|
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
世間的にネタバレ配慮が云々なんて話が話題になっていますが、当ブログはいつも通りに劇場作品感想に関しては記事の折り返しを使ってネタバレは予防しています(万一直リンで飛んできた人は下のワーニングまでに引き返しましょう)。ネタバレ前に一言感想を書いておくのが定番なのだが、一言でまとめるのが難しいな……えっとね、現代アニメーションとしてはとにかく最高水準ですし、アニメ好きならまず時代の要石として観ておかなきゃいけないでしょう。シナリオ部分については、期待したもの次第で感想に個人差は出るかもしれません。……まぁ、「叛逆」の時も賛否はあったからな(私は当時は否がある意味がわからんかったが)。
<というわけで、以下ネタバレ注意。こればかりは自己責任でお願いします>
……と言っても、今回は「叛逆」の時ほど衝撃的なネタバレどっきり要素ってないけどね。せいぜいマルグリートの出自くらいだろうか? そこも「ネタ」ってぇか「設定」だし。前作はオチに至る怒涛の展開に度肝を抜かれたが、今回はそういうちゃぶ台返しはないし、どっちかというと「……どういうことだってばよ?」とゆっくり考える時間のほうが多かった。その上で、私自身もまだ消化しきれてないところがあるので歯切れが悪くなったりもする。 大きな感想からまとめていくと、折り返し前に書いた通りでシナリオラインについては「叛逆」の時よりもだいぶ穏当な印象である。まぁ、「叛逆」で思いつく一番尖った展開を繰り広げてしまったため、今回は「続編」という関係上あまり横紙破りに徹するわけにもいかないし、純然たる「劇場アニメのエンタメ感」を強めに押し出した形だろう。「劇場オリジナルで追加の敵キャラ(?)が3体登場し、それぞれに主人公チームがマッチメイクを振られて大迫力バトルを繰り広げる」なんてのは劇場スペシャルなセオリーすぎるし、3体の打ち分けも「実は可哀想なやつ/純然たる悪者/なんか高尚なことを考えてたラスボス」といういかにもな配置である。最終的な興味は「ワルプルギスってなんだったん?」というテレビシリーズ以来の謎に収束していくので大筋のまとまりもよく、大外しは無いが、「叛逆」のようなキレた感覚にも至らない、そういう印象。13年待った結果として物足りない部分も感じつつも、そこについてはとてもじゃないがこれ以上の攻め手は思いつかないので、これは単なる無いものねだりである。別に今作のシナリオラインに大きな不満があるわけではない。 強いて疑問を投げるとすれば、今作の基盤となった名塚底根がどういう世界だったのかは未だピンときてない部分はある。マルグリートが生み出した「魔法少女の救済システムの1つ」であり、不当な歪みによって魔女という存在を生み出してしまった「病巣」でもあるわけだが、これはこれで1つの救いの形ではあったし、インキュベーターたちもそのシステムが自分たちの目的から外れるものではないと考えた上で、誕生以後は組み込まれたままだったのであろう。ただ、これって一応はマルグリートという魔法少女の願いの1つの形であったはず。だとすればふつーに「理の内部に組み込まれたもの」であり、まどかが円環の理を発動し、ほむらがそれを飲みこむに至るまで、世界の内側にあって然るべきものだった気がするのだ。今回それが都合よく「宇宙の外側にあったおかげで円環の影響下に入らなかった」と説明されたわけだが、そこが円環さんに捉えきれなかった理由はちょっとピンとこない。今回は困ったことも多かったのでこの感想を書く前に公式パンフレットでいくらかカンニングしてしまったのだが、パンフには「まどかにはこの場所の存在を知る由もなかった」とあり、おそらく設定としては「まどかが願いを発動した時に認識の外にもれた」ということなのだろうが……過去未来全ての魔法少女の概念を飲み込んだ円環さんが、そこだけ外すってのはちょっとおかしなことだとは思う。 まぁ、これは単に「そういう設定なんだからしょうがないじゃん」と言われたらそれまでのことなので、あまり気にする必要もないんですけどね(確かに、円環さん側からしたら魔女の設営工場に脚を運ぶ必要もないわけでな)。それ以外の部分ではワスの目的意識や、途中で心折れて「いいよぉ、しょうがないからまどかは還すよォ」と諦めてしまったほむらの心情など、若干性急な部分もありつつ、少なくとも「叛逆」のようなダイナミックどんでん返しを要する部分は少ないので、一通りごくごく飲めてしまったお話である。