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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 前半の一連の流れで、一時期はやった嘘松疑惑Tweetを思い出すなど、第9話。いやまぁ、当事者からしたら大きな問題なんでしょうけど……あれだよね、男側からの触れ方って、それこそ旦那でもない限りは正解が分からないよね。

 というわけで、「残った自動販売機のネタは……」と必死に頭を巡らせたのか、「変わった自動販売機」で必死にググった結果なのか、いよいよもってストーリーに絡めにくい自動販売機が登場した。もしここで「ファンタジー冒険世界で生理用ナプキンを有効利用するバトル」を描けたならこの作者は文句なしのナンバーワンだったのだが……そうか、無理だったか……。いや、でもドライアイスとか風船とかでも強引にバトルに絡めたんだから、そこはもう、なんとかすればよかったんちゃうん。「めっちゃ液体度合いが高くて掴みどころのないスライム型モンスター」とか出して「これで吸収するんだ!」みたいなバトルにするとか…………いや、キモさが増すだけだな……結局、こうしてヒロイン勢に苦労してもらう以外の絡め方がなかったってことよなぁ。……そこまでして無理やりその自販機を出さなければいいだけの話では? まぁ、見つけたから書きたかったんやろなぁ。男目線だとこんな自販機があるっていうだけで驚きだしね。

 そうしてお茶の間になんとも言えない空気を残しつつ、今回のメインはそこではなく、ここにきてなんとも不思議な存在である「コミュ障勇者」ミシュエルが追加された。彼の存在はこの世界においてどんな意味を持つのかはよく分かっていない……というか、こんだけ冒険を重ねているのに未だに「このダンジョンって結局なんなの?」という一番大事な部分が何一つ語られていないので、そりゃ突然「勇者」が出てきたところでどんな意味を持つのかは分かるわけもない。いや、本人も別に勇者を名乗ったわけでもないし、本当に単なる一介の冒険者っていう可能性もあるけどね。多分最終回に向けてのクライマックスは彼を取り巻く諸々が描かれることになるのだろう。ハッコンの結界能力を試すために彼が打ち込んだガチ必殺技はそれなりの迫力もあり、この世界の人間のスキルの限界値がまだまだ見えないことも物語っている。使いようによっては壮大な世界の存在を匂わせる伏線として機能するはずだが……あんまり期待はせんとこ。

 Cパートでは「偽ハッコン」の小話が挟まれたが、あれで騙される街の人たち、流石に知能がやばすぎないか? いい商品が買えればそれでいいのか?

 

 

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 無茶苦茶な戦い方がきちんとセオリーとして蓄積されてんの草、第8話。もう、多少の無茶も「まぁ、前にやったからいいか……」ってなっちゃうもんな。

 1つ上の階層のヌシ戦では「いくらなんでもそれは無茶やろ」と思う展開がいくつもあったのだが、今回のバトルは何故かいろんなところがやけに執拗というか、地味なことを積み重ねてその上で「でもやっぱ無茶やん……」みたいな変な味わい。異世界転生バトルもので、なかなか「数日かけてゆっくり水を貯める」なんてカイジの沼編みたいな行程を経ることもないだろう。その上で「やっぱ無理じゃん」からドライアイスに切り替えるあたり、もうちょい「すごいことやってるんだぞ!」っていうドヤ感が出てもいいのに、しれっと誰にも気づかれずにやっちゃうあたりがハッコンらしさではあるんだろうか。まぁ、「水捌けが良くてあれだけの水量が一切貯まらないようなロケーションで、果たして二酸化炭素が貯まるんだろうか」という疑問もあるのだが……あと「この世界の魔物の燃焼が科学的な根拠に基づいた燃焼なのかもよく分からない」っていうのも不安材料だよな。魔法(魔物)が存在してる時点で、ハッコンの理解してる化学法則が成り立たない世界なのは間違いないわけで、そこは前提とした上で博打に出たという解釈でいいのかしら。

