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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「鴨乃橋ロンの禁断推理 2nd Season」 ―→5

 Season2とはいうものの、何も終わってないし「長い作品の間の一部分」でしかないのであんまり現時点で残せるコメントもない。「モリアーティってキャラは人気ありすぎだろ」くらい。

 M家との決着はまだまだ先の話だろうが、一応ロンの出自が完全に明かされたので、そこが今回の大きな進展ではある。ロンの謎の「殺人犯殺しちゃう衝動」とか、いうたら今作で一番ファンタジックな部分への言及だったので大筋では「どないやねん」ではあるのだが、2期目ということでいくらかバックグラウンドの下積みもある状態なのでそこまで支離滅裂なものにも感じない。「そういう世界観」における探偵業だと飲み込めば、変な犯罪一家も、あとこの手の作品でお馴染みの変な怪盗なんかも受け入れてしまうことはできるだろう。まぁ、「こんだけヘンテコな世界のくせして、ミステリ部分の推理は普通にやるんだよな……」というのがちょっと違和感はあるのだが。まぁ、そこをぶらしたら依って立つところがなくなっちゃうからね。事件の全体像が派手なくせに、限定のロジックとかがゲキ渋だったりするのは、むしろ好感がもてちゃう部分でもあるしな。

 唯一許せないことがあるとしたら、被害者役の上田麗奈が1話で死んだことくらいですかね。そこは犯人側に回してくれよ。……あの事件も犯人の登場直後にキャラとキャストで「こいつ犯人じゃね?」ってなりましたね。だいたいそんなもんです。

 
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「神之塔-Tower of God- 王子の帰還/工房戦」 ―→5

 2クールの前半と後半でサブタイが変わってます。厳密には分けなきゃいけなかったのかもしれないが、流石に意味がないので一括にさせてもらいまっせ。以前「オーフェン」もそうしたし、今期の「青の祓魔師」も同じ処理となります。

 だいぶ長い作品になったが、正直に白状すると全然真面目に観てません。そもそも1期が4年以上も前でディティールをさっぱり覚えてなくて、「確かラヘルが最高のクソ女で……」という記憶だけを頼りに視聴を開始したものの、出だしはほぼ新キャラで固められ、全然関係ない「塔を登ってるんだか登ってないんだかよく分からん話」になった。「これならかえって見やすいんじゃね?」と一瞬期待したが当然そんなわけはなく、塔のディティールが分かんなかったらバトル自体も微妙な評価になるし、中盤あたりから続々ヨルのかつての関係者も復帰。クンさんが頑張ってる様子を見ながら「そうそう、こんな人がいてなぁ……」と必死に記憶を辿る始末。最終的にヨルさんの思い出とビオレさんが無事に繋がり、1期2期をまとめてある程度大きな話へとまとまっていく。この全体像を、ぼやけた記憶で追いかけるのは無理だったし、フェアな態度でもないので途中から半ば諦めていた。

 まぁ、そんな状態だったら大人しく視聴を切ればよかったじゃん、と思われるかもしれないが、なんだろうね、そうはしたくないという気持ちがずっと残ってたんだよね。「ここまで見たんだから」っていう損切り下手な性格が出ただけかもしれないが、「人間関係ふわっと状態でもなんとなくで見てられる」程度の超能力バトルものにはなってたんだよね。ちゃんと昔のお仲間がちょこちょこ集まってくる展開はワクワクしちゃったし。キャラの数があまりに多すぎるせいで、もはやディティールにこだわる意味も感じられなかったし、その場その場の雰囲気だけで意味の分からん世界を楽しむだけにしといた。ワニが頑張ってるとそれだけで可愛い。

 なんとも矛盾した感情なんだが、正直言ってあんまり3期はきてほしくないんだよな。これ以上同じ見方をし続けるのはどう考えてもいびつな状態だし……。いや、でもやっぱラヘルのいく末は見届けたいけどな……どうなるかな……。

