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度々色んな記事で触れてるんだけど、AT
-Xで放送している声優バラエティ番組「
SAY!YOU!SAY!ME!」内ミニアニメ、「47都道府犬」が気になって仕方がない。毎週1分、ものすごく適当なアニメなんだけど、声優ファンからするとこういう売り出し方ってすごく新鮮で嬉しいんですよ。一応最近は地方色を打ち出す企画として「方言CD」なんてものもあったりするんだけど、そうした「ご当地声優」の企画のイロモノ版だと思えばいいでしょうかね。
声優はやはり「しゃべる」職業なので、出身地による方言の使い分けが出来るかどうか、というのは重要なポイント。声優のプロフィールを見るときには、出身地をチェックするのは常識である。また、個人的には過去に「パワプロ13」のサクセスモードで声優日本地図を作ろうと躍起になった経験もあるため、「県別声優分布」はやたら気になるファクターだったりする(当時は人口の少ない県の声優を見付けるのにすごい苦労した記憶がある……)。
ということで、この「ご当地」+「声優」+「アニメ」という企画は実に興味深いものなわけですよ。番組自体がどこまで続くか不安一杯なのだが、とりあえず47キャラ全部が揃うまではチャレンジして欲しいところでありますね。
以下、1話ずつ、1キャラずつ雑感などを。
第1話「愛知犬の戸惑い」 (CV:戸松遥)
番組制作がテレビ愛知なので、まずメインヒロイン(?)たる愛知の顔見せ。ネタ自体はベタベタだが、愛知犬の必殺技であるベロ出しウザ顔が早くも炸裂しているし、涙目になる愛知もまた可愛らしい。戸松のポテンシャルの高さが1話目から確認出来る、最高のスタートである。そして、この時点で既に福岡が強烈なインパクトを残しているのも印象的。他の県はみんな適当な造形に同じ顔を貼り付けただけのテンプレなのに、何故か福岡だけは顔の形が違う。作中のイロモノ扱いである。
ちなみに、愛知のご当地声優は女性に限っても他に柚木涼香、平野綾、後藤邑子など多数存在しているが、ここは時流に乗って戸松である。平野じゃないあたりに時代の流れが感じられるが、sphereメンバーは割と地方色を前面に出すことが多いので、案外しっくり来る。
第2話「とれたてフレッシュ愛媛犬」 (CV:水樹奈々)
愛媛の歌姫、水樹奈々扮する愛媛犬。独特の語尾「ぞなもし」がじんわり染みる。が、この話数はどっちかというと強烈な福岡が全部持っていった回である。動画を見ずとも福岡の全台詞があっさり暗唱できるくらいのインパクト。「ちかっぱきつかー!」って、何がきつかったんだろう。反則だ。後の回を見ると、愛媛と福岡は割と仲が良さそうなことが確認出来る。やっぱり近場だからだろうか。ちなみにどうでもいいことだが、中身がお茶の静岡犬が「喉が渇いたらー」と言っているのは、何ともシュールな光景である。
第3話「ほっと一息静岡犬」 (CV:増田ゆき)
作中随一の癒し系、静岡犬メイン回。だが、放送2回目にしていきなりのグロ展開という、ファンが一切予想していなかった方向のネタ回しが衝撃であった。この回の愛知の奇妙奇天烈な身体の動きはトラウマもの、愛知怖すぎだ。ただ、「カワクー、カワクゾー!」とか最後の「アリガト!」とか、いちいち台詞が可愛くて仕方ないのも大事なポイントである。
ちなみに中の人は、作中ではベテランの部類に入る増田ゆき。個人的には「サクラ大戦」のイメージしかないのが申し訳ないが、癒し系静岡の声がベストフィットである。いいキャスティングだ。
第4話「愛されて山梨犬」 (CV:志村由美)