 まぁ、そうしてやっぱり設定の微妙な部分に首をひねることは多々あるわけだが(そもそもあの大穴スイッチなんやねん)、それら全てに目をつぶれば(?)、むしろ地味で丁寧なお仕事ぶりはなろうヒーローの中では好感が持てる部類。制限された機能の中で戦うハッコンの頑張りはいつだって評価できるものだし、今回は「高圧放水機になってみたけど、最終的になんの役にも立たんかった」という、まさかの「変形に意味がない」パターン。そういうのも挟まると、とにかくやたらめったら変身できることばかりがハッコンの力ではないことが裏付けられているようでちょっと安心する。あとはトライアル&エラー。過去に展開したドライアイス製造機、エロ本販売機、そして風船販売機などを多用してのミッションクリアは、このタイミングで総決算の趣。お疲れ様でした。

 ただ、1つだけどうしても納得できないのが…………念話機能とかあるの?!?! いや、それは流石に取れよ! 取ったらハッコンのアイデンティティが失われるから作品としては全く面白くなくなるだろうが……普通に考えたらまずは意思疎通をクリアにするのが最優先じゃん。そこを心情的な理由から忌避してるって設定は……急激にハッコンの好感度が下がる要素じゃないか? 「言葉を発することができず、機能制限のある自販機で必死に戦う」が面白みなのだから、ここで「自由に意思疎通できる可能性」を匂わせるのは悪手だよ。まぁ、その先にもっと強い「人間に戻る」というゴールが提示されているので、その前段階だと捉えられているのかもしれないが……今のハッコンの悩みを考えると、「人間に戻る」よりも「自由に意思疎通できる自販機になる」が最善手な気がするんだけど……やらんのかい。

 

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 サブタイトルの通りです、第6話。今回は色々と無茶してましたなぁ。そして色々と知らない自動販売機があるもんですなぁ……。

 今回何と言ってもびっくりしたのは「ガスの自動販売機」。あえて「瓦斯の」と書いた方がいいんだろうか。調べてみたら確かに実在していたようで、用途としては別にガスの量り売りをするわけではなく、お金を入れると使えるようになるガスコンロということらしい。色んなアイディアがあるもんやなぁ……確かに、今の時代だってキャンプ施設とかでそういうギミックがあったら使いたい人はいるかもしれない。ただ、安全性の問題とかでなかなか認可はおりない気もするが。

 そんなとんでもないものまで駆使して「戦う自動販売機」。なろう系主人公なんてものは生まれながらにして「すべての属性が使える」だの「無属性魔法」だのと便利な言葉でおよそ「魔法」ができそうなことは全部できてしまうので火だの氷だのは前提条件のように設定されているわけだが、残念ながらハッコンはあくまで自販機の範囲内で戦う必要があるので、火にしろ氷にしろ、とにかく「実在の自販機」に寄せるのが超大変。以前のように「取り出し口に手を突っ込んできた相手を火傷させる」くらいだったらメジャーな自販機でも可能だろうが……それ以上のモンスター相手となると、かなりギリギリのライン、というかぶっちゃけ「それはいくらなんでも無理やろ」のラインを越えなければならぬ。そこにどんだけ説得力を持たせられるかが筆力ってことなのだが……残念ながら今回のバトルはやや敗北気味。

 まぁ、モンスターの腹の中に入ってからの戦闘は割と頑張ってたと思う。上述の通りのガスの自販機がかなりの反則技な気もするが、「レンジ機能がある自販機」ってのがそのものズバリ電子レンジとして使えるってのは面白い発想で、無茶している部分は「自分の体内で爆発されると困る」ってんで外に射出する手段がいささか強引なことくらいか。まぁ、あれだけのガス大爆発に巻き込まれて、モンスターの体当たり以上のダメージを喰らうような気もするのだが……むしろ空気があまり流れない場所にいたから軽傷で済んだのかな? いや、もしかしたらふつーに重傷なのかもな。

