最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「小市民シリーズ(第2期)」 ―→6 さて、最初に宣言をしよう。私は今作を認める姿勢を示す。長年にわたる「私とよねぽ作品」の劇的雪解けである。いや、こっちが勝手に意固地になってただけなんだけど。過去の感想は別に変わらないし、今回だってかなりビミョーなラインを攻めてはいるのだが、自己の変遷を可能な限り客観的に内省したところ、今作は面白かった。さて、何が変わったのか、今から無理やりでも理屈をつけていこう。 改めて確認しておくと、私は米澤穂信作品が嫌いだった。その端的な例が「氷菓」であり、京アニ+佐藤聡美という対俺兵器として必殺の破壊力を持っていたにもかかわらず「なんだいこのエセミステリは」と受け付けないものになっていた。なんなら今作1期目でもその姿勢は維持されており、「なんだいこのエセロジックは」とどうにも気に食わなかった。ただ、その上で評価は「ぼちぼち」になっており、「ま、いうほど悪くないんじゃない?」とツンデレる伏線を張ってるみたいな状態。そしてこの2期にいたり、「まぁ、世間的な好評も納得できないわけじゃないんだからね」と手のひらを135°くらい返している。さて、その変心の理由やいかに。 まぁ、まだ「羊宮要素4割、ラパントラック要素4割くらい?」と嘯いてはみるものの、小山内ゆきというヒロインを成立させたのは間違いなく手柄であるし、彼女を取り巻く不自然極まりない設定を丸め込んで成立させてしまったことは大きな加点要素だろう。「氷菓」の時点では「高校生の青春ノベル」要素がどうにも上滑りしていた感があるが、今作は青春は青春でも厨二じみたダーク路線での学園ドラマであり、こちらの方がミステリというガワを載せる時には当然座りがいい。小山内ゆきというありえない化生を最高到達点に置いておけば、そこまでのミステリ的展開に多少の疑問があっても、強引に踏み潰してまかり通ることができる。1期時点ではそんなハイパー素材・小山内ゆきを飲み込みきれていなかったが、2期に至って馴染んだこともあって、「品質がどうか分からない肉でもサンチュで丸め込んだらなんかうまい」みたいな食い方が可能になった。 そして、この「小山内もの」と呼ぶべき構造をアニメに落とし込んだスタッフの手際も光る。常々「ミステリとアニメの相性は悪い」と言い続けているわけだが、その端的な理由の1つに「やってることが地味すぎる」というのがあり、丁寧で質の良いミステリになればなるほど、解明されるべき伏線は渋く、じわりと効くものであるべき。そんなもんアニメにされても画面映えはしないわけで、ミステリとしての完成度が高ければ高いほどに見せ場が渋くなるという矛盾を孕んでいる。 今作においても、小鳩と小山内さんが解明すべき謎の本質は地味っちゃぁ地味である。画面に映える要素なんて特にない。ただでさえ「場持ち」の悪い映像になってしまうが故に、大抵のミステリアニメってのは適当な要素で画を盛った上で、丁寧にやらなければいけない部分でアクセルを踏んで雑にすっ飛ばしてしまったりする。今期は「謎解きはディナーのあとで」がこの部分に「ちょっとコミカルなテイストを混ぜ込むことでギャグのテンポに合わせていく」という技法でお茶を濁していたが、今作の場合「もう、間延びしたいならしたらええやんけ」という開き直りを見せるという斜め上の解決(?)策をぶっ込んできた。よほど画面の質に自信がなければ選べないこの姿勢、実は今作にドンピシャでハマっており、「なんかジリジリしてる空気は出てるけど、大した密度で話は進まない」という実態を一点ものの映像クオリティで乗り切っている。思わせぶりな小山内さんのワンカットを陳列することで鑑賞に耐えるものにしている。この「むしろ急がない」というきっぱりした判断が、これまでのシリーズに比べて今期の内容を際立たせる役割を果たしたのではなかろうか。 まぁ、全ては偶然かもしれないし、「結局お前は羊宮ボイスの畜生ヒロインに満足しただけでは?」と言われたらそれまでなのだが、間違いなく言えることは、これの続編があるとしたら私はそれを楽しみにするということである。俺の手のひらは、まだ45°の回転角を残しているからな!
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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