前作に比べて語り手・観測者が増えているおかげで、いろんな視点から事態を見守ることができたのは良い変化だったかもしれない。 てなわけで、シナリオラインについてはこのくらいにしておいて……映像部分ですよ! こっちが本作の勘所でございますよ。だって13年経ったからってシナリオ構成技術は大きな変化はないが(虚淵も頑張ってるんやで)、映像技術は干支が一回りしてどエラい進化を遂げている。前作時点で凄まじかった映像美術は、もはや狂気の域。これを観るために劇場にわざわざ赴くレベルのものですよ。 誤解を恐れずにまとめると、「叛逆」はかなりの濃度で「イヌカレーアニメーション」だったのに対し、今作はどちらかというと「シャフトアニメ」の概念により強く寄せたデザインになっていると感じた。まぁ、前作は相当長時間「魔女の結界(イヌカレー空間)」にいるというシナリオの要請上あまりにイヌカレー時間が長かったというのもあるが、今作はもちろん独特なイヌカレー要素を残しつつ、もっとプロトタイプ的なシャフト的な演出要素を色濃く出している。ただ、プロトタイプというと「時代遅れ」みたいに思われるかもしれないが本作は違う。「元来あるシャフトのイメージを踏襲しつつ、そのフロンティアスピリットを受け継いで現代に正統な進化を与えた映像」というべきものなので、タームとしては「オーセンティック」が正しいのかもしれない。 私が本作を見に行くまで気が気じゃなかった最大の要素は、実は新房監督でも虚淵脚本でもウメスのキャラデザでも梶浦音楽でもない(どれも全部気にはなりますけどね)。今回よりによって白羽の矢が立って1人でコンテを務めた人物、古川知宏氏である。ご存知の方はご存知だろうが、あの「観る麻薬」とも称された(俺が称した)「劇場版スタァライト」を作り上げた奇才。現代アニメ業界で数少ない、天才に片足突っ込んでるヤベェクリエイターである。ちなみに「叛逆」もコンテが笹木信作氏1人で作り上げたところが純然たるクレイジーだったが、今回の古川氏も負けず劣らず、立派にとんでもなくクレイジー。もはや氏の造形物を語る言葉を私は見つけられないので、ただ「観るしかねぇ」とダイイングメッセージを残す以外にやることはない。 いや、頑張って切り出してみるか。パンフには古川氏とサポートに回ったシャフトの若手・川田和樹氏のインタビューが掲載されているのだが、そこで語られる制作秘話は想像を絶するもの。まどマギの世界の「美」を形作るために氏が何を行ったかが説明されているのだが……端的にいうなら「ふつーじゃないことやればいいじゃん」である。製品の性質上あんまり引用はしないほうが良さそうだが、雰囲気を伝えるために一部抜粋すると、インタビュー冒頭がいきなりこれ↓ 「『まどか☆マギカ』でもデコトラとか出したいのかなと(笑)。あとはタワーを地面に刺すとか」 アホの所業である。まぁ、これはあくまで例えであろうが、とにかくまどマギの空間を不条理で埋め尽くすための最適解として古川氏が抜擢された。そしてその狙いはズドンと決まっており、そりゃもう「目眩く」ですよ。実は、今回私は劇場に行くにあたり、前日に「叛逆」は1回視聴し直したんですよ。そしたら(今度古川さんがコンテ担当だというのを知っていたせいもあるだろうが)意外に「スタァライト」との共通点が多いような感覚があって。夜中に電車が走ったり、思い出を全部全力で火葬処分したりね。スタァライトの時には古川流は幾原イズムに繋がる、という印象だったんだけど、こうしてみると「シャフト的な」奇想にも何か通底するものがあったのかもしれない。まどマギに呼ばれるのも半ば必然だったのだろう。当然、トマトは潰れる。 古川氏が川田氏と協力して作り上げたビジュアルのカロリーの高さは常軌を逸している。描くために何を画面に載せるかを、一切妥協せずに常に刺激で彩ることを考え続けている。そして興味深いことに、それが「シャフト的な」部分とも噛み合うのだ。以前から私はシャフトのあれこれについては興味深く見せてもらっていて、新房昭之が切り拓いたいわゆる「シャフト的な」ものは、例えば「宇宙戦艦ヤマモトヨーコ」や「SOULTAKER」あたりですでに出来上がりかけていた新房氏1人の作風から、スタジオの特性に引き継がれていった。その「イズム」を継承するのは当時は大沼心や尾石達也などを候補に挙げていたが、大沼さんはだいぶ製作姿勢が離れてしまったし尾石さんは筆が止まってしまっている。