 どっちかってぇと、今回の苦笑いポイントはその前段階の「氷」の方だろう。いくらでも生産できるってぇのは一応「ポイントが許す限り」というルール設定が提示されていたが、いくらなんでも「沼1つ冷やすための氷」は量が多すぎないか? 水はそれなりの速さで流れていたようだし、あれだけの川幅から多少のブロック氷を投下したとしても、流石に沼の水温が劇的に下がるとは思えんのよね。ついでに、その後で今度はドライアイス自販機になって煙幕を焚くわけだが、氷とドライアイスだったら、最初からドライアイスでやってた方が水温下げられたんじゃないか? まぁ、もしかしたら自販機の型番によって生産量に差があったりするのかもしれないが……大量のドライアイスを生産・投下してると、どっちかってぇと水温や視界よりも二酸化炭素濃度の方が不安になるまである。いや、屋外だから問題ないとは思うのだが、それを言い出したらやっぱり水温が下がらんだろうし。使い方としては面白い発想だが、いくらなんでも無茶じゃない、というお話でした。

 

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 い〜やしょうもない方の話! 第5話。いや、だいたいにおいてしょうもない話しかないアニメの可能性はあるのだが……今回は真っ直ぐに中身がしょんぼりだったな。あまり過度に期待するような作品でもないってことで……。

 冷静に振り返りゃ、先週だって謎の思い出話がしたかっただけで作品の中身自体に取り立てて注目するポイントがあったわけじゃなかった。一応「異世界転生もの」としての面白みと「自販機あるある or トリビア」という両輪で回していく作品ではあるはずなのだが、今回は残念ながら後者の自販機トリビアがふるわず(まぁ、生花の自販機があるなんてのは知らなかったが、そこまで驚くようなものじゃない)、結局「なんかユルい異世界もの」という側面だけが残った形。

 Aパート、なんかよく分からないお嬢様のプライド合戦。この世界の科学水準というのがよくわかっておらず、自動販売機に驚くのが当たり前の反応なので、もちろん現代の水準にはなっていない。移動手段も馬車が基本、どうやらエネルギー機関の開発があまり進んでいない世界という感じだが……でも、なんか端々に違和感のある技術の進み方があるんですよ。今回一番不思議だったのは、あんまり好感度が高くない謎お嬢様・スオリの従者というなの黒服連中の衣装。びちっと決めたスーツルックはどう見ても現代水準で、一応お金持ちの従者という立場ではあろうが、平民があの衣装を普通に着ているのは近・現代レベルの文明がないと無理なような気がする。極め付けはサングラスで、あのデザインはどう見てもプラとかだと思うのだが……あんまり細かいことを気にしたら負けなのだろうか。

 そんな文明レベルだがロボティクス技術は当然未開発で、今回改めて「魂を持つ魔道具」という存在に言及するのがこの話の目的。相手側の技術者が大々的に「魂の封じ込め」技術を披露したわけだが、それが禁忌であるとヒュールミに一蹴されている。見た感じ、「その辺の木端技術者でもその程度の魔術は使える」という傍証に見えるのだが……この「魂と魔道具」というテーマはハッコンの存在そのものに関わってくる事象だし、今回わざわざ伏線を張ったということは今後の展開でクローズアップされる要素になるんだろうか?(ならなかったとしても不思議はないが)

 Bパートは安っぽいグルメ漫画のノリに、マヨネーズ無双の異世界定番ムーブを混ぜたもの。異世界料理技術でチートするというのは今期も「おかしな転生」が絶賛展開中だが、こちらは自販機制限があり(そして何より意思疎通に制限があり)、せいぜい自販機メニューの中から適当なサンプルを提供して地元料理人の参考になる程度。あまり主人公サイドが押し付けがましくない部分は好感度が低いわけではないが……サンプルを1つ2つ提供した程度ですぐさまあの通りの繁栄を得られるなら、それって単にこれまで地元民が怠慢だったというだけで……チートいらんのよね。「果物とクリームを包んだ菓子」という情報を与えられてすぐにクレープを販売できるなら、多分相手サイドもすぐにそのメニューを剽窃できるわけで……根本的な解決になってないような。これが「おかしな転生」のように「異世界だとなかなか材料が揃わなくて大変だよぉ〜」という展開なら一応シナリオラインは成立するのだが……今作の場合はあくまで「数多ある自販機能力の1つのお披露目」でしかないため、あんまりグルメバトルのプロットに気を配っていない。バラエティに富む能力はハッコンの武器だが、シナリオ展開が散漫になるのはいただけないねぇ。

 最後にラッミスの生い立ちとこれからに言及し、一応バディものとして、今後の展開への匂わせはしてくれている。もうちょいラッミスとのドラマで見るべき点があると嬉しいんだけどなぁ。

 

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 改めてタイトル書いて「そういや迷宮の中って設定だったんだっけ……」ということを思い出した、第4話。もう、その設定いらなかったよね?