 
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「七つの大罪 黙示録の四騎士(第2期)」 ―→5

 あめましておめでとうございます。ですが去年の残務処理が残っているのでいつも通りに粛々と更新は続きます。

 今期は1クールなのね。まー、結局は元のシリーズ同様に息の長い作品になりそうだし、細切れでもいいからのんびり安定した制作体制を維持できればいいんじゃないでしょうか。1期と比べれば当然「世界のありよう」がどんどん明かされていくことになった2期目。ぶっちゃけ、主人公・パーシヴァルの秘密がちょっとずつ明かされるにつれ、「結局血筋の物語じゃん」みたいな話にはなってしまうのだが、今作においては元々「七つの大罪」という絶対存在がいてからの「2世」作品だし、存在自体に「四騎士」の名を冠されている時点でそりゃよっぽどな生まれ育ちじゃなきゃいけないわけで。そこに相応の理由づけはできてるんだよね。

 あとは元作品とのリンクをどの程度繋いで「2世」っぽさを出すかのバランスの勝負で、今期はメリオダス(とエリザベス)、それにゼルドリスくらいが堂々登場してそれなりに(制限ありで)お仕事をしてくれた程度なので、「1世」キャラにはまだまだストックがある状態。その段階でだいぶお話は進んでる気がするので、あんまり1世キャラに依存しすぎないストーリーテリングができてるってことなのよね。おかげで元シリーズにあんまり思い入れがない人間でもそんなに不自由なく観られてるのはありがたいです。

 1世のアニメでは大きな問題として立ちはだかた作画面も今作はまだ大きな問題を起こしていない。そう、これを維持するためにも細かい放送時期の刻み方が重要なのかもしれんね。まぁ、あんまり気が長いとやっぱり忘れちゃうリスクはあるんだけど……。程よいところで、またお願いしますね。

 
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「星降る王国のニナ」 5→4

 少女漫画やねぇ。模範的な「おもしれー女」ストーリーであり、イケメンたちの間で揺れ動くおもしれー姫の苦悩と躍動を描く、シンデレラストーリーの現代版アップデート。相変わらず少女漫画的な作品は普段触れることがないので色々と新しい刺激がもらえますね。

 まず先に減点理由を処理しておくと、シナリオは決して退屈しなかったし、キャラの立て方も悪くなかった。ただ、致命的に……作画が……。これねぇ、キャラデザが立ってるが故に難しくなっちゃってるんだよねぇ。一番わかりやすいのが主人公のニナで、彼女の最大の特徴は宝石のように美しい瞳。彼女を描写するにあたり、目の輝きを描くことをサボるわけにはいかない。多分その辺の意識は終始一貫してたはずなんだけど……リソース量が追いつかず、「なんか特徴的なものを描写しなきゃ」という意識だけが残っていると、バランスが大きく崩れてグロテスクな画面になってしまうという。元々「少女漫画的デザイン」って非常に危ういもので、人体としてぶっ壊れてるからちょっとのバランスで大きく崩れて「かわいい」の真逆に振れてしまう。今作はとかくその迷走っぷりばかりが目立ち、画面のクオリティが必要以上にネガティブな印象を与えてしまった。そこは本当に勿体無い。

 というわけでどうしてもマイナスは避けられない結果になったが、筋立て自体は色々と興味を引く部分も多く、決して悪いもんじゃない。特に少女漫画的なお約束である「いろんなイケメンに惚れられて引っ張りだこ!」という展開を、今作ではアズール・セトの2人の王子に絞り込んで構成しているのだが、この2人が「本命と当て馬」のはずなのにゴリゴリにマジ。アズールはニナの運命を変えた張本人だし、ニナも最終的にアズールのことを(あと国のことを)考えて行動しているので「本命」であることは揺るがないのだが、それにしたってセトとの関係性が深い。中盤の展開だけ見てたらどう考えてもセトが本命である。ニナの性格のせいもあるが、このウェイトで2人の男をコロコロ転がしていては、もはや最終的に「2国の王子を同時に飼い慣らして国を超えた絶対王政を敷く」くらいやらないとけじめがつかないくらいにファムファタール。思い切った設定なので、「これ、どうやって決着つけるつもりなんだ……」というのはとても気になる。

