最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
今回のタイトルが「シーサーペント」なのはどうかと思う、第14話。まぁ、他につけようがなかったんだろうけども。 さぁ、オープンエンドも変更して第2クールのスタートである。前回でライオスたちが一旦落ち着いたところなので「地上に戻る」ってんで新しい冒険の仕切り直し回になるのかと思ってたら、戻るどころかほとんど描写すらされずに別視点の話という斜め上の展開。最後にちょろっと迷子になったライオスたちが描かれてたけど、マルシルはあれから帰還については素直に受け入れたってことなんでしょうかね。個人的にちょっと辛かったのは、新しいオープニングも4人のパーティーが中心でファリンの描写がほとんどなかったこと。つまり、やっぱりここからしばらくファリンがパーティーに復帰する展開は無いってことだよね……まだまだマルシルたちの苦労は続きそうである。 で、今回はそんなライオスパーティーのことを外側から描くちょっと不思議な印象の回。メインとなるのは以前コイン虫のところでも殺されてた「2回目の復活」パーティー。やたらキャストがクドかったもんだから印象には残ってたし、薄々「また出てくるんだろうな」とは思っていたが、もしかしたら想像以上に重要な役回りになるのかもしれませんな。ただ、残念ながらその精神性はあまり善人のそれとは思えず、パーティーを牽引する剣士役、おそらくこのパーティーのリーダー格の男が、どうにもライオスのことを目の敵にしているというか、何か良からぬ感情を持ってる奴っぽい。どう考えてもライオスが悪事を働いた過去があるとも思えないので、単なる逆恨みか、純然たる悪意のどちらかだとは思うのだが……このダンジョンにおいてモンスターやダンジョンそのものの害ではなく、人的被害が出てしまうのはできれば避けていただきたいものである。 他のメンバーはそこまで悪どい印象はないのだが、やはり一番印象に残るのはチルチャックと同じハーフフットの少女、CV富田美憂のミックベル。口が悪く、チルチャックとは対照的な感情優先で動くタイプのキャラっぽい。憎まれ口を叩くだけならいいのだが、どうやらチルチャックをあまりよく思っていないらしい。まぁ、チルチャックの場合はもしかしたらマジで過去に悪事を働いてる可能性もあるけどな……あのパーティーだと一番の常識人だと思ってたけど、やっぱり彼は彼で癖つよキャラのようである。 そしてそんなミックベルがコボルト(というかマジで単なる犬)を連れているのがちょっと面白い。以前出てきた時には「パーティーメンバー」という認識だったのだが、どうやら彼自身はミックベルに雇われているという立場らしい。金で雇われてると言っていたが、コボルト族もちゃんと貨幣経済が通用するくらいの文化レベルではあるんでしょうかね。まぁ、普通に共通言語でコミュニケーション取れてるし、案外エルフやドワーフと大差ない知性をもっているのかもしれないけど(ただ、「コボルトを雇っているのが島主にバレると都合が悪い」と言っていたので、おそらくまだモンスター寄りの理解なのだと思われる)。 それ以外の面々は割と地味で印象に残りにくいのだが、黒髪のトールマンな彼女はちょっと可愛いかも。そしてエルフの面々からは「ナマリも割と変な奴だったよー」という情報が出てきて、ついでに「マルシルも学園での行動を考えるとやっぱちょっとおかしいよー」とのことなので、どうやらライオスパーティーはまともな奴がいないという結論に。そう考えるとセンシもなるべくして仲間になった感があるな。 そして、(旧)ライオスパーティーの最後の1人であるシュローがいよいよ正式に登場。1クール目もオープニングでやたら意味ありげに出てきてたので気になってはいたのだが、これまで一切出番はなかった。彼が率いる黒髪の集団も今後の展開次第では食い込んでくることになるのか。もっとクールな連中だと思ってたけど、いざ出てきたらこいつらも割とトンチキな気がしてきたな。 登る面々と降る面々。さて、邂逅のタイミングはあるんでしょうかね?