 毎度毎度「クッソしょうもなwww」という気持ちで気軽に見られるワンアイディアなろうアニメ。でもね、嫌いじゃないですよ。作者はすごく頑張ってるんだろうな、っていうのが感じられるから。作者が自販機マニアなのかどうかは分からないけど(多分違うんだろうけど)、おそらく本作を書くにあたって頑張って「自販機の歴史」とか「日本各地の珍しい自販機」だのを調べて、そこで見つけた珍品をなんとか活躍させようと、必死に小説のプロットを練ったのだろう。「異世界人が見たこともないものを出して問題を解決する」という、超制限がかかったドラえもんみたいな話なわけで、ひみつでもなんでもない道具を駆使して事態を解決するためには、事態の方を相当いじってやらないと成立しない。おかげでこないだのメントスコーラみたいな「これがなろうクオリティ……」というがっかり展開も出てきてしまうが、今回の酸素自販機とかは、一応頑張ってシチュエーションを考えて物語を成立させた例と見ていいんじゃなかろうか。というか、私は4話目にしてついに知らない自販機が出てきたのでそれだけでも楽しかったですけどね。おそらく今作が読者に提供できる楽しさは「クッソしょうもなwww」以外だと「へぇ、そんな変な自販機もあるんだ〜」というトリビア方向なので、そっちで真価が発揮できれば、なろうアニメの中でも独自性を発揮できるはずだ。

 そして個人的に思わず「なつかしっ!」って叫んでしまったのがエロ本自販機である。まぁ、こちらは作中での使い方がメントスコーラ寄りだったのでそこは目を瞑るとして……あの自販機、現存してるんだろうか……マジで数十年ぶりに思い出させてもらったが、私はクソ田舎の生まれだったもんで、私の幼少期に、田舎も田舎の萬屋みたいなボロボロの商店の前に、エロ本自販機が1台存在してたんですよ。そして、多分小学校高学年くらいの時でしょうかね、そりゃもう興味があって興味があって……なんとかそこから本が買えないものかと必死に策を巡らせたんです。

 しかし、中学にも上がらないような子供に、その自販機は大きなハードルでした。第1に、くそ田舎の野良道とはいえ、一応は公道に面している。家の近所というには遠いが、小学生の足でいける程度の距離ではあったのでそこまで遠方でもない。誰に見られているかも分からぬ状況で(店の中に店員もいただろうし)、速やかに自販機に金を投入し、お宝を手にいれる流れを作れるかどうか。そして第2に、そもそも投入するお金をどこから工面するか……。確かエロ本自販機、1冊1000円は超えてたと思うんだよな。小学生のお小遣いじゃぁ、博打をかけるにリスキーすぎる金額で、下手したら親から用途を詰められる恐れすらある。そんな状況での自販機チャレンジは、本当に大冒険だったんですよ。

 「だったんですよ」という書き方から分かる通り、買えました。確か、万全の準備をし、発揮できる最大速度でもって、自販機のボタンを適当に押して、僕少年は18禁の本を18歳未満で手にしたのです。ただ…………あんまり、その、求めてるものじゃなかったような記憶もあるんですよね……そもそも小学生がエロ本に何を求めているかもよく分からんのだが、多分、自販機に入ってるエロ本って、内容も「自販機向け」というか、あんまりその……華々しいものではなかったような……。そして僕少年は、「この、冒険の果てに得られたどす黒く濁ったお宝を、家に持ち帰ってどこに保管したらいいのか」と途方にもくれました。小学生がさ、自宅で何かを隠せる場所なんて、たかがしれてるでしょ。しかもうちの家族、兄弟が多かったもんで……なんかもう、買ってこっそり読んだあとの絶望感の方が記憶に鮮明に残ってるんですよ。その後、あの本をどうしたんだったか……よく覚えてません。もしかしたらその辺に放置して逃げてきたのかもしれん。その後、「エロい漫画雑誌なら18禁マークがついてなくて買えるやつもある」という事実に気づき、僕が2次元に少しずつ傾倒していくのは、中学も2年生を過ぎたあたりの話なのでした。