東海・中京近くということで仲が良いのか、愛知とよく行動をともにしているのがこの山梨。サブタイトル通りに誰にでも愛される素直な性格であるため、作中では大体被害者側に回される可哀想な子。メイン回も、予想通りのグロ展開で悲惨な最期を迎えている。愛知自重。ちなみに、この回は福岡の実にセクシャルな尻の割れ目がアップで見られるというサービスカット(?!)も要注目。
中の人は、最近活動できているのかどうか不安で仕方がない志村由美。この作品のおかげで生存が確認出来て本当に良かった。声可愛いんだけどなぁ。ちなみにこの回も愛知が無駄に可愛くて、「むしゃむしゃむしゃむしゃ!」が癖になる。
第5話「ボーイズビー高知犬」 (CV:小野大輔)
初の男性キャストが登場するエピソード。犬をモチーフにした犬キャラというよく分からない存在の高知犬。ネタ自体は大したもんじゃないのだが、この作品のさりげないひどさがグロでない部分から出た印象深いエピソードといえるかもしれない。ちなみに登場時の愛知と山梨の会話を書き起こすと、「花柄がマストアイテムだがねー」「えー、超欲しいずらー」。お前らどこに出かけるつもりだ。
中の人は、高知といえばこの人、小野大輔。あんまり強面の高知犬っぽくないよな。
第6話「佐賀犬と危険な世界」 (CV:井上剛)
登場キャラが自己紹介で自分が何の化身なのかを説明する、なんとも奇妙な導入。しかもアイキャッチ部分を見ると、別に大して高い伊万里でもなさそうである。静岡との夢の瀬戸物コラボレーションが当然のごとく悲劇になるという、いかにもこの作品らしいネタ回し。ちなみに静岡と野球やってたのは当然愛知であるが、静岡もあんな身体で野球なんかやらなきゃいいのに、とは思う。あの手でグローブつけてる時点でどこかおかしいし、愛知がバットを振る姿もどうなっているのか見てみたいものだ。
中の人は、調べるまで知らんかったけどスカイハイの中の人とのこと。いやぁ、探せばいるもんだね。
第7話「ヘルシネス宮崎犬」 (CV:咲野俊介)
メインネタが本当に何も無い回。「どげんかせんといかん!」って言わせたかっただけやん。ただ、そんなエピソードにも大胆な狂気を取り入れてくるのがこの作品の恐ろしいところで、福岡と愛知の妄想の中身がマジキチレベルである。これを見る限り、福岡は男の子、愛知は女の子なんだね。
中の人は、これは正真正銘、全く知らない人であった。未だに分からん、誰だ。
第8話「新潟犬は飲んでも飲まれるな」 (CV:広橋涼)
ようやく関東以北まで広がり始めた回。新潟は米俵かなんかで来るかと思ってたのだが、ちょっと捻ってお酒になった。こちらも静岡同様、あっさり割れそうでちょっと怖い。山梨が被害に遭っていたのは「葡萄酒」ネタがやりたかったことも理由だろうが、既出の県の中で一番近かったこともあるのかな? 最後の「うっう〜」っていう泣き声がやたら可愛い。
この回は中の人のインパクトが絶大。新潟が産んだ神職の娘、塩大福涼さんである。おしとやかな性格が一転して広橋流のウザキャラになる切り替えが素晴らしく、1話きりの登場のくせに後まで引きずるインパクトを残していった。是非再登場して欲しい県の1つ。
第9話「福岡犬の生態観察」 (CV:阿澄佳奈)
台風の目、福岡がついにメインに。もう、阿澄節大爆発のひどいひどい回である。「明太子トッピングのまきー」では愛媛が虐められている。この技は後に12話でも炸裂しているが、明太子トッピングされたミカンは絶対に食べたくない。カードゲームでエターナルフォースブリザードを喰らっているのは愛知。この2匹は仲が良いんだか悪いんだか。そして、ゲーセンで対戦しているのはまだ未登場の謎の県。一体いつ正体を現すことになるのか?
