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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「友達の妹が俺にだけウザい」 4→5

 意外や意外、これはね、成立した作品なんですよ。

 世の多くの人がそう思ってるだろうし、私の第一印象もそうだった感覚に「『だんじょる』と同じノリの作品じゃないか」というものがある。あまりに鈴代紗弓の影響が大きすぎる気もするが、メインヒロインの「ウザさ」を主軸にストーリーが進行し、くっついたり離れたりしながら、最終的に「ウザいけれど放っておけないアイツ」に収束していくラブコメラノベなのは事実。そして「だんじょる」は別に面白くなかったし、特にヒロインはウザさがマイナスにしか働かずにずいぶん損をしていた残念な作品になった。

 対して今作は、入り口こそ同じように「うわ、ウザっ。なにこのムカつくヒロイン」からスタートしたが、そこでヒロインの属性付与が終わらず、いかにもラノベらしいファンタジックな属性を盛って盛って盛った。イロハの持つ属性の数々は現実感も無いし、いかにもな「ラノベらしい設定」ではあるのだが、「過度なウザさ」というマイナスポイントをプラスに転じさせるためには、それくらいの無茶が必要なのだ。現実感なんてさして重要じゃない。とんでもない才能を持つヒロインが、とんでもないプロデュース力を持つ主人公と出会い、互いの才能を認め合いながらも素直にコミュニケーションが図れずに青臭い恋愛を重ねていくという構図だからこそ成立するのだ。好きかどうかと言われたらちょい悩むところだが、「成立しているかどうか」と言われたら、このラノベは成立している。

 三角関係の描写に関しても模式的に分かりやすい設定から入り、メインヒロインが「本当は真面目だけど素直になれずコミュニケーションでウザい」タイプなので、サブヒロインの真白の方は「対面するとクールだがネット上ではコミュニケーションがややこしい」になっている。まぁ、巻貝なまこ先生の設定は流石にやりすぎというか出来過ぎではあるのだが、わざわざアニメ化して茶化したくなるくらいの関係性なんて、これくらいに荒唐無稽でコミカルな方が見応えがあるものだ。歯の浮くような台詞とか、ラノベらしいキモい言い回しだって、世界がそういう風にできているというなら漏れ出てもしょうがない。適材適所で、「ラノベらしい舞台設定」があるという感覚。この規模感は妙に「腑に落ちた」。

 まー、単に私の「ラノベ観」が古臭いというだけなのかもしれないが、少なくともなにかしらの筋立てを立体的に組み上げようという脚本の意図はちゃんと感じ取れたので、それだけで評価すべきだという判断である。

 多分、今作の作者はやっぱり「物語が書ける」人なのだと思う。まぁ、僕は「義妹生活」の方が圧倒的に好きな作品ですが、それはアニメの演出方向もあるしね。そこそこのスタッフと大して期待できなそうなスタジオから出てきたアニメとしては、充分な成果物だったと思うよ。唯一の心残りがあるとすれば、「どんなキャラを入れたとしても全部鈴代紗弓にやらせろよ、それくらい出来るだろ」です。まぁ、中の人に頼りすぎちゃうと「それくらい真白(の中の人)もできるわ」っていう妙な対抗心が出てくるからな……。

 
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