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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「グインサーガ」 5→4

 放送中に原作者が急逝するという不思議な縁が付いてしまった作品。未完の大長編が原作ということで完結させることが出来ないのは分かっていたのだが、そんな中での2クールにどういう結末を与えるのか、という部分が焦点となった。

 大筋を俯瞰すると、作品としてのクオリティは低くない。サテライトの製作で画面はきれいだったし、見せるべきアクションシーンや、監督自ら「最も気を遣う場面」と語ってた騎馬を含めた合戦シーンなどは、最新技術とのかみ合わせも良く、非常に手堅い印象だ。いかにもファンタジックな筋立てと、非常にリアルで生臭い印象の政戦の切り替えなども、特に違和感を感じることなく1つの筋立てとして描かれている。おそらく「原作に忠実なアニメ」として見るならば、それなりの評価を受けてしかるべきものなのではなかろうか。

 しかし、最終的に2クールという短い尺のアニメ作品である、という評価軸も忘れてはならない。最も勿体ないと思ったのは、鬼神のごとき強さを誇るグインのヒロイック・ファンタジーとしての側面が非常に薄かった部分。ノスフェラス編での大立ち回りは見応えがあったが、その後は、どちらかというと「アルドナリス・サーガ」とか「アムネリス・サーガ」というタイトルの方がふさわしいような美男美女の物語になってしまい、グイン一行の影が完全に薄れてしまった。別にどこに焦点を当てた物語でも面白ければいいのだが、作中でちょいちょいリンダとレムス、そしてイシュトバーンの近況などが挟まれるため、どうしてもグイン一行が物語の中心である、という意識が抜けなかった。悲劇のヒロインアムネリスが個人的には一番のお気に入りなのだが、彼女もグイン一行の視点から見れば完全に戦敵であり、憎むべき対象だ。戦争に正義は無いとはいうものの、出来れば肩入れする視点というものをはっきりしてもらわないことには、のめり込んで見るのも難しい。

 最終的にはレムスが王位につくところで物語は一時閉幕となる。尺の長さを考えればベストのまとめ方だとは思うのだが、パロの双子の前に立ちこめる暗雲や、イシュトヴァーンとグインの関係、そしてなんと言ってもアムネリスの女細腕奮闘記など、まだまだ気になる要素はてんこ盛り。改めて、きちんとした続きを見せて欲しいものである。

 今作は実に贅沢なキャストの使い方をしているのだが、個人的にたまらんかったのはアムネリス殿下の中の人だろうか。渡辺明乃はあまり女性らしい役をやる機会がないのだが、今回は男勝りの戦姫のポジションから、転げに転げてナリスに籠絡されるまでを描かれるので、すっかり乙女な側面ばかりが目立つようになった。なかなかレアな声が聞こえてきて面白かったです。「コードギアス」でヴィレッタを演じていた時には「扇だけはない」と断言していた明乃だが、今作のナリスはアリなのだろうか。そしてシリアスは久しぶりだと語っていた堀内賢雄。やっぱりすごい人なのは間違いない。でも、男性キャラのトップはやっぱりアストリアスだな。誰がどこから見てもヘタレの中のヘタレ。まこっつラブ。

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