PR そういや村瀬迪与もTRIGGER声優っぽさあるよな、第13話。ガイナックス声優といえばなんといっても新谷真弓だと思うんですが、その系譜を継ぐ「変な声声優」の流れ。 さておき、予想もしてなかった展開になってしまった……先週時点で「2クールありますよ」と教えてもらったので「こっからファリンと一緒に更なる冒険を続けていくんだろうな」となんとなく思っていたのだが、残念ながら兄妹の同道はまだ先のことになりそう。「狂乱の魔術師」なるとんでもない奴の逆鱗に触れてしまったらしいライオス御一行。そして何故かそんな大物に隷従させられてるっぽいファリン。理由は今回チルチャックが「何故魔術師に目をつけられているのか」というので似たようなことを考えていたが、オーク娘の発言も加味して、まず単純にレッドドラゴンを殺しちゃったことがトリガーだという可能性が高い。そしてレッドドラゴンと魔術師の繋がりが強いと仮定すると、そのレッドドラゴンの血肉を基にして復活してしまったファリンがなんらかの影響力でもって支配されているというのも頷ける話。いや、よく分かんないけど。 一応もう1つ、「マルシルが黒魔術を使って復活させちゃったことがなんらかのトリガーになった」という可能性もあるが、これは「ファリンのみが魔術師にコントロールされている」=「マルシルの使った魔術の大元が狂乱の魔術師である」という仮定が正しい場合にのみ成り立ちそう。単に黒魔術が嫌いなのだったらファリンはむしろ殺されてしまいそうだし、黒魔術自体は決してタブーとして扱われてはいない様子。マルシルが魔術師の生み出した魔法生物を「解除!解除!」って夜神月みたいにぶっ倒していたのも、その魔術が同根である示唆であろうから、黒魔術研究は良くも悪くもこのダンジョンとの繋がりを深くするものだったと考えられる。マルシルが半端に優秀だったもんでドツボにハマってる感があるよな……。ファリンと友達になったのはよかったのか悪かったのか。 そうしてピンチピンチで追い詰められてしまった面々は偶然オークたち(とセンシのコネ)に救われるが、状況としてはファリンがレッドドラゴンの腹の中にいるのと大差ない、いや、それ以上の窮状。もはや手に負えるものではないとチルチャックは早々に匙を投げる。そしてそこから彼の内面を掘り下げるお話になっていくわけだが、やっぱり一行の中で一番クレバーに物事を判断できるのがチルチャックなのは間違いない。彼の主張は確かに感情的な要素もゼロではなかろうが、何一つおかしなことは言っていないのだ。それがうまいこと通らないのはライオス・マルシルがことファリンのこととなると冷静ではいられないせいであり、感情的な要素を押さえ込むのが非効率的だと考えるチルチャックが一時のこととはいえ離脱を考えるのも無理からぬこと。お互いカッカしてたら話なんて通じない。そこをまぁ、うまいこととりなしてくれたのがオーク娘のリドさんだったわけだ。こういう時に、より直感的に動けるモンスターたちの方が真理に近いことってあるよね。 チルチャックの素直な気持ちはちゃんとライオスに通じた様子。あとはマルシルが何を言い出すかだが……流石にライオスが折れたらマルシルは無理できないんじゃなかろうか。一旦ここで地上へ戻り、ダンジョンの知識を深めた上で更なる深層へ。ふぅむ、第2クールも波乱は絶えずか……。ところで、今回ついに料理要素がほぼゼロになったぞ。2クール目、料理する余裕あるか?
最終回と違うんかい、第12話。もうめでたしめでたしじゃね? と思ったけどなんか不穏な引きだったよな……来週どうなっちゃうのよ。 前回レッドドラゴンの体内からされこうべを引きずり出した時点で「ま、どうせこれは別な人の骨で、ファリンはもうちょいマシな状態で別なとこに紛れ込んでるんでしょ」とタカを括っていたのだが、ガチで完全消化後という地獄のような様相だった。まぁ、ファリンからしたらマジで地獄だよな。イッペンシンデミたわけだしな。死の概念が多少ユルいこのダンジョン内でも、多分死の恐怖ってのは変わらないと思うのだが、いっぺん死んでしまった冒険者がダンジョン恐怖症になったりしないんだろうか? ファリンは生き返った直後こそぼんやりしてたけど、その後は割と前向きなメンタルになってたのがすごいな。 もちろん、されこうべ状態から復活するにはそれ相応の代償(?)も伴った。絶望的な状況にも関わらず、学園の優等生・マルシルの起死回生の一手で逆転蘇生。その方法ってのが「黒魔術」だったんてんだからこの世界の魔法はさらに難しい。現状、何を持って「黒」としているのかは謎だが、マルシルが「刃物と同じで使い方次第」と言っているので、基本的な体系としては一般的に使われている魔術と大差ないと考えていいんだろうか。でも、普通の魔法による「蘇生術」と今回マルシルが使った術は様子が違うっぽいんだよな。正規の精霊使役からはみ出てしまうとか、それこそ邪神の力を借りているとか、なんかそういう違いがないと「黒」とは呼べない気もするのだが……まぁ、黒い人が出てきているので、もしかしたら今後説明があるのかもしれません。 とにかく第2のヒロインであるファリンが復活しての正式加入は素直に喜ぶべき展開。