 もし続きがあるなら、もっとがっつり作画スタミナのあるスタッフを集めてくださいな。

 
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「魔王2099」 6→6

 分かっちゃいたけど当然未完。しょうがないとは思いつつ、マグロの討伐も無いのはちょっと意外だった。あいつ、今後のストーリーにも関わる重要人物だったのね。まぁ、2期の報が無い限りは「今後」も知りようがないが……。

 というわけでアニメはおしまい。多分この後ゴタゴタしまくるんだろうけど、一応は秋葉原の騒動にもケジメはつけたのでOKという扱いだろうか。最後に改めて首を傾げたんだが、結局配信者としてのベルトールって世間一般からはどう受け止められてるんだろうね? 「魔王キャラ」なのか「ほんとの魔王」なのか。いや、普通に考えたら絶対前者なんだろうけど、今回の騒動はめちゃめちゃ目立つとこで戦ってたし、女神と魔王のどっかんバトルが秋葉原の住民から全く見られてないってことはない気がするんだよ。そろそろベルトールが「魔王かどうかは分からんが、実力もコネもある割とヤバいやつ」ということは世間に知られそうなもんだけどね。まぁ、魔王様は露出することも全然嫌がってないし、たとえ敵対勢力が増えようと、500年前みたいに世間一般に「魔王」と思われた方が色々とやりやすそうではあるけど。最終的に人望(登録者数)が回復して強大な力を手に入れたらまたグラムとは敵対するんかな。もう、その関係性には戻れない気がするけどな。

 などと先の展開も気になるということで、ストーリーテリングは良き作品だったと思っている。「魔王」という手垢まみれで表面が見えなくなっちゃってるような題材でも、一応独自路線で切り崩して新たな物語に構築しなおしてるし、自分流のファンタジー世界を作っているおかげで細かい疑問点とか違和感には目をつぶれるというのはなろう世界とははっきり差別化できる部分。マキナや高橋といったヒロイン勢も魅力があるし、可能であれば続編が見たい作品だ。

 ただ、その場合には作画部分でもう一声かなぁ。いや、今作も頑張ってたとは思うし、大きな不満があるわけじゃないのだが……やっぱり一昔前の品質だなぁ、というのはちょっと口惜しかった部分なので……ひじきのおっぱいとか、次に会うときはもっと自然な形で会えるといいですね。

 
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「ささやくように恋を唄う」 6→4

 「ようやく終わりましたね」のご報告まで。残念ながら、もうこの状態になっちゃったらまともに1本のアニメシリーズとして評価することは出来ないのよ。

 知らない人・忘れてる人のために確認しておくと、本作は24年春クールの新作アニメだった。しかし絵に描いたような万策により放送期間中に総集編を2回挟み、結局完結しないまま宙ぶらりん。半年の沈黙を破り、この度残った2話をなんとか放送したという状況である。どうやら制作スタジオは相当あかん状態らしく、親会社の横浜アニメーションラボの名義でなんとかゴールインさせたが、共同制作にクレジットされた分家筋のスタジオであるクラウドハーツはホームページなども削除されて夜逃げしたみたいな状態になっていると一時色々な噂が立った。実際、今回放送された11,12話もクレジットにクラウドハーツの名は無く、横ラボの単独名義となっている(ちなみに監督のクレジットはない)。別にアニメ業界の裏方のゴタゴタに興味はないが、それによってせっかくの作品が犠牲になってしまったというのは由々しき事態である。途中までは楽しく見られていただけに、余計に。

 「なんだかんだで最後まで放送されたんだからちゃんと評価したれよ」という意見もあるかもしれないが、残念ながら人間の感情なんてもんはそこまで長いこと維持することは出来ない。ことに日々狂ったような数のアニメを視聴し続けている私の場合は。放送当時に受けたあれやこれやの印象も、今となっては記憶の彼方(Fade from Memory)。百合に対して抱えた情動も、ドロドロの人間関係に受けた衝撃も、思い出そうとしたところで半年の時間の壁は厚すぎる。もはや他の作品と同様にシナリオラインを追うことは出来ないのだ。あとはまぁ、こんだけ間が空いての放送だったくせして、ラスト2話も別にそこまでハイクオリティってわけでもなかったってのがね。やるなら禊のつもりで全力でやってくれよ。

