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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「悪食令嬢と狂血公爵」 5→5

 ナーロッパに世界を移し、「ただひたすら甘々な青春カップルを見守る」作品の3本目。こちらは青春というのとはちょっと違うかもしれないが、「両想い以外の何ものでもない」男女がいちゃこらするだけという骨子部分は一緒である。「私の幸せな結婚」っていうタイトルでも特に問題ない作品でもある。

 1話目で想定された中身から1ミリもズレずに単に2人して飯食いながらイチャイチャするだけなのでどう足掻いても加点要素は無いのだが、絶対条件である「メインヒロインが可愛い」はまず達成されているので減点要素も無し。甘織れな子(異世界での姿)であるメルフィは、なろうヒロインでありながら「令嬢」感はそこまで強くなく、庶民的な部分を魅力の基盤に置きながら、時に料理人、時に魔術師として節操なく周りの男どもに魅惑を振り撒いており、ここに嫌味が薄ければ合格ラインは越えられる。この「ギリで媚びすぎない魅力の出し方」みたいな部分で中村カンナボイスは良い働きをしてくれていたと思う。

 単なるイチャイチャでは途中で飽きが来てしまうだろうし、実際に飽きる要素ゼロだったかと言われたら退屈した部分もある気はするのだが、「悪食」というテーマを維持しつつ、そこでできるシナリオ展開でちゃんと本筋が引っ張れているストーリーテリングは案外悪くない。「魔物を食べるとはどういうことなのか」「世間的にどう見られているのか」「而して悪食令嬢とはなんなのか」の設定が納得いくラインで組まれており、「この2人だからこそ互いの良さをすくいあげられたのだな」という破れ鍋と綴じ蓋の関係性が愉快でもあり、腹立たしくもあり。なろうにありがちな「思いつきの出オチ設定がさっさとどうでもよくなる」タイプじゃないというだけで、ずいぶん印象はよくなるものだ。

 そうして描かれる凸凹カップルストーリーが、割と良さげなアニメで綴られているというのも良きポイント。制作の旭プロダクションにはあんまり期待してなかったのだが、今作はなろう的なアホでド派手な戦闘シーンとか、ふざけた戦闘スキルの描写とかが必要ないおかげで、比較的細かい部分まで神経を配ることができたのかもしれない。肝腎要の料理に関するシーンも、ちゃんと「異世界の料理って何?」を考えて設定されており、必ずしも「美味しそう!」だけじゃなくて種々の事情を抱えた「食べるということ」へのこだわりが見えた。大きなインパクトがあるわけじゃないが、異世界料理の形を考える1つのアイディアとして成立していたんじゃなかろうか。

 結局、みんなで美味しいものを食べるのは良いことなのですよ。単なるグルメ漫画じゃ物足りない部分を、魔法ファンタジー要素と混ぜ合わせることで新鮮なものとする「ダンジョン飯」メソッド、多分、目先を変えたらもうちょいバリエーションは狙えそうだよ。

 
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