いやぁ、本当にアスミスの福岡ネタはひどいね。ちなみに福岡も当然ライバルが多く、女性だけでも出身声優は田村ゆかり、野中藍、中原麻衣、(一応佐藤利奈)など多数の人気声優がひしめく。そんな中でアスミスが起用されたのは、やっぱり福岡がここまでひどいキャラだからなのか。それとも阿澄ありきでの福岡なのか。どちらにせよ、ハマリ役である。
第10話「カウントアップ奈良犬」 (CV:白石涼子)
関西圏から初登場はこの奈良犬。鷹揚な物腰にさりげないボケ、他の県から不思議と敬意を払われる不可解な存在感が、白石涼子のよく分からない演技と絡んで妙な味になっている。まぁ、冷静に見て「お菓子を食べる」「本を汚す」と、「セーブデータ全部消す」では犯した過ちのレベルが違い過ぎるけどな。この回もさりげなく愛媛と福岡が競演していることには注目。
奈良県といえば、今の声優事情ならやっぱりうりょ子ってことになりますわな。今後の大阪、兵庫あたりの激戦区の結果が気になるところである。
第11話「北海道の嫉妬」 (CV:水橋かおり)
放送開始時から「県のところは『犬』でネタになるけど、『都道府』はどうするんだよ」と思っていたのだが、そんな細かいことは一切気にせず、普通に「北海道」が登場。自己紹介では「俺北海道代表!」と言っているだけである。他の県からはなんて呼ばれるんだろうか。相変わらず愛知と山梨が仲良くしている様子がうかがえるほか、この作品では珍しくハッピーエンドの回でもある。「エビフライのくせにジンギスカンとかラーメン喰ってんじゃねぇよ」とかいうツッコミは無しな。
北海道代表道産子声優といえば水橋かおりのほかに田中理恵がいるが、今回は犬キャラによりフィットする方、ということでミズハスが採用されている。「だべ?」っていう水橋は案外新鮮。
第12話「京都犬の深き愛」 (CV:雪野五月)
キモさのベクトルがほかの県とは一線を画している気がする京都。そして、冷静に見ると気づくが、この回は「ご当地」エピソードとして一切機能していない、単なる与太話である。一応チュロスが……京都っぽくはないよなぁ。あまりにベタ要素が多すぎて、京都っぽさを出すのって逆に難しいんだろうか。一応福岡と愛媛の捻れた愛情関係が見られるのは注目すべき点。ちなみに、福岡に「クソババァ」と罵られているところを見ると、京都犬はほかの連中よりも年上のようである。よく分からんな。
中の人は、てっきり進藤尚美が出てくるかと思っていたら、公式プロフィールには「滋賀出身」と書かれている雪野五月である。おかしくね? と思って調べたら、一応出生は京都であるらしい。ふーん。別にいいけど、じゃぁ滋賀犬は誰がやるんだろう。
第13話「都市伝説宮城犬」 (CV:佐藤聡美)
宮城名物って何があったかな……と思っていたら、なんと鳴子のこけしときたもんだ。その発想はあんまり無かったわ。造形として明らかに問題があるデザインになってしまった宮城犬であるが、その分中の人の魅力が2倍発揮されることになったので無問題。ちなみに、この回では愛知が山梨ではなく静岡と歩いている。お茶犬に向かって「名古屋は喫茶店が安いだがやー」と自慢しているのも、さりげなくおかしなポイントだったりする。
中の人は……しゅが美! 良かったわー。宮城出身というと、あのビッグネーム山寺宏一がいるから、そういう方面から来られたら「畜生! しゅが美を出せよ!」という文句も言いにくいだろうと恐れていたのだが、流石に時勢を読んで若手を採用してくれた。1人二役のしゅが美が可愛くて仕方ない。これで名実ともにご当地代表声優だっちゃ!