 というわけで、作者さんには非常に申し訳ないが、およそ「不戦敗」みたいな処理で埋葬させていただく。これでどんだけ作画状態が悪かったとしても、シーズン中にちゃんとゴールインしてくれてたら序盤の印象だけでプラスを引っ張ることは出来たと思うだけに残念である。今作で初ヒロインをゲットした中の人・嶋野花さんもかわいそう。でもほら、同時にアニマルタウンのカニの人として活躍してるから今後に期待しよう。

 
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BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-」 ―→―

 次でいよいよ最終章らしいですよ。つまり、まだ最終でもなんでもないので一旦放置。

 でも、楽しんでるのは間違い無いです。以前も何回か書いた気がするが、わたしゃ基本的にこの作品に興味がなかったし、どっちかと言えばアンチ寄りの人間。「薄めたカルピス」として名高い超(薄)密度オサレバトル漫画にほとんど価値を見出しておらず、アニメ化されたからってどないやねん、と思っていたのだが……次第に煮詰まっていく展開に、いやでも「よく分からん盛り上がり」は感じざるを得ない。長期連載の総決算となるバトルなのでキャラクターの数がとんでもないことになっており、そのとんでもない既存のキャラクターが全員味方になり、全部ぽポッと出の思いつきの敵キャラの、思いつきの能力と行き当たりばったりの戦いをする。普通に考えてぐだぐだにしかならない展開なのに、そこをとにかく雰囲気でねじ伏せるという反則技。薄めたカルピスが美味しくないなら、アニメ化にあたってぎゅっと密度を上げてしまえばいいのだし、圧縮すればオサレ作画目白押しの「ビジュアル漫画」はそりゃ画面映えするわけでね。「連載終了後、めちゃめちゃ期間をおいてアニメ化される」なんてのは死亡フラグでしかないはずなのに、今作に限ってはじっくりたっぷり時間をおいて制作し、技術力の向上した今アニメ化された意味がちゃんとあるあたりがほんとに恵まれている。

 オサレは地球を救うのか。なお、マユリ様だけは大好き民なので割と楽しいシーズンだった模様。マユリ様とネムの関係性、いいよね。

 
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「ブルーロック VS. U-20 JAPAN」 ―→7

 相変わらずの超次元サッカー。文句をつけるところはないなぁ。

 1期で良かった部分をそのまま受け継いで、というのが分かりやすい説明だが、ちゃんとプラスアルファで発展形があるのが良いところ。色々と無茶なチャレンジに挑んでるはずなのだが、漫画としても、アニメとしても独自のブレイクスルーがあるのが良いね。

 まず漫画として、脚本として。常々サッカー漫画の悩みの種として「1111は人数が多すぎるもんでどう頑張っても描写が散逸する」というのがあり、本作も根本的には脱却しきれていない部分もあるのだが、「全員ストライカーのイカレチーム」というエゴの構想自体がここに風穴を開けており、少なくとも味方チームに「モブ」がいない。ポッと出の敵チームについてはどうしたって影の薄い連中は出てしまうが、そこはゴリゴリに漫画的なキャラクターを立て続けにぶっ込むことでお茶を濁す。これこそ超次元サッカー、イナズマイレブンメソッドとでも言える部分。程よくクドい敵を設定しておいて味方イレブンの噛ませ犬にし、1期から蓄積してきた各キャラクターの見せ場を演出するデザインは成立している(まぁ、ガガマルあたりはちょっとかわいそうだったけど)。

 1期で2クールたっぷり使って味方チームのドラマを蓄積してくれているおかげで、たとえばレオの必死の生き様なんかは(冷静に考えると大したことしてないのに)いい見せ場になっているし、過去のあれこれを覚えているからこそ、終盤でバロウが出てきた時の盛り上がりも、決めどころのバチラの躍動も見栄えがする。この手の「全員ヒーロー」を謳う作品は敵のレベルがインフレすることで「ちょっと前まで無敵だった奴が雑魚に……」みたいな展開が多々あるのだが、本作はちゃんと「全員エース、全員主人公」を維持したまま構築されてる。