 ……これ、アニメの感想記事ですよ? ラッミスかわいい(感想)。

 

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 狸と狐が仲良くしてるアニメは良いアニメ、第3話。いや、ここまでリアル(?)なたぬきは求めてねェけど……。メスダヌキの貴重な入浴シーン。

 なんなんだろね、このアニメ。いや、ぶっちゃけ嫌いじゃないんだよな。1話目を視聴した時点で「どう考えても出オチじゃね?」と思ったし、2話目のメントスコーラで「あまりにアホらしすぎる……」と匙を投げていたのだが、出オチも出オチながら、3話目に至るまで、ひたすら出続けてオチ続けているような、後先考えない捨て鉢な展開は、惰性で書いてるとしか思えないその他大勢のなろう小説とはちょっと違ったベクトルのダメさというか、「ダメなりにも生きて見せようというしぶとさ」みたいなものが感じられる。ちゃんと「自販機に生まれ変わった主人公」を唯一無二の存在にするために、「自販機にできることはまだあるかい!?」と死ぬ気で発想を膨らませ、思いつき限りの要素をぶっ込んで書けるだけのものを書いている。この生き様は、どれだけたどたどしくてもちょっと尊敬してしまう。

 いや、だとしてもずっとメントスコーラみたいな展開だったら今回3話切りも視野に入っていたのだが、節目となったこの3話目は、もう「異世界冒険譚」というなろうのフォーマットも不必要と判断したのかさっさと脱ぎ捨て、「異世界」よりも「自販機」の方に徹底フィーチャー。もう、自販機にまつわるエトセトラでの小話集へと成り果てた。自販機あるあるというか、もうここまでくると自販機ないないを異世界というちょっとズレた世界で小ネタにして新聞の4コマ漫画くらいの熱量で回していく。これはもう、これでいい気がしてきた。

 よく見ればオープニング映像でもさまざまな自販機に変形する姿が確認されており、こないだのキャンディ落としマシン、そして今回のサガミオリジナルなんてのは序の口も序の口。日本が誇る自販機文化の広がりの分だけ、今作はネタを広げられる可能性があるということだ。もちろん、その自販機で売っているものをなんとかして「異世界ほんわかストーリー」に結びつけてやる必要もあるわけだが……幸いにしてオッパミスちゃんが脳筋可愛い(特に声が)こともあって、駆け足なくらいにサクサク繋いでいくエピソードの密度は本当に「次回からなにすんの」という余計な心配が出るくらいのものである。こんだけ脈絡のない話をただ断片的に繋げてるだけなのに、不思議と空中分解してる感じもないんだよな。その辺の構成は、実はアニメスタッフの上手いところなのかも。

 「背中に主人公を背負って活躍するこのヒロイン、どこかで見たことがある構図なのだが……」って思ってたけど、そうじゃん、竈門炭治郎じゃん(炭治郎じゃない)。

 

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 あまりに綺麗に、最終話。綺麗ってのはお話的にもそうだし、映像的にも実に美しい。空と虹のモチーフ、シンプルだけど最高に見栄えが良いなぁ。こんなん、事実上の広がるスカイじゃん。空、晴れ渡ーるじゃん。

