最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
終末世界に終わりなんていらないよ……第11話! もう、ほんとに序盤から涙腺がボッコボコになるお話でして……これまで数多のトンチキ回を垂れ流して絶賛の作品ではあるが、個人的には今回のお話が一番刺さったかもしれない。あの9話の後であの10話、そしてあの10話の後にこの11話……まじでシリーズ脚本家の脳はどうなってるんだ。 「私服ヤチヨさん可愛いじゃん!」からスタートした今回のお話。まるまる1話使ってヤチヨさんのパーソナリティに迫る、1話とならぶ濃密な「髄」みたいなお話だ。ポン子はにわか知識で「なんとなく労基ってのがあるし、ヤチヨちゃんも休んでみたら」と思いついただけだろう。500年以上連勤している(一時宇宙空間の放浪やグレてた時期あり)ヤチヨにとって今更1日2日休んだところでなんの足しにもなりゃしないだろうが、「休暇」とはそんな実際的なものではない。仕事という日常から強制的に切り離される、ある種の別世界探訪なのである。そしてそんな思いつきの休暇のタイミングでヤチヨさんはシーツやシャンプーハットに向けていた意識をそらす先が必要となり、「自分と向き合う」ことを強制される。まぁ、仕事が丁寧なヤチヨさんのこと、ずっと以前から分かってはいたのだろうが……自己メンテの末に現れる「耐用年数」の文字。今作はロボと長命宇宙人による無限の時を楽しむアニメだと思われがちだが(思いたくもなるが)、すでにムジナさんの一件でその「永遠」は許されないことがわかっている。何より、1話目時点でヤチヨさんはすでに多くの同胞を「休職」にしているという事実がある。むしろ1人だけその数倍の年数を稼動し続けたことが異常なのである(しかも途中で何度も激しい戦闘や大気圏突入を経ながら)。いよいよヤチヨにも「終末」が見える。 ……もう、この時点で泣いちゃうのさ。勘弁してくれよ。ヤチヨさんは永遠でいてくれよ。今までその特権的立場を享受してきたのだから、今更ひっくり返さないでくれよ……。どうやら耐用年数を過ぎたチップはどちらかというとソフト部分だったようなので「身体にガタがきた」というわけでもなさそうだが(一回ポン子によって一部ボディパーツは更新されてるんだよな)、だからこそ換えが効かない専用部品なわけで。ヤチヨさんは全力で交換品を探しながらも、半ば無理だろうと諦めていたきらいがある。数多くの仲間と同様、いつしか自分も「休職」するのだと、そう覚悟を決めていたんじゃなかろうか。 しかし、仲間たちの部品保管庫での偶然の発見。それはたった1冊のガイド本。「自分探し」+「休暇」→旅行。なんとここで、史上最も切なくて愛おしい「銀ブラ」がスタート。まさか数百年後の荒廃銀座でもぶらり旅を満喫できるとは思わなかった。変わり果てた銀座の街中でも、ガイドに従ってありふれた観光(?)を試みるヤチヨ。ウィンドウショッピング、観光地巡り、おしゃれなオープンカフェでお茶して、カラオケやパチンコ(?!)なんかにも行ってみちゃったりして。ポン子が教えてくれたから書店巡りだってしちゃうんだ。最後はなんとソロキャンプだぜ? これがおしゃれ女子の休暇の過ごし方。銀河楼が見守ってきた銀座の街は、この世界でもどこかに輝きを持っているかのよう。 ただひたすらに無音で、仄暗く流れいく銀座の風景。ヤチヨの「終わり」の示唆もあって流れるその情景はまさに「終末」。いくら探してもパーツの替えが見つかることはなく、他の生き物たちが繁栄し、大切な仲間たちと共にある中、ヤチヨが感じるのは残された孤独と、終わりへの諦観。待ち続けた結果が望んだものでなかったことは少し寂しいが、銀河楼を復興させ、地球人の帰還を待ち続ける体制は整えることができたのだ。ヤチヨさんは自分が止まっても、残したものがあるのだから大丈夫だと、それくらいは考えていたかもしれない。それでもやはり、野生の馬たちを見て「戻るべき家族」の存在を認識すれば胸のパーツもキリリと痛むのだ。 終わりの世界に終わりが訪れてしまうのか。最終回前に殊更に終わりを意識させやがるのか。そんな涙の先に、なんとまぁ、うっかり見つけてしまった代用パーツ。ヤチヨが最後に訪れたのはおそらく当時はライバルだったであろう別なホテル施設であり、そこにはハエトリロボさんやお掃除ロボたちの同型と見られる廃品が打ち捨てられていた。そしてそこで発見した1体のホテリエロボ。おそらくヤチヨさんほどの無敵の耐久性は持っていなかったのだろう、修理こそ絶望的ではあったが、その機構にはしっかりと求めるパーツが。死体漁りのようで多少の後ろめたさはあるものの、ヤチヨさんが今更そこに遠慮なんてするわけもなく。パーツは受け継がれ、少なくともあと数百年程度なら、ヤチヨさんは戦えそうである。 都合のいい偶然だと笑われてしまうだろうか。いや、ヤチヨさんが「人事を尽くした」からこそ、今回の延命は叶ったのだと思っている。ホテリエロボであるヤチヨさんの象徴的な仕草の1つに「礼」がある。オープニングの締めとしてあまりに印象的なその優美な仕草。ヤチヨさんは本当にいろんなところに頭を下げる。今回のお話だけを見ても、廊下で通りすがりのお客に(従業員の立場でもないのに)礼をする。ボロボロになった神社ではきちんと儀礼に則り二礼二拍手一礼。「人事」の後について回る「神事」。突然集まってきた野生のアザラシたちには一芸を披露してから恭しく一礼。そして貴重なパーツを提供してくれた「同胞」については、感謝の意を示すために深く二礼。彼女は自分の業務外であろうとも、世界に対して常に真摯である。そんな彼女の姿勢に対し、世界が応えない方が不義理というものだろう。ホテリエがその業務の報酬として受け取るものがなんであるか、みなさんご存知のはず。 そう、「チップ」だ。 PR ![]() ![]() |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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