そのお祝いでもするかのようにダイナミックお風呂タイムで女の子2人がイチャイチャしてくれたのは最高の描写だし、何よりマルシルがこんだけ全身で喜びを表現してくれていると、今までの苦労(ほんと色んな苦労)を観てきた視聴者目線ではただただ嬉しくなってしまう。ライオスたちが相手ではどうしても見せられないような柔らかい表情も、同性で愛着があるファリンに向けてだと気兼ねなく向けられるみたいですね。ほんとに良い友達だったのだろうなぁ。 色々と問題はありつつもなんだかんだで優等生なマルシルに対し、ファリンはどうやら天然素材。元々何かしら自然と繋がる才能はあったみたいで、今回も幽霊屋敷のゴーストと対話できたのは彼女の天賦の才だと思われるが、その後の防御魔法のくだりとかは、本人もびっくりしてたから多分復活の際に手に入れた副次的なもの。ドラゴンを依代にしたからの効果か、それとも黒魔術での復活を経た副作用か。まだその辺は分からないが、多分あまり「真っ当な」強化ではなさそうなので、今後ファリンが誰かに付け狙われてもおかしくはないね。ちなみに最後に出てきた謎のキャラは明らかにダークエルフだったので、この世界にはダークエルフが存在していることが保証された。チルチャックがマルシルを揶揄して「ダークになっちまう」とも言ってたしね。この世界ではエルフが何かしらの変化を経たものがダークエルフと呼ばれるって解釈でいいのかしら。某世界だと暗黒神ファラリスの崇拝によって変化してたはずだが……(あとシャーマンとは思えない腹黒いことをしまくっていると耳の先から黒くなっていく。あいつの耳はつけ耳だ)。 色々と禍根も残しつつ、ひとまず目指すは地上階。上りルートのダンジョン攻略ってのもあんまり見たことないので気になるといえば気になる。 とんでもねぇ引き、第11話! でもライオスたちにとってはショッキングだったかもしれんが、正直視聴者たちは「いや、そうなってんじゃねぇの」とは思ってたのであんまりサプライズではないよ? まぁ、多分ここからハッピー反転するだろうけど……人骨から生前の姿をイメージするのはなかなか大変ですよね。 というわけでクライマックスとなるレッドドラゴン戦。サブタイが「1」ってことは次に「2」もあるってことなのだろうか。もう完全に決着ついちゃったけど……あぁ、今作は「処理して食う」ところまでがワンセットだから次回は全力調理回になるのかな。……妹喰らった竜は流石に食いたくなくない? それにしてもとにかくトリガー。見せてくれましたね大立ち回りの巨大ボス戦闘。レッドドラゴンのサイズ感ってのは程よくて、「現実ではありえねぇけど一歩間違えたら人類が敵対しそう」くらいの体躯。これが進撃してくる巨人だと一気にファンタジー風味というかうそっぽさが出てくるのだが、今回のレッドドラゴンくらいだとギリで「処分して肉を食う」というイヤなリアルに接続できるくらいの存在感。さらにライオスがそんなドラゴンの生態に詳しいことも一応は要素として効いており、全力のラスボス対策も基本的にライオスの事前知識あってこそであった。「生き物が火ぃ吹くとか無理やろ」という生物学的嘘も、なんとか理屈をつけて丸め込もうとしているのがこだわり部分。いや、別にそこは「魔力でどーのこーの」って言っちゃってもいいところだとは思うけどね。ちなみにブレスの原理がまんまるろ剣のひょっとこと同じでちょっと笑った。やっぱそれくらいしか方法が無いよな。内臓を引き摺り出して「随分と汚ねぇタネだぜ」って言ってほしかった。 ドラゴンはサイズに見合ったタフネスも持ち合わせており、武器は通じないし魔法も通じない。古代都市の構造そのものを活用したトラップ作戦も成功度合いで言ったら3割くらいか。あの廊下落としを堪えるバケモンの相手はそりゃ無理だよ。せっかくマルシルがかつてないくらいしっかり呪文を唱えて素晴らしいエフェクト作画で見せてくれたってのに……真面目に準備すればおっきな魔法も駆使できるあたり、優等生だったマルシルの面目躍如。そしてそこからトドメを刺しに行くまでのスペクタクルが理屈抜きでアツいっすね。そもそも「街中の建造物を縫ってドラゴンと戦う」っていうシチュエーション自体がかなり珍しいのでその画面の新鮮さだけでも見入ってしまうが、さらにドラゴンのまたぐらからのカットとか、すったもんだの末のライオスの捨て身の特攻とか、プロットとしてもアツい展開なのが良いね。ちゃんとミスリルの伏線も回収されるんやな(早すぎるやろ)。 というわけで満身創痍ながらもドラゴン撃破。事後処理にはマルシルの回復魔法が大活躍で、専門じゃないと言っているマルシルですらあんだけ治療できるなら、そりゃ死者蘇生だってそこまでハードルが高くない世界なんだろうな、っていうのはなんとなく分かる。