 王女と令嬢は相身互い。思いやり合うが故に避けられぬ対峙。賭け代はお互いの今後の人生。かけがえのないものだからこそ、ここで初めての痴話喧嘩、譲ることはできない。しかし、試合は始まる前から結果が見えていたようにも思う。あくまでも自己嫌悪や義務感から迫られていたアニスに対し、ユフィの想いは真正面からアニスを貫くだけのパワーがあった。恥も臆面もない告白対決で彼女が吐いた「私だけを唯一の消えない傷として欲しい」という言葉、あまりにも重すぎてちょっと太刀打ちできない。本来なら龍の力を宿したアニスは常人では届かぬところにあるはずの立場だが、天才はそれをも打ち破って我を通してしまうのだ。互いの深奥をぶつけ合ったからこそ、その決着に異論の余地は無い。

 王位を継ぐのはユフィ。精霊契約のシーンが特に描かれずにあっさりとそのことが決まったので何だか軽いエンディングのようではあるが、彼女の今後を思えばなかなかに重たく辛い決断でもあったはず。それでも2人の道行きに何一つ翳りが感じられないのは、今回の一件を機に、2人が最後の障壁を取っ払って根っこの部分からわかりあうことができたおかげだろう。アニスは両親やイリアにすら打ち明けていなかった「転生」の事実を共有するに至った。これが、事実上最後の「契約」であろう。その後のユフィのグイグイくる感じ、「なんとまぁ、アニ×ユフィではなくユフィ×アニがスタンダードだったとは」と驚かせてくれたものである。

 アニスの転生COは、今作に残っていた最後のしこりを取り去ってくれる重要なシーンである。実は偶然なのだが、先日この作品の原作を読んでいる知り合いと話をする機会があり、その時に「転生設定だけ全く効いてないのが惜しいけど」と言ったら「そんなこともないよ」というアンサーがあった。原作でどの程度扱われているのかは定かで無いが、今回のアニスのCOはまさにその部分を埋め合わせてくれるもので、彼女の行動理念を詳らかにする重要なものである。そう、どうしてもなろうストリームの中で転生ってのは「単なるチートのお題目」としてしか使われていない感があったが、アニスの場合、転生はむしろ枷だった。自分ではどうしようもないことだし、「前世の記憶がある」というだけでそこに良し悪しをつけるものでもないかもしれないが、「もしかしたら自分は異邦人なのかもしれない」という負い目が、生まれながらにして付き纏っていたのだ。そこには「本来なら魔法が使えていたかもしれないこの世界のアニス」のことがチラつき、詮無いこととはいえ、「自分がいなければ」と考えることもあったのだろう。この負い目が、先週疑問に思った「存外王位継承のこと気にしてるやん」というアニスのスタンスの答えであり、ムキになってしまう彼女の性根を形作るファクターだったわけだ。「転生の負い目」という要素は過去作では「本好きの下剋上」のマインでも描かれた要素だが、なるほど、きちんと有機的な結びつきがあればドラマを膨らませる要素として機能してくれるものである。

 まぁ、そんなこんなで前世の因縁すら乗り越えて、2人は未来を築いていく。体制の解体のために下町でロケット作ってブレイクしていくっていう戦略もなかなかインパクトがあって良いよね。まぁ、しばらくは保守派からの風当たりも強かろうが……「転生」と「天才」ならばきっとなんとかなるんだろう。アニスが「空」、ユフィは「虹」。結果的にはこれが「虹かける空」→「ユフィ×アニス」の象徴となるのでありますな。お後がよろしいようで。

 

 

 

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 よろしい、ならば決闘だ、第11話。譲れないものがあるなら力でねじ伏せろ。それこそが王道であると、王女は宣うのである。

 クソみたいな国のクソみたいな体制に踊らされ、若者たちは苦闘を続ける。アニスはすでに自分の人生を諦め、全てを犠牲にしてでも王室を保とうと決意したわけだが、想像以上にキツいジジイたちが集まっていた精霊魔術信仰派閥。まぁ、これまで散々描かれてきたので「魔法にこだわる」はいいとしよう。その上でアニスを侮蔑し、とてもじゃないが王族に向き合っているとは思えない態度で上からくるのもまぁ、しょうがないと思えるかもしれない。しかし、最後に一発ぶちかましたセクハラ部分がたまらない。あれは吐く。そりゃしょうがねぇ。この世界のこの時代にセクハラとかいう概念もないのだろうが、普通に考えて国の為政者に向かっての下世話な話題はアウトオブアウトな気がする。それをやっちゃうあたりが下衆な連中の下衆さの表れなのだろう。一筋縄じゃいかないこの国の旧態依然とした体制が嫌というほどに滲み出している。