そうなると一番システマティックに引き継げているのが龍輪さんあたり、そして「流儀」として受け継いでいるのが今作監督の宮本さんなのかな、という印象であった。ただ、宮本さんの場合は現代的なブラッシュアップの過程で多分な取捨選択も盛り込まれていたのだ。 そうして今作を改めてみるに、結局「新房流」などとレッテルを貼ってみたものの、結局彼が当時からやろうとしていたことは「見たことのない表現で画面を彩る」サービス精神の伝達だったのではなかろうか。そして、そんな「造形のおかしみ」を受け継いでしまったのは、もしかしたら古川知宏だったのではないか。いや、別に「受け継いで」はいないのか。ただ、単に方向性が強烈にマッチし、この令和の世で「新房的な」無茶ができるだけの胆力を持った、ただ1人で立つクリエイターだったのだ。「古川×シャフト」のあまりの親和性に、今作は視聴中ずっとクラクラし通しだった。これもこれで間違いなく「観る麻薬」である。 ……まぁ、おかげでディティールは何一つ覚えちゃいませんがね……初回視聴は「筋立てで何が起こるんだい!?」も気にしてみなきゃいけないので、多分古川節を堪能するためにはもう1回そっちに集中しての試聴機会を確保しないといけないだろう。それくらいに大変なお話でしてよ。何回観に行くかはまだ決まってません。 どうしようかな。変な話に終始して内容に全然触れられてないけど……個人的にお気に入りポイントだけちょっと拾っておくと、「割と安易なテンプレっぽいな」と思いつつ、やっぱ「新キャラと個別にぶつかってバトル連発!」っていう進行は好きだったんですよ。特に丁香が一番手となって暴れて、それを杏子が真正面から受け止めて綺麗に浄化してやるファーストステージはお気に入りですね。杏子のチェーンランス(なんやその武器)アクション、いちいち格好いいんっスよ。第2ステージとなるセルマVSなぎさ・マミ連合もアホっぽくていかにも劇場版らしいけれん味溢れるワンシーン。巨大戦艦シャルロッテ号の造形、流石にアホすぎて最高。なぎさちゃんがデッキでカミナみたいな堂々たる立ち姿を見せるカットが無駄に格好いいのに、戦艦のトップにはホログラフで巨大マミさんが鎮座してるのずるいわ。ちなみになぎさの捨て鉢なキャラ造形もお気に入り。「叛逆」の時に素直にマミの言うこと聞くだけのペットみたいになってて「お前の出自を考えるとそのポジション変じゃない? ……まぁ、ほむらが再構築した世界だから別にいいのか?」とかちょっと違和感は持っていたので、今回の野放図な倫理観で好きに振る舞ってるなぎさこそが、多分本来の魔法少女・魔女だったシャルロッテちゃんだったのだろう。可愛かったです。 そして今回は裏主人公とも言える我らのヒーロー・美樹さやか。包帯が解けて中からオクタヴィアさん爆誕のくだりは、わかっててもテンションが上がる。前回はオクタヴィアさんが秘密兵器みたいな激アツ盛り上がり要素だったくせして、記憶が飛んだせいで改めて忌まわしい記憶の一部になってるのちょっと笑っちゃったわ。まー、何も知らないさやかちゃんからしたらそうなるわな。今回、後半は杏子が丁香とバディみたいになってたからさやかも気が気じゃなかったかもしれないが、最終的には元鞘で問題なしですわ(元鞘とは?)。 最後に触れるのはいつも通りに中の人のこと。主要キャストが13年前から何一つ変わらずバチコンと当ててくれたのはもはや当たり前のことなのだろうか。千和は引き続きいい仕事しかしないし、最近声優業からはちょい離れ気味なあいぽんとかミズハスとかもブレはないですよ。そして注目しないわけにいかないのは新キャラ3名のキャスティング。世界を揺るがす存在に坂本真綾を配置するのはシャフト的には定番すぎるし、残りの2人が若山詩音・黒沢ともよという子役あがりコンビ。ただでさえ頑強で部外者の立ち入る隙のない作品に風穴を開けるには、やはりこれくらいのパワーを持った追加キャストが必須ですわな。お見事でございました。ともよキャラがクマの着ぐるみの中に入ってるとすごく安心するのは何故なんでしょうね!? さぁ、みなさんの13年は浄化されますでしょうか。新たな理の存在を告げる天使の喇叭として、高らかに鳴り響く作品となりますよう。
PR
|
ブログ内検索
リンク
最新記事
(08/28)
(08/28)
(08/27)
(08/26)
(08/25)
(08/24)
(08/24)
(08/23)
(08/23)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|

