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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  カマトトチョップ! 第7話。でもさ、「筋肉バスター」がキン肉マンの技で、「ベアハッグ」が熊の技なら、「カマトトチョップ」はカマトトがやる技であって、カマトトを対象とした技ではないよね。

 すっかりグラニッツに溶け込んだクレインとネッサが、なんかよく分からないけど2人で街へと繰り出すエピソード。ネッサに感染したウイルスの影響で小型艇を墜落させてしまったクレインは、お尋ね者として狙われているともしらず、フラクタルの加護の下にある街、ザナドゥに保護される。そこで出会ったミーガンは、ドッペルは妖艶な女性だがその中身は高等遊民を気取るおっさんという一種のネカマ。更にミーガンが連んでいたコリンというイケメン風も、実際は集中治療施設の中で生活する身で、どちらもフラクタルの中でしか活動できない存在であった。偽りにまみれた街の中で、ネッサはクレインのために力を暴走させ、ザナドゥを覆い隠していたフラクタルを吹き飛ばすほどの能力を発揮。しかし、それを快しとしないコリンによって、クレインは狙撃されてしまう。折悪しく、僧院の追っ手であるバローもフリュネを発見し……

 

 色々と混迷してまいりましたな。今回のテーマは、前回のフラクタル難民達やロスミレの面々とは対照的な、「フラクタルの恩恵を最大限に受ける人々」である。「家を持たず、個々の関係性を重視しない」というこの世界の住民たちであるが、ドッペルという存在を介して「都市」は存在している。そして、そこはどこまでも「偽物」にまみれた、文字通りの「虚飾の街」。ドッペルの正体が全て嘘にまみれていたこともそうだし、ベッドから降りたら絨毯を突き抜けてしまったり、彫像に触ろうとしても一切触れられなかったりと、アンティーク趣味のクレインで無くとも嫌気がさしてしまいそうな、何とも空虚な世界である。この世界の住人たちはフラクタルを恩恵として享受していることになっているはずだが、本当にこんな世界が幸せなんだろうか。

 当然、この物語の方向性としては、「偽の情報なんかよりも本当の人と人との触れ合い」というテーマ性になっていくのだろうが、そのためにきれいな対比として出ているのが、「本当にいる人間なはずなのに触ることが出来ないミーガンたちドッペルの存在」と、「本当はいないはずなのに触れることが出来るドッペルとしてのネッサ」という対比。イメージとはいえ、ウイルスに冒されて病床に伏すネッサの方が、二重生活を送り続ける住民達よりもよっぽど現実味があるように描写されている。最後にネッサの力が暴走した後は、荒涼とした廃ビル群だけが残ってザナドゥの実体が何も伴っていないことも強調されていたし、ザナドゥの住民であるはずのミーガンの中のおっさんが、実際は二重生活で遊牧民として生きていたことも、フラクタル至上主義にかげりがあることを仄めかしている。シナリオも既に中盤を越えているわけで、このあたりで、何が正しくて何が間違っているのか、というストーリー全体の方向性をイメージづけていくのは大事な作業だろう。

 ただ、相変わらず「基盤となるべき価値観」が見いだせないために、なんだか説得力が無いのがこの作品の悩みどころである。確かに虚飾にまみれた街は疑問視すべき存在であるが、そもそも「その生活を享受する人々」という、クレインやグラニッツと対比的に描かれるべき存在が希薄であるため、「本当にフラクタルに感謝している人間がいる」という構図が見えにくいのである。特にミーガンは今回腐敗したフラクタルの象徴として描かれるべき人物だったはずなのだが、結局本体は隠遁生活を続けているわけで、あまり対比が上手く現れていないのだ。そもそも、ちょっとキチピーの入った自称芸術家なんてものはサンプルとして特殊すぎて、あまり参考にならないのである。一応、実体としては不自由しながらもフラクタル内での生活を謳歌しているコリンの方は、それなりの説得力があるとは思うのだが、それならコリンの方をメインにしてストーリーを構築すべきだったのではないかねぇ。今回の脚本、吉野さんなんだけどね。分かりやすさよりもムチムチ美女の出番の方を優先したのかしら? 色んな意味でけしからん話だ。

 でもまぁ、ネッサとクレインの関係性も次第に濃密になってきたし、狙撃で次回へ続く展開も気になるといえば気になる。流石にこれで本当にクレインに死なれるとちょっとどうしようもないけど、せいぜい生死の境をさまよって悟りでも開いて戻ってきて欲しいものだ。あとはフリュネとエンリっていう組み合わせが次第に馴染んできているのもいい感じ。フリュネはまだまだ謎な部分が多いのだけど、歯に衣着せぬ物言いのエンリと絡むことで、もう少し親しみやすいキャラになってくれればいいとは思う。

 今回の必聴ポイントは、なんと言ってもミーガン役の豊崎愛生だろう。こういう役をやるのは珍しくて、途中で「あぁ、豊崎だ」と認識できたのも、「クェイサー」や「プラネットスフィア」でのドラマを聞いて馴染んでいたおかげである。アンチ豊崎の人って、こういうのを聞いても「馬鹿の一つ覚え」っていうのかなぁ。これが識別出来るレベルなら、充分ファンだと思うんだけどな。

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