 そして、そんな無茶苦茶な「全シーンクライマックス」みたいな筋立てを必死にアニメスタッフが盛り立てる。エイトビットはほんとに最近「綺麗な技術力」が結実していて、もともと持ち味だったCG作劇がかなり自然に馴染むようになってきた。サッカーアニメがこれまで成功しなかった大きな理由の1つに「一度に動く選手数が多すぎるし、フィールドが広すぎるのでリアルに描こうとすると手間が尋常じゃない」という問題があったのだが、CG作劇は「リアルなサッカーゲーム」を描くのに大きく寄与しており、画面の全体像が構築できるようになった。「サッカー的モーション」はある程度CGのモデルでパターン化しているのだろうが、それを極力意識させないように混ぜ込み、力を入れるべき大立ち回りの描写にリソースを割くことができる。

 また、「サッカーのワンプレイは時間が短くて描写するには情報が密集しすぎる」という問題もあるのだが、こちらは超次元サッカー理論が打開策を与えており、いわば歌舞伎のような「見得」を切ることで劇画的な見せ場を強調することで解決を見る。アニメとしては特段新しいアイディアというわけではないが、ゴリゴリに濃いイラストレーションの1枚絵で勝負することで「あまり動かない時間」があることに免罪符を与え、モノローグや解説が入る時間的余地を生み出す。こうして「1枚絵の迫力とCGの省エネ」を組み合わせることでしっかりと原作で見せたかった景色が描けるようになったわけだ。

 ま、なんやかんや言うて結局「ジャンプ漫画的能力バトルは楽しいよね」ってのが頭の悪い結論なんですけどね。もう、やりたいことはだいたいやっちゃったんじゃないかなぁ。こっから先の展開、まだカロリーを維持することができるのかなぁ。

 
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「嘆きの亡霊は引退したい」 6→6

 愉快な作品でしたね。毎週ちょこちょこ触れてたのでまとめることはあんまりないですが、なろう文化の1つの捻りとして、何をもって「面白く」感じるかってのは考える意味はあるのかもしれません。

 いや、言うといて結論はなんも考えてないんだけど。いわゆるラッキーマンメソッドの作品で、多分広大で膨大ななろうオーシャンを探せばこのタイプの作品も結構な数があるとは思うのだが、アニメ化された純正作品はこれが初体験。「主人公がやれやれ顔で相手を蹂躙し、周りが勝手にそれを礼賛する」という構図は典型的なろうと同じなのだが、ポイントはその因果関係が逆転しているという部分。伝統的なろうでは「チート→礼賛」という因果関係になるが、今作の構造だと「礼賛→チート」という後付け(そして外付け)チートが付与されることによって主人公が無双する形。結果は同じだが、こっちの構造の場合にはチートに根拠がなく、どこかで油断すれば一気にチートが瓦解する可能性があるためにストーリーテリングがやや複雑になる。そう、なろうのガンである「理由なきチート」にならないというのが最大の相違点なのだ。いや、まぁ、今作を見てたら「理由なきチート」じゃなく「理由なき礼賛」なので結果は一緒なんだけども……少なくとも「ほんとに理由なく強いだけのやつがドヤり続ける」よりは「ほんとは強くもなんともないやつが必死に生きながらえるためにドヤり続ける」の方がドラマにはなるよね。ちゃんと個々のエピソードに相応の起承転結もあるし。やっぱ「最低限のドラマ作りのいろは」のある無しってのは大きいよね。

 あとはアニメとしての愉快さもある。単純にキャラデザが好みだったってのもあるけど、あの手この手で興味を離さないように構成も凝ってるしね。個人的には今期ナンバーワンのオープニング演出だったよ。こういうとこでサボらないのは良い作品よ。

 そして当然のように2期目決定。ふつーに続きは気になるけども、どれくらい間が空くかだなぁ。どうなりますかね。

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