チルチャックとセンシがあんだけ回復に苦労したのに、ライオスだけ「なんか痒い」だったのがちょっとずるいが……内臓の損傷よりもわかりやすい外傷の方が治しやすいってことなんでしょうかね。 そして訪れる怒涛のドラゴン解体タイム。壮絶な絵面なのにどっかで見たことあると思ったら、多分「空挺ドラゴンズ」の絵面だな。やってることは全く一緒だが、こいつらは完璧に解体できても基本食うことしかしなそう。まぁ、それもこれも全部ファリンが見つかってからだけど……見つかるんですかね。マジでこんなスプラッタな捜索が行われるとは思ってなかったが、どれくらいの姿で発見されたらセーフだったのか……。 このダンジョンって島だったんだ、第10話。なんかに似てると思ったけど、これってつまりアビスの設定とだいたい一緒なんだな。冒険者たちはその深奥を目指しているのである。まぁ、アビス飯に比べたらダンジョン飯はまだまだマシ……かどうかはマルシル次第。 さぁ、いよいよゴール(?)が見えてきて、この世界の設定もだいぶ明らかになってきた。アニメはおそらくこの辺りで一区切りになるのだろうけど、ここまで見てきて正直「さっさと原作最後まで読みてー」って思ってるので終わるのが楽しみである(アニメ視聴中に原作にあたれない難儀な体質)。今回出てきたエルフ族とのダンジョン所有権問題なんかは、ちゃんと最終的に解決するんでしょうかね。 さらに、ノームのおじいちゃんと「島主」とやらの対話で明かされたこの世界の歴史の1つとして、お約束のエルフ・ドワーフ戦争の話なんかも出てきた。エルフとドワーフは仲が悪いってのが定番設定なのだが、よくよく考えてみるとその起源がどこなのかはよく知らないや。多分エルフの話になるとトールキンに遡るのが一般的なんだろうけど……まぁ、僕はアレクラストまでしか遡れないんでね。アレクラストにおいては基本的に人種問題と宗教問題を組み合わせたようないがみ合いの構図があったと認識していて、人種問題ってのは「見た目が違ったらそりゃ区別は意識するだろう」という単純な話。人間(この世界だとトールマンと呼ばれてる?)がそうしたいがみ合いの対象になりにくいのは、単純に最大多数だからでしょうか。そして宗教問題ってのは、以前から出てきている精霊との繋がりが大きい感覚。アレクラストではドワーフの大半が大地母神マーファを信仰しており、対してエルフは精霊の加護に生きる無神論者。そのために根源的なイデオロギーがすれ違って揉めるっていう感じ。少なくともマルシルとセンシについては宗教的な揉め事って印象ではないが、魔力に対する感じ方の差など、やはり持って生まれた感覚的な違いはあるんじゃないかしら。まぁ、センシはドワーフの中でも異端っぽいからあまり参考にならない気もするが……ナマリとマルシルも、ファリンのことがなければ仲が悪いって感じじゃないしねぇ。 とまぁ、色々と想像は膨らむが、とにかくこの世界のあれこれはエルフによって左右される部分が多いとのこと。ただ、ライオス御一行の道中にそんなことはあんまり関係なくて、せいぜいカエルスーツを着るのを嫌がるエルフをおだてて誘導するくらいの関係性。マルシルさん、気高きエルフがそんなちょろくていいの? まぁ、可愛いからいいけど。無事に目的の階層に到達し、最終目標であるレッドドラゴンとの遭遇にも成功したことで、いやでも滲み出る最終回ムード。そしてそのためになんとかして乗り越えなきゃいけないドラゴン討伐という高い高いハードル。1期前のアニメでもドラゴンスレイヤーの称号を得るためにまるまる1クールを費やしていたし、やはり冒険者にとってドラゴン討伐は永遠の目標。シンプルに「でかい・硬い・強い」の3拍子揃った強敵ってのはわかりやすいゴール設定である。幸いこの世界のドラゴンはそこに「賢い」までが付与されるほどではなさそうだが、それでもデカさが別格なのでやはり討伐は困難を極める。っていうか、ここまでただがむしゃらに踏破してきたくせに、いざドラゴンと向き合う方法はろくに考えてなかったってのがね。ライオスらしいと言えばライオスらしいのだが……こんなお兄ちゃんでごめんよファリン。 それでも、小さな戦力をかき集めて巨大ボスを倒してこそのRPG。あれこれ可能性を考えて、なんとか討伐の目処は立った。あとはうまいことことが転がるのを祈るしかないのである。……センシさん、あなた包丁にも何か秘密かかえてませんか? ちょっと前に「ミスリル」の名称が使えなくなるみたいな話題がありましたが、アダマントは大丈夫なんでしょうかね、第9話。……今調べたら割と汎用性の高い名称っぽいけど……我々の感覚からすると「ミスリル」もそうだったよなぁ。 さて、今回も色々と情報量の多いお話。