 一応、彼らが言ってたことで気になるのは「現国王もまだ世継ぎ作れるんじゃね?」発言の部分だろうか。まだ40手前だとさ。まぁ、晩婚化の進む現代社会とはずいぶん違う社会体制だろうし、10代とかで子作りしてても不思議じゃない。アニスが17歳らしいので王様も女王様もなんとかもうひと頑張りできないものか……とは思うけど、今更新しい弟ができてもアニスもちょっと困る。どこぞの漫才師に「めっちゃエロいやん」とか言われそうで王様が尻込みしちゃうのもしょうがない。やはりアニス目線では「もう立派に大人なんだし、自分が背負い込むしかない」というのが正直なところだろう。

 ただ、意外だったのはそうして渋々「ならざるを得ない」王位継承だったはずなのだが、アニスがそこに存外の意味を見出していたという部分。おそらくアルガルドの放逐後に随分思い悩んでもいたのだろう。一度は破棄したはずの継承権が舞い戻り、「自分がやるしかない」という立場に置かれて苦しんだこの数日間。そこでの決意は、もはや「それが私の生きる道」という強迫観念にまで凝り固まってしまったようだ。いざ横槍が入ったら、それはそれで寄る方がなくなってしまう。

 それこそ新しい弟でも出てきてくれたらよかったのかもしれない。もしくはアル君が突然放免されても復帰とかなら万々歳。姉弟で手を結び、各方面からこの国の改革にも着手できたはず。しかし、よりにもよって出てきたライバルがユフィである。アニスは自分の今後の夢を代償に王権を握る。そしてユフィは、自分の命、人生全てをかなぐり捨てて王権を簒奪しにくる。どちらがより大きな代償かなどと比べられるものでもない。互いが互いを思い合った結果の、自己犠牲のぶつかり合いだ。共通するのは、どちらも「相手に譲る気は全くない」という頑固な部分だけ。

 ユフィの申し出が無茶苦茶なものであるのは間違いない。先例のないとんでも話だし、犠牲の大きさも尋常じゃない。その場の一同が「頭おかしいやろ」とざわつくのは当然のこと。しかしユフィ目線は単純で、別に自分が死ぬわけではないし、すぐさま苦痛を伴うこともない。自分が愛する人が夢を追いかける手助けができて、自分の才を国の発展のために捧げることができる。王位が手に入れば、それから先にアニスとの生活だってしばらくは続けられるだろう。精霊への献身というその後の代償にしても、ドラゴンとやり合って遺産としての知見を押し付けられた「人ならざる」アニスにとやかく言われるようなものでもないとも言える。どう転んでも化け物同士、これまでの常識ではこの2人は意見を変えない。

 「わからないだろうな……この次元の話になると」を地でいく2人。話がわかるのはせいぜいティルティくらいのものか。そう、ことここに及んでも、アニスにはユフィ・ティルティという、決して見捨てない親友が2人もいる。もちろんレイニだって彼女を信じてくれているだろうし、イリアも言わずもがなである。バッドエンドしか待ち受けていないかのような現状であっても、アニスは充分に報われている。であればこそ、彼女はユフィにこれ以上の苦役を課すつもりは毛頭無い。対するユフィは、自分の犠牲など屁とも思わず、自分の選択したルートが唯一の正解と疑わない。

 よろしい、ならば決闘だ。正面からぶつかり合う百合物語の顛末は、少年漫画的に決着せよ。

 

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 そうなれば、そうなるやろ、第10話。いつの時代も世継ぎ問題ばかりが王家を揺るがすのだ……ただ、今回の嫡男喪失は色々と自己責任の側面も強く……難しいね。

