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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  狡兎死して走狗烹らる、第7話。この言葉が出てきてしまっている時点で、もうすべてが止まらない状態になってるんでしょうなぁ。

 少しずつ盤石になっていく信長包囲網。派手な戦は前回のケンカキック一閃で終わってしまっており、あとは残された数少ない争いと、後に残されたものを取り合うための腹芸の競い合いとなった。一命を賭して挑んだ左介のチャレンジも、信長にしてみれば単なる笑いの種となり、結果得られたものはわずかばかりの石上げ。認められたことは喜ばしいはずだが、それでは自分の野望に届かない、がっかり感が先行してしまう。そして、そんな左介の脇で一番の戦果を上げたはずの滝川一益も、一念発起の大提案を無下に拒否され、あげく外様は外様としての戦を全うすべし、との命を受ける始末。左介はさも分かったかのように同情を口にしてみるが、年も違えば身分も実力も違う滝川は、本当に人生が終わってしまったかのような老け込みようだ。此度の戦で全てを賭けていたのは、左介ばかりではないのだ。

 ことごとく肩を落とす忠臣達を見て、内心忸怩たるものを抱え続ける光秀。加えて自らの戦績までもが無下に扱われたと聞き、無理を承知で信長へと直談判。しかし、悲しいかな、主君の器はあまりに大きすぎた。仁と義を重んじる昔ながらの武士である光秀には、信長の大望は、理解の及ぶところではない。わずかに残された憧れと忠義は儚くなり、その胸中は、既にかたまりつつあった。

 光秀が自らの進退を賭して選び、決心したと思い込んでいる引き返せぬ道。だが、そんな一大決心も、全ては2人の男の手による謀略の内にあった。豊臣と利休。2人の野心は少しずつ光秀を飲み込んでいたのである。秀吉の弟秀長も、既に2人の計略には荷担していたようで、3人で光秀の心境をつぶさに伺っている。秀吉は四国攻めに出陣しながらも信長の四国の扱いをゆがめて光秀を煽るという極悪なプランを実行しており、ゴールである本能寺までの道を的確に誘導する。「万一失敗した場合」でも、単に利休を黙らせて終いだ、という保険までかけているあたり、この男の抜け目無さが伺える。そして利休。直々に光秀の下を訪れた利休は、何気ない茶室のセッティングを見て、忠臣の心が既に挫けているということを察知した。既にゴーサインは出ているようである。

 前回のような実際の戦場に出ての戦いも、一応「戦国」を舞台にした作品なので見たい気持ちもあるのだが、やはりこの作品の真骨頂は、腹芸の探り合いや、常軌を逸した数寄のこだわりを描いた部分。今回は光秀という「そこまで数寄に傾倒していない人間」がひたすら振り回される悲劇が描かれており、裏と表の思惑が行き来する様子が実にやるせなくて痛快だ。冒頭の茶室、秀長と利休の対面するシーンでは、秀長が「俺は黒い茶碗も好きだけどなぁ」とさりげなく「俺もこっち側だぞ」とサインを送ると、利休も「少し吹雪いて参りましたな」と返し、密談のために障子を閉めることを示唆する。この時の、突如沈黙する音響の働きも、「黒さ」が際立つ絶妙な仕事。こういう黒さは、利休がいる画面だと本当に際立つ。「茶室」という密閉空間も、なんだかこのために誂えられた場所であるかのように見えてしまう。

 また、毎度お馴染み「目」の演出としては、今回は光秀と信長が「富士スカイライン(?!)」で会話するシーンで面白い働きをする。必死で信長に談判を行おうとする光秀の真剣な表情に対し、信長は珍妙な西洋甲冑をまとっているせいで、視線どころかどこに目があるかも分からない状態。あまりの大器故に光秀にその意図が読み取れないという、信長との距離の隔たりが確認出来る。

 で、そんな激しい心理戦が繰り広げられている中で、相変わらずの道化役に徹しているのが、我らが左介くんである。「古田殿は、若い」と一蹴されていることからも分かるが、もう、本当に見当違いも甚だしいお気楽っぷりだ。謀反の企ても間もなく収束しようという今の時期に「おのが洞察」を披露しちゃう空気の読めなさ、利休に手伝いを頼まれた時に見せた満面の笑み。もう、自宅の飼い犬かよ、と思っちゃうくらいに分かりやすい。今後もこのどす黒い作品の中のギャグ要素を一手に引き受けてもらいたいところです。更に今後は実利主義の体現者としての家康なんかも絡んでくるようだし、左介はますます忙しそうだよな。

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