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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「父は英雄、母は精霊、娘の私は転生者。」 4→4

 意外かもしれないが、N話切りを回避して最後まで視聴するに至ったなろう作品である。まぁ、毎クール全てのなろうを切ってしまうとなろう観測が完全に終わりを迎えてしまうので、何本か「耐えて」視聴しようという意識は少しあるのだが、今作はそこまで「耐え」の意識はない。まぁ、だからとて面白かったかと言われたら色々と考える必要はあるのだけども。

 今作の最大のセールスポイントは、いわゆるなろうとは方向性が異なっていること。主人公のロリっこは冒険もしないしモンスター討伐も(あんまり)しない。魔王もいなければダンジョンでレベル上げもしないし、巨乳の奴隷をはべらしてハーレムを作ったりもしない(まぁ、ロリっ子だし)。初っ端から「父親の実家に帰って身内の問題解決」というよく分からんところからスタートしたし、その後も国家レベルでの医療体制の改善という目標設定は、ベーシックなろうの中では外縁に位置するジャンルであろう。まぁ、もちろん医療ものも過去に何本かアニメ化されているので「新ジャンル」ってわけではないのだけど(残念ながら既存の作品のタイトルすら思い出せないのでここで例示できないが)、与えられたトンチキな出自の設定と、そこからのドラマ展開がテンプレからちょっとずつずれているおかげで、「一応考えて作られた物語ではあるな」くらいの認識にはなったのである。

 惜しむらくは、やはりヒロイン・エレンの「元素を自在に操れる」は設定としてやりすぎというか、作者自身もコントロールしきれずにふわっとした扱いになってしまった。「元素を扱える」はイコール世界の全てを自在に御することができることになるはずなのだが、そこまでの異能を炸裂させるわけではなくてせいぜい化学室の実験の延長線上でのみ何かをやろうとしているのは逆に「転生者」の常識が限界を規定していたせいなのだろうか、結局は現代科学知識マウントを取るにとどまり、「使っている道具立て」自体は既存のなろうフォーマットからはみ出すものにはなっていない。まぁ、そこはなろうという媒体事態が求めているものが決まっているので動かしようがなかったのだろうが……この設定とストーリーの方向づけができるなら、きっとなろうテンプレを使わずとも物語は作れたんじゃないかな、という残念さがある。いくらか発展的な「残念さ」ではあるよ。

 加えて、「無限ガチャ」に続いてこちらもJ.C.STAFFの作画ということで要所でのキャラデザの締め方もいくらかプラスに計上してもいいだろう。ただ、なんかモーションの付け方にちょっと癖があるというか、なんか既存のツールみたいなのを使ってる感覚はあったのだが……この辺は各アニメスタジオがどういう処理機材を導入しているのか分からんのでなんともいえない。大手スタジオは、今後どういう画面の構築を目指していくのか、ちょっと気にはなるところですな。

 
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