毎度こちらとしては適当に気になった部分に茶々を入れながら見ており、普通のアニメだったら突っ込んでハイおしまいなのだが、今作の場合、ちゃんと「こういう設定になってるんですねー」っていう形で疑問に対する答えが返ってくることが多いので、安心して茶々を入れることができる。 まず1つ目は「この世界における死と蘇生、魂の在り方について」。これまでゴーストの存在の不可解さとか、大前提の目標であるファリン救出についても「いくらなんでも蘇生の猶予期間長すぎだろ」とか色々と疑問はあったのだが、「それはこのダンジョン特有の設定なんですよ」と言われてしまえば納得できる(納得せざるを得ない)。ダンジョンの外では通常の死生観が適用されるが、ひとたびダンジョンに足を踏み入れたら、そこでは魂が束縛され、簡単には成仏できない状態、いわば一時期のラヴニカみたいな状態なので、アグルスコスも元気に幽霊刑事として活動できるというわけだ。まぁ、だとしてもファリンがドラゴンに完全に消化されても大丈夫なのかという疑問はあるが……。 続いて、こちらはいろんな要素にまたがる話だが、「この世界における人種」についての追加情報。マルシルが「エルフ・ノーム・ドワーフ」といった区分のことを「人種」と表現していたのは(それ以外にいい言葉がなかったのだろうが)面白い表現で、ひとくくりにファンタジーといっても、「人間」と同列に扱われる種族のレベルというのは意外に変遷がある。端的にいえば、エルフだって「森の精霊」だったりすることがあり、ドワーフも同様に「大地の精霊」みたいな処理になることもある。そうした線引きの中でもっと微妙な存在が「ノーム」で、たびたび今作のネタとして引っ張り出しているソードワールドの場合にはノームは完全に「精霊」側として描かれる。それこそ今回敵対したウンディーネ(前回ウィンディーネと表記してしまったが、今作ではウンディーネ)、シルフ、サラマンダーと並んで「四大元素精霊」と括られ、主にコントロールスピリットで小石に封じられて土が無い屋内でもスネアで相手を転ばすのに用いられたりする(一部のエルフ限定です)。しかし、今作のように「ドワーフよりもさらにちっちゃくて別種族感が強い亜人種」として描かれる場合もあり、さらにこの世界では「ウンディーネとお話してみようと思う程度には精霊との交流が可能な境目の種族」と認識されているようだ。彼らがこのダンジョンの象徴のような「蘇生魔法」を得意としているというのも、以前考察した魔法と精霊の関係性のサポートになっている。 さらに、ウンディーネの生態(?)についてもマルシルから補足が入っており、あの水の球体は「複数の精霊の群体」という説明がなされた。これにより、以前マルシルたちが学校で飼育(栽培?)していた瓶の中の「精霊」と同列に並べることが可能になり、今作における「精霊」観は割とすっきりした気がする。やっぱり生き物っていうより「微生物」に近いんだろうな。「1匹の精霊の寿命はだいたい1週間」なんて表現もあったし。まぁ、考えてみりゃ現実世界の微生物だって、見方によれば「土の精霊」みたいな存在なのかもしれないしね。 そうして敵対存在のある程度の定義づけがなされたので、今度は味方サイドの描写の掘り下げ。かつての仲間・ナマリの登場により、このダンジョンにおける「冒険者」のスタンスも色々とわかってきた。チルチャックがナマリを引き止めることに反対した理由が実に彼らしくドライでありながらも現実をしっかり受け止めていて興味深い。金で命を預ける商売だからこそ、金銭面での人間関係というのが一際重要になっているというのは面白いところだ。マルシルみたいにちょっと浮世離れしたお嬢様(?)タイプや、損得勘定が自分の趣味趣向に振り回されるライオス・センシみたいな連中の方が、このダンジョンにおいてはよっぽど浮いている存在ということなのだろう。さらにセンシについてはドワーフという種族そのものの特性からもだいぶ浮いているようで、2人目のドワーフキャラであるナマリから各種ツッコミをもらっていた。でもまぁ、ドワーフのどこかストイックで一本気なところは共通してるからね。たまたまその興味が鍛治や鉱物ではなく、調理と食物になったというだけの話。頑強な鉱物であるアダマントを自力で加工して鍋にしたのだとしたら、それなりの鍛治の技術もありそうだけどね。 そして最後に、まだちょっとよく分かってない概念として「魔力」が残された。前回でもなんとなく示唆されていたが、この世界における「魔力」はあまり自然治癒しないっぽい。宿屋にお金を払ってもHPしか回復せずにMPはそのままってのは結構大変である(ずっと昔のRPGだと似たような感覚の作品もあった気がする)。