 というわけで、前回危惧した通りにアニスの王位継承権は有無を言わさず復活させられたらしい。国の法律でどのような扱いになっているのかはよく分からないけど、流石に国王夫婦のご年齢を考えると「こっから3人目を作ろう」は現実味がないだろうし、唯一の権利者が犯罪者として僻地に流されてしまっては、残る1人、継承権放棄の放蕩娘を復活させるしか手がないのだ。アニスもそれは分かってるし、元々放棄したのだって国のことを考えての行動。ここで「お前しかおらん」と言われたら、何を犠牲にしてでも戻らないという選択肢は無いのである。

 当然、そんな状況になってしまったらいろんな人間の目論見は崩壊し、これまで培ってきた平和な世界にも翳りが見える。もちろん一番の被害者はアニス自身であろう。彼女はこれまで、継承権の無いのをいいことにやりたいことを自由にやらせてもらい、それが結果的にはストレスの無い世直しにつながっていたわけだが、今後はもうそんな免罪符は手に入らない。自由やら何やら、いろんなものを犠牲にして手にしなければいけない国の平和。天秤の両側に乗っているものの重さを知っているからこそ、全てを飲み込んで黙って現実を受け入れる。これまでの破天荒な言動からぶっ飛んだ人間に思われがちなアニスだが、結局は最善だと思われる手段をとってきただけの堅実派。ここにきて、彼女が選ぶ路線は「自己犠牲」の一択である。そして、犠牲にした「自己」には築き上げたユフィとの関係性も含まれるのだ。

 気づけばユフィにレイニと美女を侍らせていたアニスだったが、ことここに及んでは女の子同士でイチャイチャしてるわけにもいかない。当人だって納得してないが、あくまでも対面上は「研究助手」。まずはそう自分に言い聞かせて、ユフィとの関係性の調整を図る。それは至極真っ当な処理であるはずだが、ユフィからすればせっかく繋いできた関係性で突如はしごを外されたようなもので、自分にとっても、アニス本人にとっても良いことなのかと思い悩む。余計なことを考えない分だけ強いのはティルティ。付き合いも長い彼女はアニスが何を考え、何をやらかしているかは全部手に取るように分かる。だからこそ「彼女を思って」つっかかってるわけだが、残念ながら根っからの研究者気質のティルティと違い、アニスはあくまで「国を脅かさない範囲で」しか行動できない身の上。大きな目的のすれ違いから、ティルティはくさくさする感情を抑えられない。

 そして、そんなティルティからすれば最後の頼みの綱がユフィなのかもしれない。明らかにティルティよりも国政の中核に食い込める人材であり、ひょっとしたらティルティ以上にアニスのために動ける人間。あとは、ユフィがそのお利口な頭で「国のことを思えばこれが最善」とこらえ続けているのをどうにかしてやればいい。万人にとっての正解が、果たしてアニスにとっての正解なのか。まぁ、ものすげぇ適当にこれをまとめれば「仕事とあたし、どっちが大事なの」問題である。ティルティだけではいくらなんでも「あたし」側には引き込めないだろうが、そこにユフィも関わってくるなら、アニスのわがままマインドを吹っ切れさせることができるかもしれないのだ。ティルティはもちろん、そっちの方がアニスのためだとも信じているのだろう。

 しかし、やはり一歩は踏み出せないユフィ。彼女自身の気持ちを抑えているというのもあるが、「アニスがどれだけ苦しんで決断したか」が分かっているだけに、彼女の行動を無碍にすることもできず、思い悩んでいるのだ。八方塞がりで手のないこの状況ではいかに天才令嬢とて…………と思っていたら、何やらここで新キャラ投入。CV釘という明らかに重要なポジションの怪しげな精霊使い。どうやらこの国の王位継承に大きく関わっている様子だが……これ、ユフィは「私が代わりにこの国を治めるわ」っていう選択になるんだろうか。それはそれでアニスが幸せなのかどうかは分からんが……状況をひっくり返す手は出てくるんでしょうか。はたからみれば単なる王位簒奪なのだが……。

 やっぱりさ、一番手っ取り早いのは適当に理由つけてアルくんを呼び戻すことだと思うんだが……あいつもあいつでクソ真面目だから絶対許さないんだろうなぁ。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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