮絶な状況を抜け出して少しは穏やかになれるかと思ったら、余裕が出てきたせいで逆に俗っぽい感情も表出するようです。

 今回は、孝と麗がただ無人の町を走るだけのお話。Aパートはまだ4話だというのに総集編かと見紛うような内容で、時間軸を刻みながらこれまでの大まかな流れを振り返る。こんなゆっくり展開にしてるってことは、脚本は話数分埋めるほど無いってことなのかね。まぁ、1シーン1シーンに迫力があるので、総集編じみた再編集パートもそこまで悪いもんじゃなかったのは偉いと思うけど。

 で、改めて確認されたのは、ゾンビ共に対する世界の対応の仕方と、ゾンビが現在どのような状態にあるのかという大ざっぱな図式。どうやら人が集まっている地域には自衛隊レベルの防衛が配備されているようで、流石にそれなりの武器で殲滅されればゾンビ共も倒れるらしい(まぁ、平野の釘打ち機で倒れてたわけだしな)。かなり多くの地域で同時多発的にゾンビが発生していたみたいだが、世界的に見て、ゾンビと人間はどちらが多いのかしらね。既に数で上回られていたら、どれだけ軍が頑張っても焼け石に水だと思うんだけど。

 そして、人が逃げ出した地域にはゾンビもいなくなるという奇妙な現象も確認された。正確には、最後のシーンで集まってきてたから全然いないってわけではないんだろうが、明らかに繁華街と見える街中にも人影(ゾンビ影?)が見えなかったところを見ると、所在ないゾンビというのはあまりいなくて、回りに生者がいないと見ると移動を始めるということらしい。あのスピードで移動したとしても、1日そこらであんなに町が閑散とすることは無い気もするのだが……まだ存外生者の方が多いってことかね。

 そして、鬱陶しい痴話喧嘩を終えた孝たちを待ち受けていたのは、「お前はどこをどうやって生きてきたんだ」と突っ込まれること請け合いの可哀想なチンピラ君。話の流れ的には「麗を人質にとって好き放題言ったあげく孝の銃で撃退された悪い奴」ってことなんだろうが、あんまり痛快な感じはせず、むしろ彼にも同情してしまったのだが、私はおかしいんだろうか。確かにトチ狂った行動はしていたが、彼だって存分に世界に絶望し、必死に考えた末の行動があれだったわけで、狙撃後にゴミクズのごとくうち捨てられているのはちょっと不憫過ぎる。もう少し頑張って共存の道はなかったものだろうか……無理かなぁ。

 そんな妙な憐憫の情を抱いてしまったせいか、痛快なはずの孝の活躍も、なんだかちょっと消化不良。判断の瞬発力は素晴らしいと思うんだけど……やっぱり麗に対する接し方がなっちゃいない気がするんだが。いや、麗も充分問題があるのだが。この2人の妙などろどろが、下手したら世界の危機以上にハラハラする要因かもしれません。

 今回は他の面々も活躍しなかったので、そこまで見どころはなかったかね。強いていうなら、チンピラ役の稲田徹のトビ気味の熱演が楽しかったです。Cパートラストの歯が映る演出も、相変わらずの絶望感がナイスですよ。 

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 ハイパー七実アワー、第7話。並べて書いて今気付いたが、7話だから七実なんだろうか。先月の次回予告を見て「うわ、次回の敵は七実ねぇちゃんだ。こいつは今から楽しみだぜ!」と思っていたのに、関東では放送が早かったせいもあり、うちのブログをやたらと「七実」「死亡」で検索して来る人が多くて、何か哀しくなった。無事に視聴したので、これでめいっぱい書けるぞ。七実死亡、七実死亡。鑢七実死亡。

 今回はとにかく、その特徴的な画面が目を引く回である。原作挿絵を強く意識したのだろうか、ゴリゴリと太い枠取りにシンプルなラインで描かれた造形。普通に動くだけでもかなりインパクトのある絵柄だったが、これがさらにデフォルメを強調させていくことでゲーム画面のようなストイックな画面構成としてギャグにまで落とし込まれる。最初は、一時的にコミカルな演出の箇所を用意したのかと思ったのだが、結局、ほとんどぶっ通しで最初から最後までこの画面が貫かれていた。この独特のデザインが何を意味していたのかは推し量るしかない部分であるが、最後に七実から悪刀を引き抜いたあたりでふっと画面の緊張が緩むことから考えると、おそらくあの画面は「七実の世界」を構築していたということなのだろう。

 象徴的なのは冒頭に七実が刀を奪いにいくシーンで、等身の低いキャラクターが、ゲーム画面のような一見すると手抜きの造形の中ですがりつく敵を無惨に踏み付ける。「草め」と延々呟きながら手負いの敵兵士、そしてその亡骸を踏み続ける七実も、その後で死屍累々の荒野を1人笑いながら歩く七実も、実に恐ろしいシチュエーションなのは間違いない。しかし、七実の目から見てしまえば、それらはあくまで日常的な一風景でしかなく、自分が踏み付けたものはあくまでも「草」。そうした虚無的な七実の思考、厭世的な物の見方が、ゲーム画面のような味気ない作品世界を構築してしまったと考えることが出来るだろう。その「どうでも良さ」「張り合いのなさ」を考えれば、チープと見える戦闘シーンのエフェクトなんかも、怖気が走る不気味なものに見えてきませんか?

