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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 この子もブログ上での言及が少ないせいで明確な呼び方が決まってない。話題に出す時は「赤尾ひかる」ってフルネームでしか書いてないし、Wiki調べてみたけどどの愛称もピンとこない。声優ラジオとかをあんまり聞かないようになったのでこの辺りの問題は深刻だな。いや、普通に愛称で呼びかけてるおっさんオタクもそれはそれでキモかろうが。

 




・馴れ初め

 彼女についてもファーストインプレッションは世の多くのオタクと同じだと思われる。もちろん「こみっくがーるず」のかおす先生である。日ナレ→アイムという王道路線なのでこのかおす先生での主役デビュー前にもちょこちょこ端役でのお仕事はあったようだが残念ながらそちらでは認識できず、期待のきららアニメでいきなり主役に抜擢された時に一気に注目を浴びることになった。この事実上のデビュー作扱いのかおす先生について、世間的にも「実に良い汚い声が出せるなぁ」ってんで話題になっていた気もするが、かくいう私も1話目で興味を引かれていることが確認できる。やっぱり端役で喋ってる子よりもセンターにいる方が注意を向けやすいのは仕方ないよね。

 その後は立て続けに「ゴクドルズ」でもメインを張っているのだが、残念ながらこちらは作品自体の印象が薄かったこともあってあんまり覚えてない。今確認したらだいぶゴリゴリのキャスティングなのだが……まぁ、音響面よりも画面の方が気になる作品だったからな……。その後も、赤尾ひかるは「超人気のアイドル声優!」とかいう路線とは微妙にずらしつつも、確実に我々の脳髄をえぐる仕事をピンポイントでこなしてくれており、ででんと前面に押し出された際には必ず触れなきゃいけないヘヴィーなオブジェクトとなっている。言及量が少ないくせに今回の企画で取り上げられた理由は、どうやらそのあたりにありそうだぞ。

 

 

・良きところ

 いや、「ありそうだぞ」もなにも、お前がチョイスした人材やろがい、と思われるかもしれないが、実のところ、これを書いてる私自身も結構な確率で見切り発車している部分がある。何しろ「100人選ぶ」っていう部分からスタートして執筆前にその100人を選定しているため、実際にどんな文章を綴るかまではイメージしないでメンバーを固定してしまっている。おかげでここまでの時点でだいぶぶっちゃけてきたが、「さて、何を書いたものやら」と首をひねることも少なからずあるのである。

 そんな中での赤尾ひかる。上述の通り、ブログ内での言及量は少なく、役者個人としても他のメディアで接することがほとんど無い。ここまでのラインナップの中でもトップクラスに接点が無い役者なのである。そのくせ、今回の選定では「まぁ、彼女はトップ100に相応しいもんな」とほとんど悩まずにエントリーしている。実のところ、この傾向こそが赤尾ひかるの本質なんじゃなかろうか。

 一言で言うなら「一発が重い」役者なのですよ。かおす先生が初見(初聞)で耳に留まったのと同様に、その後の「赤尾ひかるキャラ」は印象に、脳裏に残りやすいキャラが非常に多い。しかもそれが、単に「インパクトがでけぇキャラ」では終わらずに「すごくいいアニメの筋立てを作ったキャラ」になっている。「それは声優の力じゃなくて脚本構成、その他諸々のアニメスタッフの力が大きいだろ」と言われたら……まぁそうなのかもしれないが、私自身が声優オタクの端くれとして、声優の力とは、キャラを作り、作品を作るところにまで影響を与えてくれるものだと信じている。そうした信念の上で、赤尾ひかるはあまりにも「名作メイカー」なのである。分かりやすく例えるなら、「すべてのキャラが年度末のグランプリで選出したくなっちゃう」という不思議な役者なのだ。

 具体的なキャラの紹介はこの後に譲るが、彼女がそうして「印象深く作品を劇的に見せるキャラ」を生み出せるのは果たして何故なのかを考える。結論はいつも通りに「よく分からない」なんだけど、語弊があることを恐れずに書くなら、「あまりにアニメっぽさが強い」ことが理由かもしれない。世間的には笑いものになることすらある「アニメ声」というジャンル。人気声優と呼ばれる人たちは意識してその「アニメ声」を作り出して独自文化に適合していくわけだが、それも良し悪しであり、時に「自然な演技だね!」と褒められるような、アニメとは一歩離れたような声を意識することだってあるだろう。

 しかし赤尾ひかるボイスはそれを許さない。生まれ持っての萌えボイスは徹底的にキャラクターをアニメナイズしていく。いや、「アニメナイズ」などと言う言葉はないのだが、今私が勝手に「キャラをあまりにアニメ的に落とし込む」ことをそう名付けただけである。赤尾ひかるボイスにおける「アニメ的世界の構築力」は本当に強い。そして、普通だったら「萌えボイス」ってのはきゃぴきゃぴ可愛らしい方向に特化したものだと思われがちだが、赤尾ボイスは「アニメ内空間であれば何をやってもいい」という特権を得る。高低・明暗・陰陽、なんでもござれの赤尾ワールドだ。