第14話「岩手犬のバランス」 (CV:桑島法子)
わんこそばのわんこ、というネタだけのために存在しているような回。見守るレギュラーは静岡と愛媛のドリンクコンビである。流石にこれくらい放送を重ねると妙ちきりんなキャラ造形にも慣れてくるものだが、やっぱり分解可能なパーツを持つ「犬」っていうキャラクターはどこか狂気を感じるものである。
中の人は……桑島! キャスティングの時点で佐賀や静岡のように不幸な最期を遂げるかと不安になったが、決してそんなことはなかったので一安心である。そして、「ご当地トーク声優」としての側面が強い桑島のスキルを反映して、ほかの県とはレベルの違う何とも見事な「方言トーク」が炸裂している。この作品のテーマは「似非方言」であるが、完璧な岩手弁の再現は、単なる語尾やイントネーションの問題だけではなく、音色までも完璧に再現されたものになっているのだ。伊達に地元愛を謳い続けてないな。考えてみりゃ、この作品の方言は特に指導が入っているわけでもないだろうから、各々の方言回しはキャストに一任されていると考えるのが自然。中の人のこだわりがはっきり出てくるのだ。是非とももっと聞かせて欲しい声である。
現時点ではここまでだが、以下は、おそらくキャスティングされそうな声優をリストアップしておく。面倒なので情報のチェックはしないので、出身地間違ってたらごめんなさい。パッと出てこない県は飛ばしてます。
○秋田犬:浅野真澄
秋田はますみんで鉄板だと思うけども。モチーフはきりたんぽだろうなぁ。中の人的にはきりちんぽでシモネタ展開させたいんじゃなかろうか。
○山形犬:遠藤綾
鈴木千尋とどっちがいいか迷うけど、未だ綾さんの方言を聞いたことがないので、是非聞きたいのですよ。モチーフは十中八九さくらんぼだろうが、渋いところで将棋の駒でも面白そう。
○福島犬:保志総一朗
個人的にはぱっぴー希望。時点は松風雅也? ただ、時節柄福島はネタにしづらいのが悩みどころ。
○群馬犬:本多陽子
過去にラジオ番組で上毛カルタを持ってきてくれたヨーダに期待。田中敦子っていうサプライズもあり。
○栃木犬:茅原実里
確実に餃子。
○埼玉犬:新井里美
犬っぽさで言ったらみっこなんだけど……ライバル多いなぁ。
○神奈川犬:大原さやか
完全に願望ですけどね。都道府県の数を知らなかった人にこの企画がいったら面白いじゃない。「横浜県横浜県横浜県横浜県」
○長野犬:伊藤かな恵
長野はかな恵ちゃんと真田アサミの一騎打ちでしょうなぁ。
○石川犬:能登麻美子
新谷との対決を征することが出来るか? いっそ開き直って「石川犬」を新谷にして、「金沢犬」を麻美子にするっていう案もある。
○福井犬:根谷美智子
モチーフが何になるか見当も付かないけど、楽しそう。
○大阪犬:植田佳奈
ライバルは多いけど、現時点でのイメージだとやっぱり佳奈になるんだろうか。松岡由貴も欲しい。
○兵庫犬:寿美菜子
まぁ、今ならそうなるでしょう。
○岡山犬:金元寿子
イカじゃない何か。多分桃。
○広島犬:松来未祐
まつらいさんの広島弁はやたら可愛かった印象。
○山口犬:原田ひとみ
「HOTD」で犬役やってましたし。
○香川犬:中村悠一
名物肉村うどん。
○徳島犬:豊崎愛生
一昔前なら確実にこやまきみこの名前を挙げていたんだけどね。
○大分犬:岩男潤子
あと知らないんです。
○熊本犬:釘宮理恵
一択県。
○沖縄犬:儀武ゆう子
やっぱりこの人しかいないよなぁ。個人的には三宅健太の印象も強いんだけど。
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