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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 のーかん! のーかん! 第8話。いやぁ……来てしまいましたねぇ……今期作品群の中でもかなり楽しませてもらっているこの「カイジ」ですが、安易な言葉を敢えて使うなら、神回ですよ。思わず記事も立てようってもんですよ。

 班長との対決、通称地獄チンチロ編の事実上の決着エピソード。原作の時にはどうしてもダラダラと引き延ばされていた感のあるチンチロ編だが、やはりこうしてみるとカイジの仕掛けはよくできており、その丁寧に練り上げられたプロットが1話で一気に回収されると、それだけでも盛り上がる。転げ落ち始めた班長大槻があっという間に身ぐるみを剥がされる様子は、痛快というよりは滑稽でしかないのだが、これまでの悪辣さとの対比ははっきりと描写されていた部分なので、説得力は充分だ。

 そして、この濃密な時間を完璧な喜劇へと組み上げた男が3人。1人目は、ナレーションの立木文彦。1話の時点で立木さんの悪のりっぷりは爆笑させてもらったが、今回はクライマックスということで、リミッターを解除して限界まで突っ走った立木劇場。やっぱりナレーションアニメである。

 そして、そんな立木さんをも飲み込む神の領域に達したのは、班長大槻の中の人、チョーさんである。誰がどう見ても無茶苦茶で、悪あがきの詭弁に全身全霊を注ぐ大槻。ピエロ以外の何ものでもないはずなのだが、そのギリギリの精神状態がこの期に及んですがりついた妙な二面性に見事に現れており、班長がしゃべっているシーンは全てがハイライトと言ってしまっていい。「ノーカン!」の見事さは言うに及ばず、「この勝負は未確定−!」「生き残った!」「ごね得!」「やっぱ馬鹿じゃん」「……ってない……振ってない……」「さっさと振れっちゅんじゃい……」などの台詞の1つ1つが全て名台詞である。単なるこすっからいおっさんキャラが、ここまで見事な悪党に仕上がるとは、アニメ化前には思いもよらない事態であった。多分今年も私は年度末に「アニメグランプリ」を選出することになるはずだが、男性キャラ部門の筆頭にこの班長が名乗りを上げたのは間違い無いだろう。これ以上に素敵なキャラクターが、残りの9ヶ月で生まれるとは思えないぞ。

 そして最後に、あり得ない状況をあり得ない画面、あり得ない見せ方で極限のギャグに昇華させ、大勝負のハッタリを完璧にしたコンテワークの功績を取り上げる必要があるだろう。「不覚……不覚!」で叩きつけられるさいころ、「ノーカン!」騒ぎの時の切なそうな沼川さんの顔、絶望にたたき落とされる大槻の疲弊、そして天から垂れる蜘蛛の糸。福本名物の「やり過ぎ心理描写」が、見事な着地点を見いだしたのである。爆笑させてもらった後のスタッフロールを見たら、なんと今回のコンテ、浅香守生監督じゃないですか!! やっぱすげぇ人だよ……もっとお仕事がみたいですよ。いやぁ、凄かったです。

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