「魔力不足は貧血みたいなもの」と喩えられていたが、確かにどんだけ寝ても治らない貧血はあるからね。そこはレバーを食って回復させるのと同様、直接魔力を取り込むことで「補充」できるとのこと。……つまりこの世界における魔力って、「栄養素」みたいなもんなんだよな。もちろん、自然の回復量がゼロでは無い可能性もあるので、もしかしたら経口接種以外にも肌から外気に漂う魔力を摂取する、みたいな感覚もあるのかもしれない(日光によるビタミン摂取みたいなものか)。今回のマルシルみたいな魔力対策が進むと、ウンディーネ水を経口補水液みたいな扱いにして「魔力水」として販売する商売とかも現れるかも。……この世界だともうあるのかもな。 学園始まって以来の才女は流石に嘘だろ、第8話。まぁ、フレンドリーで接しやすいタイプの才女もいますからね……。 Aパート、ここにきてまさかの過去話。これまであまり深掘りされてこなかったライオスの妹さん・ファリンの人となりが垣間見えるエピソードであり、マルシル自身の性質もちょっと更新されるようなお話。まぁ、「学園始まって以来の才女」だったかどうかはあくまで自己申告なので本当かどうかは定かじゃないが、普段の魔法の行使などを見るに、決してへっぽこでなさそうではある。一般的な冒険者と比較して優秀かどうかについては、この世界にレベルの概念とかはあんまり明確になさそうだし、潜ってる階層もそこまで明確な基準ではなさそうなのでなんともいえないかな。ぶっちゃけ、組んでるパーティー次第みたいなところもあるだろうし。まぁ、センシがいなかったらファイター・スカウト・ソーサラーの3人チームで潜ろうとしていたことを考えると、割と無茶苦茶なことするタイプのキャラではあると思う。 そんな才女だったマルシルさんが、一見するとはみ出しものであるファリンと出会って仲良くなるという、強引に解釈すれば百合の発端と解釈できなくもないエピソードであるが、現時点ではそのファリンがドラゴンのうんこになっている状態なので温かみとか懐かしさを覚えられてもちょっと困る。多分このアニメはファリンが救出できれば幕引きになるのだろうが……ちゃんと再会できるんでしょうかね。 ファリンのキャラもちょっと意外な方向への掘り下げが行われており(まぁ、今までほとんど描写がなかったので意外もクソもないのだが)、どこかぼんやりした子ではあるが、加えて「ナチュラルにダンジョンに潜ったり野原を駆け回ったりする野生味ある子」という要素も追加。あまり学園で真面目に机に向かって座学に勤しむタイプの子ではなかったようだ。その分、フィールドワークを通じて得た実学経験が豊富で、マルシルが「ダンジョン学」を学ぶ上でも色々と刺激を受けたのは事実だろう。ファリンが自然素材について詳しく興味を持っていることと、ライオスが「ダンジョン食マニア」であることに関係があるかどうかはまだ分からない。この兄にしてこの妹ありなのか、この妹にしてこの兄ありなのか。……どっちにしろ変な兄妹なのは間違いなさそうである。 Bパートへの接続ついでにこの世界の仕組みについて更新された部分について確認しておくと、どうやら(当たり前だが)ソードワールド的な魔術区分とはちょいと違う常識によって構成された世界のようだ。というのも、まず「精霊」というものの扱いを「魔術学校」らしき施設で学んでいたというのが1つ。おそらく、この世界における「魔法」は精霊の存在と切ってもきれないものであるらしく、マルシルが魔術について学ぶ際に、精霊の「飼育」が欠かせない教養として登場しているのはおそらく「魔術師=精霊を使役するもの」という認識ということだろう。つまりこの世界にはソーサラーとシャーマンの区別が無いということ。また、マルシルが「精霊の扱いが上手い」という部分について普通に同級生たちから感心されていたことを考えると、この世界では「エルフが精霊の扱いに長けている」というような常識もなさそう。エルフであるマルシルも、人間同様に学ばないと精霊と接触できないってことだからね。多分ハイエンシェントとサイレントスピリットの区別もないのかな。 また、プリーストという存在も実は「魔法使い」との差分が曖昧だってのは以前からちょくちょく出ていた話で、あれだけ精霊の扱いに長けていたファリンが最終的にプリースト(っぽい役職)についているということはホーリープレイも明確な区別がなさそう。回復魔法も含めた全ての魔法は、「精霊をなんらかの形で使役し、行使する術」の総称なのかもしれない。 ただ、ここでの「精霊」という概念もまた難しいのが、今回マルシルを危機に陥れた存在が「ウィンディーネ」と呼ばれていたという事実。