 今回はこの作品では初めて、コンテ演出、それに作監までを田中基樹氏という人が1人でこなしている。印象になかった名前だが、長丁場のこの作品をきちんと1本の軸で描ききってみせた手腕は評価出来るだろう。延々と垂れ流される会話劇の演出については単調な部分も見受けられたが、相変わらず必死に画面に変化を付けようという努力は見て取れたし、クライマックスに刀大仏前で対峙してからのバトル展開は直球勝負で見応えがあった。別に七花と七実の姉弟関係なんてそこまで思い入れがあるわけでもないのに、ラストはちょっとうるっと来てしまうくらいの出来だった。良い物を見せてもらいました。

 で、そんな画面のがんばりを差し引くと、今回のシナリオラインは今まで以上に阿漕で、見るべき部分が少ない。珍しくとがめが「奇策士」らしいことをしているのだが、「相手の目が強いならば暗闇にすればいいじゃない」なんてネタは流石に奇策と呼ぶのもどうかと思うし、それが通用するならスタングレネードみたいな光線などで目の働きを阻害した方が手っ取り早かった気もする。もともと「七花八裂」がどの程度「最終奥義」なのかは疑問が残る部分があったのを、そのまま「ちょっと改良すれば本当に強いよ」という流れで使ってしまったのも拍子抜け。「どこからどう見ても最強」というキャラクターをどう倒すのかっていうのが今回の見どころだと思っていたので、この幕引きは肩すかしであった。バトルものは強さの配分が難しいね。

 もちろん、そうしたいちゃもんは単なる言いがかりでもある。今回のメインプロットは「七花の強さ」というものを別方向から描写することにあったであろうし、もっと割り切って言えば「ジョーカーの退場」を目的としたものであったろう。バトルものにおいて主人公よりも強いいわゆる「ジョーカーキャラ」は扱いが難しく、存在しているだけで主人公のがんばりが霞んでしまうという難点がある(過去にそれで失敗した漫画がいくつあることか)。この作品も、七実というジョーカーを出して4話ででっかい悪ふざけをやってみせたわけだが、そのまま七実を残してしまっては、最後の決戦で支障が出てしまう。物語として成立させるには、あくまで「正面から、七花が七実を倒す」必要があったのだ。その必要性をある程度満たしつつ、説得力を維持するギリギリの落としどころが、今回の顛末だったと見ることが出来るだろう。一応七花もとがめも全力で頑張った結果、ということなので、努力からの勝利という方程式は守られている。

 あとは「ジョーカーとしての七実」にいかに魅力を与え、いかに綺麗に退場させるかという部分が腕の見せ所。悪刀を抜かれた後の「技を見取っていた理由」などはあり得ない理屈だけに度肝を抜かれるし、その後のとがめを狙ってのソニックブーム、最後の一撃を浴びた末期の一言など、ひねくれながらも華々しい「悪役の幕引き」。もう、本当にこれがラストバトルでも良かった気がする。鑢七実という実に良くできたキャラクターが退場してしまうのは口惜しいが、このあたりが丁度良い幕引きか。

 後はとがめのドロップキックとビンタを合わせた叱咤激励のシーンとかが見どころですかね。今回は初めて新キャラが1人も登場しない回だったのだが、既存のキャラクター達が回りでぎゃーぎゃーやっているのを見てるだけでも何となく楽しい部分はありました。個人的には否定姫が気になる。普段は「〜〜せず」の形で返答していたはずの右衛門左衛門が、何故か否定姫相手には素直に「ハイ」って答えちゃうんだよね。

 そして、毎度毎度のことながら、やっぱり中の人のこと。ハイパー七実アワーなんだから、今週は中原麻衣のことしか書く気が起きません。「弱さ」と「強さ」、「冷酷さ」と「慈悲深さ」を同時に孕んだ、鑢七実という怪物の心情など、演れと言われて演れるものではなかろうに。安心の狂気、それが中原麻衣。勝手な思い込みかもしれないですが、この人はこの歳の役者の中では屈指の「役を感覚で引っ張ってくる」役者だと思ってます。それこそ、七実と同じ天性のものかもしれません。

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