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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
血脈の物語、第11話。思いの外グロい話になっており、結局、この世界は守護団ノッカーの想定通りに動いてるんだな、っていう。 これまでの展開は全てフシ目線から語られたものだったため、勝手の分からぬ世界で全てが偶発的に起こっていることのような印象があった。しかしながら、蓋を開けてみればどれもこれもがノッカーの想定内。やはりこの数百年を寝て過ごしたか、人間と共存共栄の形を選んで経過観察しながら過ごしたかで解像度が全然違うのだ。守護団の力はフシ同様に世界の根幹にまでつながっており、回想の中でちょろっと漏れ聞こえたノッカーの台詞に「まもなくフシが復活する」みたいな話が出ていた。フシの動向も全てはノッカーのプランニングの上でしかなかったのだ。 そうして繋がれてきたノッカーの世界。その犠牲は全て守護団に、つまりはハヤセの血脈に集約されている。何百年もの間熱心に守護団を維持してきたその体制もあっぱれなものだったが、よりによって今このタイミングで生まれたイズミという1人の女性が、たまたま守護団の教義に対して否定的なスタンスの末裔だった。彼女は意味の分からぬ宗教的価値観に反発し、そして「こいつ、『よふかしのうた』にいた奴やんけ……」みたいなデブ杉田が嫌になって出奔。繋がれてきたハヤセの血が教団から途切れたかと思われた。 しかし、そんなイズミさんの一大決心を嘲笑うかのように取り込んじゃうのが現代でも守護団の力の大きさを物語っている部分。流石にミキシン夫(イツキという名前らしい)のポカが酷すぎる気がするが、彼女が必死に自分の力で作り上げたと思っていた「新しい人生」も結局は守護団の手の内。逃げても逃げても絡め取られる運命に、イズミさんのメンタルは限界を迎える。そして、血族の自殺願望にはノッカーがそっと忍び寄る。 医者からは「ストレスによる健忘」と診断されていたが、イズミさんは振り返って「あれもノッカーの仕業」と分析している。ノッカーは苦しみながら生きる人間たちのストレスを肩代わりしてやることがあるというのは、みもりの件で語られていたこと。ノッカーが良かれと思って嫌な記憶を消していたのか、最後の盤面が見えていてわざとやっていたのかは分からない。しかし、とにかく自分の行為が「積み重ね」られないことにイズミは恐れを抱き、追い詰められていく。完璧を求めた娘はいつの間にか守護団に絡め取られ、外側からもノッカーによる包囲網が迫る。最後の抵抗が苦し紛れのミズハの囲い込みだったが、これが全くの逆効果となり、哀れイズミは愛娘の手によって命を奪われてしまったのだ。 あまりにも悲劇的で哀れな母娘の物語。私は本当に「母親」というテーマに弱いので、こんな悲惨なイズミさんの運命を目の当たりにしては、流石に同情せざるを得ない。ただ、彼女自身が嘯くように、やってることだけ見たら「毒親」であったのも事実。そこに苦しんだミズハの気持ちも分からないではない(これまではそっち方面の様子ばかりがクローズアップされていたのだし)。ミズハは追い詰められていた。だから「代わりの」母親に寄り添おうという倒錯的な現在の状況も致し方ない。そう思ったからこそ、イズミさんは失意のうちに自分が退場することを選んだのである。 「不幸なすれ違い」、そう思えば両成敗でもあり、どちらが悪いというわけでもない。そう考えればこの度の決着も納得できる形ではあるはずだが……ただ、その裏にノッカーという全能すぎる存在があると、このストーリーもどこまで信じていいのか分からないのが怖い。ミズハにノッカーが宿ったのはいつの時点だったのか。それによってイズミの人生がどの程度コントロールされていたのかが変わってくる。母娘の双方から自然に「ノッカー主体の」家庭になるように少しずつ誘導されていたのだとしたら、イズミさんは完全な被害者。その可能性がある限り、やはり彼女の物語は自業自得ではなく、単なる悲劇なのである。その辺りが確定しないこのお話は、やはりグロいのである。 しかし、結論は出された。今回のタイトル「かれらのいえ」はもちろん新たな共存の形を示したミズハたちの「家族」を表したものであるが、この「家族」こそが、ノッカーたちにとっては一番の安住の地。その身体を借りて世界に広がるためのベースとなっている。「よその家のことに口を出さない」なんてのはご近所付き合いのマナーではあるが、果たして、このあまりにも歪な「家族」に、フシは介入できるのだろうか。 PR
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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