一般に「水の精霊」であるウィンディーネだが、この世界においては「水に余計なことすると怒って物理攻撃を仕掛けてくる厄介なモンスター」になっている。精霊は精霊なのかもしれないが(少なくともなんらかの実体を伴って描かれてはいない)、マルシルたちが学園で飼育していた「精霊」と同列に並べるのはちょっと違和感がある。あの凶暴そうなウィンディーネを「使役する」魔法というのもちょっとイメージできないので、この世界における精霊というのは、確固たる存在感がある独立のものと、魔法にかかわるなんらかの生態系で分ける必要があるのかもしれない。飼育瓶で育ててたのって、どう考えても現実世界における「微生物」の置き換えだったし。 まー、結局はこの世界の風景についても手探りで見ていくしかないというお話で。いいんじゃないかな、焼き肉は美味いっていう共通認識さえあれば。……深夜にあんなん見せられたら確実に飯テロだったぜ(昼に見ても飯テロでした)。美味そうな焼肉描写と、陰影が印象的な対ウィンディーネ戦の戦闘描写、これが同時に展開されるからこそのTRIGGERアニメよねぇ。
水中戦といえばバルキリージャベリンですよね(誤った認識)、第7話。まぁ、今回はウォーターブリージングじゃなくてウォーターウォーキングだったので厳密には水上戦だったけども。あぁ、不憫なソーサラーがぷかぷかしてるのが見える……。 さておき、後半のクラーケン戦のあたりが今作では一番真っ当な「ダンジョン+飯」の展開なのだろうが、どっちかってぇと前半部分に色々と気になる話があったのでそっちメインで考えてしまった。まずなんといっても、復活した不憫冒険者たちのお話。2話前の感想のところに「あの冒険者たちはコイン虫相手に全滅したの変じゃない?」っていうコメントがあって「確かに〜」と思ってなんとなくの想像でレスをしたわけだが、どうやら私の想定もあんまり的を射たものではなかった様子。「ネックレス百足などに不意打ちされたら殺されることもあるんじゃない?」と思ってたわけだが、今回の彼らの様子から、どうやら何故自分たちが死んでいたのかすら定かでない様子。また、コイン虫たちのことを単なる「お宝」だと認識しており、なんならそれらがなくなっていることで盗難の被害にあったとすら考えており、あのコインが有害なものだったという理解は得られていない。いくら不意打ちにあったと言っても、そこまで認識の外から冒険者を死に至らしめることができるもんだろうか。……まぁ、出来たって言われてるんだからその前提で考えるしかないけど……。 あり得るとしたら、虫らしく毒を持っていたという考え方がある。ネックレスにしろその他の装飾品にしろ、肌に直接身につけるものであれば、そこから毒を注入して気付かないうちに死に至らしめることは可能かもしれない。ただ、その場合にもコインは直接肌に触れないだろうからあまり「コインに擬態する」という進化に意味があるとも思えないし、そもそもライオスたちがあんだけバリバリ食ってたんだからあまり強烈な毒を持つ生物だっとも考えにくいのだが。だとすると、例えば「死から蘇った人間は、死亡前の一定時間の記憶を保有できない」みたいなこの世界独自のルールがあるとかですかね。まぁ、蘇生自体が生命の摂理をひっくり返すだいぶ無茶な概念なので、その辺りで納得しておくのが無難かもしれない。 続いて、ライオスたちパーティの「死生観」というか「食べ物観」について。一番わかりやすいのがライオスで、「食えるものはとりあえず全部食べてみたい」というもの。私が最近好きだった漫画の主人公に「旦那が好きなので死んだらその脳を食べてみたい」というナイスな奥さんがいるが、「うまそう」と思えばいざとなればカニバリズムすら辞さないだろう純粋な欲求を持つのがライオス。ある意味で、彼のイデオロギーが最も平等で、一貫している。そしてその対極にあるのがマルシル・チルチャックで、彼女らは「普段自分たちが食物と認識している限られたカテゴリ以外は食品と認めたくない」という、これまた一貫した姿勢。だからチルチャックは必死に「亜人」のカテゴリを説き、あれだけ抗ったのである。イカれた連中との冒険の中でマルシルたちの常識も徐々に歪みつつあるが、おそらく「理屈とか知らんけど、とりあえず気持ち悪いものはイヤ!」という素直な感覚はブレることはないだろう。 そうなると、実は一番よく分からないのがセンシの視点だった。基本はライオス側のスタンスで間違いないのだが、今回のケルピーに対する愛着と、ライオスの反応に対して引いてた姿勢がよく分からん。いや、馬を可愛がるのは別にいいんだけど、それを「食べたい」と言ったライオスを冷めた目で見るのはちょっとフェアじゃないんじゃなかろうか。