 おかげで赤尾ボイスを聴いているオタクは、より純粋な気持ちになれる。我々声ヲタはアニメ視聴中に常にその裏の声優を見つめているが、赤尾ボイスはそんな二次元と三次元の境界を容赦なくシャットアウトし、ただキャラのみに視線を向けさせる。そこにあるのは純粋な技術力なのだろうが、赤尾ボイスは特に音を変えて、千変万化の七色ボイスでその境目を覆うということをしていない。これだけの「アニメ声」、個性的な節回しでもそれが可能であるというのは、世にもてはやされる「上手い役者」のベースラインとは一線を画す、「赤尾オリジナル」がある気がするのだ。

 まぁ、それがなんだかは結局よく分からないので今は「声が可愛いです!」と言うしか無いのである。

 

 

・お勧めキャラ3選(今回は割とまじで3つくらいだよ、多分)

 

・「えんどろ〜!」より「ユーリア・シャルデット」

 上でかおす先生の名前を出してしまったので、その次に目を引いた主人公・ユーシャちゃんを取り上げよう。このキャラも、雑なまとめ方をしてしまえば赤尾ひかる印のテンプレート、素直な萌えキャラのカテゴリに入る。ふざけた世界観、ユルい物語。しかし、なんでか分からないけど今作は名作となった。作品が提供したかったのはどこまでもユルいほわほわしたおとぼけと、ゆったりとした安寧。それを引き出すために座長たるユーシャちゃん、赤尾ひかるが完璧な舵取りをしてみせた。彼女を中心に据えてのめくるめく「アニメ声の共演」は本当にパライソ風味。観てない人は観た方がいい作品。忙しいならオープニングだけでも。

 

・「アサルトリリィ BOUQUET」より「一柳梨璃」

 強いんですよ。アサルトリリィというタイトルもさ、かなり身構えちゃう設定だと思うんですよ。何しろタイトルがリリィ(百合)で、メインカップルがリリとユユ。重ねてユリユリ。そこまで「百合やります」と言われて見せられた女の子の楽園、どんだけチョロい百合厨だって「そ、そんなにお安くないんだからね!」とガードをあげそうなもの。でもね、今作のユユリリは完璧なんですよ。夢結様もがんばっちゃぁいたが、やはり純真無垢で最強のリリィ、梨璃さんがありえない存在感で、それでいて押し付けがましくなくセンターに鎮座し、愛嬌を振り撒き続けた結果である。こんだけの無茶振り主人公を軽々と飲み込める声って、もはや兵器ですよ。

 

・「ゲキドル」より「守野せりあ」

 以前グランプリで選出した時にもあげたが、私の中で赤尾ひかるという存在が確固たるものになったのは、上の梨璃さんとこのせりあを偶然同時期に浴びせられたから。あまりにもスタンスの違う2人の主人公。かたや、殺伐とした世界ながらも女の園のど真ん中で愛嬌を振り撒き不動の百合クイーンを手にした愛されヒロイン。そしてかたや……憑依型のモンスター「アクトレス」。「ゲキドル」自体がさして話題にならなかった作品だったのは残念至極だが、今作における赤尾ひかるの仕事ぶりは、ほんとのほんとに「1人でこの作品全部持ってった」くらいのレベルである。万一履修していない赤尾ひかるファンは絶対に苦しみを持って今作を甘受せねばならない。

 

・「ATRI -My Dear Moments-」より「アトリ」

 そして直近の道標といえば当然この役。高性能声優が作り上げた高性能アンドロイド。ギャルゲーのメインヒロイン、しかもその筋立てはいかにもギャルゲーらしい、ヤな言い方をすれば割と強烈に匂いがついたクセのある筋立ててで、一歩間違えれば本当に陳腐で、オタク気質丸出しの自己満足に陥りそうなリスクを孕んでいた。実際アニメでは尺の関係でその筋立てはややもすれば破綻しかけてもいたかもしれないが、全てを「でも、アトリが可愛いならしょうがない」で飲み込んだ。高性能アンドロイドはマスターのお世話も、深海探査も、世界の救済も、そしてアニメの完成も、全てを成し遂げてしまったのである。こんだけクセのある「萌えキャラ」を、そこに「アニメらしさ」をただ付与し続けるだけで作り上げるという剛腕。ある意味で理想の「アニメ声優」の姿なのかもしれない。

 

 人智の及ばないものについて記述する時にどこか宗教めいた筆致になるのは当然の帰結ですよね(自己完結)。

 

 

・関連リンク集

番組感想・こみっくがーるず

えんどろ〜! ろ〜る2「魔王、夕陽に散る〜!」

2020年度・俺的アニメグランプリ(声優部門)

新番チェック・ATRI -My Dear Moments-

 
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