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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「おもてぇ出ろや」は魔法の言葉、第12話。この言葉に従って表に出た女の子2人は、その後幸せな結末を迎えるという。ねぇ、花柳香子さん。(今回のミコちゃんは「おもてぇ出ろや」とは言ってない)。

 正直に言おう、今回の「約束の更新」、作品内でどれだけの意味があったかよく分かってない。前回時点で「この状態の比名子を止める手段なんてもはや無いだろうに……」と思っていたのに、ほぼ同条件での「再契約申し込み」が通って一旦案件が据え置かれた理由が分かってない。がっつりと膝を突き合わせて談判した比名子と汐莉。何か、2人の関係性に大きな更新がなければ現状は変えようがないだろう、という予測があった。そして汐莉が渋々選んだのは「消去した記憶の返却」。これにて比名子は出会いの記憶を呼び起こされたが、現在の比名子からしたら「だから何?」である。「お前が私を大切に思ってる理由は何となく分かったけど、それと私が今死にたいことは関係ない。お前が私をだまくらかしてたことを許しちゃおけない」と。そこに更新要素は無い。

 そこに汐莉は「改めて約束する」という謳い文句で「今度はちゃんとするから! ほんとに!」と「泣きの1回」を申し出てみっともなく関係性の修復を迫った状態。いや、ほんとに汐莉側からしたらそれくらいしかやりようはないんだろう。だって死にたいって言ってる人間の目の前には広大な海が広がっているわけで、仮に今思い切りボディブローをくらわせて気絶させたとしても、起きたらまた海にダイブしたらおしまい。他者の自殺願望を止めるには、心の中の何かを変えるしかない。そして、そんな道具立てを汐莉は持ち合わせていない。だからこその「泣きの1回」。汐莉の行動原理はまぁ理解できる(そこまでして比名子に必死になる理由が完璧には噛み砕けていないが)。

 しかし、これを比名子側が呑む理由は分からない。あまりに魚が必死すぎたから抗うのも面倒になったのだろうか。今度の約束だって口約束だから反故にされる可能性はあるし、ここで一旦矛を収めたとて、比名子のこれからの人生に光が差すとも思えない。せめて汐莉が「私が全力でお前の人生楽しませてやるから」みたいなことを言ったなら「今回だけやで」っていうレスもあり得なくはないが、ほんとに改善策も何も無しに、「もう1回」なのだ。比名子の中で何かが変わる理由などありはしない。なんなら汐莉が必死すぎて怖いまである。何ともモヤっとした(文字通りの)延命策である。

 というわけで、1クールを追いかけてきたこの物語において、多少視点を変える必要に迫られていると感じた。これまでは「比名子が主人公の物語」だと思っていたのだが、もはや我々視聴者には比名子の心情は追えないものとなってしまった。まぁ、スタート地点が自殺願望というマイナス地点なので追いかけるのは難しかったが、今回の話を経て、もはや比名子は「攻略対象となるブラックボックス」だと思った方が潔いだろうと判断する。改めて、今作の主人公は比名子じゃなくて汐莉の方だ。人間なんてめんどくさいものに心惹かれてしまった、哀れな「ひとでなし」の物語だ。そう考えれば、一途でおせっかいな汐莉の立ち居振る舞いも健気なヒロインに見えてくる……かどうかはまだ微妙だが、彼女の無償の愛情は確かにメインテーマたりうるものなので、今後は「どうやって比名子を突き崩していくか」という視点から見守るとしよう。

 それにしたってミコちゃんが蚊帳の外に置かれてるのは可哀想すぎるけどな。

 

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