まー、そう簡単に割り切れないところが面白い部分でもあるんだけどね。ライオスの「モンスターはどこまでいってもモンスター」っていうスタンスも(他の作品のことが頭をよぎると)ちょっと寂しい部分はあるし。それこそ、ちょっと前に「ダンジョンを潜ったら深層で可愛い人魚に出会って助けてもらった」主人公なんてのもいたわけでねぇ。この世界とは随分違うわけですよ。……人魚の歌って歌で撃退できるんだ……。 なんやこのサブタイ、第6話。Aパートも宮廷料理の話じゃないし、Bパートも「塩茹で」部分は別にメインじゃないだろ……。 などという問題はさておくとして、今回のお話で改めて思い知らされた(?)疑問は、「このダンジョン、いったいなんなんだろう」である。なろうアニメなんかでもよく「そもそもダンジョンとは?」みたいな疑問が湧くことが多いが、例えば「ダンまち」におけるダンジョンは明確に説明があるし、他にも「便利屋斉藤さん」なんかもダンジョンの説明は丁寧だった。よく分からんのは「レベル1だけど〜」とかの明確に底があるダンジョンなのに汲めども尽きぬ井戸のように冒険者が潜り続けるパターン。誰がなんの目的で作っているんだろうか。 こちらの作品については、おそらくダンジョンがどういうものかという設定はきちんとありそう。というか無い状態でこれを書いてるなら逆にすごいと思うが、現時点では視聴者にはディティールが明かされていないのでまだ何もわかっていない状態(もしかしたら1話で説明あったかもしれんが)。Aパートは「いけるかいが」というあまり馴染みのないモンスターが登場し、今ライオスたちが潜っている階層がざっくり「王城っぽいエリア」であることがなんとなく伝わってくる。 「いけるかいが」って、あんまりいろんなRPGとかで出てくるイメージがないので「イメージと違う」とかじゃなくて「よく分かんない」生物(?)である。もし「絵の中に閉じ込める」というメトロポリタンな技を使うとしたら、普通に考えたら実際に空間を飛ばす能力というよりは「絵の中に入っちゃったような奇妙な幻術を見せる」という精神作用の方がありそうなデザインだろう。先週出てきたゴーストたちのように、なんらかの方法で相手のメンタルに干渉して衰弱させるパターンだ。実際、今回ライオスは「食べたはずの料理が全然腹に溜まっていない」という現象を体験しており、絵の中の世界での出来事は物質的な結果を伴っていない。ただ、奇妙なことに周りの3人から見ると間違いなくライオスは絵の中に「飛び込んで」おり、物理的にロープで繋がった状態だったからこそ救出もされている。単なる催眠術とかのチャチなもんじゃない、もっと恐ろしい転移能力の片鱗のはずなのだ。だとすると相当高度なことやってるはずなのに……あのエリアにいっぱいいるんだよな。そもそも生物じゃなくて単なる魔法トラップの可能性の方が高いのかな。だとしても「元々王宮だった場所」にそうしたトラップが仕込まれている意味もよく分からんし、実在するどこぞの王国の歴史を追体験できているっぽいのも謎なのだが……。この辺の設定は物語後半で回収されそうだな(まぁ、アニメはそこまでやらんだろうが)。 Bパート、打って変わって現実的な(?)モンスターであるミミックのお話。奇しくも私、前回のコイン虫の時に「強いて例えるならミミックみたいなものか」と評してしまったわけだが、この世界にはちゃんと別の形でミミックもいた。こちらはヤドカリ状の甲殻類(?)という扱いで、まぁ、モンスター単体としてはそこまで不思議なではない。宝箱に見えるのはそのように擬態した外殻を持って生まれているのか、それとも本物の宝箱を見つけてヤドカリのように寄生しているのか、その辺もよく分からない。後者の方が生態としては自然なのだが、残念ながら前回のコイン虫で「なんの脈絡もなく人間の文化であるコインに似た形に進化するのはおかしいので、多分近くに本物のコインがあって、それに擬態する能力があるのだろう」と推察したのだが、残念ながら今回そのコイン虫の方が「間違いなくこの姿で生まれて、育ってる」というウラが取れてしまったため、もうこの世界における進化という概念はあまり考えてもしょうがないのかもしれない。コイン型の虫が生まれる空間なら、そりゃ宝箱ヤドカリが生まれたっておかしくはないだろ。 というわけでこの世界の謎は深まるばかりだが……ライオスは全然気にしてないからな……負担がチルチャックの肩にばかりのしかからないように祈るばかりである。
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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